重要な意思決定
サイバーエージェントを設立
背景
黎明期ネット市場の構造的隙間
1990年代後半、日本ではインターネットが急速に普及し始め、多くのベンチャー企業が誕生していた。しかし当時のネット企業は技術志向が強く、営業体制が十分に整っていない会社が多かった。優れたサービスを持ちながらも販売力不足で成長機会を逃す例が少なくなかった。
市場は拡大期にあった一方で、技術と顧客を結ぶ営業機能が不足していた。特に小規模なネット企業では営業人材の確保が難しく、販売を外部に委ねる需要が存在していた。この構造的な隙間が、新たな事業機会として浮かび上がっていた。
決断
24歳で退職し起業
1998年3月、当時24歳の藤田晋は人材会社インテリジェンスを退職し、東京都港区にサイバーエージェントを設立した。若年ながら、自身の営業経験を武器に「営業代行」を主軸とするビジネスモデルで起業した。
新卒時代にネット媒体営業で成果を上げた実績を背景に、まずは決済代行サービスWebMoneyの営業代行契約を締結した。自社プロダクトを持たず、販売機能に特化することで初期投資を抑え、市場拡大の波に乗る戦略を選択した。
結果
広告事業への発展基盤
営業代行モデルは短期間で顧客基盤を拡大し、ネット業界内で一定の存在感を確立した。顧客接点を通じて広告市場の構造を把握し、次の事業機会を見出す土台が形成された。創業期の経験は後の転換に直結した。
その後のクリック保証型広告への参入は、営業で築いた市場理解と関係性があったからこそ実現した。24歳での創業は、サイバーエージェントが広告・メディア企業へ成長する原点となった。