創業1998年8月、髙島勇二が埼玉県春日部市で有限会社エムシージェイを設立し、マウスコンピュータージャパンの製造卸部門を分社化。資本金300万円・社員数名規模の小さな船出で、家電量販店ではなく直販を中心とするBTO(受注生産)モデルを組織の出発点に据えた。
決断2003年11月に株式会社MCJへ商号変更、2004年6月に東京証券取引所マザーズ上場、2006年10月の純粋持株会社化を経て、ゲーミング「G-Tune」(2004年)・法人「MousePro」(2011年)・クリエイター「DAIV」(2016年)の3軸ブランドを構築。FY15の連結売上1033億円からFY25には2072億円・経常利益200億円・純利益141億円へ規模を倍増させた。
課題2026年2月6日、Bain Capital傘下のBCPE Meta Cayman LPがMCJ株式に対する公開買付を開始(1株2,200円、買付総額約2,079億円、決済2026年3月31日)。創業者の髙島勇二(保有比率34.36%)は全株応募と買収後の経営継続を表明、東証スタンダード市場からの上場廃止と非公開企業化が決まった。MBO後にBain Capitalの傘下でボルトオンM&A・海外展開・新サービス領域への踏み込みを進められるかが次代の主題である。
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歴史概略
1998年〜2010年マウスコンピュータージャパン分社から東証マザーズ上場までの黎明期
髙島勇二による1998年創業と直販BTOモデルの組み立て
1993年4月、髙島勇二はパソコンショップの事業を埼玉県春日部市で立ち上げた。組み立てPCの製造販売を主力に据え、当時拡大していた自作PC市場の周辺で生活基盤を作った。1998年8月、有限会社エムシージェイを設立して、マウスコンピュータージャパンの製造卸部門を分社化した。創業時の資本金は300万円、社員数は数名規模の小さな船出で、家電量販店ではなく直販を中心とする販売モデルが組織の出発点に置かれた。同年から1999年3月にかけては、Easy-300として知られる29,800円の低価格PCを発売し、家電量販店の同価格帯PCに対する価格競争力を持ち込んだ。
2000年9月、有限会社エムシージェイは株式会社エムシージェイへ組織変更し、株式会社化を経た。2001年4月にはマウスコンピュータージャパンと1:1で合併し、旧親会社との組織統合を済ませた。2003年11月、株式会社MCJへ商号変更で現在の社名が定着した。創業から5年余りの期間で持株会社的な機能を整え、子会社のマウスコンピューターによる製造・販売を継続する体制ができあがった。直販BTO(Built to Order・受注生産)と量販店ルートを併走させるビジネスモデルが、創業期から組織の基本形として残った。
2004年6月、東京証券取引所マザーズへ上場した。創業から6年弱、株式会社化から3年余りで新興市場上場まで到達した歩みは、PC市場の急成長期と重なった。同年1月にはゲーミングPCブランド「G-Tune」を立ち上げ、性能を重視するゲーマー向けセグメントを開拓した。上場により調達した資金は事業領域拡大のM&A原資にも回された。創業期の直販BTO・量販店併用・低価格訴求というモデルは、上場後の拡大期にも引き継がれ、ゲーミング・法人向け・クリエイター向けへとブランドを分けて展開する横展開の前提となった。
M&Aによる事業ポートフォリオ拡張と純粋持株会社移行
2005年4月、株式会社シネックス(現テックウインド)の株式を取得して流通子会社化し、PC周辺機器の流通機能を社内へ取り込んだ。同年12月には株式会社秀和システムの株式取得で出版分野へも参入を試みた。2006年1月には株式会社イーヤマ販売・株式会社ウェルコムの2社買収を実行し、PCディスプレイブランドのイイヤマを取得した。これによりMCJ傘下にPC本体(マウスコンピューター)・PC周辺機器流通・ディスプレイの3軸が揃った。同年2月には欧州子会社iiyama Benelux B.V.の株式取得でディスプレイ事業の海外拠点を取り込んだ。
2006年10月、会社分割により純粋持株会社へ移行した。マウスコンピューターを新たに設立して連結子会社として位置付け、MCJ本体は持株会社・経営戦略立案機能に専念する体制へ組み替えた。同年10月には株式会社iriver japanを設立してオーディオ事業の展開を試み、2007年5月にはアロシステム(現ユニットコム)の株式取得でPC専門店リテール事業を加えた。短期間で複数事業を取り込むM&A拡張期となり、純粋持株会社体制が事業ごとの裁量と本社統制を切り分ける役割を担った。2006年から2007年にかけてのM&A総額は数十億円規模で、上場時の調達資金を直接の原資とした。
2008年9月のリーマンショックの影響でPC市場の伸びは鈍化したが、MCJはユニットコム経由のリテール販売・マウスコンピューター経由の直販BTO・イイヤマブランドのディスプレイ販売という3軸構造で底堅い業績を維持した。2009年から2010年にかけては、不採算子会社の整理と本業のBTO事業への集中を進める一方、PC量販店ルートでの売上比率を抑えてEC・直販ルート比率を高める販売モデルの組み替えが進んだ。FY15の連結売上は1033億円規模で、創業から17年で千億円企業へ到達する成長軌道に乗った。営業利益率も同期間で5%前後の水準を維持した。
以降は執筆中