ライオン の歴史

創業

1891年

創業者

小林富次郎

創業地

東京都神田

直近売上高(2025/12)

4,221億円

長期業績と転換点(1996/12〜2025/12)
売上高(億円純利益率(%)
Q なぜ1896年に薬ではなく粉ハミガキへ「ライオン」の名を冠したのか
A 1896年7月に売り出した粉ハミガキを「獅子印ライオン歯磨」と名づけたのは、当時の鹿印・象印など獣の名を商品名に冠する流行に乗りつつ、歯牙が強く純白の獅子が歯磨の印象に合うと見たためである。初代小林富次郎が東京・神田柳原河岸で1891年に開いた商店は石鹸・燐寸の原料商から出発したが、この一商品の評判が社名・ブランドへ広がり、「強くて頼もしいライオン」の名が日用品全体を束ねる看板となった
Q なぜ1980年に60年並立したライオン歯磨とライオン油脂を対等合併させたのか
A 創業家の小林家は口腔ケアと家庭用洗剤を別法人で育て、1918年の株式会社小林商店、1919年のライオン石鹼以来、後のライオン歯磨とライオン油脂が60年余り並び立った。変化の緩い市場では研究や販売網が重なっても各社が独立して回せたが、花王やP&Gとの国内競争が激しくなると、その重複が採算上の負担に変わった。1980年1月、両社は対等合併しライオン株式会社となり、口腔ケア・身体洗浄・洗剤を一社で束ねる収益構造へ移った
Q なぜ2025年から海外進出を合弁から単独出資へ切り替えたのか
A 1967年のタイ・サハグループとの泰国獅王油脂以来、ライオンの海外進出は現地企業との共同出資を基本としてきた。新興国市場で意思決定を速め収益を取り込むため、この方針を2020年代後半に改めている。2025年7月にベトナムのMerap Lion Holdingを完全子会社化し、2026年1月にオーストラリアのPNB Consolidatedを全額出資で取得、同年2月にインドへ単独出資のLION CORPORATION INDIAを設立した。一方で2025年12月には国内のジャパンリテールイノベーションを資生堂へ譲渡した

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1891年〜 小林富次郎商店からライオン歯磨・ライオン油脂の二社並立体制

ライオンの業績推移:単体

売上高(億円)純利益率(%)
  1. 1891年 初代小林富次郎氏が神田柳原河岸に小林富次郎商店を開業
  2. 1891年 石鹸・燐寸原料と石鹸の製造販売を開始
  3. 1896年 初めて良質粉ハミガキの製造を開始し「獅子印ライオン歯磨」と名づける
  4. 1910年 ライオン石鹼工場を設立
  5. 1918年 小林富次郎商店を改組して小林商店設立(後のライオン歯磨)
  6. 1967年 サハ社と共同出資で泰国獅王油脂有限公司(現Lion Corporation (Thailand) Ltd.)設立
  7. 1979年 ライオン歯磨とライオン油脂の対等合併によるライオン株式会社発足 60年間別会社だった歯磨と油脂は、対等合併で花王に迫れたか

創業者・小林富次郎による石鹸製造業の開始

1891年10月、初代小林富次郎が東京・神田柳原河岸の店舗(小林富次郎商店)にて、石鹸・燐寸(マッチ)の原料と石鹸の製造販売を開始した。明治期の日本で勃興期にあった近代的家庭用洗浄用品市場に、創業者・小林富次郎が個人商店として参入したのが、現ライオン株式会社の創業である。当初は石鹸・マッチなどの原料商を営み、東京小石川に工場を開設して化粧石鹸を製造、「高評」石鹸・「牛乳」石鹸などのブランドで発売した。1896年7月、初めて良質粉ハミガキの製造を開始し、これを「獅子印ライオン歯磨」と名づけた。歯磨粉を売り出した当時は鹿印・象印など獣の名前を商品名に冠するのが流行しており、獅子(ライオン)は歯牙が強くて純白であることが歯磨の商品イメージに合致するとして採用された。「ライオン」のブランドはこの粉ハミガキから始まり、強くて頼もしいライオンのイメージを商品名・社名に冠する戦略は、創業以来130年余にわたって維持された。1910年12月、合資会社ライオン石鹼工場を設立し、石鹸事業の法人化を行った。 [1][2][3][4][5][6][7][8]

  • ライオン 有価証券報告書【沿革】
    • [1]1891年10月 初代小林富次郎が神田柳原河岸の店舗(小林富次郎商店)にて石鹸・燐寸の原料と石鹸の製造販売を開始(ライオン創業)
    • [2]創業者は初代小林富次郎
    • [3]創業地は東京・神田柳原河岸(小林富次郎商店)
    • [4]1896年7月 良質粉ハミガキの製造を開始し「獅子印ライオン歯磨」と命名(「ライオン」ブランドの起点)
    • [7]1910年12月 合資会社ライオン石鹼工場を設立(石鹸事業の法人化)
    • [8]「ライオン」の社名・商品名は獅子(百獣の王)のイメージに由来し創業以来維持(130年余は解釈表現)
  • 企業の歴史 明治百年(経済春秋社, 1968)
    • [5]創業当初は石鹸・マッチの原料商を営み、東京小石川に工場を開設して化粧石鹸を製造し「高評」石鹸・「牛乳」石鹸などのブランドで発売
    • [6]「獅子印ライオン歯磨」の命名理由は、獣の名前を商品名に冠するのが流行し、獅子は歯牙が強くて純白で歯磨の商品イメージに合致したため

1910年に初代小林富次郎が没し、二代目が富次郎を襲名して事業を継いだ。1916年にはライオン歯磨化学研究所を開設し、歯磨の品質改良と技術開発の体制を整えている。1918年9月、小林富次郎商店を改組して株式会社小林商店を設立した(資本金100万円、二代目小林富次郎が初代社長に就任)。これが後のライオン歯磨株式会社の母体となる。1919年8月、合資会社ライオン石鹼工場を改組してライオン石鹼株式会社を設立。これが後のライオン油脂株式会社の母体である。創業者・小林富次郎の事業のうち、歯磨(口腔ケア)事業と石鹸(家庭用洗剤)事業の2系列が、別法人として並立する体制が大正初期に確立された。1923年の関東大震災では東京本所厩橋の社屋・工場を焼失したが、大阪の分工場や仮工場で生産を継ぎ、罹災後ほどなく歯磨の出荷を再開した。1929年には資本金を200万円に増資し、主要代理店を結集して各地に「ライオン会」を設けるなど全国的な販売網の確立を進めた。1936年4月、ライオン石鹼の平井工場(旧東京工場)が竣工。1940年9月、ライオン石鹼株式会社をライオン油脂株式会社と商号変更し、戦時下の油脂統制経済への対応として社名を改めた。 [9][10][11][12][13][14][15][16][17][18]

  • 企業の歴史 明治百年(経済春秋社, 1968)
    • [9]1910年に初代小林富次郎が没し、二代目が富次郎を襲名して事業を継いだ
    • [10]1916年 ライオン歯磨化学研究所を開設
    • [11]1918年9月 株式会社小林商店を資本金100万円で発足し、二代目小林富次郎が初代社長に就任
    • [12]1923年の関東大震災で東京本所厩橋の社屋・工場を焼失したが、大阪の分工場や仮工場で生産を継ぎ罹災後ほどなく歯磨の出荷を再開
    • [13]1929年 資本金を200万円に増資し、主要代理店を結集して各地に「ライオン会」を設けるなど全国的な販売網の確立を進めた
  • ライオン 有価証券報告書【沿革】
    • [14]1918年9月 小林富次郎商店を改組して株式会社小林商店を設立(後のライオン歯磨の母体)
    • [15]1919年8月 合資会社ライオン石鹼工場を改組してライオン石鹼株式会社を設立(後のライオン油脂の母体)
    • [16]歯磨(口腔ケア)系列と石鹸(家庭用洗剤)系列の2系統が別法人として並立する体制が大正初期に確立
    • [17]1936年 ライオン石鹼の平井工場(旧東京工場)竣工
    • [18]1940年9月 ライオン石鹼株式会社をライオン油脂株式会社へ商号変更(戦時下油脂統制への対応)
  • ライオン 有価証券報告書【沿革】
    • [1]1891年10月 初代小林富次郎が神田柳原河岸の店舗(小林富次郎商店)にて石鹸・燐寸の原料と石鹸の製造販売を開始(ライオン創業)
    • [2]創業者は初代小林富次郎
    • [3]創業地は東京・神田柳原河岸(小林富次郎商店)
    • [4]1896年7月 良質粉ハミガキの製造を開始し「獅子印ライオン歯磨」と命名(「ライオン」ブランドの起点)
    • [7]1910年12月 合資会社ライオン石鹼工場を設立(石鹸事業の法人化)
    • [8]「ライオン」の社名・商品名は獅子(百獣の王)のイメージに由来し創業以来維持(130年余は解釈表現)
    • [14]1918年9月 小林富次郎商店を改組して株式会社小林商店を設立(後のライオン歯磨の母体)
    • [15]1919年8月 合資会社ライオン石鹼工場を改組してライオン石鹼株式会社を設立(後のライオン油脂の母体)
    • [16]歯磨(口腔ケア)系列と石鹸(家庭用洗剤)系列の2系統が別法人として並立する体制が大正初期に確立
    • [17]1936年 ライオン石鹼の平井工場(旧東京工場)竣工
    • [18]1940年9月 ライオン石鹼株式会社をライオン油脂株式会社へ商号変更(戦時下油脂統制への対応)
  • 企業の歴史 明治百年(経済春秋社, 1968)
    • [5]創業当初は石鹸・マッチの原料商を営み、東京小石川に工場を開設して化粧石鹸を製造し「高評」石鹸・「牛乳」石鹸などのブランドで発売
    • [6]「獅子印ライオン歯磨」の命名理由は、獣の名前を商品名に冠するのが流行し、獅子は歯牙が強くて純白で歯磨の商品イメージに合致したため
    • [9]1910年に初代小林富次郎が没し、二代目が富次郎を襲名して事業を継いだ
    • [10]1916年 ライオン歯磨化学研究所を開設
    • [11]1918年9月 株式会社小林商店を資本金100万円で発足し、二代目小林富次郎が初代社長に就任
    • [12]1923年の関東大震災で東京本所厩橋の社屋・工場を焼失したが、大阪の分工場や仮工場で生産を継ぎ罹災後ほどなく歯磨の出荷を再開
    • [13]1929年 資本金を200万円に増資し、主要代理店を結集して各地に「ライオン会」を設けるなど全国的な販売網の確立を進めた

戦後復興期の上場と工場網拡張

終戦時、株式会社小林商店は本所厩橋の歯磨工場の大半を焼失し、戦前に築いた東南アジアの有望市場も失う打撃を受けた。「ゼロからの再出発」として製品工場の建設、次いで品質・宣伝・販売の三本柱を立て直し、1948年7月に戦後第一回の増資で資本金900万円、1949年には二度の増資払込で資本金7,500万円へと設備拡充資金を整えた。1949年2月、株式会社小林商店をライオン歯磨株式会社と商号変更。同年5月、東京証券取引所に上場した。戦後復興期の証券取引所再開直後の上場で、戦前から続く老舗ブランドが公開市場への参加を果たした。1961年6月、ライオン不動産株式会社(現ライオンエキスパートビジネス)設立。1963年11月、ライオンサービス株式会社(のちのライオン流通サービス)設立、同月、アーマー社等と共同出資でライオン・アーマー株式会社(現ライオン・スペシャリティ・ケミカルズ)を設立。1960年11月、リード石鹼株式会社(1967年7月ライオン販送に改称、のちのライオン流通サービス)設立。1963年11月、東京証券取引所市場に上場(ライオン油脂側)。1966年5月、大阪証券取引所市場第一部に上場(2007年12月上場廃止)。 [19][20][21][22][23][24]

  • 企業の歴史 明治百年(経済春秋社, 1968)
    • [19]終戦時に本所厩橋の歯磨工場の大半を焼失し、戦前に築いた東南アジア市場も喪失。「ゼロからの再出発」として製品工場の建設、次いで品質・宣伝・販売の三本柱で立て直しを進めた
    • [20]1948年7月 戦後第一回の増資で資本金900万円、1949年に二度の増資払込で資本金7,500万円
  • ライオン 有価証券報告書【沿革】
    • [21]1949年2月 株式会社小林商店をライオン歯磨株式会社へ商号変更
    • [22]1949年5月 東京証券取引所に上場(ライオン歯磨)
    • [23]1963年11月 東京証券取引所に上場(ライオン油脂側)
    • [24]1966年5月 大阪証券取引所市場第一部に上場(2007年12月上場廃止)

戦後復興を遂げたライオン歯磨は、1950年代後半から製品開発と多角化を加速した。1957年に「スーパーライオン」を発売してフッ素入り歯磨の開拓者となり、1960年にはライオン歯磨研究所を設立して技術開発力を強化、1961年5月には外国品の市場参入に備えて「ホワイトライオン」を発売した。1962年8月には米ブリストル・マイヤーズ社と提携して男性整髪料「バイタリス」、制汗剤「バン」などを発売し、1963年以降は食品・薬品分野へも進出して事業の多角化を進めた。1964年9月の小田原工場竣工、1964年11月の川崎工場竣工、1967年12月のサハ社と共同出資による泰国獅王油脂有限公司(現Lion Corporation (Thailand) Ltd.)設立、1968年10月の大阪工場竣工、1969年4月の明石工場竣工と、高度成長期に日本国内の生産拠点網拡張と東南アジア進出を行った。小田原工場は歯磨工場として世界最大規模を誇り、完全オートメーション設備を備えた。1966年には創業75周年を迎え、1967年上期には創業以来初めて半期売上高が100億円を突破した。タイ・サハグループとの合弁による現地生産・販売法人の設立は、ライオンが海外市場で先行して現地生産・販売体制を敷いた最初の事例であり、半世紀後の現在に至るタイ市場での首位ブランドの基礎を作った。1970年代を通じて、ライオン歯磨とライオン油脂の二社は、いずれも東京証券取引所上場企業として独立した経営を維持しつつ、創業家・小林家による株主構造と「ライオン」ブランドの共有を通じて緊密に連携する姿となった。 [25][26][27][28][29][30][31]

  • 企業の歴史 明治百年(経済春秋社, 1968)
    • [25]1957年「スーパーライオン」を発売しフッ素入り歯磨の開拓者となった
    • [26]1960年 ライオン歯磨研究所を設立/1961年5月 外国品参入に備え「ホワイトライオン」を発売
    • [27]1962年8月 米ブリストル・マイヤーズ社と提携し男性整髪料「バイタリス」・制汗剤「バン」などを発売/1963年以降 食品・薬品分野へ進出
    • [28]小田原工場は歯磨工場として世界最大規模を誇り完全オートメーション設備を備えた
    • [29]1966年 創業75周年/1967年上期 創業以来初めて半期売上高が100億円を突破
  • ライオン 有価証券報告書【沿革】
    • [30]1967年12月 サハ社と共同出資で泰国獅王油脂有限公司(現Lion Corporation (Thailand) Ltd.)を設立(東南アジア進出の先駆け)
    • [31]1970年代を通じてライオン歯磨・ライオン油脂は東証上場の独立経営を維持し小林家株主構造とブランド共有で連携(解釈寄り)
  • 企業の歴史 明治百年(経済春秋社, 1968)
    • [19]終戦時に本所厩橋の歯磨工場の大半を焼失し、戦前に築いた東南アジア市場も喪失。「ゼロからの再出発」として製品工場の建設、次いで品質・宣伝・販売の三本柱で立て直しを進めた
    • [20]1948年7月 戦後第一回の増資で資本金900万円、1949年に二度の増資払込で資本金7,500万円
    • [25]1957年「スーパーライオン」を発売しフッ素入り歯磨の開拓者となった
    • [26]1960年 ライオン歯磨研究所を設立/1961年5月 外国品参入に備え「ホワイトライオン」を発売
    • [27]1962年8月 米ブリストル・マイヤーズ社と提携し男性整髪料「バイタリス」・制汗剤「バン」などを発売/1963年以降 食品・薬品分野へ進出
    • [28]小田原工場は歯磨工場として世界最大規模を誇り完全オートメーション設備を備えた
    • [29]1966年 創業75周年/1967年上期 創業以来初めて半期売上高が100億円を突破
  • ライオン 有価証券報告書【沿革】
    • [21]1949年2月 株式会社小林商店をライオン歯磨株式会社へ商号変更
    • [22]1949年5月 東京証券取引所に上場(ライオン歯磨)
    • [23]1963年11月 東京証券取引所に上場(ライオン油脂側)
    • [24]1966年5月 大阪証券取引所市場第一部に上場(2007年12月上場廃止)
    • [30]1967年12月 サハ社と共同出資で泰国獅王油脂有限公司(現Lion Corporation (Thailand) Ltd.)を設立(東南アジア進出の先駆け)
    • [31]1970年代を通じてライオン歯磨・ライオン油脂は東証上場の独立経営を維持し小林家株主構造とブランド共有で連携(解釈寄り)

1980年〜 対等合併「ライオン株式会社」の発足とアジア展開

ライオンの業績推移:単体

売上高(億円)純利益率(%)
  1. 1980年 ライオン歯磨とライオン油脂の対等合併によるライオン株式会社発足 60年間別会社だった歯磨と油脂は、対等合併で花王に迫れたか
  2. 1989年 育毛剤「ペンタデカン」データねつ造事件と小林敦社長による経営危機の総括 「寝耳に水」の不祥事に、花王との競争に敗れつつあった小林敦社長はどう向き合ったか
  3. 2004年 中外製薬から一般用医薬品事業を取得
  4. 2004年 CJ Corp.から生活化学品事業を取得
  5. 2007年 ライオンエコケミカルズ有限公司をマレーシアに設立
  6. 2007年 ブリストル・マイヤーズ スクイブから解熱鎮痛薬の商標権を取得
  7. 2007年 大阪証券取引所上場廃止

ライオン歯磨とライオン油脂の対等合併

1980年1月1日、「ライオン歯磨株式会社」と「ライオン油脂株式会社」が対等合併し、「ライオン株式会社」として発足した。創業者・小林富次郎の事業が大正初期に2系列に分かれてから60年余、戦後上場企業として並立した両社が、口腔ケア・家庭用洗剤・薬品(一般用医薬品)の3軸を統合する総合家庭用品メーカーへの転換を目指して合併した。合併後のライオン株式会社は、東京証券取引所市場第一部・大阪証券取引所市場第一部に上場する国内有数の家庭用品メーカーとして、花王・P&Gジャパン等と国内市場でのシェアを争う構造に移行した。 [32][33][34]

  • ライオン 有価証券報告書【沿革】
    • [32]1980年1月1日 ライオン歯磨株式会社とライオン油脂株式会社が対等合併しライオン株式会社が発足
    • [33]大正初期に2系列に分かれてから60年余で再統合(口腔ケア・家庭用洗剤・一般用医薬品の3軸)
    • [34]合併後は東証一部・大証一部に上場し花王・P&Gジャパン等と国内シェアを争う(性格付け・解釈寄り)

1980年代から1990年代にかけて、海外展開と研究開発投資を行った。1980年代後半から1990年代の海外進出は主にアジア地域に集中し、タイ・マレーシア・韓国・中国等での合弁・現地法人設立を通じて、各国の家庭用品市場への参入を実施した。一方、医薬品事業ではブリストル・マイヤーズ社との合弁ブリストル・マイヤーズ・ライオン株式会社を運営し、解熱鎮痛薬「バファリン」を国内市場で大ヒットさせた。1991年の創業100周年は、創業者の遺産である「ライオン」ブランドの100年の蓄積を確認する節目となった。 [35][36]

  • ライオン 有価証券報告書【沿革】
    • [35]医薬品事業でブリストル・マイヤーズ社との合弁ブリストル・マイヤーズ・ライオン株式会社を運営し解熱鎮痛薬「バファリン」を国内で展開
    • [36]1991年が創業100周年(1891年創業から100年)
  • ライオン 有価証券報告書【沿革】
    • [32]1980年1月1日 ライオン歯磨株式会社とライオン油脂株式会社が対等合併しライオン株式会社が発足
    • [33]大正初期に2系列に分かれてから60年余で再統合(口腔ケア・家庭用洗剤・一般用医薬品の3軸)
    • [34]合併後は東証一部・大証一部に上場し花王・P&Gジャパン等と国内シェアを争う(性格付け・解釈寄り)
    • [35]医薬品事業でブリストル・マイヤーズ社との合弁ブリストル・マイヤーズ・ライオン株式会社を運営し解熱鎮痛薬「バファリン」を国内で展開
    • [36]1991年が創業100周年(1891年創業から100年)

2000年代の事業再編と海外M&A

2003年7月の川崎工場閉鎖、同年12月のライオンオレオケミカルからライオン化学への営業譲渡によるライオンケミカル株式会社発足と、2000年代前半は国内生産拠点の整理を実施した。2004年12月、中外製薬株式会社より一般用医薬品事業を、韓国CJ Corp.より生活化学品事業を取得(現Lion Corporation (Korea))。中外製薬からの一般用医薬品事業取得は、医薬品事業の選択と集中を進める同時期の業界再編のなかで、ライオンがバファリンを含む一般用医薬品事業の主要プレイヤーとして再編する転機となった。同時期、韓国CJ Corp.の生活化学品事業取得により、韓国市場での事業基盤を本格化させた。 [37]

  • ライオン 有価証券報告書【沿革】
    • [37]2004年12月 中外製薬より一般用医薬品事業を、韓国CJ Corp.より生活化学品事業を取得(現Lion Corporation (Korea))

2006年10月の東京工場閉鎖、2007年6月のライオンエコケミカルズ有限公司マレーシア設立、同年7月の米国ブリストル・マイヤーズ スクイブ社からの解熱鎮痛薬商標権取得とブリストル・マイヤーズとの合弁解消、2007年12月の大阪証券取引所上場廃止と、2007年は経営構造の転換期となった。「バファリン」を含む解熱鎮痛薬の商標権を完全取得したことで、医薬品事業の自立経営体制を確立。同年12月の大証上場廃止により、上場市場を東証一本に集約した。 [38][39][40]

  • ライオン 有価証券報告書【沿革】
    • [38]2007年6月 ライオンエコケミカルズ有限公司をマレーシアに設立
    • [39]2007年7月 米国ブリストル・マイヤーズ スクイブ社から解熱鎮痛薬商標権を取得しブリストル・マイヤーズとの合弁を解消
    • [40]2007年12月 大阪証券取引所上場廃止(上場市場を東証一本に集約)
  • ライオン 有価証券報告書【沿革】
    • [37]2004年12月 中外製薬より一般用医薬品事業を、韓国CJ Corp.より生活化学品事業を取得(現Lion Corporation (Korea))
    • [38]2007年6月 ライオンエコケミカルズ有限公司をマレーシアに設立
    • [39]2007年7月 米国ブリストル・マイヤーズ スクイブ社から解熱鎮痛薬商標権を取得しブリストル・マイヤーズとの合弁を解消
    • [40]2007年12月 大阪証券取引所上場廃止(上場市場を東証一本に集約)

2011年〜 アジア戦略と東証プライム移行・本社移転期

ライオンの業績推移

売上高(億円)純利益率(%)
  1. 2011年 獅王日用科技有限公司設立(2015年8月吸収合併により消滅)
  2. 2012年 ピアレス社と共同出資でピアレスライオンをフィリピンに設立
  3. 2014年 アクゾノーベル社より株式を譲り受けライオン・スペシャリティ・ケミカルズを子会社化
  4. 2015年 ライオン化学品事業・一方社油脂工業・ライオン・スペシャリティ・ケミカルズを統合
  5. 2024年 「量を追わない経営」への転換——ブランドの選択と集中 非注力ブランドの整理から始まった路線転換を、竹森征之社長はどう体系化したか
  6. 2024年 SKU3割削減方針を発表
  7. 2025年 Merap Lion Holding Corporationを完全子会社化

中国・東南アジアの研究開発・生産網拡張

2011年6月、獅王(中国)日用科技有限公司設立(2015年8月吸収合併で消滅)。2012年6月、ピアレス社と共同出資でピアレスライオン株式会社をフィリピンに設立。2014年3月、アクゾノーベル社より株式を譲り受け、ライオン・スペシャリティ・ケミカルズ株式会社を子会社化。2015年7月、ライオン株式会社化学品事業、一方社油脂工業株式会社およびライオン・スペシャリティ・ケミカルズ株式会社を統合し、ライオン・スペシャリティ・ケミカルズ株式会社として発足。化学品事業の業界再編に主体的に参画する形で、化学品セグメントの規模拡大と業界トップ層への定着を果たした。2015年8月の獅王日用化工(青島)が獅王(中国)日用科技を吸収合併、2015年9月のSouthern Lion Sdn. Bhd.子会社化、2016年7月のピアレスライオン株式取得関連の合弁解消と、東南アジア・中国市場での合弁・子会社の整理と再編を行った。 [41][42][43][44][45]

  • ライオン 有価証券報告書【沿革】
    • [41]2011年6月 獅王(中国)日用科技有限公司設立(2015年8月吸収合併で消滅)
    • [42]2012年6月 ピアレス社と共同出資でピアレスライオン株式会社をフィリピンに設立
    • [43]2014年3月 アクゾノーベル社より株式を譲り受けライオン・スペシャリティ・ケミカルズ株式会社を子会社化
    • [44]2015年7月 化学品事業・一方社油脂工業・ライオン・スペシャリティ・ケミカルズを統合し同社として発足
    • [45]2015年8月 獅王日用化工(青島)が獅王(中国)日用科技を吸収合併/2015年9月 Southern Lion Sdn. Bhd.子会社化/2016年7月 ピアレスライオン関連の合弁解消

2018年6月、Wilmar International Limitedグループと共同出資でGlobal Eco Chemicals Singapore Pte. Ltd.を設立。2018年12月、ライオンパッケージング株式会社の全株式をレック株式会社に譲渡。2020年1月、ライオン流通サービス株式会社を吸収合併。2021年1月のGlobal Eco Chemicals合弁解消、同年4月の出光ライオンコンポジット株式譲渡と、国内外の合弁・子会社の整理が継続した。連結業績はFY12(2012年12月期)連結売上3,352億円・経常利益86億円・純利益42億円から、FY17(2017年12月期)売上4,105億円・営業利益272億円・純利益198億円、FY18(2018年12月期)売上4,189億円・営業利益342億円・純利益248億円へと拡大した。IFRS適用期に入ったFY14(2014年12月期)以降は連結営業利益の指標で業界比較が可能となり、家庭用品メーカーとしての高採算化が進んだ。 [46][47][48][49]

  • ライオン 有価証券報告書【沿革】
    • [46]2018年6月 WilmarグループとGlobal Eco Chemicals Singapore Pte. Ltd.を設立
    • [47]2020年1月 ライオン流通サービス株式会社を吸収合併
  • ライオン 有価証券報告書
    • [48]FY12(2012年12月期)連結売上3,352億円
    • [49]FY18(2018年12月期)営業利益342億円
  • ライオン 有価証券報告書【沿革】
    • [41]2011年6月 獅王(中国)日用科技有限公司設立(2015年8月吸収合併で消滅)
    • [42]2012年6月 ピアレス社と共同出資でピアレスライオン株式会社をフィリピンに設立
    • [43]2014年3月 アクゾノーベル社より株式を譲り受けライオン・スペシャリティ・ケミカルズ株式会社を子会社化
    • [44]2015年7月 化学品事業・一方社油脂工業・ライオン・スペシャリティ・ケミカルズを統合し同社として発足
    • [45]2015年8月 獅王日用化工(青島)が獅王(中国)日用科技を吸収合併/2015年9月 Southern Lion Sdn. Bhd.子会社化/2016年7月 ピアレスライオン関連の合弁解消
    • [46]2018年6月 WilmarグループとGlobal Eco Chemicals Singapore Pte. Ltd.を設立
    • [47]2020年1月 ライオン流通サービス株式会社を吸収合併
  • ライオン 有価証券報告書
    • [48]FY12(2012年12月期)連結売上3,352億円
    • [49]FY18(2018年12月期)営業利益342億円

コロナ特需と本社蔵前移転、業績の周期的変動

2020年のコロナ禍は、家庭用衛生用品(ハンドソープ・ハンドサニタイザー)需要を急拡大させた。FY20(2020年12月期)連結売上3,553億円・営業利益440億円・純利益298億円と、過去最高の営業利益を記録。営業利益率は12.4%へと跳ね上がった。だがコロナ収束局面のFY21(2021年12月期)営業利益311億円・FY22(2022年12月期)288億円・FY23(2023年12月期)205億円と、コロナ特需消失と原材料価格上昇(為替円安・原油高)の二重圧力により、営業利益は3期連続で減益となった。営業利益率はFY20の12.4%からFY23の5.1%まで急落し、コロナ特需が一過性であったことが顕在化した。 [50][51]

  • ライオン 有価証券報告書
    • [50]FY20(2020年12月期)営業利益440億円(過去最高)・営業利益率12.4%
    • [51]FY23(2023年12月期)営業利益205億円(谷)

2022年4月、東京証券取引所の市場区分見直しにより市場第一部からプライム市場へ移行。2022年1月の株式会社休日ハック子会社化、2022年6月のKallol Limitedとの合弁会社Lion Kallol Limited設立(バングラデシュ)、2023年1月の東京都台東区蔵前への本社移転、2023年3月のMerap Lion Holding Corporation株式取得・持分法適用関連会社化(ベトナム市場進出)、2023年5月の研究開発子会社・獅王(上海)創新科技有限公司設立、2024年2月のWilmar Internationalグループ子会社との合弁による益海嘉里獅王(上海)清潔科技有限公司設立と、新本社(蔵前)への移転と並行してアジア市場への研究開発・販売拠点拡張を継続している。 [52][53][54][55][56][57]

  • ライオン 有価証券報告書【沿革】
    • [52]2022年4月 東証の市場区分見直しにより市場第一部からプライム市場へ移行
    • [53]2022年6月 Kallol Limitedとの合弁会社Lion Kallol Limitedを設立(バングラデシュ)
    • [54]2023年1月 東京都台東区蔵前へ本社移転
    • [55]2023年3月 Merap Lion Holding Corporation株式取得・持分法適用関連会社化(ベトナム市場進出)
    • [56]2023年5月 研究開発子会社・獅王(上海)創新科技有限公司を設立
    • [57]2024年2月 Wilmar子会社との合弁で益海嘉里獅王(上海)清潔科技有限公司を設立

2025年7月のMerap Lion Holding完全子会社化(ベトナム)、同年12月の株式会社ジャパンリテールイノベーション全株式の資生堂への譲渡、2026年1月のPNB Consolidated Pty Ltd全株式取得・完全子会社化(オーストラリア)、同年2月のLION CORPORATION INDIA PRIVATE LIMITED設立と、ベトナム・オーストラリア・インドの3市場への本格進出を相次いで実施した。FY25(2025年12月期)連結売上4,221億円・営業利益364億円・経常利益365億円・純利益276億円と、コロナ後の業績回復軌道に乗っている。竹森征之社長(2023年3月就任、ライオン入社の生え抜き)体制のもと、口腔ケア・身体洗浄・家庭用洗剤の3コア事業の収益力強化と、ベトナム・インドの新興国市場への展開、化学品事業のグローバル統合の3軸で経営を進めている。創業から135年の歴史を持つ同社の次代の経営課題は、家庭用品市場の国内成熟化を受けた海外売上比率の継続的引き上げ、創業家・小林家の影響力低下後の機関投資家対応、そして気候変動・脱プラスチック時代の素材開発戦略の3点に集約される。 [58][59][60][61][62][63][64][65]

    • [58]竹森征之氏の社長就任は2023年3月30日(2023年12月期)。前任 掬川正純氏は会長兼CEOへ
    • [59]竹森征之氏はライオン入社の生え抜き(1993年入社)
  • ライオン 有価証券報告書
    • [60]FY25(2025年12月期)連結売上4,221億円・営業利益364億円・純利益276億円
  • ライオン 有価証券報告書【沿革】
    • [61]2025年7月 Merap Lion Holding完全子会社化(ベトナム)
    • [62]2025年12月 株式会社ジャパンリテールイノベーション全株式を資生堂へ譲渡
    • [63]2026年1月 PNB Consolidated Pty Ltd全株式取得・完全子会社化(オーストラリア)
    • [64]2026年2月 LION CORPORATION INDIA PRIVATE LIMITEDを設立(インド市場進出)
    • [65]創業から135年(1891年創業→2026年)
  • ライオン 有価証券報告書
    • [50]FY20(2020年12月期)営業利益440億円(過去最高)・営業利益率12.4%
    • [51]FY23(2023年12月期)営業利益205億円(谷)
    • [60]FY25(2025年12月期)連結売上4,221億円・営業利益364億円・純利益276億円
  • ライオン 有価証券報告書【沿革】
    • [52]2022年4月 東証の市場区分見直しにより市場第一部からプライム市場へ移行
    • [53]2022年6月 Kallol Limitedとの合弁会社Lion Kallol Limitedを設立(バングラデシュ)
    • [54]2023年1月 東京都台東区蔵前へ本社移転
    • [55]2023年3月 Merap Lion Holding Corporation株式取得・持分法適用関連会社化(ベトナム市場進出)
    • [56]2023年5月 研究開発子会社・獅王(上海)創新科技有限公司を設立
    • [57]2024年2月 Wilmar子会社との合弁で益海嘉里獅王(上海)清潔科技有限公司を設立
    • [61]2025年7月 Merap Lion Holding完全子会社化(ベトナム)
    • [62]2025年12月 株式会社ジャパンリテールイノベーション全株式を資生堂へ譲渡
    • [63]2026年1月 PNB Consolidated Pty Ltd全株式取得・完全子会社化(オーストラリア)
    • [64]2026年2月 LION CORPORATION INDIA PRIVATE LIMITEDを設立(インド市場進出)
    • [65]創業から135年(1891年創業→2026年)
    • [58]竹森征之氏の社長就任は2023年3月30日(2023年12月期)。前任 掬川正純氏は会長兼CEOへ
    • [59]竹森征之氏はライオン入社の生え抜き(1993年入社)

ライオンの沿革1891〜2026年における主な出来事を抜粋

年月社長・CEO出来事重要度
初代小林富次郎氏が神田柳原河岸に小林富次郎商店を開業
石鹸・燐寸原料と石鹸の製造販売を開始
初めて良質粉ハミガキの製造を開始し「獅子印ライオン歯磨」と名づける★★
ライオン石鹼工場を設立
小林富次郎商店を改組して小林商店設立(後のライオン歯磨)
ライオン石鹼工場を改組してライオン石鹼を設立(後のライオン油脂)
ライオン石鹼をライオン油脂と商号変更
小林商店をライオン歯磨と商号変更
東京証券取引所に上場(ライオン歯磨)
東京証券取引所に上場(ライオン油脂)
大阪証券取引所市場第一部に上場(2007年12月上場廃止)
サハ社と共同出資で泰国獅王油脂有限公司(現Lion Corporation (Thailand) Ltd.)設立★★
ライオン歯磨とライオン油脂の対等合併によるライオン株式会社発足60年間別会社だった歯磨と油脂は、対等合併で花王に迫れたか 詳細を読む★★★
育毛剤「ペンタデカン」データねつ造事件と小林敦社長による経営危機の総括「寝耳に水」の不祥事に、花王との競争に敗れつつあった小林敦社長はどう向き合ったか 詳細を読む★★★
中外製薬から一般用医薬品事業を取得★★
CJ Corp.から生活化学品事業を取得★★
藤重貞慶ライオンエコケミカルズ有限公司をマレーシアに設立
藤重貞慶ブリストル・マイヤーズ スクイブから解熱鎮痛薬の商標権を取得
藤重貞慶大阪証券取引所上場廃止
濱逸夫獅王日用科技有限公司設立(2015年8月吸収合併により消滅)
濱逸夫ピアレス社と共同出資でピアレスライオンをフィリピンに設立
濱逸夫アクゾノーベル社より株式を譲り受けライオン・スペシャリティ・ケミカルズを子会社化★★
濱逸夫ライオン化学品事業・一方社油脂工業・ライオン・スペシャリティ・ケミカルズを統合
掬川正純Wilmar Internationalとの合弁でGlobal Eco Chemicals Singaporeを設立
竹森征之「量を追わない経営」への転換——ブランドの選択と集中非注力ブランドの整理から始まった路線転換を、竹森征之社長はどう体系化したか 詳細を読む★★★
竹森征之SKU3割削減方針を発表★★
竹森征之Merap Lion Holding Corporationを完全子会社化★★
PNB Consolidated Pty Ltdを完全子会社化
出典・参考

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