SBSホールディングス の歴史

更新:

創業

1987年

創業者

鎌田正彦

創業地

東京都江東区

直近売上高(2025/12)

4,903億円

長期業績と転換点(1996/12〜2025/12)
売上高(億円純利益率(%)
Q なぜ1987年に大手が手薄な軽貨物即配で創業したのか
A 1987年12月、鎌田正彦氏が東京都江東区で関東即配を創業したのは、日本通運・ヤマト運輸・佐川急便が全国網で寡占する宅配市場では、後発の単独事業者が正面から競っても勝てないと見たからである。鎌田氏は関東圏に絞った軽貨物の即日配送という、大手が採算面で手を出しにくい小口領域に足場を築いた。1990年代は商号を二度変えながら、メーカーや小売の物流を一括受託する3PLへ業態を広げ、後発が独力で生き残る道を探った
Q なぜ2004年前後に持株会社化と上場を組み合わせ大手物流子会社の受け皿になったのか
A 鎌田正彦氏が2003年の株式店頭登録と2004年の純粋持株会社移行を組み合わせたのは、買収した会社のブランドと組織文化を残したまま、財務とガバナンスだけを束ねる受け皿を用意するためである。2004年5月、雪印グループ縮小で切り出された雪印物流の取得を皮切りに、リコー・東芝・古河と、製造業大手が本業集中のため手放す物流子会社を次々取り込んだ。人員も取引基盤も丸ごと引き受ける買い手として、本業に絞りたい売り手と利害がかみ合った
Q なぜ2024〜2025年に受け皿買収の件数をむしろ増やしているのか
A 製造業の物流子会社を取り込む受け皿買収を、SBSが2024〜2025年にむしろ増やしているのは、本業集中を急ぐ大手が物流子会社を手放す動きが続き、丸ごと引き受ける買い手が依然少ないからである。2024年10月にNSK系のNSKロジスティクス、2025年4月にオランダのBlackbird Logistics、同年10月にブリヂストン物流と、一年余りで三社を取得した。買収先のブランドと現場を残す二段構えは創業以来変えず、鎌田正彦氏はグループを1兆円体制へ押し上げにかかっている

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1987年〜 軽貨物即配からの創業と3PLへの足場固め

SBSホールディングスの業績推移:連結

売上高(億円)純利益率(%)
  1. 1987年 関東即配を設立
  2. 1989年 商号を総合物流システムに変更
  3. 1997年 軽作業請負事業のスタッフジャパンを設立
  4. 1998年 マーケティング事業のマーケティングパートナーを設立
  5. 1999年 商号をエスビーエスに変更
  6. 2003年 メール便事業の売却と3PL特化への転換 郵政民営化を控えたメール便に見切りをつけ、鎌田正彦社長は何を手放し、何に賭けたか

江東区のスタートアップとして始まった即日配送事業

1987年12月、鎌田正彦氏は東京都江東区に株式会社関東即配を設立した。同社は軽貨物車両を用いた即日配送サービスを主力事業とする小規模物流ベンチャーで、創業時の従業員は数名規模だった。1980年代後半の日本の物流業界は、トラック輸送の規制緩和(1990年の物流二法施行)を控えて新規参入の動きが活発化し、宅配・即配市場は日本通運・ヤマト運輸・佐川急便といった全国網運営の大手と、地域密着型の中小事業者が並存する構造だった。鎌田氏は関東圏に絞った軽貨物即配というニッチに足場を作り、創業から1990年代後半までの約10年は事業会社単体としての地味な拡張期を過ごした。 [1][2][3][4]

1989年4月、同社は商号を株式会社総合物流システムへ変更した。社名変更は事業範囲の意思表示で、即配単独の事業者から物流業務全般を引き受ける総合事業者への進化を目指す経営方針の表明だった。1990年代に入ると、製造業の生産拠点海外移転・流通の多頻度小口化・コンビニチェーンの全国展開といった構造変化が物流需要を量から質へ移行させ、メーカーや小売の物流業務を一括受託する「3PL(サードパーティ・ロジスティクス)」という業態が日本市場でも本格化した。物流業界の主要プレイヤーは、自社運輸事業から物流アウトソーシング受託へ事業モデルを切り替える動きを加速させ、鎌田氏もこの潮流を捉える設計を取った。 [5]

  • SBSホールディングス 有価証券報告書【沿革】
    • [5]1989年4月 商号を㈱総合物流システムへ変更
  • SBSホールディングス 有価証券報告書【沿革】
    • [1]1987年12月 ㈱関東即配(現SBSホールディングス)を東京都江東区に設立
    • [3]創業時の社名は㈱関東即配・本店は東京都江東区
    • [5]1989年4月 商号を㈱総合物流システムへ変更
  • SBSホールディングス 有価証券報告書(役員の状況)
    • [2]創業者は鎌田正彦
    • [4]物流二法(貨物自動車運送事業法・貨物運送取扱事業法)は1990年12月施行

持株会社化とM&A資金調達の前段としての店頭登録

1997年6月に軽作業請負事業の有限会社スタッフジャパン(現SBSスタッフ)、1998年3月にマーケティング事業のマーケティングパートナー株式会社を設立し、物流以外の隣接領域へ事業範囲を広げた。1999年12月には商号を株式会社エスビーエスへ再度変更し、物流+人材+マーケティングの複合事業者としてのブランド整理を行った。2003年12月、同社は日本証券業協会への株式店頭登録(現JASDAQ)を果たした。創業から16年での店頭登録は、事業会社単体の物流ベンチャーとしては中堅水準だが、その後の連続M&Aを支える資金調達インフラとしての意味は大きかった。 [6][7][8][9][10]

  • SBSホールディングス 有価証券報告書【沿革】
    • [6]1997年6月 軽作業請負の㈲スタッフジャパン(現SBSスタッフ)を設立
    • [7]1998年3月 マーケティングパートナー㈱を設立
    • [8]1999年12月 商号を㈱エスビーエスへ変更
    • [9]2003年12月 日本証券業協会へ株式店頭登録
    • [10]創業(1987年)から16年で店頭登録

2004年7月、株式会社エスビーエス(現SBSホールディングス)は純粋持株会社へ移行した。持株会社化は、外部から取得する事業会社を傘下にぶら下げる「グループ・ホールディングス型」の事業ポートフォリオを意識した制度設計で、買収した会社のブランドと組織文化を温存したまま、財務とガバナンスだけを統合する経営手法の前提条件となる。鎌田氏はこの持株会社移行と店頭登録の組み合わせで、向こう20年にわたる連続M&Aの仕組みを整えた。 [11]

  • SBSホールディングス 有価証券報告書【沿革】
    • [11]2004年7月 ㈱エスビーエス(現SBSホールディングス)を純粋持株会社へ移行
  • SBSホールディングス 有価証券報告書【沿革】
    • [6]1997年6月 軽作業請負の㈲スタッフジャパン(現SBSスタッフ)を設立
    • [7]1998年3月 マーケティングパートナー㈱を設立
    • [8]1999年12月 商号を㈱エスビーエスへ変更
    • [9]2003年12月 日本証券業協会へ株式店頭登録
    • [10]創業(1987年)から16年で店頭登録
    • [11]2004年7月 ㈱エスビーエス(現SBSホールディングス)を純粋持株会社へ移行

2004年〜 連続M&Aによる大手物流子会社の取り込みと総合物流グループ化

SBSホールディングスの業績推移:連結

売上高(億円)純利益率(%)
  1. 2004年 雪印物流・東急ロジスティック等の連続買収による「大企業ノンコア物流子会社の受け皿」モデルの確立 店頭登録で得た資金力を、大手が手放す物流子会社を丸ごと引き受ける買い手としてどう使うか
  2. 2004年 エスビーエスを純粋持株会社に移行
  3. 2004年 不動産証券化事業のエーマックスを設立
  4. 2005年 雪印物流・東急ロジスティック等の連続買収による「大企業ノンコア物流子会社の受け皿」モデルの確立 店頭登録で得た資金力を、大手が手放す物流子会社を丸ごと引き受ける買い手としてどう使うか
  5. 2005年 日本貨物急送と伊豆貨物急送の株式を取得
  6. 2006年 食品物流の全通の株式取得
  7. 2012年 ゼロの株式取得

大企業物流子会社を次々と取り込む買収戦略の確立

2004年5月、SBSは雪印物流株式会社(現SBSフレック)の株式を取得した。これが鎌田氏のM&A戦略の本格的な開幕であり、以後20年にわたり同社は大企業から切り出される物流子会社を次々と取り込んでいくパターンを設定した。雪印物流は2000年の雪印乳業集団食中毒事件で雪印グループが縮小するなかで切り出された物流子会社で、低温物流のノウハウと冷凍冷蔵設備を有する会社だった。SBSはこの企業を傘下に取り込み、低温食品物流という新領域への足場を獲得した。 [12][13]

2005年6月には東急ロジスティック(後のティーエルロジコム、現SBSロジコム)・日本貨物急送(現SBSフレイトサービス)・伊豆貨物急送ほか東急グループ系物流子会社を一括取得した。2006年1月には食品物流の株式会社全通(現SBSゼンツウ)を、同年3月には保険代理事業の有限会社SBSインシュアランスサービス(現SBSファイナンス)を取得した。2006年4月、同社は商号をSBSホールディングス株式会社へ変更し、本社を東京都墨田区太平へ移転した。創業から19年で、軽貨物即配のベンチャーから、複数の大手物流子会社を傘下に持つ総合物流グループへ移行した。 [14][15][16][17][18]

  • SBSホールディングス 有価証券報告書【沿革】
    • [14]2005年6月 東急ロジスティック等の東急系物流子会社を一括取得
    • [15]2006年1月 食品物流の㈱全通(現SBSゼンツウ)取得
    • [16]2006年3月 保険代理の㈲SBSインシュアランスサービス(現SBSファイナンス)取得
    • [17]2006年4月 商号をSBSホールディングス㈱へ変更・本社を東京都墨田区太平へ移転
    • [18]創業(1987年)から19年で総合物流グループへ移行
  • SBSホールディングス 有価証券報告書【沿革】
    • [12]2004年5月 雪印物流㈱(現SBSフレック)の株式取得
    • [14]2005年6月 東急ロジスティック等の東急系物流子会社を一括取得
    • [15]2006年1月 食品物流の㈱全通(現SBSゼンツウ)取得
    • [16]2006年3月 保険代理の㈲SBSインシュアランスサービス(現SBSファイナンス)取得
    • [17]2006年4月 商号をSBSホールディングス㈱へ変更・本社を東京都墨田区太平へ移転
    • [18]創業(1987年)から19年で総合物流グループへ移行
    • [13]雪印乳業集団食中毒事件は2000年(6月・大阪工場の低脂肪乳等)

リーマンショックを挟む足踏みと海外進出の試行

2007年から2008年にかけてのリーマンショック前後、SBSの売上高は2007年12月期1471億円、2008年12月期1394億円と頭打ち局面に入った。同期の経常利益は2007年12月期79.0億円から2008年12月期40.0億円へ49%減と急縮小し、リーマンショック後の貨物需要急減が3PL事業者の経営を直撃した。同社は2009〜2010年にかけて新規M&Aを抑制し、既存事業の収益改善とコスト削減を優先する局面に入った。2010年12月期に経常利益42.9億円、2011年12月期16.3億円と回復は緩慢で、2009年は買収拡大の歩みが一旦停止した。

2010年代に入ると同社は海外進出を再開した。2010年4月にティーエルロジコム(現SBSロジコム)がビクターロジスティクス(後のVLロジネット、2011年7月に同社へ吸収)の株式を取得し、2011年4月に同社が日本レコードセンターを取得(2019年7月に吸収合併)。2011年10月にインドのアトラス・ロジスティクスを取得、2012年5月にシンガポールに東南アジア地域統括会社SBS Logistics RHQを設立、2015年8月にシンガポールに運輸通関事業のSBS Logistics Singaporeを設立した。海外進出は積極的な拡大戦略というよりは、日系製造業の海外生産拠点での物流業務を取り込むための「追随型展開」だった。 [19][20][21][22][23]

  • SBSホールディングス 有価証券報告書【沿革】
    • [19]2010年4月 ティーエルロジコム(現SBSロジコム)がビクターロジスティクス取得
    • [20]2011年4月 日本レコードセンター取得(2019年7月に吸収合併)
    • [21]2011年10月 インドのアトラス・ロジスティクス取得
    • [22]2012年5月 シンガポールにSBS Logistics RHQを設立
    • [23]2015年8月 シンガポールに運輸通関のSBS Logistics Singaporeを設立
  • SBSホールディングス 有価証券報告書【沿革】
    • [19]2010年4月 ティーエルロジコム(現SBSロジコム)がビクターロジスティクス取得
    • [20]2011年4月 日本レコードセンター取得(2019年7月に吸収合併)
    • [21]2011年10月 インドのアトラス・ロジスティクス取得
    • [22]2012年5月 シンガポールにSBS Logistics RHQを設立
    • [23]2015年8月 シンガポールに運輸通関のSBS Logistics Singaporeを設立

東証一部上場とSBSブランドへの14社一斉統一

2012年3月、SBSは株式会社ゼロの株式を取得した。ゼロは自動車輸送(完成検査・陸送)に強みを持つ物流事業者で、SBSの取扱貨物のラインナップに自動車輸送が加わった。2012年12月、SBSは東京証券取引所市場第二部へ上場し、2013年12月には同市場第一部へ指定替えした。 [24][25][26]

  • SBSホールディングス 有価証券報告書【沿革】
    • [24]2012年3月 ㈱ゼロの株式取得
    • [25]2012年12月 東証市場第二部へ上場
    • [26]2013年12月 東証市場第一部へ指定替え

2013年6月、SBSはグループ全体のブランド統一を実施し、新ロゴマークを導入。物流子会社14社を一斉に「SBS〇〇」へ社名変更した。雪印物流→SBSフレック、東急ロジスティック→SBSロジコム、全通→SBSゼンツウ、日本貨物急送→SBSフレイトサービスといった具合に、買収後5〜10年程度経過した時点で「SBSブランド」の傘下に統合し、グループ内のシナジーと知名度を高めた。買収先の組織文化は温存しつつ、対外ブランドは統一するという二段構えのガバナンス設計が、同社の連続M&Aの運営方針として定着した。 [27][28]

  • SBSホールディングス 有価証券報告書【沿革】
    • [27]2013年6月 グループ全体のブランド統一・新ロゴマーク導入
    • [28]物流子会社14社を一斉に「SBS〇〇」へ社名変更
  • SBSホールディングス 有価証券報告書【沿革】
    • [24]2012年3月 ㈱ゼロの株式取得
    • [25]2012年12月 東証市場第二部へ上場
    • [26]2013年12月 東証市場第一部へ指定替え
    • [27]2013年6月 グループ全体のブランド統一・新ロゴマーク導入
    • [28]物流子会社14社を一斉に「SBS〇〇」へ社名変更

2018年〜 大手企業物流子会社の連続買収と1兆円体制への準備

SBSホールディングスの業績推移:連結

売上高(億円)純利益率(%)
  1. 2018年 大企業物流子会社の受け皿としての連続買収と「1兆円企業」ビジョン 大手メーカーが切り出す非中核の物流子会社を、SBSはどう引き受け続けて「1兆円企業」を目指したか
  2. 2019年 京葉自動車教習所と姉崎自動車教習所の株式を取得
  3. 2020年 SBS三愛ロジスティクスが発足
  4. 2020年 東芝ロジスティクスの株式取得
  5. 2021年 東洋運輸倉庫の株式取得(2023年10月にSBSロジコムが同社を吸収合併)
  6. 2021年 古河物流の株式取得
  7. 2025年 3PL企業持株会社Blackbird Logistics B.V.の株式取得

リコー・東芝・古河系の取り込みで物流売上の主軸を作り直す

2018年8月、SBSはリコーロジスティクス(現SBSネクサード)の株式を取得した。リコーロジは複合機メーカー・リコーの100%子会社として国内外で精密機器物流を提供していた企業で、買収金額は約230億円規模と推定される。リコーロジ取得後の2019年12月期は売上高2555億円・経常利益101.7億円と、買収前のFY17比で売上67%増・経常利益57%増の成長を達成した。リコーロジ買収はSBSの3PL事業者としての位置を一段引き上げる転換点となった。 [29][30]

  • SBSホールディングス 有価証券報告書【沿革】
    • [29]2018年8月 リコーロジスティクス(現SBSネクサード)取得
  • SBSホールディングス プレスリリース
    • [30]リコーロジスティクス取得価額 約230億円

2020年11月、SBSは東芝ロジスティクス(現SBS東芝ロジスティクス)の株式を取得した。東芝ロジは東芝グループの物流子会社で、買収金額は約120億円と公表されている。2021年12月には古河物流(現SBS古河物流)を取得し、古河電工系列の鉄鋼・非鉄金属の物流ノウハウをグループに取り込んだ。リコー・東芝・古河という製造業大手の物流子会社を相次いで取得することで、SBSは「大企業のノンコア物流子会社の受け皿」というポジションを業界内で定着させた。製造業各社が物流子会社を切り出す動機は、本業集中・物流コスト管理の透明化・物流再編によるシナジー追求にあり、買い手側のSBSにとってはコスト構造を熟知した既存スタッフと取引基盤を一括取得できる利点があった。 [31][32][33]

  • SBSホールディングス 有価証券報告書【沿革】
    • [31]2020年11月 東芝ロジスティクス(現SBS東芝ロジスティクス)取得
    • [33]2021年12月 古河物流(現SBS古河物流)取得
  • SBSホールディングス プレスリリース
    • [32]東芝ロジスティクス取得価額 約120億円

2024年10月にはNSKロジスティックス(現SBS NSKロジスティクス)を取得し、ベアリング大手NSK系列の物流ノウハウを取り込んだ。2025年4月にはオランダの3PL企業持株会社Blackbird Logistics B.V.を取得し、欧州事業の主要拠点を確保した。同年10月にはブリヂストン物流の株式を取得し、タイヤ大手系列の物流ノウハウもグループに加わった。製造業大手の物流子会社を継続的に取り込むパターンは、2024〜2025年も健在で、創業期から続く同社のM&A戦略の連続性を示している。 [34][35][36]

  • SBSホールディングス 有価証券報告書【沿革】
    • [34]2024年10月 NSKロジスティックス(現SBS NSKロジスティクス)取得
    • [35]2025年4月 オランダの3PL持株会社Blackbird Logistics B.V.取得
    • [36]2025年10月 ブリヂストン物流の株式取得
  • SBSホールディングス 有価証券報告書【沿革】
    • [29]2018年8月 リコーロジスティクス(現SBSネクサード)取得
    • [31]2020年11月 東芝ロジスティクス(現SBS東芝ロジスティクス)取得
    • [33]2021年12月 古河物流(現SBS古河物流)取得
    • [34]2024年10月 NSKロジスティックス(現SBS NSKロジスティクス)取得
    • [35]2025年4月 オランダの3PL持株会社Blackbird Logistics B.V.取得
    • [36]2025年10月 ブリヂストン物流の株式取得
  • SBSホールディングス プレスリリース
    • [30]リコーロジスティクス取得価額 約230億円
    • [32]東芝ロジスティクス取得価額 約120億円

コロナ禍のECブーム恩恵と物流需要構造の変化

2020〜2021年の新型コロナウイルス感染拡大は、対面販売の急縮小と引き換えにEC(電子商取引)の急拡大を引き起こし、3PL事業者の取扱貨物量を押し上げた。SBSの2020年12月期は売上2572億円・経常利益108.8億円、2021年12月期は売上4035億円・経常利益204.9億円と、コロナ前のFY19から売上で1.6倍・経常利益で2倍へ急拡大した。ECブームに対応するため、SBSは2020〜2021年にかけて関東圏の物流センター新設・自動化投資を進め、物流事業のセグメント資産は2019年12月期の1365億円から2021年12月期の2115億円へ約55%増加した。

2022年4月、SBSは東京証券取引所のプライム市場へ移行した。2022年12月期は売上4555億円・経常利益214.0億円で過去最高益、2023年12月期は売上4319億円・経常利益197.5億円、2024年12月期は売上4481億円・経常利益184.6億円、2025年12月期は売上4903億円・経常利益211.4億円と、年率5%前後の継続成長を実現。2010年代に行った連続M&Aと、2020年代前半のリコー・東芝・古河系取り込みが、売上1兆円体制への助走を担っている。 [37]

  • SBSホールディングス 有価証券報告書【沿革】
    • [37]2022年4月 東証プライム市場へ移行
  • SBSホールディングス 有価証券報告書【沿革】
    • [37]2022年4月 東証プライム市場へ移行

鎌田氏38年にわたる社長在任の継続とポスト創業者の不在

2025年12月期時点で、鎌田正彦氏は代表取締役社長代表執行役員を継続し、創業から38年連続の長期社長体制が続いた。SBSホールディングスの取締役会には2020年代に入り社外取締役比率が高まり、岩﨑二郎氏・関本哲也氏・小杉善信氏・関根千津氏・鷲尾英一郎氏ら多様な経歴の社外人材を配置している。執行系は鎌田氏のほか、泰地正人氏(人事・総務統括)、若松勝久氏(グループ事業戦略)、田中康仁氏(経営企画・事業統括)、加藤元氏(事業戦略部)、佐藤広明氏(取締役)らで分業する体制を組む。 [38][39][40][41]

  • SBSホールディングス 有価証券報告書(役員の状況)
    • [38]鎌田正彦は代表取締役社長代表執行役員を継続・創業から38年連続社長体制(2025年12月期時点)
    • [39]社外取締役として正しい5名=岩﨑二郎・関本哲也・小杉善信・関根千津・鷲尾英一郎
    • [40]執行系に泰地正人・若松勝久・田中康仁
    • [41]執行系に加藤元・佐藤広明

40年近い創業者経営の継続は、M&A戦略の一貫性と機動力という利点をもたらした一方、ポスト鎌田氏の経営承継、買収先のPMI(買収後統合)の品質管理、海外子会社のガバナンス強化という3つの課題が横たわる。1兆円体制への到達と、創業者から次世代経営陣への引き継ぎが、向こう10年の論点となる。

  • SBSホールディングス 有価証券報告書(役員の状況)
    • [38]鎌田正彦は代表取締役社長代表執行役員を継続・創業から38年連続社長体制(2025年12月期時点)
    • [39]社外取締役として正しい5名=岩﨑二郎・関本哲也・小杉善信・関根千津・鷲尾英一郎
    • [40]執行系に泰地正人・若松勝久・田中康仁
    • [41]執行系に加藤元・佐藤広明

SBSホールディングスの沿革1987〜2025年における主な出来事を抜粋

年月社長・CEO出来事重要度
関東即配を設立
鎌田正彦商号を総合物流システムに変更
鎌田正彦軽作業請負事業のスタッフジャパンを設立
鎌田正彦マーケティング事業のマーケティングパートナーを設立
鎌田正彦商号をエスビーエスに変更
鎌田正彦メール便事業の売却と3PL特化への転換郵政民営化を控えたメール便に見切りをつけ、鎌田正彦社長は何を手放し、何に賭けたか 詳細を読む★★★
鎌田正彦雪印物流・東急ロジスティック等の連続買収による「大企業ノンコア物流子会社の受け皿」モデルの確立店頭登録で得た資金力を、大手が手放す物流子会社を丸ごと引き受ける買い手としてどう使うか 詳細を読む★★★
鎌田正彦エスビーエスを純粋持株会社に移行★★
鎌田正彦不動産証券化事業のエーマックスを設立
鎌田正彦雪印物流・東急ロジスティック等の連続買収による「大企業ノンコア物流子会社の受け皿」モデルの確立店頭登録で得た資金力を、大手が手放す物流子会社を丸ごと引き受ける買い手としてどう使うか 詳細を読む★★★
鎌田正彦日本貨物急送と伊豆貨物急送の株式を取得
鎌田正彦食品物流の全通の株式取得
鎌田正彦保険代理事業のSBSインシュアランスサービスの株式取得
鎌田正彦商号をSBSHDに変更、本社を移転
鎌田正彦ティーエルロジコムがビクターロジスティクスの株式を取得
鎌田正彦ティーエルロジコムが日本レコードセンターの株式を取得
鎌田正彦国際物流会社Atlas Logistics Pvt. Ltd.の株式取得
鎌田正彦ゼロの株式取得★★
鎌田正彦東京証券取引所市場第二部に上場
鎌田正彦SBSフレックネットが発足
鎌田正彦SBS即配サポートが発足
鎌田正彦SBS Logistics Singapore Pte. Ltd.を設立
鎌田正彦大企業物流子会社の受け皿としての連続買収と「1兆円企業」ビジョン大手メーカーが切り出す非中核の物流子会社を、SBSはどう引き受け続けて「1兆円企業」を目指したか 詳細を読む★★★
鎌田正彦京葉自動車教習所と姉崎自動車教習所の株式を取得
鎌田正彦SBS三愛ロジスティクスが発足
鎌田正彦東芝ロジスティクスの株式取得★★
鎌田正彦東洋運輸倉庫の株式取得(2023年10月にSBSロジコムが同社を吸収合併)
鎌田正彦古河物流の株式取得
鎌田正彦NSKロジスティックスの株式取得
鎌田正彦3PL企業持株会社Blackbird Logistics B.V.の株式取得★★
鎌田正彦ブリヂストン物流の株式取得
出典・参考

免責事項およびポリシー