1998年〜 前澤友作氏による創業とZOZOTOWN開設でのブランド集積
- 1998年スタート・トゥデイを設立
- 1998年スタートトゥデイを設立
- 2002年スタートトゥデイへ組織変更
- 2004年ZOZOTOWNを開設
- 2005年ユナイテッドアローズと取引開始
- 2006年ZOZOBASEを新設
- 2006年ZOZOBASE(物流センター)の操業開始
ZOZOの業績推移:単体
出所:有価証券報告書等
VCを拒み経営権を守り抜いた資本設計
1998年、前澤友作氏は千葉市で有限会社スタートトゥデイを設立し、輸入CD・レコードの通信販売を出発点に据えた。当初は紙カタログによる受注が中心で、売上規模も小さかった。2000年にはECサイト「STMonline」を開設して紙カタログを廃止し、同年10月には複数のセレクトショップを扱うEC「EPROZE」を立ち上げ、在庫を自ら抱える形でファッション販売に参入した。資本金は1500万円規模にとどまり、外部増資を行わず借入金中心の財務運営を続ける方針が採られた。創業期のこの慎重な選択が、以後の経営権維持の基盤となった。 [1][2]
- 有価証券報告書
- [1]1998年に有限会社スタートトゥデイを設立した
- [2]出発点は輸入CD・レコードの通信販売だった
経営権の維持を最優先した独自の資本政策によって、自己資本比率は2006年3月末時点で11.8%という低い水準にとどまった。ネットバブル崩壊後の厳しい資金調達環境のなかでベンチャーキャピタルに頼らない選択を取り続けたのは、株式の希薄化を避けようとする前澤氏の意図的な経営判断であった。同業の新興ECが外部資本を呼び込んで拡大路線を取ったのに対し、スタートトゥデイは身の丈に合った投資を守り続けた。EC専業化によって紙媒体に関連するコストを削り、在庫回転の最適化とオンライン販売のノウハウを社内に蓄えたことが、2004年のZOZOTOWN開設という飛躍の実務的基盤となった。当時の地味な積み上げが、のちのプラットフォーム事業への布石となった。
- 有価証券報告書
- [1]1998年に有限会社スタートトゥデイを設立した
- [2]出発点は輸入CD・レコードの通信販売だった
受託販売という仕組みが業界の常識を変えた転換
2004年12月、スタートトゥデイは既存のECサイトを刷新し、複数のセレクトショップを一か所に集めるECモール型サイト「ZOZOTOWN」の運用を始めた。それまで運営していた17のオンラインブランドを廃止して単一のドメインに統合するという、ビジネスモデルの転換であった。出店は審査制とし、サイト上のブランドの並び順や全体のデザインを運営側で管理する方針を初めから貫いた。楽天市場のように出店者に自由なページ作成を委ねるのではなく、雑誌のような編集権を運営側が握る設計思想にあった。ファッション特化型のECとして世界観の一貫性を最重要視するポジショニングがここで定まり、のちの成長の基盤となった。
2005年にはユナイテッドアローズがZOZOTOWNへの出店を決め、これをきっかけにファッション業界内での認知度が高まった。当時はネット通販に警戒的なセレクトショップが多かったが、一社の参加が業界全体への信用を与えた。受託販売モデルのもとで、商品の撮影・在庫の保管・梱包・発送までの一連の業務をZOZO側が引き受ける独自の体制が立ち上がった。前澤氏は後年、企業経営は同じ仕事が一つもない常時変化の連続であり、音楽よりもクリエイティブな営みだと位置づけている。前澤氏と重松理氏のトップ同士による直接対話で成立したこの取引を起点に、BEAMSやSHIPSといった有力セレクトショップも相次いで参加する好循環が生まれた。受託販売手数料は2005年度時点で推計約18%、2011年度には約30%まで上昇し、高付加価値型プラットフォームとしての収益構造がここで固まった。 [3][4][5][6]
- 有価証券報告書
- [3]2005年にユナイテッドアローズがZOZOTOWNへの出店を決めた
- [4]BEAMS・SHIPSといった有力セレクトショップも相次いで参加した
- [5]受託販売手数料(テイクレート)は2005年度時点で推計約18%だった
- [6]テイクレートは2011年度には約30%まで上昇した
- 有価証券報告書
- [3]2005年にユナイテッドアローズがZOZOTOWNへの出店を決めた
- [4]BEAMS・SHIPSといった有力セレクトショップも相次いで参加した
- [5]受託販売手数料(テイクレート)は2005年度時点で推計約18%だった
- [6]テイクレートは2011年度には約30%まで上昇した