創業地東京都品川区
創業年1947
上場年1962
創業者※財界人の出資
1951年〜 電電公社の工事会社から「日本コムシス」への半世紀
1951 日本通信建設株式会社を設立
1952 電電公社から総合1級業者に認定
1962 東京証券取引所第2部に上場
1972 東京・大阪両証券取引所第1部に上場
1982 光ファイバーケーブル工事を受注
2003 コムシスホールディングスを設立・東証一部上場
1965年6月期 単体
売上高 73億円
純利益 1億円
純利益率 2.6%
1984年12月期 単体
売上高 850億円
純利益 9億円
純利益率 1.1%

1951年12月、電気通信設備工事業界の有力者21名が出資し、資本金3000万円で日本通信建設株式会社が設立された。翌1952年に電電公社の指定工事会社となり、唯一の発注者である公社の投資計画が受注高を決める関係で事業を始めた。1962年に東証2部へ上場し、1972年には東証・大証の1部へ進んだ。1985年の電電公社民営化でNTTが発足して競争入札が広がると、1990年に社名を「日本コムシス」へ変更して通信建設以外への事業拡大を志向した。それでも売上の過半をNTTグループが占める構造は変わらず、2003年9月、日本コムシス・三和エレック・東日本システム建設の3社が株式移転によってコムシスホールディングスを設立し、東証一部・大証一部に同時上場した

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2004年〜 M&Aによる全国統合と非通信事業への多角化
2008 第2代社長 高島元就任
2009 コムシス情報システムを新設分割により設立・完全子会社化
2010 つうけんを株式交換で完全子会社化
2017 第3代社長 加賀谷卓就任
2017 カンドー・藤木鉄工をグループ化
2018 NDS・SYSKEN・北陸電話工事を株式交換で完全子会社化
2004年3月期 連結
売上高 2,489億円
純利益 65億円
純利益率 2.6%
2018年3月期 連結
売上高 3,800億円
純利益 203億円
純利益率 5.3%

2010年10月、コムシスホールディングスは株式交換により北海道地盤の通信工事会社つうけんを完全子会社化し、持株会社設立以来初のM&Aとなった。手元資金と株式交換を用い、実質無借金のまま買収を重ねる手法を確立する。2014年に再生可能エネルギーの日本エコシステム、2016年に道路舗装の東京鋪装工業、2017年にガス設備工事のカンドーと藤木鉄工をグループ化し、通信投資の波を受けにくい社会システム関連事業を育てた。2018年10月にはNDS・SYSKEN・北陸電話工事の上場通信3社を株式交換で同時に完全子会社化し、連結売上高はFY17の3800億円からFY18の4818億円へ拡大して全国施工体制をほぼ完成させた

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2019年〜 5G特需と「脱・通信工事」への構造転換
2019 コムシスビジョン NEXT STAGE 2023を策定
2021 東京ガスライフバルカンドーをグループ化
2022 東証プライム市場へ移行
2024 第4代社長 田辺博就任
2024 サンワコムシスのIT・社会事業を日本コムシスに吸収分割
2019年3月期 連結
売上高 4,817億円
純利益 280億円
純利益率 5.8%
2024年3月期 連結
売上高 5,711億円
純利益 274億円
純利益率 4.8%

2019年5月に中期経営計画「NEXT STAGE 2023」を策定し、売上高6000億円以上・営業利益500億円以上を掲げた。5G基地局の整備が本格化した2020〜2021年に各事業が伸び、FY21は売上高5890億円・営業利益429億円で過去最高を更新する。5Gの投資サイクルが峰を越えると、FY22は売上高5632億円・営業利益321億円へ前期比それぞれ258億円・108億円落ち込んだ。だが翌FY23以降はデータセンター需要で回復し、FY24計画ではNTT・NCCの通信キャリア向けが44%に下がり、ITソリューションと社会システムの非通信領域が56%と過半を占め、電電公社1社への依存から始まった会社が70年を超えて事業構造の分散に到達した。

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決断の理由 — クリティカルな歴史の転換点を読み解く

Q なぜ1951年の日本通信建設は発注者が1社しかいない会社として出発したのか
A 戦後の電話網建設を一手に担う日本電信電話公社が、信頼できる指定工事会社に限って発注する制度をとったためである。実績を公社に認められなければ参入できず、新規参入は事実上閉ざされていた。1951年12月、経済界と電気通信設備工事業界の有力者21名の出資により、東京都に日本通信建設株式会社が設立された。翌1952年に電電公社から「総合1級業者」の認定を受け、指定工事会社として通信設備の建設を請け負う体制が整った。よって発注者である電電公社の投資計画が、そのまま同社の受注高と業績を決定する関係になった
Q なぜ2003年にNTT依存を断つ手段として持株会社化を選んだのか
A 売上の過半を単一の発注者NTTグループに握られた構造を、規模拡大と顧客分散で崩す必要があったためである。1社の設備投資が減れば業績が直撃される体質を変えるには、同業を束ねて交渉力を高めつつ各社の現場を生かせる枠組みが要った。持株会社化直前のFY2003時点で売上高の54.1%(1,347億円)をNTTグループ向けが占め、単一顧客への依存構造が数字に現れた。2003年9月、日本コムシス・三和エレック・東日本システム建設の3社が株式移転によってコムシスホールディングスを設立し、東証一部・大証一部に同時上場した
Q なぜ2018年に上場通信工事3社を同時に統合したのか
A 地域ごとに分かれていたNTTの工事発注窓口をグループに集め、発注者1社への依存から量的に脱却するためである。関東以南に偏っていた施工エリアへ中部・九州・北陸を一度に加える狙いだった。2018年10月、コムシスホールディングスはNDS・SYSKEN・北陸電話工事の上場通信工事3社を株式交換で同時に完全子会社化した。連結売上高はFY17の3800億円からFY18には4818億円へ拡大し、通信工事の全国施工体制がほぼ完成した。FY2024にはNTT設備事業の比率が38.5%へ下がり、持株会社化直前の54.1%から依存度の分散が進んだ

出典・参考文献

歴史概要

  • 企業の歴史 : 明治百年(経済春秋社編, 1968)
    • [1] 1951年12月に有力者21名の出資・資本金3000万円で日本通信建設が設立された
  • 日本コムシス公式サイト(沿革)
    • [2] 1990年に社名を日本通信建設から「日本コムシス」へ変更した
  • コムシスホールディングス 有価証券報告書【沿革】
    • [3] 2003年9月に日本コムシス・三和エレック・東日本システム建設の3社が株式移転でコムシスホールディングスを設立し東証一部・大証一部に同時上場した
    • [4] 2010年10月に株式交換で北海道地盤のつうけんを完全子会社化し持株会社設立以来初のM&Aとなった
    • [6] 2018年10月にNDS・SYSKEN・北陸電話工事の上場通信3社を株式交換で同時に完全子会社化した
  • コムシスホールディングス IR資料(適時開示)
    • [5] 2014年日本エコシステム・2016年東京鋪装工業・2017年カンドーと藤木鉄工をグループ化し社会システム関連事業を立ち上げた
  • コムシスホールディングス 有価証券報告書(連結財務諸表)
    • [7] 連結売上高はFY17の3800億円からFY18の4818億円へ拡大し全国施工体制がほぼ完成した
    • [9] FY21に売上高5890億円・営業利益429億円で過去最高を更新した
    • [10] FY22は売上高5632億円・営業利益321億円へ前期比258億円・108億円減少した
  • コムシスホールディングス 中期経営計画(IR)
    • [8] 2019年5月にNEXT STAGE 2023を策定し売上高6000億円以上・営業利益500億円以上を目標に掲げた
  • コムシスホールディングス 決算説明資料
    • [11] FY24計画でNTT・NCCの通信キャリア向けが44%・IT+社会システムの非通信領域が56%と過半を占めた

決断の理由

  • 日本コムシス公式サイト(沿革)
    • [1] 1951年12月に有力者21名の出資で日本通信建設が東京都に設立された
    • [2] 1952年に電電公社から総合1級業者の認定を受け指定工事会社となった
  • コムシスホールディングス 有価証券報告書【沿革】
    • [3] 発注者である電電公社の投資計画が同社の受注高と業績を決定した
    • [5] 2003年9月に日本コムシス・三和エレック・東日本システム建設の3社が株式移転で持株会社を設立した
    • [6] 2018年10月にNDS・SYSKEN・北陸電話工事の3社を株式交換で同時に完全子会社化した
  • コムシスホールディングス 有価証券報告書(連結財務諸表)
    • [4] 持株会社化直前のFY2003時点でNTTグループ向けが売上の54.1%を占めた
    • [7] 3社統合で連結売上高はFY17の3800億円からFY18の4818億円へ拡大した
  • コムシスホールディングス 統合報告書2025
    • [8] FY2024のNTT設備事業比率は38.5%で持株会社化直前の54.1%から低下した

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