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ワールドの歴史

MBOするも13年にわたり経営再建できず。かつての高成長・高収益企業の面影は無い

主な損失事案

○顧客・社員・株主に対するネガティブな事案
1995年3月
ゴルフ場開発中止。最終赤字71億円に転落
-85億円
特別損失・ゴルフ場開発中止など
2021年3月
-103億円
特別損失・子会社株式の減損など
ワールドの長期業績
1971〜2022

■ 売上高: 億円※

■単体 | ■連結

■ 売上高_税込利益率: %※

※連単は売上に同じ
Ref: 有価証券報告書, etc..Get From API
※年毎に科目・連単・会計基準・期間が違う場合あり。参考値
1959 01月
*1
神戸市中央区に株式会社ワールドを設立
会社設立

畑崎廣敏氏(当時22歳)と木口衛氏の2名は、勤務先の光商会(セーターの卸売業)を退職。セーターの卸を行うワールドを神戸市内に設立した。当時のニット製品の卸売業は独立が当たり前の業界であり、起業は珍しい選択ではなかった。仕入れ面ではメーカー開拓、販売面では小売店舗の開発をそれぞれ地道に行い、全国を飛び回ったという。

1962
*2
小売店対して買取制を導入。企画に注力

従来のセータ卸の商習慣では「小売店は在庫リスクを負わずに、売れた時に問屋に支払う」のが一般的だったが、ワールドは「小売店が返品する商習慣」に疑問を抱いた。そこで、小売店に対して「買取制」を導入。ワールドは売れる商品の企画に注力することで、企画開発力のある異色の問屋として、徐々に業容を拡大した。買取制の売上は、開始から2年後の1965年頃から軌道に乗ったという。

1975
*3
小売参入で頓挫
新規事業

1975年に小売店リザの展開を開始したが、販売店からの猛反発により本格投資は見送りへ

1976 07月
*4
販売店の拡大により業績好調。売上高422億円・利益率10%超
業績好調

1976年7月期にワールド(当時非上場)は、売上高422億円・税引前利益63億円を達成。高収益と急成長を両立するアパレル企業として注目を浴びた。利益を重視する経営方針は、畑崎氏の「利益なき成長はリスク」という考えに基づく。

畑崎廣敏(ワールド・共同創業者)
出所 : 1977/2/14日経ビジネス
Performance
1959〜1976
ニット卸業界に買取制を導入して旋風を起こす。自らは企画力を磨くことで販売を拡大

■ 売上高: 億円※

■単体 | ■連結

■ 売上高_税込利益率: %※

※連単は売上に同じ
Ref: 有価証券報告書, etc..Get From API
※年毎に科目・連単・会計基準・期間が違う場合あり。参考値
1978 01月
*5
製縫に進出
1981 04月
*6
百貨店向け小売に参入
新規事業
1982 04月
*7
売上高1000億円を突破
業績好調
1984 03月
*8
神戸市中央区ポートアイランドに本社竣工

神戸市が開発した人工島「ポートアイランド」に本社を新設。この頃の社員向けの福利厚生は、月3000円で社内食堂の食べ放題、スポーツ施設の利用自由など。関西圏においてワールドは「女子大生の間で就職先としての人気ナンバーワン」(1984/4/16日経ビジネス)の会社となった。

1984 07月
*9
二大ブランドが減収。急成長に終止符
業績低迷

ワールドの売上を牽引してきた「コルディア」「ルイシャンタン」の2つのブランドが減収。急成長に終止符を打った

1987 03月
*10
上海世界時装有限公司を合弁設立。SPA構築を開始
1992
*11
経営戦略「スパークス構想」を発表

減収減益に歯止めをかけるために、畑崎社長は経営方針「スパークス構想」を公表。製造・小売・販売を全てワールドが関与することで、顧客ニーズにあった商品の投入を目論んだ。この具現化策として「25歳以下の女性」「販路は百貨店・ショッピングセンター」をターゲットに据え、新しい独自ブランドによるSPAに基づく小売業への参入準備を進めた。

Performance
1977〜1992
ワールドの黄金時代で超高収益企業に発展。ただし、長続きせず

■ 売上高: 億円※

■単体 | ■連結

■ 売上高_税込利益率: %※

※連単は売上に同じ
Ref: 有価証券報告書, etc..Get From API
※年毎に科目・連単・会計基準・期間が違う場合あり。参考値
1993 11月
*12
大阪証券取引所第2部に株式上場
株式上場
1993
*13
新業態事業部を設置。OZOCなどをSPAで展開

20代向けレディースファッションブランドとして展開。当初は売り上げが低迷するも、積極的なTVCM、有名デザイナーの起用などにより1996年頃から成長軌道に

1995 03月
*14
ゴルフ場開発中止。最終赤字71億円に転落
業績低迷
▲85
億円
特別損失・ゴルフ場開発中止など

1959年の会社設立以来、初となる最終赤字に転落。

1996
*15
OZOCが年間販売高100億円突破
業績好調
1998 06月
*16
寺井秀蔵氏が代表取締役社長に就任

寺井氏は畑崎氏の義弟であり親族で社長交代を行った。

1998 11月
*17
東京証券取引所第2部に株式上場
株式上場
Performance
1993〜2004
OZOCを皮切りに小売へ本格参入。POSデータを軸とした製造小売(SPA)で業績改善

■ 売上高: 億円※

■単体 | ■連結

■ 売上高_当期純利益率: %※

※連単は売上に同じ
Ref: 有価証券報告書, etc..Get From API
※年毎に科目・連単・会計基準・期間が違う場合あり。参考値
2005 11月
*18
MBOにより上場廃止

ワールドはMBOを決定。株式の買い取り価格2300億円のうち、80%は銀行借入(会社負担)による捻出としたため、財務体質の悪化を伴った上場廃止となった。

2011 03月
*19
最終赤字に転落
業績低迷
2013 03月
*20
2期連続の最終赤字に転落
業績低迷
2015 04月
*21
上山健二氏が代表取締役社長に就任
Performance
2005〜2017
買収防衛のために会社負担でMBOを決断。だが事業面で百貨店・SCの退潮に直面

■ 売上高: 億円※

■単体 | ■連結

■ 売上高_当期純利益率: %※

※連単は売上に同じ
Ref: 有価証券報告書, etc..Get From API
※年毎に科目・連単・会計基準・期間が違う場合あり。参考値
2018 01月
*22
東京証券取引所第1部に株式上場
株式上場

財務体質改善のための再上場

2021 03月
*23
最終赤字に転落
業績低迷
2021 03月
*24
▲103
億円
特別損失・子会社株式の減損など
2022 01月
*25
ナルミヤを33億円でTOBにより買収。

ナルミヤが強みを持つショッピングセンター向けの子供服を拡充

2022 03月
*26
借入金800億円をリファイナンス
Performance
2018〜2023
本業ではEC対応に失敗。財務面ではMBOによる借金の後遺症が残る

■ 売上収益: 億円※

■単体 | ■連結

■ 売上収益_当期利益率: %※

※連単は売上に同じ
Ref: 有価証券報告書, etc..Get From API
※年毎に科目・連単・会計基準・期間が違う場合あり。参考値
26 References.
  • *1 有価証券報告書(ワールド), (FY2021)
  • *2 有価証券報告書(ワールド), (FY2021)
  • *3 有価証券報告書(ワールド), (FY2021)
  • *4 有価証券報告書(ワールド), (FY2021)
  • *5 有価証券報告書(ワールド), (FY2021)
  • *6 有価証券報告書(ワールド), (FY2021)
  • *7 ヤノニュース(1131), (1982-8)
  • *8 日経ビジネス, (1984/4/16)
  • *9 日経ビジネス, (1986/11/24)
  • *10 有価証券報告書(ワールド), (FY2021)
  • *11 有価証券報告書(ワールド), (FY2021)
  • *12 有価証券報告書(ワールド), (FY2021)
  • *13 有価証券報告書(ワールド), (FY2021)
  • *14 有価証券報告書(ワールド), (FY2021)
  • *15 有価証券報告書(ワールド), (FY2021)
  • *16 有価証券報告書(ワールド), (FY2021)
  • *17 有価証券報告書(ワールド), (FY2021)
  • *18 有価証券報告書(ワールド), (FY2021)
  • *19 有価証券報告書(ワールド), (FY2021)
  • *20 有価証券報告書(ワールド), (FY2021)
  • *21 有価証券報告書(ワールド), (FY2021)
  • *22 有価証券報告書(ワールド), (FY2021)
  • *23 有価証券報告書(ワールド), (FY2021)
  • *24 有価証券報告書(ワールド), (FY2021)
  • *25 有価証券報告書(ワールド), (FY2021)
  • *26 有価証券報告書(ワールド), (FY2021)