大東建託 の歴史

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1974年、多田勝美氏が名古屋で創業し賃貸建物の請負から出発。1988年の「建託」改称と土地建託システム、空室保証、ハウスコムの完全子会社化までの沿革と経緯を執筆。

創業

1974年

創業者

多田勝美

創業地

愛知県名古屋市

直近売上高(2026/3)

19,847億円

長期業績と転換点(1997/3〜2026/3)
売上高(億円純利益率(%)
Q なぜ創業期の大東建託は農家の土地へ工場・倉庫を建てる請負から始めたのか
A 顧客は市街化区域内農地を持つ農家で、後継者不足や農地の宅地並み課税から所有地の有効利用を迫られながら、賃貸事業への不安から決断できずにいた。1974年6月、多田勝美氏が名古屋市千種区で大東産業を資本金100万円で設立し、土地所有者を対象とした工場・倉庫など事業用賃貸建物の建築を主業に据えた。農協や銀行の情報網を通すルート営業では地主が複数の業者を競わせて価格交渉に及ぶため、飛び込み営業に徹して建築工事を定価で売った。分散して受注されていた市場を、地主への直販の物量で開拓した。
Q なぜ1988年に「建設」から「建託」へ改めて一括借上げに移したのか
A 決定的だったのは、建てて終わる請負業から、建てた後の賃貸経営まで引き受ける受託業へ移ることだった。1988年4月に「建設+受託」を意味する「建託」へ改称し、建物を一括借上げして入居者募集・管理・家賃徴収まで代行した。請負の一回限りの収入が賃貸管理の継続収入に変わり、企業側に長期の収益安定性が生まれ、地主側にも経営の手間を肩代わりする付加価値を提供した。さらに融資・仲介・管理・ガスを順に内製化し、賃貸経営を地主に代わって回す仕組みを自社グループ内で完結させた
Q なぜ2022年以降、買収で一括借上げ以外の市場へ広げているのか
A 一括借上げの契約では、借り主にあたるサブリース会社に借地借家法が賃料の減額請求を認めており、契約の途中でも家賃の見直しが起きる。2015年前後の相続税増税を受けて供給された物件は2025年ごろに築10年を迎え、空き家の急増と重なって賃料下落のリスクが指摘された。2023年3月期に社長へ就いた竹内啓氏は、投資用不動産販売のインヴァランス、アセット運用のライジング・フォース、米国不動産運用のSTASIA CAPITAL MANAGEMENTを相次いで取得し、再エネと介護にも進んだ。2024年4月にCEO職位を新設して竹内啓氏が資本配分を担い、別の収益柱を積み上げる経営に移した

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1974年〜 倉庫と工場の請負から始め、空室保証を武器に「建託」へ改めるまで

大東建託の業績推移:単体

売上高(億円)
  1. 1974年 大東産業を設立
  2. 1978年 商号を大東建設に変更
  3. 1980年 大東共済会を設立
  4. 1988年 「建託」への社名変更と土地建託システムの確立 建てて終わる請負か、建てたあとの賃貸経営まで引き受けるか——空室リスクの持ち手をめぐる選択

名古屋の分社体制で始めた事業用賃貸建物の請負

1974年6月20日、多田勝美氏が名古屋市千種区に大東産業株式会社を資本金100万円で設立した[1][2]。目的は土地所有者を対象とした工場・倉庫など事業用賃貸建物の建築[3]で、賃貸住宅ではなかった。翌1975年6月には建築した賃貸建物への入居者募集・斡旋を担う大東興産株式会社を設立[4]し、1976年6月には一級建築士事務所として大東設計株式会社を設立した[5]。設立当初はこの3社の分社体制で、主に名古屋近郊の農家を対象に受注を積んだ[6]。1978年9月に商号を大東建設へ改め[7]、同年10月には大阪府に本社を置く大東建設株式会社と大東設計株式会社を、11月には大東興産株式会社を設立して関西へ営業を広げた[8]

    • [1]1974年6月20日 多田勝美が名古屋市千種区に大東産業を資本金100万円で設立
    • [3]設立目的は土地所有者を対象とした工場・倉庫など事業用賃貸建物の建築
    • [4]1975年6月 入居者募集・斡旋のため大東興産を設立
    • [5]1976年6月 一級建築士事務所として大東設計を設立
    • [6]設立当初は3社の分社体制で主に名古屋近郊の農家が対象
    • [8]1978年10月 大阪府に本社を置く大東建設・大東設計を、同年11月に大東興産を設立し関西へ進出
  • 大東建託 有価証券報告書【沿革】
    • [2]1974年6月 大東産業を設立(資本金100万円)
    • [7]1978年9月 商号を大東建設へ変更

顧客は市街化区域内農地を持つ農家[9]であった。後継者不足や農地の宅地並み課税から所有農地の有効利用を迫られながら、賃貸事業への不安から決断できない層[10]で、市街化区域内農地は当時、毎年7,000ha程度が転用されていた[11]。大東建設はこの転用農地を受注の対象に定め、支店開設と営業員の拡充で潜在顧客の掘り起こしを進めた[12]。関東への足掛かりとして1982年10月に横浜支店を、翌1983年7月には仙台支店を開設して東北へも進んだ[13]。1985年4月には名古屋と大阪の6社が合併比率1対1で合併し、1社へ統[14]合した。

    • [9]主要顧客は市街化区域内農地を所有する農家
    • [10]農家は後継者不足や農地の宅地並み課税で有効利用を迫られつつ賃貸事業への不安から決断できずにいた
    • [11]市街化区域内農地の転用は毎年7,000ha程度
    • [12]転用農地を対象に支店開設と営業員拡充で潜在顧客を掘り起こした
    • [13]1982年10月 横浜支店開設(関東進出の足掛かり)、1983年7月 仙台支店開設
    • [14]1985年4月 6社が合併比率1対1で合併し1社に統合

取扱物件は設立当初から倉庫・工場など事業用建物に限られていたが、品ぞろえの観点から1984年に住居用建物の取扱いを始めた[15]。建物は規格標準化され、資材の種類と規格が絞られたことで仕入コストの低減と外注先の施工効率の向上につ[16]ながった。資材調達と施工は約5,000社の外注先へ材料・施工の一括発注[17]で回した。入居者の募集は全国4,000程度の不動産業者からの情報提供を中心に行い、管理する賃貸建物の空家率は1%台で推移した[18]。1982年3月期の売上高は22億3,900万円、経常利益1億5,200万円で、期末従業員は98名、事業所は7か所[19]であった。

    • [15]設立当初は倉庫・工場など事業用建物のみで1984年から住居用建物の取扱いを開始
    • [16]建物の規格標準化により仕入コスト低減と外注先の施工効率向上を図った
    • [17]資材調達と施工は約5,000社の外注先へ材料・施工一括発注
    • [18]入居者募集は全国4,000程度の不動産業者からの情報提供が中心で管理建物の空家率は1%台
    • [19]1982年3月期 売上高22億3,900万円・経常利益1億5,200万円・期末従業員98名・事業所7か所
    • [1]1974年6月20日 多田勝美が名古屋市千種区に大東産業を資本金100万円で設立
    • [3]設立目的は土地所有者を対象とした工場・倉庫など事業用賃貸建物の建築
    • [4]1975年6月 入居者募集・斡旋のため大東興産を設立
    • [5]1976年6月 一級建築士事務所として大東設計を設立
    • [6]設立当初は3社の分社体制で主に名古屋近郊の農家が対象
    • [8]1978年10月 大阪府に本社を置く大東建設・大東設計を、同年11月に大東興産を設立し関西へ進出
    • [9]主要顧客は市街化区域内農地を所有する農家
    • [10]農家は後継者不足や農地の宅地並み課税で有効利用を迫られつつ賃貸事業への不安から決断できずにいた
    • [11]市街化区域内農地の転用は毎年7,000ha程度
    • [12]転用農地を対象に支店開設と営業員拡充で潜在顧客を掘り起こした
    • [13]1982年10月 横浜支店開設(関東進出の足掛かり)、1983年7月 仙台支店開設
    • [14]1985年4月 6社が合併比率1対1で合併し1社に統合
    • [15]設立当初は倉庫・工場など事業用建物のみで1984年から住居用建物の取扱いを開始
    • [16]建物の規格標準化により仕入コスト低減と外注先の施工効率向上を図った
    • [17]資材調達と施工は約5,000社の外注先へ材料・施工一括発注
    • [18]入居者募集は全国4,000程度の不動産業者からの情報提供が中心で管理建物の空家率は1%台
    • [19]1982年3月期 売上高22億3,900万円・経常利益1億5,200万円・期末従業員98名・事業所7か所
  • 大東建託 有価証券報告書【沿革】
    • [2]1974年6月 大東産業を設立(資本金100万円)
    • [7]1978年9月 商号を大東建設へ変更

空室の不安を引き受けた大東共済会と、飛び込み営業の定価販売

賃貸事業への不安のうち最大のものは入居者が退去した後に部屋が埋まるかどうかで、顧客からの要望を受け、空家時の家賃保証制度を導入するため1980年3月に大東共済会株式会社を設立した[20][21]。加入した家主は月額家賃の4%を会費として払い込み、中途で空家が生じた場合には家賃の90%の保証を受けられる[22]仕組みとした。新築完成引渡しの時点での空家保証は本体が引き受け、事業用物件では建築請負金額に対する金利相当額を、居住用物件では家賃の90%を保証した[23]。共済会への加入率は1990年3月期92.0%、1991年3月期92.3%、1992年3月期91.8%で、汎用性の高い標準物件のテナントはほぼ全数が加入していた[24]

受注は地主への飛び込み営業で取り、農協や銀行の情報網を通すルート営業を排した[25]のは、そこに乗ってくる地主が複数の業者を競わせて価格交渉に及び、農協へフィーを支払う必要も生じるため[26]であった。飛び込み営業では建築工事を定価で売ることができ、建築営業部隊には受注高の2%を歩合給として個人の収入とする仕組みを与えた[27]。入居需要の高い地域を中心に支店を置き、営業員が戸別訪問で潜在顧客を掘り起こす体制[28]をとった。積水ハウスが強い駅周辺と大和ハウスが強いロードサイドを避け、郊外の農地を対象に定めた[29]差異化でもあった。

  • 日経ビジネス 1994年3月21日号
    • [25]農協や銀行を通したルート営業を排し飛び込み営業に徹していた
    • [26]ルート営業では地主が複数業者を競わせて価格交渉し農協にもフィーが要るため利益率が悪くなる
    • [27]建築工事の定価販売と、建築営業部隊への受注高2%の歩合給
    • [29]積水ハウスが強い駅周辺と大和ハウスが強いロードサイドを避け郊外の農地を対象にした
    • [28]入居需要の高い地域を中心に支店を置き営業員の戸別訪問で潜在顧客を掘り起こした

業績は1982年3月期の売上高22億3,900万円から1991年3月期の1,511億5,000万円へ67.5倍に伸び、経常利益は1億5,200万円から268億600万円へ176.4倍となった[30]。期末従業員数は98名から2,828名へ、事業所数は7か所から65か所[31]へ増えた。販売費・一般管理費も営業員の拡充に伴う人件費の急増で5億7,300万円から273億4,100万円へ47.7倍に増えたが、売上高比率は25.6%から18.1%へ低下した[32]。売上総利益率は建設業界では高率の30%台で安定して推移し、経常利益率は1988年3月期の13.4%から1991年3月期の17.7%へ上がった[33]

    • [30]売上高は1982年3月期22億3,900万円から1991年3月期1,511億5,000万円へ67.5倍、経常利益は1億5,200万円から268億600万円へ176.4倍
    • [31]期末従業員数98名→2,828名、事業所数7か所→65か所
    • [32]販管費は5億7,300万円から273億4,100万円へ47.7倍、売上高比率は25.6%から18.1%へ低下
    • [33]売上総利益率は建設業界では高率の30%台で安定推移、経常利益率は1988年3月期13.4%から1991年3月期17.7%
    • [20]1980年3月 大東共済会を設立(空家時の家賃保証制度の導入が目的)
    • [22]共済会は月額家賃4%の会費で中途空家時に家賃の90%を保証
    • [23]新築完成引渡時の空家保証は本体が負担し、事業用は建築請負金額に対する金利相当額、居住用は家賃の90%
    • [28]入居需要の高い地域を中心に支店を置き営業員の戸別訪問で潜在顧客を掘り起こした
    • [30]売上高は1982年3月期22億3,900万円から1991年3月期1,511億5,000万円へ67.5倍、経常利益は1億5,200万円から268億600万円へ176.4倍
    • [31]期末従業員数98名→2,828名、事業所数7か所→65か所
    • [32]販管費は5億7,300万円から273億4,100万円へ47.7倍、売上高比率は25.6%から18.1%へ低下
    • [33]売上総利益率は建設業界では高率の30%台で安定推移、経常利益率は1988年3月期13.4%から1991年3月期17.7%
  • 大東建託 有価証券報告書【沿革】
    • [21]1980年3月 大東共済会を設立
    • [24]共済会加入率は1990年3月期92.0%・1991年3月期92.3%・1992年3月期91.8%で標準物件はほぼ全数加入
  • 日経ビジネス 1994年3月21日号
    • [25]農協や銀行を通したルート営業を排し飛び込み営業に徹していた
    • [26]ルート営業では地主が複数業者を競わせて価格交渉し農協にもフィーが要るため利益率が悪くなる
    • [27]建築工事の定価販売と、建築営業部隊への受注高2%の歩合給
    • [29]積水ハウスが強い駅周辺と大和ハウスが強いロードサイドを避け郊外の農地を対象にした

1988年の「建託」改称と、一回限りの請負収入を継続収入へ組み替えた設計

1988年4月の社名変更で、商号は大東建設から大東建託株式会社[34]へ改まった。土地建託事業は、地主に土地の有効活用を働きかけ、マンションや店舗などその立地にあった建築物を提案し、それらの建設を請け負うもの[35]であった。完成後の入居者募集、家賃回収の代行、建物管理、中途空家時の家賃保証までを一貫して引き受ける賃貸事業の総合支援システム[36]として組み立てられ、建築請負と管理受託と空室保証を同じ営業の場で一括して契約する形へ移った。建設を請け負って終わる一回限りの収入は、管理費と共済会費という継続収入に組み替え[37]られた。

  • 大東建託 有価証券報告書【沿革】
    • [34]1988年4月 商号を大東建設から大東建託へ変更
  • 日経ビジネス 1994年3月21日号
    • [35]土地建託事業は地主への土地有効活用の働きかけから建築物の提案・建設請負までを担うもの
    • [36]設計・施工・管理に加え入居者募集・家賃回収代行・中途空家時の家賃保証までを一貫して行う賃貸事業の総合支援システム
    • [37]一回限りの請負収入を管理費と共済会費の継続収入へ組み替えた

地主から見ると、入居者やテナントが全部埋まっている状態でも月々の支払いは共済会へ4%、大東建託へ管理費として家賃の5%で、手取りは家賃の91%[38]であった。空室が生じても90%が保証されるため、入居者の有無で手取りはほとんど変わ[39]らない。竣工後3か月を過ぎても入居者が決まらない場合は、大東建託本体が販売経費として同じく家賃の90%を保[40]証した。地主が抱えるほかなかった空室の不安を、会社側の費用として引き受ける設計[41]であった。大東共済会に加入した物件の空家率は1992年9月末で1.9%にとど[42]まった。

  • 日経ビジネス 1994年3月21日号
    • [38]満室でも共済会4%・管理費5%で地主の手取りは家賃の91%
    • [39]空室時も90%が保証されるため地主の収入は入居者の有無でほとんど変わらない
    • [40]竣工後3か月を過ぎても入居が決まらない場合は本体が販売経費として家賃の90%を保証
    • [41]空室の損失を会社側が引き受ける関係を抱え込んだ
    • [42]1992年9月末の大東共済会加入物件の空家率は1.9%

強力な営業体制と建築工事の定価販売、徹底したコスト削減により、粗利益率は約30%[43]に達した。客付けを社内の体制で行う理念のもとテナント営業部門を社内に抱え、1992年時点で全社員の1割強にあたる約500人がこの部門[44]に属した。単体売上高は1988年3月期の447億円から1989年3月期737億円、1990年3月期1,052億円へ伸び、期末従業員数も1,156名から2,220名へ増えた[45]。1989年1月には大東共済会株式会社を全額出資子会社とし、同年3月には名古屋証券取引所市場第二部へ株式を上場した[46]

  • 大東建託 有価証券報告書【沿革】
    • [34]1988年4月 商号を大東建設から大東建託へ変更
    • [46]1989年3月 名古屋証券取引所市場第二部へ上場
  • 日経ビジネス 1994年3月21日号
    • [35]土地建託事業は地主への土地有効活用の働きかけから建築物の提案・建設請負までを担うもの
    • [38]満室でも共済会4%・管理費5%で地主の手取りは家賃の91%
    • [39]空室時も90%が保証されるため地主の収入は入居者の有無でほとんど変わらない
    • [40]竣工後3か月を過ぎても入居が決まらない場合は本体が販売経費として家賃の90%を保証
    • [41]空室の損失を会社側が引き受ける関係を抱え込んだ
    • [43]営業体制・定価販売・コスト削減により粗利益率は約30%
    • [36]設計・施工・管理に加え入居者募集・家賃回収代行・中途空家時の家賃保証までを一貫して行う賃貸事業の総合支援システム
    • [37]一回限りの請負収入を管理費と共済会費の継続収入へ組み替えた
    • [45]単体売上高は1988年3月期447億円→1989年3月期737億円→1990年3月期1,052億円、期末従業員は1,156名→2,220名
    • [42]1992年9月末の大東共済会加入物件の空家率は1.9%
    • [44]1992年時点で全社員の1割強にあたる約500人がテナント営業部門に所属

1989年〜 株式上場と生産緑地法改正、空室の急増を経て周辺機能を内製化するまで

大東建託の業績推移

売上高(億円)純利益率(%)
  1. 1989年 名古屋証券取引所市場第二部に上場
  2. 1992年 東京証券取引所市場第一部に上場
  3. 1994年 ハウスコムを設立
  4. 1996年 賃貸経営の周辺機能をグループ内に抱え込む 客付け・資金・管理を外に頼るか、自前で持つか——土地建託システムを支える周辺事業の内製化
  5. 1999年 在宅介護事業に参入
  6. 1999年 賃貸建物管理業務を開始
  7. 2000年 「タクセルホーム」のブランドで戸建て住宅事業へ参入

名証二部から東証一部へ、無借金のまま広げた全国の営業網

1989年3月に名古屋証券取引所市場第二部へ上場したのち、1991年9月には同取引所の市場第一部へ指定替えとなり、1992年2月5日に東京証券取引所市場第一部へ上場した[47]。二部上場から一部指定替えまでは2年6か月[48]であった。1990年4月には首都圏での受注拡大などのため、本社を名古屋市から東京都品川区北品川[49]へ移した。上場時点の大株主は有限会社ダイショウが9,270千株で20.91%、多田勝美氏が8,740千株で19.71%、多田正代氏が1,629千株で3.68%[50]と、創業者側で4割を超えていた。

    • [47]1991年9月 名古屋証券取引所市場第一部へ指定替え、1992年2月5日 東京証券取引所市場第一部へ上場
    • [48]1989年3月の名証二部上場から1991年9月の一部指定替えまで2年6か月
    • [49]1990年4月 首都圏での受注拡大のため本社を名古屋市から品川区へ移転
    • [50]1991年3月末の大株主は有限会社ダイショウ9,270千株(20.91%)、多田勝美8,740千株(19.71%)、多田正代1,629千株(3.68%)

1991年3月期の売上高1,511億5,000万円のうち、建設事業による完成工事高が1,444億3,300万円で95.6%を占め、賃貸借仲介料収入と賃貸建物管理収入などの兼業事業は67億1,600万円であった[51]。事業システムは、土地所有者との建築請負契約で賃貸建物を建て、完成引渡後に入居者を斡旋し、別に賃貸建物管理委託契約を結んで家賃回収の代行と建物管理を請け負う形[52]をとった。1991年9月時点の支店は73か所、営業員は約1,100名で、期末従業員2,828名のおよそ4割が営業員[53]であった。

    • [51]1991年3月期の売上高1,511億5,000万円のうち完成工事高1,444億3,300万円で95.6%、兼業事業は67億1,600万円
    • [52]建築請負契約で建て、完成引渡後に入居者を斡旋し、別に賃貸建物管理委託契約で家賃回収代行と建物管理を請け負う仕組み
    • [53]1991年9月時点で73支店・営業員約1,100名、期末従業員2,828名の約4割が営業員

工事代金の回収が外注先への支払いに先行し、土地や資材の在庫負担もないことから資金繰りは良好で、借入金を必要[54]としなかった。上場前後の3期に3度実施したファイナンスで得た資金と、業績拡大で積み上がった利益剰余金の運用益が営業外収益として利益に寄与し、経常利益率は上昇を続けた[55]。1991年3月期の株主資本比率は60.2%[56]であった。ファイナンス資金は本社ビルをはじめとする設備投資で使う予定とされ、1993年3月期には広島地区の支店事務所用地の取得に32億1,200万円を投じた[57]。1992年9月末時点の短期借入金と長期借入金は、いずれもゼロ[58]であった。

    • [47]1991年9月 名古屋証券取引所市場第一部へ指定替え、1992年2月5日 東京証券取引所市場第一部へ上場
    • [48]1989年3月の名証二部上場から1991年9月の一部指定替えまで2年6か月
    • [49]1990年4月 首都圏での受注拡大のため本社を名古屋市から品川区へ移転
    • [50]1991年3月末の大株主は有限会社ダイショウ9,270千株(20.91%)、多田勝美8,740千株(19.71%)、多田正代1,629千株(3.68%)
    • [51]1991年3月期の売上高1,511億5,000万円のうち完成工事高1,444億3,300万円で95.6%、兼業事業は67億1,600万円
    • [52]建築請負契約で建て、完成引渡後に入居者を斡旋し、別に賃貸建物管理委託契約で家賃回収代行と建物管理を請け負う仕組み
    • [53]1991年9月時点で73支店・営業員約1,100名、期末従業員2,828名の約4割が営業員
    • [54]工事代金の回収が外注先への支払いに先行し在庫負担もないため借入金を必要としなかった
    • [55]3期で3度のファイナンス資金と積み上がった資金の運用で営業外収益が業績に貢献し経常利益率が上昇
    • [56]1991年3月期の株主資本比率は60.2%
    • [57]1993年3月期に広島地区の支店事務所用地取得へ32億1,200万円
    • [58]1992年9月末時点の短期借入金・長期借入金はいずれもゼロ

生産緑地法改正で居住用へ転じ、1994年に空家率が5%へ跳ねた

1991年の生産緑地法改正をはじめとする新土地税制の施行で、三大都市圏では顧客の顕在化[59]が進んだ。1993年3月期の売上高は2,779億7,100万円で前期比34.2%増、11期連続の増収増益となり過去最高益を更[60]新した。完成工事高の工事区分別ではアパート・マンションが前期比144.4%増と伸び、構成比は前期の34.2%から62.3%へ高まった[61]。一方で倉庫は24.2%減、工場も22.0%減と事業用物件は不振であった[62]。倉庫や工場を建てられる土地が市街化区域内の2割程度に限られたことが、主力を居住用へ移した理由[63]であった。

東証一部への上場までの過程で多角化は抑制されていたが、1992年を「多角化元年」と定めて取り組み[64]を始めた。施工能力を支える下請協力会社数は1992年9月時点で8,800社[65]、1993年3月期には前期比31.3%増の9,542社となり、1994年3月期末には1万2,000社ほどへ増える見込みが立った[66]。社員数も1992年3月期の3,875名から1993年3月期4,102名へ増え、うち建設営業が1,379名、テナント営業が459名、工事関係が870名であった[67]。人海戦術による飛び込み型の営業は1992年3月期にいったん抑制されたが、1993年3月期から再び拡大[68]へ転じた。

1993年4月から5月ごろにかけて空家数が増え、1994年3月期は上期を終えた時点で業績予想の下方修正[69]に至った。大東共済会に加入している物件の空家率は1993年実績の2%から1994年3月末には5.2%へ上昇した[70]。同期の売上高は2,741億4,600万円で前期比1.4%減となり、創業以来20年で初めての減収を記[71]録した。空家の悪化に歯止めをかけるため、1994年8月に共済会の保証率を90%から80%へ引き下げ、10月には営業社員の採用を中止し、1995年1月には会費率を4%から6%へ引き上げ、1994年12月からは定期借地事業へ営業戦力を移した[72]。営業社員は1,600人ほどから1,100人ほど[73]まで減った。

販売子会社10社への分社と、1996年に掲げた5カ年の中長期経営計画

1995年10月には地域別に10社の販売子会社を設立し、賃貸建物の企画提案から受注に至る業務を営業譲[74]渡した。1996年3月期の受注高は本体と販売子会社を合わせて1,670億6,100万円で前期比10.4%減、売上高は1,884億2,000万円で同10.4%減となった[75]。営業利益は93億1,300万円で31.8%減と売上以上に落ち込んだが、これは販管費の6割強を人件費が占め、売上が落ちても販管費は落ちにくい事業構造[76]によるものであった。経常利益は126億6,500万円で36.9%減となり、無借金で余資を預金等に置いていたため、預金金利の低下が営業外収益を押[77]し下げた。

    • [74]1995年10月 地域別に10社の販売子会社を設立し企画提案から受注までを営業譲渡
    • [75]1996年3月期 受注高1,670億6,100万円(前期比10.4%減)、売上高1,884億2,000万円(同10.4%減)
    • [76]1996年3月期 営業利益93億1,300万円(31.8%減)。販管費の6割強を人件費が占め売上減でも販管費は落ちにくい
    • [77]1996年3月期 経常利益126億6,500万円(36.9%減)。無借金で余資を預金運用していたため金利低下が営業外収益を圧迫

ブレーキ策は1995年に順次外され、共済会の保証率は1995年10月に90%へ復元し、営業社員の採用は同年4月に再[78]開した。受注高は1994年10月から1995年3月の6か月累計621億6,200万円を底に回復[79]し、貸家の新設住宅着工戸数も1995年11月に22か月ぶりで前年比プラスへ転じた[80]。1996年5月には今期を初年度とする5カ年の中長期経営計画を策定し、事業の多角化推進と、土地活用の総合支援をグループとして補完しあえる体制づくり[81]により、2001年3月期に売上高3,500億円・経常利益350億円の達成を目標に掲げた[82]

補完体制の実体は賃貸経営に必要な機能を順に子会社として持つことで、1993年10月に設立した大東ファイナンス株式会社は施主へのつなぎ融資を主たる業務[83]とした。1994年には全額出資でハウスコム株式会社を設立し[84]、首都圏・中部圏・近畿圏に初年度20店舗を開き、3大都市圏を中心に全国300店舗以上へ広げる構想[85]を掲げた。1998年10月には販売子会社10社を吸収合併し、1999年9月には大東建物管理株式会社が賃貸建物管理業務を開[86]始した。2001年6月には株式会社ガスパル関東と株式会社ガスパル中部を、2002年6月には近畿・中国・九州のガスパル3社を設立してプロパンガス供給へ参[87]入した。2002年3月期の連結売上高は3,322億円、経常利益は424億円[88]であった。

    • [74]1995年10月 地域別に10社の販売子会社を設立し企画提案から受注までを営業譲渡
    • [75]1996年3月期 受注高1,670億6,100万円(前期比10.4%減)、売上高1,884億2,000万円(同10.4%減)
    • [76]1996年3月期 営業利益93億1,300万円(31.8%減)。販管費の6割強を人件費が占め売上減でも販管費は落ちにくい
    • [77]1996年3月期 経常利益126億6,500万円(36.9%減)。無借金で余資を預金運用していたため金利低下が営業外収益を圧迫
    • [78]1995年10月に保証率を90%へ復元、1995年4月に営業社員の採用を再開
    • [80]貸家の新設住宅着工戸数は1995年11月に22か月ぶりで前年比プラスへ転じた
    • [81]1996年5月 5カ年の中長期経営計画を策定し多角化推進とグループ補完体制づくりを掲げた
    • [82]5カ年計画の目標は2001年3月期に売上高3,500億円・経常利益350億円
    • [83]1993年10月 大東ファイナンスを全額出資で設立、業務は施主へのつなぎ融資が中心
    • [79]受注高は1994年10月〜1995年3月の6か月累計621億6,200万円を底に回復
  • 大東建託 有価証券報告書【沿革】
    • [84]1994年7月 ハウスコムを全額出資で設立し賃貸仲介事業へ参入
    • [86]1998年10月 販売子会社10社を吸収合併、1999年9月 大東建物管理が賃貸建物管理業務を開始
    • [87]2001年6月 ガスパル関東・ガスパル中部を設立、2002年6月 ガスパル近畿・中国・九州を設立
    • [85]ハウスコムは初年度20店舗、将来は3大都市圏を中心に全国300店舗以上の構想
  • 大東建託 有価証券報告書(連結)
    • [88]2002年3月期 連結売上高3,322億円・経常利益424億円

2003年〜 品川への本社移転から創業者の退場を経て、連結売上高1兆円を超えるまで

大東建託の業績推移:連結

売上高(億円)純利益率(%)
  1. 2003年 品川イーストワンタワー竣工
  2. 2004年 ホテル開業
  3. 2007年 連帯保証人不要サービスを開始
  4. 2011年 子会社ハウスコムの単独上場と、14年後の親子上場解消 賃貸仲介をグループの一機能として抱えるか、独立した上場会社として伸ばすか
  5. 2015年 不動産開発事業に参入
  6. 2015年 ソラストと資本業務提携
  7. 2017年 グループ主要3社体制を始動

品川イーストワンタワーへの本社移転と、麻田・多田・三鍋への社長交代

2003年3月、品川駅東口に賃貸複合ビル「品川イーストワンタワー」が竣工し、翌4月に本社機構を同ビルへ移した[89]。本業以外への広がりも続き、1999年2月に在宅介護事業へ参入し、2000年10月には「タクセルホーム」のブランドで戸建て住宅事業へ、2004年10月にはホテル事業へ入った[90]。2004年1月にはハウスコムと関西ハウスコムを統合再編し、大阪・東京・愛知を中心とする全国の仲介網[91]へまとめた。連結売上高は2002年3月期の3,322億円から2003年3月期3,761億円、2006年3月期5,387億円へ伸び、経常利益は424億円から654億円[92]へ増えた。

  • 大東建託 有価証券報告書【沿革】
    • [89]2003年3月 品川イーストワンタワー竣工、2003年4月 本社機構を同ビルへ移転
    • [90]1999年2月 在宅介護事業へ参入、2000年10月「タクセルホーム」で戸建て住宅事業へ参入、2004年10月 ホテル開業
    • [91]2004年1月 ハウスコムと関西ハウスコムを統合再編し全国仲介網を整えた
  • 大東建託 有価証券報告書(連結)
    • [92]連結売上高は2002年3月期3,322億円→2003年3月期3,761億円→2006年3月期5,387億円、経常利益は424億円→654億円

2004年3月期から2006年3月期にかけて代表取締役社長を務めたのは麻田守孝氏で、創業者の多田勝美氏からの最初の社長交代[93]であった。2007年3月期には多田勝美氏が代表取締役会長兼社長として再び社長を兼ね、麻田氏は社長[94]を退いた。2008年3月期からは三鍋伊佐雄氏が代表取締役社長に就き、多田氏は会長専任へ退いた。三鍋氏は2013年まで社長を務めている[95]。2005年には社外取締役を導入し、株主は外国人投資家と機関投資家で合わせて8割を超え[96]ていた。2004年時点の1人当たり役員報酬は6,600万円で、役員報酬が多い会社として名が挙がって[97]いた。

  • 大東建託 有価証券報告書【役員の状況】
    • [93]2004年3月期〜2006年3月期の代表取締役社長は麻田守孝で、多田勝美からの最初の社長交代
    • [94]2007年3月期に多田勝美が代表取締役会長兼社長として再登板し麻田守孝は社長を退いた
    • [95]2008年3月期から三鍋伊佐雄が代表取締役社長に就任し2013年まで務めた
  • 週刊東洋経済 2015年7月10日号
    • [96]2005年に社外取締役を導入、株主は外国人投資家と機関投資家で合わせて8割超
  • 週刊東洋経済 2004年5月1日号
    • [97]2004年時点の1人当たり役員報酬は6,600万円

2006年には30年間一括借上げの制度を導入した。家賃保証の期間は10年間で、建築期間を考慮すれば契約開始から10年を経た物件は2018年以降に出てくる設計[98]であった。2007年9月には連帯保証人不要サービスを扱うハウスリーブ株式会社を設立し[99]、入居審査で連帯保証人を確保する必要をなくした。2008年4月には大東共済会株式会社を大東建物管理株式会社へ合併し[100]、1980年に始めた共済の機能を管理子会社の内側へ移した。2009年3月期の連結売上高は9,549億円、営業利益は704億円[101]であった。

  • 週刊東洋経済 2018年4月21日号
    • [98]2006年に30年間一括借上げ(家賃保証は10年間)の制度を導入し、契約から10年を経た物件が2018年以降に出る設計だった
  • 大東建託 有価証券報告書【沿革】
    • [99]2007年9月 ハウスリーブを設立し連帯保証人不要サービスを開始
    • [100]2008年4月 大東共済会を大東建物管理へ合併
  • 大東建託 有価証券報告書(連結)
    • [101]2009年3月期 連結売上高9,549億円・営業利益704億円
  • 大東建託 有価証券報告書【沿革】
    • [89]2003年3月 品川イーストワンタワー竣工、2003年4月 本社機構を同ビルへ移転
    • [90]1999年2月 在宅介護事業へ参入、2000年10月「タクセルホーム」で戸建て住宅事業へ参入、2004年10月 ホテル開業
    • [91]2004年1月 ハウスコムと関西ハウスコムを統合再編し全国仲介網を整えた
    • [99]2007年9月 ハウスリーブを設立し連帯保証人不要サービスを開始
    • [100]2008年4月 大東共済会を大東建物管理へ合併
  • 大東建託 有価証券報告書(連結)
    • [92]連結売上高は2002年3月期3,322億円→2003年3月期3,761億円→2006年3月期5,387億円、経常利益は424億円→654億円
    • [101]2009年3月期 連結売上高9,549億円・営業利益704億円
  • 大東建託 有価証券報告書【役員の状況】
    • [93]2004年3月期〜2006年3月期の代表取締役社長は麻田守孝で、多田勝美からの最初の社長交代
    • [94]2007年3月期に多田勝美が代表取締役会長兼社長として再登板し麻田守孝は社長を退いた
    • [95]2008年3月期から三鍋伊佐雄が代表取締役社長に就任し2013年まで務めた
  • 週刊東洋経済 2015年7月10日号
    • [96]2005年に社外取締役を導入、株主は外国人投資家と機関投資家で合わせて8割超
  • 週刊東洋経済 2004年5月1日号
    • [97]2004年時点の1人当たり役員報酬は6,600万円
  • 週刊東洋経済 2018年4月21日号
    • [98]2006年に30年間一括借上げ(家賃保証は10年間)の制度を導入し、契約から10年を経た物件が2018年以降に出る設計だった

リーマン後の停滞と、2011年のハウスコム上場・創業者の退任

営業利益は2007年3月期の726億円がひとつの頂で、同時期のレオパレス21の760億円とともにスーパーゼネコンの営業利益を上回った[102]。2009年3月期の営業利益は704億円と小幅な減益にとどまったが、賃貸の側では景気後退と非正規雇用者の解雇から法人向けを中心に空室が増え、入居率は0.8ポイント下がって95.6%となった[103]。建築請負では、事業化を考える遊休地所有者に対する金融機関の融資が2008年後半以降に絞られ、融資難によるキャンセルが過去3期平均の16.5%から9.9ポイント拡大した[104]

  • 週刊東洋経済 2009年10月10日号
    • [102]営業利益のピークは2007年3月期の726億円で、レオパレス21の760億円とともにスーパーゼネコンを上回った
    • [103]2009年3月期の入居率は0.8ポイント低下の95.6%。景気後退と非正規雇用者の解雇で法人向け中心に空室が増加
    • [104]金融機関の融資が絞られ融資難によるキャンセルが過去3期平均16.5%から9.9ポイント拡大

2011年6月、連結子会社のハウスコム株式会社が大阪証券取引所JASDAQ(スタンダード)へ上場した[105]。連結子会社の単独上場としては初の例で、ここから14年続く親子上場の関係が始[106]まった。ハウスコムは1994年に賃貸仲介の子会社として設立され、設立当初から他社物件も扱って自ら黒字を確保する設計であった。駅前に店舗を構える仲介業は、地主を訪ねる建築請負とは事業の性格も必要な資金も異なっていた[107]。2011年3月期の連結売上高は1兆12億円、営業利益738億円、経常利益780億円、親会社株主に帰属する当期純利益は432億円[108]であった。

  • 大東建託 有価証券報告書【沿革】
    • [105]2011年6月 ハウスコムが大阪証券取引所JASDAQへ上場し親子上場体制が成立
    • [106]連結子会社が単独で上場する初の例で、以後14年続く親子上場の関係が始まった
  • 日経ビジネス 1994年3月21日号
    • [107]ハウスコムは他社物件も扱って自ら黒字を確保する設計で、駅前店舗の仲介業は建築請負と事業の性格も必要資金も異なっていた
  • 大東建託 有価証券報告書(連結)
    • [108]2011年3月期 連結売上高1兆12億円・営業利益738億円・経常利益780億円・親会社株主に帰属する当期純利益432億円

上場と同じ2011年6月の株主総会で、創業者の多田勝美氏が取締役を退任した[109]。役員退職慰労引当金繰入額は6億4,900万円で、株主総会の決議により退職慰労金30億円が支払[110]われた。資産管理会社が保有していた大東建託株3,678万株は、公開買い付けを経て消却[111]された。2015年6月のコーポレートガバナンス・コード施行後、報告書を最初に提出した3社の1社が大東建託[112]であった。同じ時点の連結子会社には、賃貸仲介のハウスコム、賃貸管理の大東建物管理、金融の大東ファイナンス、プロパンガス供給のガスパル各社が並んだ[113]

  • 週刊東洋経済 2011年12月13日号
    • [109]2011年6月の株主総会で創業者の多田勝美が取締役を退任
    • [110]役員退職慰労引当金繰入額6億4,900万円、株主総会決議により退職慰労金30億円
    • [111]資産管理会社が保有していた大東建託株3,678万株は公開買い付けを経て消却された
  • 週刊東洋経済 2015年7月10日号
    • [112]2015年6月のコーポレートガバナンス・コード施行後、報告書第1号3社の一つが大東建託
  • 大東建託 有価証券報告書【沿革】
    • [113]2011年時点の主な連結子会社はハウスコム(賃貸仲介)・大東建物管理(賃貸管理)・大東ファイナンス(金融)・ガスパル各社(プロパンガス供給)
  • 週刊東洋経済 2009年10月10日号
    • [102]営業利益のピークは2007年3月期の726億円で、レオパレス21の760億円とともにスーパーゼネコンを上回った
    • [103]2009年3月期の入居率は0.8ポイント低下の95.6%。景気後退と非正規雇用者の解雇で法人向け中心に空室が増加
    • [104]金融機関の融資が絞られ融資難によるキャンセルが過去3期平均16.5%から9.9ポイント拡大
  • 大東建託 有価証券報告書【沿革】
    • [105]2011年6月 ハウスコムが大阪証券取引所JASDAQへ上場し親子上場体制が成立
    • [106]連結子会社が単独で上場する初の例で、以後14年続く親子上場の関係が始まった
    • [113]2011年時点の主な連結子会社はハウスコム(賃貸仲介)・大東建物管理(賃貸管理)・大東ファイナンス(金融)・ガスパル各社(プロパンガス供給)
  • 日経ビジネス 1994年3月21日号
    • [107]ハウスコムは他社物件も扱って自ら黒字を確保する設計で、駅前店舗の仲介業は建築請負と事業の性格も必要資金も異なっていた
  • 大東建託 有価証券報告書(連結)
    • [108]2011年3月期 連結売上高1兆12億円・営業利益738億円・経常利益780億円・親会社株主に帰属する当期純利益432億円
  • 週刊東洋経済 2011年12月13日号
    • [109]2011年6月の株主総会で創業者の多田勝美が取締役を退任
    • [110]役員退職慰労引当金繰入額6億4,900万円、株主総会決議により退職慰労金30億円
    • [111]資産管理会社が保有していた大東建託株3,678万株は公開買い付けを経て消却された
  • 週刊東洋経済 2015年7月10日号
    • [112]2015年6月のコーポレートガバナンス・コード施行後、報告書第1号3社の一つが大東建託

相続税の基礎控除引き下げに乗った熊切直美社長のもとでの1兆円超え

2013年3月期から熊切直美氏が代表取締役社長執行役員[114]に就いた。2015年1月に施行された相続税制の改正で基礎控除が40%引き下げられ[115]、土地を持つ地主の相続税負担が増したことから、相続税対策としての賃貸住宅建設が全国で活発になった。連結売上高は2013年3月期の1兆1,524億円から2017年3月期の1兆4,971億円へ、経常利益は855億円から1,245億円[116]へ増えた。2016年3月期の連結売上高は1兆4,116億円、経常利益は1,056億円[117]であった。2015年3月期の連結売上高は1兆3,532億円、経常利益は959億円[118]であった。

  • 大東建託 有価証券報告書【役員の状況】
    • [114]2013年3月期から熊切直美が代表取締役社長執行役員に就任
  • 国税庁公表資料
    • [115]2015年1月施行の相続税制改正で基礎控除が40%引き下げられた
  • 大東建託 有価証券報告書(連結)
    • [116]連結売上高は2013年3月期1兆1,524億円→2017年3月期1兆4,971億円、経常利益は855億円→1,245億円
    • [117]2016年3月期 連結売上高1兆4,116億円・経常利益1,056億円
    • [118]2015年3月期 連結売上高1兆3,532億円・経常利益959億円

2014年4月には全額出資の大東みらい信託株式会社と、大東建物管理株式会社の全額出資による少額短期保険ハウスガード株式会社を設立し[119]、信託と家財保険をグループの内側へ入れた。同年8月には大東エナジー株式会社を設立して電力事業へ入り、2015年6月にはCRS BLVD LLCの出資持分を取得して米国の不動産開発事業[120]へ進んだ。2015年12月には株式会社ソラストの株式を取得して資本業務提携を結び[121]、2016年1月に全額出資のDAITO KENTAKU USA, LLC、同年11月に全額出資の大東建託リーシング株式会社を設立した[122]

  • 大東建託 有価証券報告書【沿革】
    • [119]2014年4月 大東みらい信託と少額短期保険ハウスガードを設立
    • [120]2014年8月 大東エナジーを設立、2015年6月 CRS BLVD LLCの出資持分を取得し米国不動産開発事業へ進出
    • [121]2015年12月 ソラストの株式を取得し資本業務提携を締結
    • [122]2016年1月 DAITO KENTAKU USA, LLCを設立、2016年11月 大東建託リーシングを設立

2017年4月、大東建物管理株式会社を大東建託パートナーズ株式会社へ改[123]称した。同年5月には大東建託株式会社・大東建託パートナーズ株式会社・大東建託リーシング株式会社を主要3社と定め[124]、建設請負・賃貸管理・賃貸仲介の3機能を分担する体制を始めた。2017年11月にはヒルトン・クアラルンプールの所有会社を取得し[125]、海外の不動産保有にも入った。1980年に始めた空室保証は、2018年時点で全国103万戸の居住用住戸の管理へ広がっていた[126]。2018年3月期の連結売上高は1兆5,570億円、経常利益は1,315億円[127]であった。

  • 大東建託 有価証券報告書【沿革】
    • [123]2017年4月 大東建物管理を大東建託パートナーズへ改称
    • [124]2017年5月 大東建託・大東建託パートナーズ・大東建託リーシングの主要3社体制を始動
    • [125]2017年11月 ヒルトン・クアラルンプールの所有会社を取得
  • 週刊東洋経済 2018年4月21日号
    • [126]2018年時点で全国103万戸の居住用住戸を管理
  • 大東建託 有価証券報告書(連結)
    • [127]2018年3月期 連結売上高1兆5,570億円・経常利益1,315億円
  • 大東建託 有価証券報告書【役員の状況】
    • [114]2013年3月期から熊切直美が代表取締役社長執行役員に就任
  • 国税庁公表資料
    • [115]2015年1月施行の相続税制改正で基礎控除が40%引き下げられた
  • 大東建託 有価証券報告書(連結)
    • [116]連結売上高は2013年3月期1兆1,524億円→2017年3月期1兆4,971億円、経常利益は855億円→1,245億円
    • [117]2016年3月期 連結売上高1兆4,116億円・経常利益1,056億円
    • [118]2015年3月期 連結売上高1兆3,532億円・経常利益959億円
    • [127]2018年3月期 連結売上高1兆5,570億円・経常利益1,315億円
  • 大東建託 有価証券報告書【沿革】
    • [119]2014年4月 大東みらい信託と少額短期保険ハウスガードを設立
    • [120]2014年8月 大東エナジーを設立、2015年6月 CRS BLVD LLCの出資持分を取得し米国不動産開発事業へ進出
    • [121]2015年12月 ソラストの株式を取得し資本業務提携を締結
    • [122]2016年1月 DAITO KENTAKU USA, LLCを設立、2016年11月 大東建託リーシングを設立
    • [123]2017年4月 大東建物管理を大東建託パートナーズへ改称
    • [124]2017年5月 大東建託・大東建託パートナーズ・大東建託リーシングの主要3社体制を始動
    • [125]2017年11月 ヒルトン・クアラルンプールの所有会社を取得
  • 週刊東洋経済 2018年4月21日号
    • [126]2018年時点で全国103万戸の居住用住戸を管理

2018年〜 家賃保証をめぐる規制と労務の問題を抱えつつ、複合不動産事業体へ移るまで

大東建託の業績推移:連結

売上高(億円)純利益率(%)
  1. 2020年 インヴァランス全株式取得
  2. 2024年 STASIA CAPITAL MANAGEMENT を取得
  3. 2025年 ハウスコム完全子会社化
  4. 2025年 アスコット96.03%取得

小林克満社長のもとで表面化した家賃減額と営業現場の重圧

2019年3月期から小林克満氏が代表取締役社長兼建築事業本部長[128]に就いた。1986年2月に大東建託へ入社し、商品開発部長、営業企画部長、執行役員営業統括部長を経て、2013年に大東ファイナンス代表取締役社長、2017年に常務取締役建築事業本部長、2018年に専務取締役建築事業本部長を務めた生え抜き[129]であった。同じ時期に機能ごとの本部長を取締役執行役員として並べる体制が整い、建築事業本部長・不動産事業本部長・経営管理本部長・関連事業本部長が置かれた[130]。社外取締役では、旧富士銀行とモルガン・スタンレー証券を経た佐々木摩美氏が2015年6月から任にあった[131]

  • 大東建託 有価証券報告書【役員の状況】
    • [128]2019年3月期から小林克満が代表取締役社長兼建築事業本部長に就任
    • [129]小林克満は1986年2月入社、商品開発部長・営業企画部長・執行役員営業統括部長を経て2013年大東ファイナンス社長、2017年常務取締役建築事業本部長、2018年専務取締役建築事業本部長
    • [130]機能ごとの本部長を取締役執行役員として配置し、建築事業・不動産事業・経営管理・関連事業の各本部長を置いた
    • [131]佐々木摩美(旧富士銀行・モルガン・スタンレー証券出身)は2015年6月から社外取締役

家賃保証の期間は一般に10年で、契約から10年を経た物件は2018年以降に順次[132]現れた。東京都杉並区で自宅兼賃貸住宅を建てたオーナーには、退去者の通知から3か月ほど後に「家賃の減額交渉に応じてもらえないので、一括借り上げの家賃保証はできない」という趣旨の書面が届いた[133]。埼玉県内で事務所付き倉庫の契約を大東建託パートナーズ株式会社と結んでいたオーナーは、家賃設定の計算根拠が示されないとして2020年5月に裁判所の調停を申し立てた[134]。不動産鑑定士の鑑定に基づく調停の結果、賃料は35万円となり、空室保証料266万円余りの支払い義務が認められた[135]

  • 週刊東洋経済 2018年4月21日号
    • [132]サブリース物件の家賃保証期間は10年間が一般的で、契約から10年を経た物件が2018年以降に出てきた
    • [133]杉並区のオーナーへ退去者通知の3か月後に家賃保証を打ち切る趣旨の書面が届いた
  • 週刊東洋経済 2021年1月16日号
    • [134]埼玉県内のオーナーが計算根拠を示されないとして2020年5月に調停を申し立てた
    • [135]調停の結果、賃料は35万円となり空室保証料266万円余りの支払い義務が認められた

営業の現場では、6か月の間に着工した物件がなければ賞与が支給されず給与も減額される仕組み[136]が重圧となった。2015年12月には長野県松本市で、顧客に無断でアパート建築を進めるため契約書を偽造した元建築営業員による殺人未遂事件が起き、2017年11月には大卒新入社員の過労自殺の疑いが持[137]たれた。2017年12月末の建築営業担当者数は前年比82人減の3,273人で、2年続けて人員[138]が減った。2020年12月15日にはサブリース新法が一部施行され、不当な勧誘や誇大広告が禁じ[139]られた。同年11月の決算説明会で小林克満社長は「販促物についてすべてチェックし、誤認される可能性がある部分はすべて修正している[140]」と述べた。

  • 週刊東洋経済 2018年4月21日号
    • [136]6か月の間に着工した物件がなければ賞与は支給されず給与も減額される仕組みだった
    • [137]2015年12月 長野県松本市で契約書を偽造した元建築営業員による殺人未遂事件、2017年11月 大卒新入社員の過労自殺の疑い
    • [138]2017年12月末の建築営業担当者数は前年比82人減の3,273人で2年続けて減少
  • 週刊東洋経済 2021年1月16日号
    • [139]2020年12月15日にサブリース新法が一部施行され不当な勧誘や誇大広告が禁じられた
    • [140]2020年11月の決算説明会で小林克満社長が販促物の全点検と修正を表明
  • 大東建託 有価証券報告書【役員の状況】
    • [128]2019年3月期から小林克満が代表取締役社長兼建築事業本部長に就任
    • [129]小林克満は1986年2月入社、商品開発部長・営業企画部長・執行役員営業統括部長を経て2013年大東ファイナンス社長、2017年常務取締役建築事業本部長、2018年専務取締役建築事業本部長
    • [130]機能ごとの本部長を取締役執行役員として配置し、建築事業・不動産事業・経営管理・関連事業の各本部長を置いた
    • [131]佐々木摩美(旧富士銀行・モルガン・スタンレー証券出身)は2015年6月から社外取締役
  • 週刊東洋経済 2018年4月21日号
    • [132]サブリース物件の家賃保証期間は10年間が一般的で、契約から10年を経た物件が2018年以降に出てきた
    • [133]杉並区のオーナーへ退去者通知の3か月後に家賃保証を打ち切る趣旨の書面が届いた
    • [136]6か月の間に着工した物件がなければ賞与は支給されず給与も減額される仕組みだった
    • [137]2015年12月 長野県松本市で契約書を偽造した元建築営業員による殺人未遂事件、2017年11月 大卒新入社員の過労自殺の疑い
    • [138]2017年12月末の建築営業担当者数は前年比82人減の3,273人で2年続けて減少
  • 週刊東洋経済 2021年1月16日号
    • [134]埼玉県内のオーナーが計算根拠を示されないとして2020年5月に調停を申し立てた
    • [135]調停の結果、賃料は35万円となり空室保証料266万円余りの支払い義務が認められた
    • [139]2020年12月15日にサブリース新法が一部施行され不当な勧誘や誇大広告が禁じられた
    • [140]2020年11月の決算説明会で小林克満社長が販促物の全点検と修正を表明

竹内啓社長によるCEO職位の新設と、買収による事業領域の拡張

2023年3月期から竹内啓氏が代表取締役社長執行役員[141]に就いた。1989年4月に大東建託へ入社し、首都圏営業部長、東海営業部長、執行役員テナント営業統括部長を経て、2015年に取締役執行役員中日本建築事業本部長、2017年に取締役不動産事業本部長、2020年に常務取締役西日本建築事業本部長、2021年に常務取締役建築事業本部長[142]を務めた。2024年4月にはCEO職位を新設して竹内氏が就き、社長執行役員として建築事業本部長[143]を兼ねた。2023年6月には監査等委員会設置会社へ移行し、2024年6月には大内智重子氏と大和田順子氏を社外取締役[144]に迎えた。

  • 大東建託 有価証券報告書【役員の状況】
    • [141]2023年3月期から竹内啓が代表取締役社長執行役員に就任
    • [142]竹内啓は1989年4月入社、首都圏営業部長・東海営業部長・執行役員テナント営業統括部長を経て2015年中日本建築事業本部長、2017年不動産事業本部長、2020年西日本建築事業本部長、2021年建築事業本部長
    • [143]2024年4月 CEO職位を新設し竹内啓が就任、社長執行役員として建築事業本部長を兼務
    • [144]2023年6月 監査等委員会設置会社へ移行、2024年6月 大内智重子・大和田順子を社外取締役に登用

買収は2020年11月の株式会社インヴァランスの全株式取得[145]から続いた。2022年9月にはライジング・フォース株式会社(現・大東建託アセットソリューション株式会社)の全株式を取得し、2023年2月には大東建託パートナーズ株式会社が株式会社セイルボート(現・株式会社キマルーム)の全株式を取[146]得した。2023年6月にはハウスコム株式会社が株式会社シーアールエヌの株式90%を取得し、同年11月に追加取得して完全子会社[147]とした。2023年9月には大東バイオエナジー株式会社とDAITO CANADA TRADING INC.を設立し、同年11月には株式会社シマの全株式を取得して介護事業[148]を広げた。

  • 大東建託 有価証券報告書【沿革】
    • [145]2020年11月 インヴァランスの全株式を取得
    • [146]2022年9月 ライジング・フォース(現・大東建託アセットソリューション)の全株式を取得、2023年2月 大東建託パートナーズがセイルボート(現・キマルーム)の全株式を取得
    • [147]2023年6月 ハウスコムがシーアールエヌの株式90%を取得、同年11月に追加取得して完全子会社化
    • [148]2023年9月 大東バイオエナジーとDAITO CANADA TRADING INC.を設立、同年11月 シマの全株式を取得

2024年1月にはSTASIA CAPITAL MANAGEMENT LIMITED(現・DK Realty Management America, Inc.)の全株式を取得し[149]、米国の不動産アセット運用機能を得た。2024年7月にはAmethyst Investment, LLCを設[150]立した。海外では2019年8月に大東建託リーシング株式会社の全額出資で良部屋商務咨詢(上海)有限公司を設立して中国へ入り、同年12月には合弁会社JustCo DK Japan株式会社を設立してフレキシブル・ワークスペース事業へ参入した[151]。ハウスコム株式会社も2019年7月にエスケイビル建材株式会社、2021年3月に株式会社宅都(現・大阪ハウスコム)を取得している[152]

  • 大東建託 有価証券報告書【沿革】
    • [149]2024年1月 STASIA CAPITAL MANAGEMENT LIMITED(現・DK Realty Management America, Inc.)の全株式を取得
    • [150]2024年7月 Amethyst Investment, LLCを設立
    • [151]2019年8月 大東建託リーシングの全額出資で良部屋商務咨詢(上海)有限公司を設立、2019年12月 JustCo DK Japanを設立
    • [152]2019年7月 ハウスコムがエスケイビル建材の全株式を取得、2021年3月 宅都(現・大阪ハウスコム)を取得
  • 大東建託 有価証券報告書【役員の状況】
    • [141]2023年3月期から竹内啓が代表取締役社長執行役員に就任
    • [142]竹内啓は1989年4月入社、首都圏営業部長・東海営業部長・執行役員テナント営業統括部長を経て2015年中日本建築事業本部長、2017年不動産事業本部長、2020年西日本建築事業本部長、2021年建築事業本部長
    • [143]2024年4月 CEO職位を新設し竹内啓が就任、社長執行役員として建築事業本部長を兼務
    • [144]2023年6月 監査等委員会設置会社へ移行、2024年6月 大内智重子・大和田順子を社外取締役に登用
  • 大東建託 有価証券報告書【沿革】
    • [145]2020年11月 インヴァランスの全株式を取得
    • [146]2022年9月 ライジング・フォース(現・大東建託アセットソリューション)の全株式を取得、2023年2月 大東建託パートナーズがセイルボート(現・キマルーム)の全株式を取得
    • [147]2023年6月 ハウスコムがシーアールエヌの株式90%を取得、同年11月に追加取得して完全子会社化
    • [148]2023年9月 大東バイオエナジーとDAITO CANADA TRADING INC.を設立、同年11月 シマの全株式を取得
    • [149]2024年1月 STASIA CAPITAL MANAGEMENT LIMITED(現・DK Realty Management America, Inc.)の全株式を取得
    • [150]2024年7月 Amethyst Investment, LLCを設立
    • [151]2019年8月 大東建託リーシングの全額出資で良部屋商務咨詢(上海)有限公司を設立、2019年12月 JustCo DK Japanを設立
    • [152]2019年7月 ハウスコムがエスケイビル建材の全株式を取得、2021年3月 宅都(現・大阪ハウスコム)を取得

親子上場の解消と、連結売上高1兆8,424億円への到達

2022年4月の東京証券取引所および名古屋証券取引所の市場区分見直しに伴い、東証プライム市場と名証プレミア市場[153]へ移った。2024年10月29日にはハウスコム株式会社の完全子会社化に関する株式交換契約を締[154]結した。株式交換比率は大東建託1に対しハウスコム0.08で、大東建託はハウスコム株式の52.36%を保有しており、親子上場解消を目的[155]に掲げた。2025年2月の完全子会社化でハウスコムは上場廃止となり、2011年から14年続いた親子上場の関係は終[156]わった。2025年3月には株式会社アスコットの株式96.03%を取[157]得した。ハウスコムは2019年6月に東京証券取引所市場第二部へ、同年8月に市場第一部へ移って[158]いた。

  • 大東建託 有価証券報告書【沿革】
    • [153]2022年4月 市場区分の見直しに伴い東証プライム市場・名証プレミア市場へ移行
    • [156]2025年2月 株式交換によりハウスコムを完全子会社化し上場廃止、2011年からの親子上場を解消
    • [157]2025年3月 アスコットの株式96.03%を取得
    • [158]2019年6月 ハウスコムが東証二部へ、同年8月に東証一部へ市場変更
    • [154]2024年10月29日 ハウスコムの完全子会社化に関する株式交換契約を締結
    • [155]株式交換比率は大東建託1対ハウスコム0.08、大東建託の持株比率は52.36%、目的は親子上場の解消

小林克満社長のもとでの連結売上高は2019年3月期の1兆5,912億円から2022年3月期の1兆5,830億円とほぼ横ばいで、2021年3月期は1兆4,889億円へ落ちた[159]。連結売上高は2023年3月期の1兆6,576億円、2024年3月期の1兆7,315億円、2025年3月期の1兆8,424億円と伸び、経常利益も1,039億円、1,087億円、1,295億円と増えた[160]。2025年3月期の親会社株主に帰属する当期純利益は939億円で、創業から半世紀での最高[161]となった。営業利益率は2023年3月期6.0%、2024年3月期6.1%、2025年3月期6.5%[162]であった。1982年3月期に22億3,900万円だった売上高は、43年で約820倍[163]になっている。2025年3月期の営業利益は1,189億円[164]であった。

  • 大東建託 有価証券報告書(連結)
    • [159]連結売上高は2019年3月期1兆5,912億円・2021年3月期1兆4,889億円・2022年3月期1兆5,830億円
    • [160]連結売上高は2023年3月期1兆6,576億円・2024年3月期1兆7,315億円・2025年3月期1兆8,424億円、経常利益は1,039億円・1,087億円・1,295億円
    • [161]2025年3月期の親会社株主に帰属する当期純利益は939億円で過去最高
    • [162]営業利益率は2023年3月期6.0%・2024年3月期6.1%・2025年3月期6.5%
    • [163]1982年3月期の売上高22億3,900万円から2025年3月期の1兆8,424億円まで43年で約820倍
    • [164]2025年3月期 連結営業利益1,189億円

2015年前後の相続税増税を受けて供給された賃貸物件は、2025年ごろに築10年[165]を迎える。超高齢化で空き家が急増するといわれる「2025年問題」が重なり、賃料下落のリスクは深刻化する可能性が指摘[166]された。2019年12月に公表された国土交通省のアンケートでは、業者がオーナーに空室リスクや賃料減額のリスクを説明している割合は6割程度にとど[167]まっていた。サブリース契約では借り主にあたるサブリース会社に借地借家法が賃料の減額請求を認めており、契約の途中であっても家賃の見直[168]しを行える。サブリース新法は契約時に家賃の変動リスクなどの重要事項を書面で説明することを義務づけ、違反者には業務停止命令や罰金を科す[169]

  • 週刊東洋経済 2021年1月16日号
    • [165]2015年の相続税増税に伴い過剰供給された賃貸物件は2025年ごろに築10年を迎える
    • [166]超高齢化で空き家が急増する「2025年問題」が重なり賃料下落リスクが深刻化する可能性が指摘された
    • [167]2019年12月公表の国土交通省アンケートでは空室リスク・賃料減額リスクの説明割合は6割程度
    • [168]サブリース会社は借り主として借地借家法で賃料の減額請求が認められ、契約途中でも家賃を見直せる
    • [169]サブリース新法は重要事項の書面説明を義務づけ、違反者には業務停止命令や罰金を科す
  • 大東建託 有価証券報告書【沿革】
    • [153]2022年4月 市場区分の見直しに伴い東証プライム市場・名証プレミア市場へ移行
    • [156]2025年2月 株式交換によりハウスコムを完全子会社化し上場廃止、2011年からの親子上場を解消
    • [157]2025年3月 アスコットの株式96.03%を取得
    • [158]2019年6月 ハウスコムが東証二部へ、同年8月に東証一部へ市場変更
    • [154]2024年10月29日 ハウスコムの完全子会社化に関する株式交換契約を締結
    • [155]株式交換比率は大東建託1対ハウスコム0.08、大東建託の持株比率は52.36%、目的は親子上場の解消
  • 大東建託 有価証券報告書(連結)
    • [159]連結売上高は2019年3月期1兆5,912億円・2021年3月期1兆4,889億円・2022年3月期1兆5,830億円
    • [160]連結売上高は2023年3月期1兆6,576億円・2024年3月期1兆7,315億円・2025年3月期1兆8,424億円、経常利益は1,039億円・1,087億円・1,295億円
    • [161]2025年3月期の親会社株主に帰属する当期純利益は939億円で過去最高
    • [162]営業利益率は2023年3月期6.0%・2024年3月期6.1%・2025年3月期6.5%
    • [163]1982年3月期の売上高22億3,900万円から2025年3月期の1兆8,424億円まで43年で約820倍
    • [164]2025年3月期 連結営業利益1,189億円
  • 週刊東洋経済 2021年1月16日号
    • [165]2015年の相続税増税に伴い過剰供給された賃貸物件は2025年ごろに築10年を迎える
    • [166]超高齢化で空き家が急増する「2025年問題」が重なり賃料下落リスクが深刻化する可能性が指摘された
    • [167]2019年12月公表の国土交通省アンケートでは空室リスク・賃料減額リスクの説明割合は6割程度
    • [168]サブリース会社は借り主として借地借家法で賃料の減額請求が認められ、契約途中でも家賃を見直せる
    • [169]サブリース新法は重要事項の書面説明を義務づけ、違反者には業務停止命令や罰金を科す

大東建託の沿革1974〜2025年における主な出来事を抜粋

年月社長・CEO出来事重要度
大東産業を設立
商号を大東建設に変更
大東共済会を設立
「建託」への社名変更と土地建託システムの確立建てて終わる請負か、建てたあとの賃貸経営まで引き受けるか——空室リスクの持ち手をめぐる選択 詳細を読む★★★
名古屋証券取引所市場第二部に上場
東京証券取引所市場第一部に上場
ハウスコムを設立
賃貸経営の周辺機能をグループ内に抱え込む客付け・資金・管理を外に頼るか、自前で持つか——土地建託システムを支える周辺事業の内製化 詳細を読む★★★
在宅介護事業に参入
賃貸建物管理業務を開始★★
「タクセルホーム」のブランドで戸建て住宅事業へ参入
プロパンガス供給事業に参入
品川イーストワンタワー竣工
麻田守孝ホテル開業
三鍋伊佐雄連帯保証人不要サービスを開始
三鍋伊佐雄子会社ハウスコムの単独上場と、14年後の親子上場解消賃貸仲介をグループの一機能として抱えるか、独立した上場会社として伸ばすか 詳細を読む★★★
熊切直美不動産開発事業に参入
熊切直美ソラストと資本業務提携
熊切直美グループ主要3社体制を始動
熊切直美ヒルトン・クアラルンプール所有会社を取得
小林克満インヴァランス全株式取得
竹内啓STASIA CAPITAL MANAGEMENT を取得
竹内啓ハウスコム完全子会社化
竹内啓アスコット96.03%取得★★
出典・参考

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