重要な意思決定
CDMA方式にサービスを一本化・PDC設備を除却
背景
通信規格の統一とインフラ投資の集中
2001年度にKDDIはauにおける通信方式をCDMAに一本化する方針を決定し、旧来のPDC設備の廃棄に踏み切った。携帯電話の高速データ通信を支えるCDMAに経営資源を集中させることで、NTTドコモのiモードに対抗しうるサービス基盤の整備を急いだ。通信インフラ全般への分散投資をやめ、携帯電話のインフラに注力する方針転換であった。
通信規格の変更は数百億円規模の特別損失を伴うため、KDDIは新宿本社ビルの証券化による資産売却を実施し、1448億円の特別利益を計上して損失を相殺した。既存設備の除却と新規設備への投資を同時に進めるため、財務面での手当てが不可欠であった。
決断
年間2000〜3000億円の基地局投資を推進
PDC設備の廃棄後、KDDIは2000年代前半を通じて年間2000〜3000億円の設備投資を継続し、CDMA方式の基地局整備を全国で推進した。この投資規模はNTTドコモに追随するために必要な水準であり、三社合併で確保した財務基盤が投資の裏づけとなった。
CDMAへの一本化は、後の「着うた」をはじめとする大容量データ通信サービスの提供を可能にするインフラ的前提条件であった。通信速度の向上は端末メーカーやコンテンツ事業者との協業の幅を広げ、auの競争力を支える基盤技術となった。