重要な意思決定
靴のグローバルSPAを志向・韓国での生産を開始
背景
グローバル生産委託による低価格販売体制の構築
1990年から三木正浩氏はグローバルで生産体制(委託方式)を構築することにより、日本国内での販売価格を抑えるSPAを志向した。カジュアルウェアについてはイタリア、カジュアルシューズについては韓国での生産委託体制を構築した。ITCはホーキンスなどの国内販売権に加えて生産のライセンスを取得し、自社で生産体制に責任を持つことでSPA化を推進した。
当時、カジュアルシューズの領域でグローバルにSPAを構築する企業は希有であり、ITCは最先発企業となった。ただし衣料品ではユニクロ(ファーストリテイリング)がSPA構築で先発しており、業種全体としては後発であった。
決断
SPAによる30%値下げと利益率24%の両立を実現
SPAの構築によってITCは「ホーキンス」を低価格で日本国内に供給する体制を整えた。メンズ向けカジュアルシューズにおいて品質と価格の両方を満たす商品を供給できる日本企業はITCの一強状態であり、高成長・高収益を同時に確保した。1993年にはホーキンスの販売価格を30%値下げする決断を行い、価格競争力をさらに強化した。
業績面ではFY1991に売上高47億円・申告所得5億円、FY1992に売上高75億円・申告所得18億円を達成した。卸売業界では異例の高利益率であり、1993年頃からITCは「急成長かつ高収益な非上場企業」として業界の注目を集めるに至った。