住友不動産を設立
住友不動産の設立は終戦直後の1949年であり、三井や三菱といった財閥と比べて不動産事業では後発参入となった。財閥系不動産会社のうち、三菱地所は丸の内、三井不動産は日本橋という東京の一等地を確保していたが、対照的に住友不動産は大阪の住友本社を保有するのみであり明らかな劣勢であった。しかも、大阪の経済力は繊維産業の低迷とともに凋落しており、関西でビジネスを行う住友不動産は不利な状況から歴史をスタートさせている。
神戸芦屋に「浜芦屋マンション」を分譲
1960年代を通じて日本経済が高度経済成長期に突入すると、日本の新しい住宅として「マンション」という市場が誕生した。住友不動産は大阪の住友グループの本社が入居するビル賃貸が主力事業であったが、マンション市場の拡大に合わせてこの市場に参入し、1964年に神戸芦屋に「浜芦屋マンション」を分譲した。以降、1960年代を通じて住友不動産はマンションの開発を積極化する