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  "title": "直近の動向と展望",
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      "title": "なぜ通信工事会社が「脱・通信」を70年かけて成し遂げたのか（筆者所感）",
      "text": "1951年12月、電気通信工事業界の有力者21名が東京で日本通信建設を設立した。翌1952年に電電公社から線路・機械・伝送無線の「総合1級業者」認定を受け、同公社の指定工事会社として通信設備の建設を請け負う体制を整えた。電気通信建設業は電電公社を唯一の発注者とする閉鎖的な業界で、指定業者間の競争はあっても新規参入は事実上不可能な参入障壁を初手から備えていた。発注者1社の投資計画が、そのまま受注高と業績を決める構造で出発した。\n\nこうして発注者依存で発足した会社にとって、高度成長期の電電公社5カ年計画は追い風そのものだった。建設費は第一次2,935億円から第四次35,210億円へ12倍に膨らみ、架設数も109万台から930万台へ8.5倍に拡大した。受注は指定工事会社間で暗黙に棲み分けされ、技術的差別化よりも発注者との長期信頼と施工管理能力の蓄積が競争力の源泉となった。1959年に受注工事高100億円を突破し、1962年に東証2部、1972年に1部へ指定替えした。1982年の光ファイバー初受注で技術が世代交代しても、発注者と二人三脚で実績を積む型は揺るがず、新領域に進出するたびに指定工事会社として呼ばれる関係が続いた。\n\nところが1985年のNTT民営化と競争入札の浸透で、特命受注の前提がほどけはじめた。2003年9月、日本コムシス・三和エレック・東日本システム建設の3社が株式移転でコムシスホールディングスを設立した時点でも、NTTグループ向けは売上の54.1%を占め、好調な工事量増がかえって発注者依存の深さとして経営陣を不安にさせた。2010年つうけん完全子会社化で株式交換の手順を蓄積し、2014年日本エコシステム、2016年東京鋪装工業、2017年カンドーで再エネ・道路舗装・ガスへ業種を広げ、2018年10月にはNDS・SYSKEN・北陸電話工事の上場3社を一括子会社化し全国施工体制を完成させた。\n\nその結果、FY24計画で非通信が売上の56%を占め、創業以来初めて発注者構成の過半が入れ替わった。だがNTT特命受注で築いた長期信頼の参入障壁はデータセンター・道路舗装・ガスの価格入札市場に持ち込めず、74年積んだ施工実績は、単価差につながらない競争領域に置かれた。データセンター電気設備工事はFY23の55億円からFY24計画の290億円へ伸びたが、関電工・きんでん・ミライトONE等と並ぶ価格競争の領域である。2025年5月の新中計は2030年度売上8,000億円・営業利益600億円・ROE10%を掲げた。",
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