2001年〜 腎臓病で大学中退した28歳のバリアフリー工務店
サンウェルズの業績推移:連結
- 2001年 アイテム商業建築研究所を組織変更しアイテムを設立
- 2006年 通所介護目的でケア・コミュニケーションズを設立
- 2006年 民家型デイサービス「和の家」を開設
- 2007年 訪問介護目的でセントラルケアスタッフを設立
- 2008年 グループホーム目的でサライを設立しグループホームを開設
- 2011年 父の建築会社の介護子会社2社の吸収合併と、サンウェルズへの商号変更・傘下入り 自社を親に置くか、子に置くか——苗代亮達社長はなぜグループの介護事業を父の会社の子会社として一本化したか
- 2011年 サンウェルズに商号変更
長期入院から介護に向かった苗代亮達
苗代亮達氏は、大学在学中に腎臓病を患い、長期入院を経て大学を中退した経歴を持つ。退院後、通常のサラリーマンとして勤め続ける体力的な余裕がないなかで、自分1人でも回せる事業に活路を求めた。苗代氏が手がけた最初の事業は、施工単価4〜5万円の手すり設置・段差解消等を請け負うバリアフリー専門の住宅改修だった。これは、実父・苗代明彦が建築業として営む有限会社アイテム商業建築研究所(1979年設立、2001年8月に株式会社アイテムへ組織変更)のなかで立ち上げられた事業である。苗代氏自身は1999年12月に同社へ入社し、2002年3月に代表取締役へ就任した。後年に苗代氏が語った経営観の根底には、他者と同じことをやっていては成功できないという確信があり、競合の少ない領域で独自ポジションを取る発想は、この最初の事業からすでに表れていた。 [1][2][3][4]
- [1]苗代亮達氏は大学在学中に腎臓病を患い長期入院を経て大学を中退
- [2]最初の事業は施工単価4〜5万円の手すり設置・段差解消等のバリアフリー専門住宅改修
- サンウェルズ 有価証券報告書【沿革】
- [3]実父・苗代明彦が営む有限会社アイテム商業建築研究所(1979年設立、2001年8月に株式会社アイテムへ組織変更)
- サンウェルズ 有価証券報告書【役員の状況】
- [4]苗代氏は1999年12月に同社へ入社し2002年3月に代表取締役へ就任
祖業のバリアフリー住宅改修は、小規模な手すり設置・段差解消等の改修工事を中心に請け負った。当時の建設業界では施工単価20万円以下の住宅改修案件を専門に扱う事業者がほとんど存在せず、競合空白地帯で受注を積み上げる事業構造を作った。背景には2000年4月施行の介護保険制度があり、要介護認定を受けた高齢者の住宅改修に対して上限20万円までの保険給付が下りる仕組みが整っていた。介護保険給付の対象工事は単価が小さく従来型の工務店が手を出しにくい一方、保険申請手続きと小口工事の標準化さえできれば、案件件数で稼ぐビジネスとして成立する余地があった。アイテムはこの空白を埋める専門業者として、石川県内で従業員10名規模に成長した。 [5]
- [5]2000年4月施行の介護保険制度(要介護高齢者の住宅改修に上限20万円の保険給付)
- [1]苗代亮達氏は大学在学中に腎臓病を患い長期入院を経て大学を中退
- [2]最初の事業は施工単価4〜5万円の手すり設置・段差解消等のバリアフリー専門住宅改修
- [5]2000年4月施行の介護保険制度(要介護高齢者の住宅改修に上限20万円の保険給付)
- サンウェルズ 有価証券報告書【沿革】
- [3]実父・苗代明彦が営む有限会社アイテム商業建築研究所(1979年設立、2001年8月に株式会社アイテムへ組織変更)
- サンウェルズ 有価証券報告書【役員の状況】
- [4]苗代氏は1999年12月に同社へ入社し2002年3月に代表取締役へ就任
古民家デイサービスからの介護事業参入
2006年9月、苗代氏は通所介護サービスの提供を目的に、サンウェルズの前身となる株式会社ケア・コミュニケーションズを石川県金沢市に設立し、介護事業に参入した。きっかけは古民家を利用したデイサービスの事業モデルに着想を得たことで、建物の新築や全面改修ではなく、既存の古民家を介護施設に転用する手法で初期投資を抑える運営方式が想定された。2000年代後半の介護業界は介護保険制度の浸透で需要が拡大する一方、大手の事業者が都市部の収容人数が多い施設に集中する流れがあり、地方の中規模・小規模施設の運営を担う事業者は分散していた。住宅改修の延長線で高齢者向けサービス事業に踏み込む転換が、ここから始まった。 [6]
- サンウェルズ 有価証券報告書【沿革】
- [6]2006年9月 通所介護目的で株式会社ケア・コミュニケーションズを石川県金沢市に設立(現サンウェルズ・介護事業参入)
2011年4月、ケア・コミュニケーションズは実父の建築会社アイテムの子会社2社を吸収合併して株式会社サンウェルズへ商号変更し、同時にアイテムの子会社となった。苗代氏はこのとき同社代表取締役社長に就任した。介護参入から5年、バリアフリー住宅改修と介護施設運営の2本柱で地方の中堅事業者としての事業基盤を整えた段階だった。日本の介護業界はこの時期、団塊世代が65歳以上に到達し、認知症高齢者の急増と特養待機者の長期化という構造課題が顕在化していた。介護施設の供給は需要に追いつかず、要介護度の高い高齢者ほど受け入れ先が見つからない状況が広がっていた。サンウェルズはこの構造のなかで、より医療依存度の高い患者を専門に受け入れる施設運営に活路を見出そうとしていた段階である。創業地の石川県は人口減少が進む一方で高齢化率が全国平均を上回り、地方発の介護事業者にとって需要の実証実験を行いやすい環境にあった。 [7][8]
- サンウェルズ 有価証券報告書【沿革】
- [7]2011年4月 ケア・コミュニケーションズが子会社2社を吸収合併しサンウェルズへ商号変更・アイテムの子会社化
- サンウェルズ 有価証券報告書【役員の状況】
- [8]苗代氏は2011年4月にサンウェルズ代表取締役社長に就任
- サンウェルズ 有価証券報告書【沿革】
- [6]2006年9月 通所介護目的で株式会社ケア・コミュニケーションズを石川県金沢市に設立(現サンウェルズ・介護事業参入)
- [7]2011年4月 ケア・コミュニケーションズが子会社2社を吸収合併しサンウェルズへ商号変更・アイテムの子会社化
- サンウェルズ 有価証券報告書【役員の状況】
- [8]苗代氏は2011年4月にサンウェルズ代表取締役社長に就任