創業から10年間の東京エレクトロンはカーラジオ、電卓、カーステレオのOEMを手がける電機商社として業容を拡大したが、1973年のオイルショックによって、これらの在庫が積み上がり業績が悪化。
そこで、当時成長しつつあった半導体製造装置に特化する代わりに、家電などの不採算部門からの撤退を決めて事業の選択と集中を遂行した。
ただし、撤退部門は東京エレクトロンの売上高の60%を占める主力事業であったため、段階的な撤退作戦を遂行。社内の士気を下げないように撤退部門にはエース社員を投入するなどの配慮をした。