創業1985年10月、日本市場におけるリレーショナルデータベース管理システム「Oracle」の販売およびサービス提供を目的として、東京都新宿区に日本オラクル株式会社を資本金1,000千円で設立した。米国Oracle Corporation(現Oracle Corporation)の100%日本子会社としての出発であり、1980年代後半の日本企業IT化を背景にエンタープライズDB市場への参入を果たした。1990年10月に本格的な事業活動を開始し、その後10年で全国営業網を整備した。
決断1999年2月のJASDAQ上場、2000年4月の東証一部上場という外資系子会社の日本上場という独自モデルが、日本オラクルの最大の戦略的決断だった。米Oracle Corp.が約74%を保有し続けながら、残り26%を日本市場で公開する独自IR体制は、グローバルOracleの日本市場でのプレゼンス強化とブランド浸透に貢献した。2010年6月のハードウェア・システムズ部門新設は、米Oracle本社のSun Microsystems買収を受けた事業領域拡張であり、ソフト中心からハード+ソフト統合へ事業領域を広げる垂直統合戦略の起点となった。2020年12月の三澤智光社長就任は、富士通→日本オラクル→日本IBM→日本オラクルという稀有な「出戻り」キャリアを持つ経営者によるクラウド営業再構築期の始まりとなった。
課題FY24(2025年5月期)は売上高2,499億円・営業利益819億円で、クラウド事業(OCI/Fusion等)の成長が国内市場でも顕著である。米Oracle本社方針との同期によるデータベースから統合クラウドへの主軸シフトを継続している。2022年4月の東証スタンダード市場への移行は、米Oracle本社74%保有という株主構造下でプライム市場の流通株式比率基準を満たすことが困難だった結果である。三澤社長体制下では、米国本社のクラウドシフト戦略と日本市場の特性をどう調和させるか、グローバル経営と日本独自IR体制の両立をどう設計するかが問われる局面に立っている。
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歴史概略
1985年〜1998年米Oracle Corp.の日本子会社として設立
設立と本格事業活動開始
1985年10月、日本市場におけるリレーショナルデータベース管理システム「Oracle」をはじめとするソフトウェアプロダクトの販売およびサービス提供を目的として、東京都新宿区に日本オラクル株式会社を資本金1,000千円で設立した。米国Oracle Corporation(現Oracle Corporation)の100%日本子会社として、データベース市場の急成長を背景に日本拠点を確立する目的だった。1980年代後半は日本企業のIT化が本格化した時期で、日本IBM、富士通、NEC等の国内大手と米系ベンダーが基幹DBMS市場で競合する構造のなかで、Oracleはリレーショナルデータベース技術の優位性を武器に市場参入を果たした。
1990年10月、本格的な事業活動を開始した。設立から5年の準備期間を経た商業展開の始動は、日本市場での実質的な事業スタートを意味した。1992年6月に大阪市西区に西日本事業所(現関西オフィス)、1993年7月に名古屋市中区に中部事業所(現東海オフィス)を開設し、地方拠点の整備を進めた。1994年6月、東京都千代田区に本社を移転して事業拡大に伴う本社機能拡張を実施し、同時に福岡市中央区に西部事業所(現九州オフィス)を開設した。1996年8月に札幌、1997年2月に金沢の北海道・北陸地区拠点を立ち上げ、エンタープライズDB市場攻略の全国体制を整えた。
株式上場の準備と形式合併
1997年6月、株式の額面金額を1株50,000円から1株50円に変更するため、形式上の存続会社日本オラクル株式会社(旧社名:オーアールエーシーエルイーアクイジッション株式会社)と合併した。これは株式上場準備のための形式合併であり、後の上場手続きを円滑にするための法的整備だった。
以降は執筆中