歴史概要 — 現在に至るあゆみ 主要な意思決定と帰結のまとめ
創業1990年5月、坂本孝氏が相模原に第1号店を開いた。当時の古書店は、初版や装丁の状態を目利きが鑑定して1冊ずつ値付けする業態で、買取も販売も経験を積んだ専門家しか担えない閉じた市場だった。坂本氏はその鑑定文化を捨て、定価の10%で買い取り50%で売る、磨き直して新刊同様に整える、売れ残りは百円棚で回す、という3つの原則だけで運営した。中身ではなく汚れ具合で値を決める方式にしたことで、アルバイトでも査定でき、1991年に始めたフランチャイズ展開で全国へ複製していった。
決断誰でも査定できる買取の仕組みを、本以外の商材へ次々と広げた。1994年に中古CD・ビデオ、2000年前後には衣料やホビーまで取扱品目を増やし、本・CD・衣料を1店舗に集めた複合店も開いた。定価があり磨き直せる商品ならすべて対象にする発想は、2004年の東証二部上場へつながった。一方で2007年に坂本創業者がリベート受領問題で退任し、その後の新刊書店事業は赤字で撤退が続いた。中古を核とする総合リユースという拡張路線は、商材を広げるほど不採算店の整理も抱える構造になっていった。
API for AI Agents — 静的アセットのJSONで取得可能。API実行の認証不要
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歴史詳細 - 1つの時代区分で読み解く
1990年〜2007年 中古本のチェーン化と東証一部上場
古書店業界の慣行を破った「素人でも買い取れる」買取モデル
1990年5月、坂本孝氏が神奈川県相模原市に第1号店「BOOKOFF相模原・古淵店」を開業した。当時の古書店業界は、書籍の希少性・初版・装丁の状態などを目利きが鑑定し、1冊ごとに値付けする業態が主流で、買取・販売とも経験を積んだ専門家が担う閉じた市場だった。坂本氏は古書業界の鑑定文化を破り、「定価の10%で買い取り、定価の50%で売る」「磨き直して新刊同様の見た目に整える」「百円均一棚で滞留在庫を回転させる」という3つの原則だけで運営する業態を作った。書籍の中身ではなく汚れ具合で値付けする方式により、アルバイトでも買取査定ができる仕組みを実現した。
1991年8月、中古本の仕入・販売を目的として相模原市に㈱ザ・アール(資本金10百万円)を設立し、同年10月から「BOOKOFF」の全国フランチャイズチェーン展開を開始した。チェーン展開の速度は1990年代の小売業界としては突出した水準で、フランチャイズ加盟希望者に対して買取マニュアル・店舗運営マニュアル・POSシステム・物流網を一括提供する仕組みが整備された。1992年6月には商号をブックオフコーポレーション㈱に変更した。フランチャイズ展開と直営店展開を並走させ、店舗数は1990年代後半に全国800店舗超まで拡大した。
取扱商材の拡張とITバブル期の急成長
1994年10月、中古CD(コンパクトディスク)・中古ビデオの仕入・販売を開始した。書籍に限らず「定価のあるパッケージ商品で、磨き直しで再販可能なもの」を対象とする業態拡張は、1990年代後半のCDレンタル市場縮小と中古ソフト市場拡大の波に乗った判断だった。1997年7月、形式上の存続会社であるブックオフコーポレーション㈱(旧㈱橘屋)と合併し、1990年代の急拡大期にあわせて法人構造を整理した。1999年4月には中古子供用品の取扱いを開始し、10月にはアメリカ合衆国での「BOOKOFF」店舗運営を行うBOOKOFF U.S.A. INC.を設立して海外進出を果たした。
2000年1月に中古スポーツ用品、4月に中古衣料・中古アクセサリー等へ取扱品目を拡大し、12月には複合店「BOOKOFF中古劇場多摩永山」(現「BOOKOFF SUPER BAZAAR 多摩永山」)をオープンした。本・CD・ビデオ・子供用品・スポーツ用品・衣料を1店舗で扱う複合店は、それまでの書籍特化型店舗とは異なる業態として位置付けられた。2002年2月には商品・備品の供給及び保管管理を行うブックオフ物流㈱(2014年4月にブックオフコーポレーションに吸収合併)を設立し、全国チェーンを支える物流網を整備した。本社・FC・直営の三者間で在庫を融通する仕組みが、店舗数の拡大と取扱品目の多様化を支えた。
2004年東証二部上場と2007年坂本創業者退任
2004年3月、ブックオフコーポレーションは東京証券取引所市場第二部に株式を上場した。1990年の1号店開業から14年目、フランチャイズ展開開始から13年目での上場である。2005年3月には東証市場第一部に指定替えとなり、リユース業界初の一部上場企業となった。上場時の連結売上高は500億円超で、フランチャイズ店舗運営による加盟料・ロイヤリティ収入と直営店売上が業績の二本柱を形成していた。同時期、創業期からパート社員として現場を支えてきた橋本真由美氏が2006年6月から社長COOに就任し、坂本創業者がCEOを担う併任体制が組まれた。
2007年4月、プラモデル・フィギュア等の中古ホビー商材の取扱いを開始し、8月には子会社ブックオフオンライン㈱がインターネット上のリユースショップ「BOOKOFF Online」運営を開始した。実店舗とECサイトの並走は、買取・販売の両面で顧客接点を多層化する施策だった。一方、同年6月、坂本創業者は会長辞任後に退任した。背景には複数の取引先からのリベート受領問題があり、創業者の退任でガバナンス上の幕引きを図った。坂本氏は退任後、外食事業「俺のイタリアン」を創業し、別業態でのチェーンビジネスへ転じた。
坂本創業者の退任後、マッキンゼー出身で1997年入社の佐藤弘志氏が2007年6月に社長へ就任した。佐藤社長は「中古複合店舗による第二の創業」を掲げ、複合店「BOOKOFF SUPER BAZAAR」展開と新刊事業への進出(2008年11月、洋販ブックサービス㈱より「青山ブックセンター」「流水書房」を運営する新刊事業を譲受)を進めた。中古に新刊を組み合わせる業態拡張は、書籍小売業界の再編期において「リユース総合商社」を目指す方針への転換を意味した。
以降は執筆中