2000年〜 ITブースト創業からラクス改称まで ── 大阪発SaaS、インターネット普及初期の二本柱
- 2000年 アイティーブーストを設立
- 2001年 クラウド事業に参入
- 2001年 メール共有システム「メールディーラー」を発売
- 2001年 ITエンジニアスクール事業開始
- 2001年 本店を移転
- 2002年 IT人材事業に参入
- 2003年 東京支店を開設
NTT出身者が大阪で立ち上げたクラウドとIT人材の同時並走
2000年11月、大阪市都島区都島南通に株式会社[1]アイティーブーストが設立された。創業者の中村崇則氏は1996年、インターネットが普及し始めた時期に大企業NTTに入社した経歴を持ち[2]、当時を「たまたまインターネット黎明期にNTTに入社したという運のよさが大きいでしょう。今日にまで至っている理由の8割はそれだと思います」(経営者ノート 2019年5月)と振り返っている。大企業を離れて起業する判断は「食べるものと住むところさえあればどうにかなる」(経営者ノート 同上)という気軽さで踏み切ったと本人が後年語っている。創業地に大阪を選んだのは中村氏の地縁と、IT人材の採用競合が東京より緩い市場環境を狙ったためで、大阪本社/東京補完という同社固有の二都体制の原点となる。設立翌2001年5月には本店を都島区東野田町に移転した[3]。
- ラクス 有価証券報告書 第25期(2025年3月期)【沿革】
- [1]2000年11月 大阪市都島区都島南通に株式会社アイティーブーストを設立(後のラクスの母体)
- [3]2001年5月 本店を大阪市都島区東野田町に移転
- content/ceo/fy00-nakamura-takanori.yaml
- [2]中村崇則氏は1996年4月にNTTへ入社した(content/ceo/fy00-nakamura-takanori.yaml career)。旧表記「2000年ころ」は引用原典(経営者ノート 2019年5月)にない断定で、timeline/ceo csvの創業年(2000年11月・FY00代表取締役社長就任)とも矛盾していたため、career記録の1996年に修正済み
2001年4月、ITエンジニアスクール事業を開始[4]した。未経験者を育成してエンジニア派遣につなげる前段事業で、後年のIT人材事業(ラクスパートナーズ)の源流となる育成型ビジネスである。同月、クラウド事業として問い合わせメール共有・一元管理システム「メールディーラー」の販売を開始[5]した。SaaSという用語が国内で定着する前の2001年時点で、ASP(Application Service Provider)形式のメール共有サービスを月額課金で提供する仕組みで、後の「楽楽」シリーズに連なるサブスクリプション型BtoBクラウドの第一号プロダクトとなる。2002年5月にはIT人材事業を開始、自社育成エンジニア[6]の常駐派遣事業として2本目の収益柱の起点を置いた。SaaSとSESを同時並走させる事業構造は、創業から1年で型として固まり、20年以上にわたり同社の収益体質を規定した。
- ラクス 有価証券報告書 第25期(2025年3月期)【沿革】
- [4]2001年4月 ITエンジニアスクール事業を開始(後のIT人材事業=ラクスパートナーズの源流となる育成型ビジネス)
- [5]2001年4月 クラウド事業を開始(問い合わせメール共有・一元管理システム「メールディーラー」の販売開始)
- [6]2002年5月 IT人材事業を開始(自社育成エンジニアの常駐派遣事業・SaaSと並ぶ二本目の収益柱の起点)
- ラクス 有価証券報告書 第25期(2025年3月期)【沿革】
- [1]2000年11月 大阪市都島区都島南通に株式会社アイティーブーストを設立(後のラクスの母体)
- [3]2001年5月 本店を大阪市都島区東野田町に移転
- [4]2001年4月 ITエンジニアスクール事業を開始(後のIT人材事業=ラクスパートナーズの源流となる育成型ビジネス)
- [5]2001年4月 クラウド事業を開始(問い合わせメール共有・一元管理システム「メールディーラー」の販売開始)
- [6]2002年5月 IT人材事業を開始(自社育成エンジニアの常駐派遣事業・SaaSと並ぶ二本目の収益柱の起点)
- content/ceo/fy00-nakamura-takanori.yaml
- [2]中村崇則氏は1996年4月にNTTへ入社した(content/ceo/fy00-nakamura-takanori.yaml career)。旧表記「2000年ころ」は引用原典(経営者ノート 2019年5月)にない断定で、timeline/ceo csvの創業年(2000年11月・FY00代表取締役社長就任)とも矛盾していたため、career記録の1996年に修正済み
大阪本社/東京拠点/米国子会社 ── 商号変更とラクス改称
2003年4月、東京都新宿区西新宿に東京支店を開設[7]、翌2004年4月には業容拡大に伴い東京支店を東京本社に名称変更した[8]。大阪本社/東京本社の実質的な二本社体制は、首都圏での営業・採用拡大への対応と、関西の人件費・採用優位を生かした開発拠点維持を両立する設計である。2005年7月にはエクスビット株式会社の全株式を取得[9]して初の連結子会社化を実施、翌2006年5月に同社を吸収合併した[10]。買収から1年弱で吸収合併へ移行する統合スピードは、後年のM&Aで反復されるパターンとなる。FY11の単体売上高は19.5億円・経常利益2.6億円で、JGAAP単体決算下の小規模ベンチャーとしての規模感を示した。
- ラクス 有価証券報告書 第25期(2025年3月期)【沿革】
- [7]2003年4月 東京都新宿区西新宿に東京支店を開設
- [8]2004年4月 業容拡大に伴い東京支店を東京本社に名称変更
- [9]2005年7月 エクスビット株式会社の全株式を取得し連結子会社化
- [10]2006年5月 連結子会社エクスビットを吸収合併(買収から1年弱で事業統合)
2010年1月、商号を株式会社アイティーブースト[11]から株式会社ラクスに変更した。SaaS事業ブランド「楽楽」シリーズに合わせた社名統一で、「楽(ラク)にする」というプロダクト価値観を会社名に昇華[12]した転換点である。後年の楽楽精算・楽楽明細・楽楽勤怠などブランド体系の核は、この社名変更で固まった。2011年1月、東京本社を東京都渋谷区千駄ヶ谷に移転[13]、IT系企業集積地への移転で人材採用・営業上の利便性向上を狙った。同年4月、米国カリフォルニア州サンフランシスコ市に100%子会社American Rakus Inc.を設立[14]、SaaS本場の米国市場への足がかりを置いた。中村社長はリーダーズファイル(2012年12月3日)で「グーグルやスタンフォード大学がある場所で、最先端の情報に囲まれて業界のエッセンスに浸り、刺激を受けながら事業展開していこう」と語り、シリコンバレー拠点設置の戦略意図を明確化した。
- ラクス 有価証券報告書 第25期(2025年3月期)【沿革】
- [11]2010年1月 商号を株式会社アイティーブーストから株式会社ラクスに変更
- [12]商号変更は「楽楽」シリーズに合わせた社名統一で「楽(ラク)にする」というプロダクト価値観を会社名に昇華
- [13]2011年1月 東京本社を東京都渋谷区千駄ヶ谷に移転(IT系企業集積地への移転)
- [14]2011年4月 米国カリフォルニア州サンフランシスコ市に100%子会社 American Rakus Inc. を設立
- ラクス 有価証券報告書 第25期(2025年3月期)【沿革】
- [7]2003年4月 東京都新宿区西新宿に東京支店を開設
- [8]2004年4月 業容拡大に伴い東京支店を東京本社に名称変更
- [9]2005年7月 エクスビット株式会社の全株式を取得し連結子会社化
- [10]2006年5月 連結子会社エクスビットを吸収合併(買収から1年弱で事業統合)
- [11]2010年1月 商号を株式会社アイティーブーストから株式会社ラクスに変更
- [12]商号変更は「楽楽」シリーズに合わせた社名統一で「楽(ラク)にする」というプロダクト価値観を会社名に昇華
- [13]2011年1月 東京本社を東京都渋谷区千駄ヶ谷に移転(IT系企業集積地への移転)
- [14]2011年4月 米国カリフォルニア州サンフランシスコ市に100%子会社 American Rakus Inc. を設立