1975年〜 電通グループ専属SIerとしての創業と東証一部上場
電通総研の業績推移:単体
- 1975年 電通と米 General Electric Company の合弁により電通国際情報サービスを設立
- 1986年 ロンドン支店を開設。(1991年1月廃止)
- 1987年 子会社 ISI-Dentsu of America, Inc.を設立
- 1989年 電通の社内情報システムについて、システム開発・運用業務の継続受注を開始
- 2000年 電通・米GEの二親会社体制から東証一部への株式公開へ 親会社の同意なしには増資もできない会社が、なぜ設立25年目に市場から資金を採る側へ回ったのか
- 2003年 GE由来の祖業を閉じ、電通単独親会社体制へ移った資本と事業の整理 米GEのネットワークを売る会社として生まれた会社が、そのネットワークを手放して何を残したのか
- 2006年 株式取得により、エステックを子会社化
電通とゼネラル・エレクトリックの合弁による設立
1975年12月、株式会社電通とアメリカのゼネラル・エレクトリック・カンパニー(GE)の情報サービス子会社General Electric Information Services(後のGEインフォメーション・サービス)との合弁により、東京都中央区に株式会社電通国際情報サービス(ISID、Information Services International-Dentsu)が設立された。電通の広告主企業に対する情報処理サービス需要を吸収する受け皿として、米国GEの汎用ホストコンピューターによるタイムシェアリングサービス(GEISCO、後のGEnie)の日本展開を担う合弁会社として発足した。設立時の資本構成は電通とGEの折半に近く、米国型のホスト・サービス事業を日本市場に持ち込むビジネスモデルで開業した。 [1][2][3]
- 有価証券報告書
- [1]1975年12月、電通とGEの合弁により東京都中央区に株式会社電通国際情報サービスを設立
- [2]合弁相手はGEの情報サービス子会社GE Information Services(後のGEインフォメーション・サービス)
- [3]設立時の資本構成が電通とGEの折半に近かったとの記述
1980年代後半から1990年代前半にかけて、海外拠点の構築をした。1986年11月の英国ロンドン支店開設(1991年廃止)、1987年3月の米国子会社ISI-Dentsu of America, Inc.設立、1989年10月の香港支店開設、1990年8月のISI-Dentsu of Asia設立、1991年1月のISI-Dentsu of Europe設立、1992年4月のシンガポール拠点設立と、米州・欧州・アジアの3地域に拠点を設けた。当初の主要顧客は電通グループおよび電通の広告主企業で、海外進出する日本企業の情報システム支援を担う「電通系SIer」としての地位を築いた。1989年2月には電通本体の社内情報システム開発・運用業務の継続受注を開始し、電通グループへの依存度を高めた一方で、安定収益基盤を獲得した。 [4][5][6][7][8][9][10]
- 有価証券報告書
- [4]1986年11月 英国ロンドン支店を開設(1991年廃止)
- [5]1987年3月 米国子会社 ISI-Dentsu of America, Inc. を設立
- [6]1989年10月 香港支店を開設
- [7]1990年8月 子会社 ISI-Dentsu of Asia, Ltd. を設立
- [8]1991年1月 子会社 ISI-Dentsu of Europe, Ltd. を設立
- [9]1992年4月 シンガポールに子会社 ISI-Dentsu Singapore Pte. Ltd. を設立
- [10]1989年2月 電通本体の社内情報システム開発・運用業務の継続受注を開始
- 有価証券報告書
- [1]1975年12月、電通とGEの合弁により東京都中央区に株式会社電通国際情報サービスを設立
- [2]合弁相手はGEの情報サービス子会社GE Information Services(後のGEインフォメーション・サービス)
- [3]設立時の資本構成が電通とGEの折半に近かったとの記述
- [4]1986年11月 英国ロンドン支店を開設(1991年廃止)
- [5]1987年3月 米国子会社 ISI-Dentsu of America, Inc. を設立
- [6]1989年10月 香港支店を開設
- [7]1990年8月 子会社 ISI-Dentsu of Asia, Ltd. を設立
- [8]1991年1月 子会社 ISI-Dentsu of Europe, Ltd. を設立
- [9]1992年4月 シンガポールに子会社 ISI-Dentsu Singapore Pte. Ltd. を設立
- [10]1989年2月 電通本体の社内情報システム開発・運用業務の継続受注を開始
東証一部上場とSIer業界での独立性確立
2000年11月、東京証券取引所市場第一部に上場した。ITバブル期の市場環境のもと、設立25年で公開市場での資本調達能力を獲得し、電通グループの完全子会社から上場企業として独立した経営体制へ移行した。上場後は電通とGE双方が大株主として残存する形で、上場企業としての透明性確保と二大株主の戦略的関与を両立する構造で運営した。2001年から2002年にかけて、株式取得による事業領域拡張を進めた。2001年3月のキスコソリューション子会社化、2001年6月のアイティアイディコンサルティング設立(米国International TechneGroupとの合弁)、2002年3月のエスアイアイディ子会社化、2002年5月の上海電通信息服務有限公司設立など、国内外でのM&Aと合弁設立を相次いで実施した。 [11][12][13][14][15][16]
- 有価証券報告書
- [11]2000年11月 東京証券取引所市場第一部に上場
- [12]設立(1975年)から上場(2000年)まで設立25年
- [13]2001年3月 株式会社キスコソリューションを子会社化
- [14]2001年6月 米国International TechneGroupとの合弁で株式会社アイティアイディコンサルティングを設立
- [15]2002年3月 株式会社エスアイアイディを子会社化
- [16]2002年5月 中国に上海電通信息服務有限公司を設立
電通グループ依存からの脱却が進む一方で、SIer業界における立ち位置の確立が経営課題となった。同時期、NTTデータ・伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)・野村総合研究所・SCSK・TIS等の独立系SIerが業界を寡占化するなか、電通系SIerとしての強みは広告・マーケティング・コンテンツ業界向けの専門知識と、グローバル拠点網による海外展開支援の2点に集約された。2002年時点で電通国際情報サービスは、富士ソフトABC・TISと並びM&Aを軸に成長戦略を仕掛ける準大手独立系SIer「御三家」の一角とみなされており、2002年3月期の連結売上高724億円に対し2004年3月期は売上高1,200億円・経常利益120億円という年率約3割の高成長目標を掲げ、この目標はM&Aの実施を前提としていた。 [17][18]
- 週刊東洋経済(2002年9月7日)
- [17]2002年当時、電通国際情報サービスは富士ソフトABC・TISと並ぶ独立系SIer「M&Aの御三家」の一角とされていた
- [18]2002年3月期連結売上高724億円、2004年3月期目標は売上高1200億円・経常利益120億円(年率約3割成長、M&A前提)
M&Aは「経営上問題があるがテクノロジーが欲しい場合はマイナー出資で経営参加し、次いで20%以上の持ち分法適用、うまくいけば50%超のマジョリティ取得」という3段階の方針を踏み、コンサルティングとアプリケーション開発の強化に重点を置いた。背景には、大型案件の主契約企業(プライム・コントラクター)の地位をNTTデータ等の巨大メーカー系が押さえ、動員可能なエンジニア数も大手の10分の1程度にとどまり、下請け(サブコントラクター)に甘んじかねないという危機感があった。2004年5月には本社所在地を東京都港区に移転し、IT業界のクラスタが集積する港区拠点での営業強化をした。2005年11月のISID South East Asia(Thailand)、2006年3月のエステック子会社化、2009年3月のISIDアドバンストアウトソーシング設立と、業務領域の拡張が続いた。 [19][20][21][22][23][24]
- 週刊東洋経済(2002年9月7日)
- [19]M&A方針はマイナー出資→持分法適用(20%以上)→マジョリティ取得(50%超)の3段階、コンサルティング・アプリケーション開発の強化に重点
- [20]大型案件のプライム・コントラクター地位はNTTデータ等が押さえ、動員可能エンジニア数は大手の10分の1程度にとどまり、下請け(サブコントラクター)に甘んじる危機感が積極策の背景にあった
- 有価証券報告書
- [21]2004年5月 本社所在地を東京都港区に移転
- [22]2005年11月 タイに ISID South East Asia(Thailand) を設立
- [23]2006年3月 株式会社エステックを子会社化
- [24]2009年3月 子会社 株式会社ISIDアドバンストアウトソーシングを設立
- 有価証券報告書
- [11]2000年11月 東京証券取引所市場第一部に上場
- [12]設立(1975年)から上場(2000年)まで設立25年
- [13]2001年3月 株式会社キスコソリューションを子会社化
- [14]2001年6月 米国International TechneGroupとの合弁で株式会社アイティアイディコンサルティングを設立
- [15]2002年3月 株式会社エスアイアイディを子会社化
- [16]2002年5月 中国に上海電通信息服務有限公司を設立
- [21]2004年5月 本社所在地を東京都港区に移転
- [22]2005年11月 タイに ISID South East Asia(Thailand) を設立
- [23]2006年3月 株式会社エステックを子会社化
- [24]2009年3月 子会社 株式会社ISIDアドバンストアウトソーシングを設立
- 週刊東洋経済(2002年9月7日)
- [17]2002年当時、電通国際情報サービスは富士ソフトABC・TISと並ぶ独立系SIer「M&Aの御三家」の一角とされていた
- [18]2002年3月期連結売上高724億円、2004年3月期目標は売上高1200億円・経常利益120億円(年率約3割成長、M&A前提)
- [19]M&A方針はマイナー出資→持分法適用(20%以上)→マジョリティ取得(50%超)の3段階、コンサルティング・アプリケーション開発の強化に重点
- [20]大型案件のプライム・コントラクター地位はNTTデータ等が押さえ、動員可能エンジニア数は大手の10分の1程度にとどまり、下請け(サブコントラクター)に甘んじる危機感が積極策の背景にあった