1891年〜 小林富次郎商店からライオン歯磨・ライオン油脂の二社並立体制
ライオンの業績推移:単体
- 1891年 初代小林富次郎氏が神田柳原河岸に小林富次郎商店を開業
- 1891年 石鹸・燐寸原料と石鹸の製造販売を開始
- 1896年 初めて良質粉ハミガキの製造を開始し「獅子印ライオン歯磨」と名づける
- 1910年 ライオン石鹼工場を設立
- 1918年 小林富次郎商店を改組して小林商店設立(後のライオン歯磨)
- 1967年 サハ社と共同出資で泰国獅王油脂有限公司(現Lion Corporation (Thailand) Ltd.)設立
- 1979年 ライオン歯磨とライオン油脂の対等合併によるライオン株式会社発足 60年間別会社だった歯磨と油脂は、対等合併で花王に迫れたか
創業者・小林富次郎による石鹸製造業の開始
1891年10月、初代小林富次郎が東京・神田柳原河岸の店舗(小林富次郎商店)にて、石鹸・燐寸(マッチ)の原料と石鹸の製造販売を開始した。明治期の日本で勃興期にあった近代的家庭用洗浄用品市場に、創業者・小林富次郎が個人商店として参入したのが、現ライオン株式会社の創業である。当初は石鹸・マッチなどの原料商を営み、東京小石川に工場を開設して化粧石鹸を製造、「高評」石鹸・「牛乳」石鹸などのブランドで発売した。1896年7月、初めて良質粉ハミガキの製造を開始し、これを「獅子印ライオン歯磨」と名づけた。歯磨粉を売り出した当時は鹿印・象印など獣の名前を商品名に冠するのが流行しており、獅子(ライオン)は歯牙が強くて純白であることが歯磨の商品イメージに合致するとして採用された。「ライオン」のブランドはこの粉ハミガキから始まり、強くて頼もしいライオンのイメージを商品名・社名に冠する戦略は、創業以来130年余にわたって維持された。1910年12月、合資会社ライオン石鹼工場を設立し、石鹸事業の法人化を行った。 [1][2][3][4][5][6][7][8]
- ライオン 有価証券報告書【沿革】
- [1]1891年10月 初代小林富次郎が神田柳原河岸の店舗(小林富次郎商店)にて石鹸・燐寸の原料と石鹸の製造販売を開始(ライオン創業)
- [2]創業者は初代小林富次郎
- [3]創業地は東京・神田柳原河岸(小林富次郎商店)
- [4]1896年7月 良質粉ハミガキの製造を開始し「獅子印ライオン歯磨」と命名(「ライオン」ブランドの起点)
- [7]1910年12月 合資会社ライオン石鹼工場を設立(石鹸事業の法人化)
- [8]「ライオン」の社名・商品名は獅子(百獣の王)のイメージに由来し創業以来維持(130年余は解釈表現)
- 企業の歴史 明治百年(経済春秋社, 1968)
- [5]創業当初は石鹸・マッチの原料商を営み、東京小石川に工場を開設して化粧石鹸を製造し「高評」石鹸・「牛乳」石鹸などのブランドで発売
- [6]「獅子印ライオン歯磨」の命名理由は、獣の名前を商品名に冠するのが流行し、獅子は歯牙が強くて純白で歯磨の商品イメージに合致したため
1910年に初代小林富次郎が没し、二代目が富次郎を襲名して事業を継いだ。1916年にはライオン歯磨化学研究所を開設し、歯磨の品質改良と技術開発の体制を整えている。1918年9月、小林富次郎商店を改組して株式会社小林商店を設立した(資本金100万円、二代目小林富次郎が初代社長に就任)。これが後のライオン歯磨株式会社の母体となる。1919年8月、合資会社ライオン石鹼工場を改組してライオン石鹼株式会社を設立。これが後のライオン油脂株式会社の母体である。創業者・小林富次郎の事業のうち、歯磨(口腔ケア)事業と石鹸(家庭用洗剤)事業の2系列が、別法人として並立する体制が大正初期に確立された。1923年の関東大震災では東京本所厩橋の社屋・工場を焼失したが、大阪の分工場や仮工場で生産を継ぎ、罹災後ほどなく歯磨の出荷を再開した。1929年には資本金を200万円に増資し、主要代理店を結集して各地に「ライオン会」を設けるなど全国的な販売網の確立を進めた。1936年4月、ライオン石鹼の平井工場(旧東京工場)が竣工。1940年9月、ライオン石鹼株式会社をライオン油脂株式会社と商号変更し、戦時下の油脂統制経済への対応として社名を改めた。 [9][10][11][12][13][14][15][16][17][18]
- 企業の歴史 明治百年(経済春秋社, 1968)
- [9]1910年に初代小林富次郎が没し、二代目が富次郎を襲名して事業を継いだ
- [10]1916年 ライオン歯磨化学研究所を開設
- [11]1918年9月 株式会社小林商店を資本金100万円で発足し、二代目小林富次郎が初代社長に就任
- [12]1923年の関東大震災で東京本所厩橋の社屋・工場を焼失したが、大阪の分工場や仮工場で生産を継ぎ罹災後ほどなく歯磨の出荷を再開
- [13]1929年 資本金を200万円に増資し、主要代理店を結集して各地に「ライオン会」を設けるなど全国的な販売網の確立を進めた
- ライオン 有価証券報告書【沿革】
- [14]1918年9月 小林富次郎商店を改組して株式会社小林商店を設立(後のライオン歯磨の母体)
- [15]1919年8月 合資会社ライオン石鹼工場を改組してライオン石鹼株式会社を設立(後のライオン油脂の母体)
- [16]歯磨(口腔ケア)系列と石鹸(家庭用洗剤)系列の2系統が別法人として並立する体制が大正初期に確立
- [17]1936年 ライオン石鹼の平井工場(旧東京工場)竣工
- [18]1940年9月 ライオン石鹼株式会社をライオン油脂株式会社へ商号変更(戦時下油脂統制への対応)
- ライオン 有価証券報告書【沿革】
- [1]1891年10月 初代小林富次郎が神田柳原河岸の店舗(小林富次郎商店)にて石鹸・燐寸の原料と石鹸の製造販売を開始(ライオン創業)
- [2]創業者は初代小林富次郎
- [3]創業地は東京・神田柳原河岸(小林富次郎商店)
- [4]1896年7月 良質粉ハミガキの製造を開始し「獅子印ライオン歯磨」と命名(「ライオン」ブランドの起点)
- [7]1910年12月 合資会社ライオン石鹼工場を設立(石鹸事業の法人化)
- [8]「ライオン」の社名・商品名は獅子(百獣の王)のイメージに由来し創業以来維持(130年余は解釈表現)
- [14]1918年9月 小林富次郎商店を改組して株式会社小林商店を設立(後のライオン歯磨の母体)
- [15]1919年8月 合資会社ライオン石鹼工場を改組してライオン石鹼株式会社を設立(後のライオン油脂の母体)
- [16]歯磨(口腔ケア)系列と石鹸(家庭用洗剤)系列の2系統が別法人として並立する体制が大正初期に確立
- [17]1936年 ライオン石鹼の平井工場(旧東京工場)竣工
- [18]1940年9月 ライオン石鹼株式会社をライオン油脂株式会社へ商号変更(戦時下油脂統制への対応)
- 企業の歴史 明治百年(経済春秋社, 1968)
- [5]創業当初は石鹸・マッチの原料商を営み、東京小石川に工場を開設して化粧石鹸を製造し「高評」石鹸・「牛乳」石鹸などのブランドで発売
- [6]「獅子印ライオン歯磨」の命名理由は、獣の名前を商品名に冠するのが流行し、獅子は歯牙が強くて純白で歯磨の商品イメージに合致したため
- [9]1910年に初代小林富次郎が没し、二代目が富次郎を襲名して事業を継いだ
- [10]1916年 ライオン歯磨化学研究所を開設
- [11]1918年9月 株式会社小林商店を資本金100万円で発足し、二代目小林富次郎が初代社長に就任
- [12]1923年の関東大震災で東京本所厩橋の社屋・工場を焼失したが、大阪の分工場や仮工場で生産を継ぎ罹災後ほどなく歯磨の出荷を再開
- [13]1929年 資本金を200万円に増資し、主要代理店を結集して各地に「ライオン会」を設けるなど全国的な販売網の確立を進めた
戦後復興期の上場と工場網拡張
終戦時、株式会社小林商店は本所厩橋の歯磨工場の大半を焼失し、戦前に築いた東南アジアの有望市場も失う打撃を受けた。「ゼロからの再出発」として製品工場の建設、次いで品質・宣伝・販売の三本柱を立て直し、1948年7月に戦後第一回の増資で資本金900万円、1949年には二度の増資払込で資本金7,500万円へと設備拡充資金を整えた。1949年2月、株式会社小林商店をライオン歯磨株式会社と商号変更。同年5月、東京証券取引所に上場した。戦後復興期の証券取引所再開直後の上場で、戦前から続く老舗ブランドが公開市場への参加を果たした。1961年6月、ライオン不動産株式会社(現ライオンエキスパートビジネス)設立。1963年11月、ライオンサービス株式会社(のちのライオン流通サービス)設立、同月、アーマー社等と共同出資でライオン・アーマー株式会社(現ライオン・スペシャリティ・ケミカルズ)を設立。1960年11月、リード石鹼株式会社(1967年7月ライオン販送に改称、のちのライオン流通サービス)設立。1963年11月、東京証券取引所市場に上場(ライオン油脂側)。1966年5月、大阪証券取引所市場第一部に上場(2007年12月上場廃止)。 [19][20][21][22][23][24]
- 企業の歴史 明治百年(経済春秋社, 1968)
- [19]終戦時に本所厩橋の歯磨工場の大半を焼失し、戦前に築いた東南アジア市場も喪失。「ゼロからの再出発」として製品工場の建設、次いで品質・宣伝・販売の三本柱で立て直しを進めた
- [20]1948年7月 戦後第一回の増資で資本金900万円、1949年に二度の増資払込で資本金7,500万円
- ライオン 有価証券報告書【沿革】
- [21]1949年2月 株式会社小林商店をライオン歯磨株式会社へ商号変更
- [22]1949年5月 東京証券取引所に上場(ライオン歯磨)
- [23]1963年11月 東京証券取引所に上場(ライオン油脂側)
- [24]1966年5月 大阪証券取引所市場第一部に上場(2007年12月上場廃止)
戦後復興を遂げたライオン歯磨は、1950年代後半から製品開発と多角化を加速した。1957年に「スーパーライオン」を発売してフッ素入り歯磨の開拓者となり、1960年にはライオン歯磨研究所を設立して技術開発力を強化、1961年5月には外国品の市場参入に備えて「ホワイトライオン」を発売した。1962年8月には米ブリストル・マイヤーズ社と提携して男性整髪料「バイタリス」、制汗剤「バン」などを発売し、1963年以降は食品・薬品分野へも進出して事業の多角化を進めた。1964年9月の小田原工場竣工、1964年11月の川崎工場竣工、1967年12月のサハ社と共同出資による泰国獅王油脂有限公司(現Lion Corporation (Thailand) Ltd.)設立、1968年10月の大阪工場竣工、1969年4月の明石工場竣工と、高度成長期に日本国内の生産拠点網拡張と東南アジア進出を行った。小田原工場は歯磨工場として世界最大規模を誇り、完全オートメーション設備を備えた。1966年には創業75周年を迎え、1967年上期には創業以来初めて半期売上高が100億円を突破した。タイ・サハグループとの合弁による現地生産・販売法人の設立は、ライオンが海外市場で先行して現地生産・販売体制を敷いた最初の事例であり、半世紀後の現在に至るタイ市場での首位ブランドの基礎を作った。1970年代を通じて、ライオン歯磨とライオン油脂の二社は、いずれも東京証券取引所上場企業として独立した経営を維持しつつ、創業家・小林家による株主構造と「ライオン」ブランドの共有を通じて緊密に連携する姿となった。 [25][26][27][28][29][30][31]
- 企業の歴史 明治百年(経済春秋社, 1968)
- [25]1957年「スーパーライオン」を発売しフッ素入り歯磨の開拓者となった
- [26]1960年 ライオン歯磨研究所を設立/1961年5月 外国品参入に備え「ホワイトライオン」を発売
- [27]1962年8月 米ブリストル・マイヤーズ社と提携し男性整髪料「バイタリス」・制汗剤「バン」などを発売/1963年以降 食品・薬品分野へ進出
- [28]小田原工場は歯磨工場として世界最大規模を誇り完全オートメーション設備を備えた
- [29]1966年 創業75周年/1967年上期 創業以来初めて半期売上高が100億円を突破
- ライオン 有価証券報告書【沿革】
- [30]1967年12月 サハ社と共同出資で泰国獅王油脂有限公司(現Lion Corporation (Thailand) Ltd.)を設立(東南アジア進出の先駆け)
- [31]1970年代を通じてライオン歯磨・ライオン油脂は東証上場の独立経営を維持し小林家株主構造とブランド共有で連携(解釈寄り)
- 企業の歴史 明治百年(経済春秋社, 1968)
- [19]終戦時に本所厩橋の歯磨工場の大半を焼失し、戦前に築いた東南アジア市場も喪失。「ゼロからの再出発」として製品工場の建設、次いで品質・宣伝・販売の三本柱で立て直しを進めた
- [20]1948年7月 戦後第一回の増資で資本金900万円、1949年に二度の増資払込で資本金7,500万円
- [25]1957年「スーパーライオン」を発売しフッ素入り歯磨の開拓者となった
- [26]1960年 ライオン歯磨研究所を設立/1961年5月 外国品参入に備え「ホワイトライオン」を発売
- [27]1962年8月 米ブリストル・マイヤーズ社と提携し男性整髪料「バイタリス」・制汗剤「バン」などを発売/1963年以降 食品・薬品分野へ進出
- [28]小田原工場は歯磨工場として世界最大規模を誇り完全オートメーション設備を備えた
- [29]1966年 創業75周年/1967年上期 創業以来初めて半期売上高が100億円を突破
- ライオン 有価証券報告書【沿革】
- [21]1949年2月 株式会社小林商店をライオン歯磨株式会社へ商号変更
- [22]1949年5月 東京証券取引所に上場(ライオン歯磨)
- [23]1963年11月 東京証券取引所に上場(ライオン油脂側)
- [24]1966年5月 大阪証券取引所市場第一部に上場(2007年12月上場廃止)
- [30]1967年12月 サハ社と共同出資で泰国獅王油脂有限公司(現Lion Corporation (Thailand) Ltd.)を設立(東南アジア進出の先駆け)
- [31]1970年代を通じてライオン歯磨・ライオン油脂は東証上場の独立経営を維持し小林家株主構造とブランド共有で連携(解釈寄り)