クックパッド の歴史

創業

1997年

創業者

佐野陽光

創業地

神奈川県藤沢市

直近売上高(2025/12)

53億円

長期業績と転換点(2000/4〜2025/12)
売上高(億円純利益率(%)
Q なぜ創業期のクックパッドは編集者を雇わずレシピをユーザーに書かせたのか
A 1998年に佐野陽光氏が始めたサービスは、料理本や企業が握っていた献立を生活者自身に投稿させる仕組みで、編集の人手を増やさずにレシピを量産させる狙いだった。投稿が増えるほど検索精度とSEO上の優位が高まり、体験が良くなるほど新たな投稿を呼ぶ循環が回る。佐野氏が一人で開発した零細企業のまま、人をほとんど足さずに数百万件のレシピを積み上げ、後発が追いつけない寡占を築いた。日本におけるUGC型サービスの草分けである。
Q なぜ2016年に創業者の佐野陽光氏は穐田誉輝社長を解任したのか
A 穐田誉輝氏がみんなのウェディングや海外のレシピ各社を買い集める多角化を進めたのに対し、創業者の佐野陽光氏は料理という本業へ集中すべきだと考え、経営方針の対立が抜き差しならなくなったためである。2016年3月、議決権のおよそ43.6パーセントを握る佐野氏は取締役会で穐田氏を代表取締役社長から解任した。創業者による現役社長の解任は社内外へ衝撃を与え、大口投資家のひふみ投信は全株式を売却し、市場からの信頼が揺らいだ
Q なぜ2023年に佐野陽光氏は11年ぶりに社長へ復帰し多角化事業を畳んだのか
A テキストレシピが動画に押され、2019年12月期に上場以来初の最終赤字へ転落し以後も赤字が続いたため、創業者の佐野陽光氏が立て直しへ呼び戻されたからである。2023年10月、岩田林平社長が退き、佐野氏が11年ぶりに社長へ復帰した。佐野氏は前任の穐田氏が買い集めた海外のレシピ各社、みんなのウェディング、コーチ・ユナイテッドを順次手放し、本業へ資源を戻している。2025年12月期の売上高は53億円にとどまり、ピーク時のおよそ半分に縮んだ

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1997年〜 レシピプラットフォームの創出と本格的な収益化

  1. 1997年神奈川県藤沢市で有限会社コインを設立
  2. 1998年kitchen@coinのサービス提供を開始
  3. 1999年サービス名称をkitchen@coinからクックパッドに変更
  4. 2002年広告掲載を開始(クックパッド収益化)
  5. 2005年期末時点の従業員数4名
  6. 2008年大手携帯キャリアへのサービス提供を開始
  7. 2008年システムを全面改修。Ruby on Railsを採用

クックパッドの業績推移:単体

売上高(億円)純利益率(%)

出所:有価証券報告書等

個人開発から始まった日本発のレシピサイト

1997年10月、慶應義塾大学藤沢キャンパス出身の佐野陽光氏が有限会社コインを設立し、当初はシステムの受託開発事業を手がけた。翌1998年3月には自社サービスとしてキッチン・アット・コイン(現在のクックパッド)の提供を始めた。パソコンを通じたインターネット環境から、誰もがレシピの投稿と検索を行える画期的なサービスであり、1999年1月にはサービス名称を現在の「クックパッド」へ変更している。佐野氏自身が一人で開発を手がけていた時期からのスタートであり、日本におけるUGC型サービスの草分けのひとつとなった。インターネット黎明期における個人発の挑戦が、のちの上場企業の原型をかたちづくった。 [1][2][3][4][5]

  • クックパッド株式会社 有価証券報告書【沿革】
    • [1]1997年10月に有限会社コインを設立した
    • [2]慶應義塾大学藤沢キャンパス出身の佐野陽光が有限会社コインを設立した
    • [3]設立当初はシステムの受託開発事業を手がけた
    • [4]1998年3月に自社サービスとしてキッチン・アット・コイン(現クックパッド)の提供を始めた
    • [5]1999年1月にサービス名称を「クックパッド」へ変更した

2002年3月には広告掲載を開始して本格的な収益化に着手し、2004年9月には有料課金サービスである「クックパッド プレミアムサービス」を始めた。同月にはクックパッド株式会社が新たに設立されている。2005年4月時点の従業員数は正社員わずか4名と臨時雇用者9名という零細な規模の企業だったが、広告収入と有料会員課金という二つの収益源を整えたことで、のちの急成長を支える事業基盤が整った。小さな編集体制とユーザー投稿によるコンテンツ量産という組み合わせが、資本効率の高いインターネット型事業モデルを成立させた。以後10年間の爆発的な成長に向けた助走期間である。 [6][7][8][9]

  • クックパッド株式会社 有価証券報告書【沿革】
    • [6]2002年3月に広告掲載を開始した
    • [7]2004年9月に有料課金サービス「クックパッド プレミアムサービス」を始めた
    • [8]2004年9月にクックパッド株式会社が新たに設立された
  • クックパッド株式会社 有価証券報告書【従業員の状況】
    • [9]2005年4月時点の従業員数は正社員4名・臨時雇用者9名だった
  • クックパッド株式会社 有価証券報告書【沿革】
    • [1]1997年10月に有限会社コインを設立した
    • [2]慶應義塾大学藤沢キャンパス出身の佐野陽光が有限会社コインを設立した
    • [3]設立当初はシステムの受託開発事業を手がけた
    • [4]1998年3月に自社サービスとしてキッチン・アット・コイン(現クックパッド)の提供を始めた
    • [5]1999年1月にサービス名称を「クックパッド」へ変更した
    • [6]2002年3月に広告掲載を開始した
    • [7]2004年9月に有料課金サービス「クックパッド プレミアムサービス」を始めた
    • [8]2004年9月にクックパッド株式会社が新たに設立された
  • クックパッド株式会社 有価証券報告書【従業員の状況】
    • [9]2005年4月時点の従業員数は正社員4名・臨時雇用者9名だった

技術基盤の刷新とモバイル端末への対応

2008年、クックパッドは自社システムをアドビ・コールドフュージョンから、当時注目を集めていた新しいウェブ開発フレームワークであるRuby on Railsへ全面的に移行した。Ruby on Railsの公式サイトでも、世界でも指折りのRails製サイトの一つとして紹介されるほどの規模で、国内のエンジニア界隈からも関心を集める事例となった。同年11月にはNTTドコモ向けのガラケー用コンテンツとしてサービスの提供を始め、翌2009年にはauおよびソフトバンク向けに「モバれぴ」と名付けた専用サービスを開始した。ガラケーという当時の日本市場に固有の端末環境へ早期に対応した点が、その後の有料課金収入の拡大に直結した。 [10][11]

  • クックパッド株式会社 有価証券報告書【沿革】
    • [10]2008年11月にNTTドコモ向けのガラケー用コンテンツとしてサービス提供を始めた
    • [11]2009年にauおよびソフトバンク向けに「モバれぴ」を開始した

キャリア決済という手軽な決済手段がレシピサイトの有料課金収入を押し上げ、その勢いに乗って2009年7月には東証マザーズへ株式上場を果たした。ユーザーが投稿したレシピの蓄積量がそのまま検索精度とSEO上の優位性に直結するUGC型モデルの強みで、クックパッドはレシピ検索分野で寡占的な地位を築いた。佐野氏は上場時に、毎日の料理を楽しくすることが同社の役目であるとサービス思想を端的に示した。投稿数が増えるほど検索体験が良くなり、良くなるほど新たな投稿と検索が集まる正のフィードバックが働き、他社が後発で追いつきにくい構造となった。上場によって資金調達の選択肢が広がり、以降の多角化と海外買収の原資が確保された。 [12]

  • クックパッド株式会社 有価証券報告書【沿革】
    • [12]2009年7月に東証マザーズへ株式上場した
  • クックパッド株式会社 有価証券報告書【沿革】
    • [10]2008年11月にNTTドコモ向けのガラケー用コンテンツとしてサービス提供を始めた
    • [11]2009年にauおよびソフトバンク向けに「モバれぴ」を開始した
    • [12]2009年7月に東証マザーズへ株式上場した

2010年〜 穐田誉輝氏在任中の成長と経営統治の揺らぎ

  1. 2012年佐野氏が社長退任。穐田社長が就任
  2. 2013年コーチユナイテッドを買収
  3. 2014年ALLTHECOOKS, LLCを買収
  4. 2014年ALLTHECOOKS, LLCを買収
  5. 2014年Netsilia S.A.L.を買収
  6. 2015年みんなのウェディングを子会社化
  7. 2016年創業者の佐野氏が、穐田社長を解任。社内は混乱へ

クックパッドの業績推移:単体

売上高(億円)純利益率(%)

出所:有価証券報告書等

社長交代と多角化・海外買収の加速

2012年5月、創業者の佐野氏が代表取締役社長を退任し、価格比較サイトを運営するカカクコムの元社長であった穐田誉輝氏が新たに代表取締役に就任した。佐野氏自身は筆頭株主であり取締役の立場で経営に関与し続けた。穐田氏は「ユーザーファーストの徹底がビジネスにつながる」(ベンチャー通信Online)と自らの経営方針を語り、クックパッドはレシピ事業以外の領域への多角化を志向した。2013年10月にはパーソナル教室の予約仲介サービスを展開するコーチ・ユナイテッド社をおよそ10億円で買収した。本業以外への資本配分の比重が高まる時期であり、インターネット料理事業の先にあるライフスタイル全般の接点拡大をねらう布石が打たれた。 [13][14][15][16]

  • クックパッド株式会社 有価証券報告書【役員の状況】
    • [13]2012年5月に佐野が代表取締役社長を退任し、穐田誉輝が代表取締役に就任した
    • [14]穐田誉輝はカカクコムの元社長だった
    • [15]佐野は退任後も筆頭株主かつ取締役として経営に関与し続けた
  • クックパッド株式会社 有価証券報告書
    • [16]2013年10月にコーチ・ユナイテッドをおよそ10億円で買収した

2014年1月には、海外のレシピサービスの買収を集中的に実施した。北米のオール・ザ・クックスをおよそ5億3000万円、スペインのイティス・シグロ21を11億1000万円、アラビア語圏のネットシリア社をおよそ16億円で相次いで取得した。2015年8月には結婚情報サービスのみんなのウェディングを子会社化し、のれん残高はおよそ20億5000万円に達した。同年12月期には年間売上高100億円を突破し、翌2016年12月期には東証上場以来7期連続の増収を達成する高成長となった。同じ時期に取得した海外のレシピ事業群の統合運営には難しさもあったが、株価は高水準を維持し、日本のインターネット業界を代表する成長銘柄となった。 [17][18][19][20][21][22][23]

  • クックパッド株式会社 有価証券報告書
    • [17]北米のオール・ザ・クックスをおよそ5億3000万円で取得した
    • [18]スペインのイティス・シグロ21を11億1000万円で取得した
    • [19]アラビア語圏のネットシリア社をおよそ16億円で取得した
    • [21]みんなのウェディング関連ののれん残高はおよそ20億5000万円だった
  • クックパッド株式会社 有価証券報告書【沿革】
    • [20]2015年8月にみんなのウェディングを子会社化した
  • クックパッド株式会社 有価証券報告書【主要な経営指標等の推移】
    • [22]2015年12月期に年間売上高100億円を突破した
    • [23]東証上場以来7期連続の増収を達成したのは2016年12月期である
  • クックパッド株式会社 有価証券報告書【役員の状況】
    • [13]2012年5月に佐野が代表取締役社長を退任し、穐田誉輝が代表取締役に就任した
    • [14]穐田誉輝はカカクコムの元社長だった
    • [15]佐野は退任後も筆頭株主かつ取締役として経営に関与し続けた
  • クックパッド株式会社 有価証券報告書
    • [16]2013年10月にコーチ・ユナイテッドをおよそ10億円で買収した
    • [17]北米のオール・ザ・クックスをおよそ5億3000万円で取得した
    • [18]スペインのイティス・シグロ21を11億1000万円で取得した
    • [19]アラビア語圏のネットシリア社をおよそ16億円で取得した
    • [21]みんなのウェディング関連ののれん残高はおよそ20億5000万円だった
  • クックパッド株式会社 有価証券報告書【沿革】
    • [20]2015年8月にみんなのウェディングを子会社化した
  • クックパッド株式会社 有価証券報告書【主要な経営指標等の推移】
    • [22]2015年12月期に年間売上高100億円を突破した
    • [23]東証上場以来7期連続の増収を達成したのは2016年12月期である

創業者による社長解任劇と経営の混乱

2016年3月、議決権のおよそ43.6パーセントを握っていた創業者の佐野氏と当時の穐田社長との間で、経営方針をめぐる対立が表面化した。取締役会において穐田氏は代表取締役社長を解任され、クックパッドは創業者である佐野氏の意向を軸とする経営体制へと移行した。創業者による現役社長の解任は社内外に衝撃を与え、大口投資家のひとつであったひふみ投信はクックパッドの全株式を売却する判断を下した。市場からの信頼が揺らぐ結果となった象徴的な事件である。上場企業における創業者の影響力の大きさと難しさが露呈した場面でもあった。 [24][25]

  • クックパッド株式会社 有価証券報告書【大株主の状況】
    • [24]2016年3月時点で創業者の佐野はおよそ43.6%の議決権を握っていた
  • クックパッド株式会社 有価証券報告書【役員の状況】
    • [25]2016年3月の取締役会で穐田が代表取締役社長を解任された

さらに同年12月には、みんなのウェディングとの資本業務提携も解消され、取締役最高技術責任者を務めていた舘野祐一氏もクックパッドを退職した。技術部門のテックブログの年間投稿数は過去最高となる147件を記録し、Rubyエンジニアにとっての梁山泊とまで評される技術組織だったが、経営混乱とともに有力な人材の流出に直面した。上場企業でありながら43パーセントを超える議決権を単独で保有する創業者という存在が、同社におけるコーポレートガバナンスの構造的な脆弱性を露呈させた。株主総会でのチェック機能が働かないという課題が、この時期に業界内へ共有された。 [26][27][28]

  • クックパッド株式会社 有価証券報告書【沿革】
    • [26]2016年12月にみんなのウェディングとの資本業務提携を解消した
  • クックパッド株式会社 有価証券報告書【役員の状況】
    • [27]2016年に取締役CTOの舘野祐一が退職した
  • クックパッド株式会社 有価証券報告書【大株主の状況】
    • [28]創業者は43パーセントを超える議決権を単独で保有していた
  • クックパッド株式会社 有価証券報告書【大株主の状況】
    • [24]2016年3月時点で創業者の佐野はおよそ43.6%の議決権を握っていた
    • [28]創業者は43パーセントを超える議決権を単独で保有していた
  • クックパッド株式会社 有価証券報告書【役員の状況】
    • [25]2016年3月の取締役会で穐田が代表取締役社長を解任された
    • [27]2016年に取締役CTOの舘野祐一が退職した
  • クックパッド株式会社 有価証券報告書【沿革】
    • [26]2016年12月にみんなのウェディングとの資本業務提携を解消した

2017年〜 動画レシピサービスの台頭と業績の落ち込み

  1. 2018年年間30億円の減益
  2. 2019年上場以来初の最終赤字に転落。利用者1000万人減
  3. 2021年営業赤字に転落
  4. 2022年2期連続の営業赤字に転落。40名の希望退職者を募集
  5. 2023年3期連続の営業赤字に転落。1年で従業員262名が減少

クックパッドの業績推移:単体

売上高(億円)純利益率(%)

出所:有価証券報告書等

テキストレシピの陳腐化と有料会員の流出

レシピコンテンツの消費形態は、2016年以降「検索して読む」スタイルから「動画で観る」スタイルへ変化した。クラシルという新興サービスがプロのシェフ監修による短尺動画レシピをスマートフォンに最適化して提供を始め、YouTube上の調理動画も台頭した結果、テキストベースのUGCという形式そのものの優位性が失われた。2018年12月期には年間およそ30億円の減益を計上し、有料会員数の減少傾向が財務数字の上にもはっきりと表れた。フォーマット変化への適応の遅れが、収益構造に直接打撃を与えた時期である。プロ監修のコンテンツとアマチュア投稿のコンテンツのどちらがスマートフォン時代の料理学習に適するかという論点が、このとき業界全体の中心的な議論となった。 [29]

  • クックパッド株式会社 有価証券報告書
    • [29]2018年12月期に年間およそ30億円の減益を計上した

2019年12月期には、クックパッドは上場以来初の最終赤字へと転落した。無料ユーザーを含めた年間利用者数は、ピークの2016年対比でおよそ1000万人減少している。クックパッドが設立以来およそ20年かけて蓄積した数百万件のテキストレシピは、動画という異質なフォーマットの前では防御壁として十分には機能しなかった。過去の資産の厚みそのものが新しいユーザー体験を自動的に保障するわけではないという、プラットフォーム事業の冷厳な現実を同社は突きつけられた。メディアの型の変化は、しばしば資産の価値そのものを書き換える。ユーザー投稿による量の厚みという武器が、視覚的な訴求力を持つ短尺動画の前では相対的な価値を下げた形である。 [30]

  • クックパッド株式会社 有価証券報告書【主要な経営指標等の推移】
    • [30]2019年12月期に上場以来初の最終赤字に転落した
  • クックパッド株式会社 有価証券報告書
    • [29]2018年12月期に年間およそ30億円の減益を計上した
  • クックパッド株式会社 有価証券報告書【主要な経営指標等の推移】
    • [30]2019年12月期に上場以来初の最終赤字に転落した

三期連続赤字と従業員半減という組織の縮小

2021年12月期には営業損失26億円を計上して赤字に転落し、販売管理費の適正化が経営課題へと押し上がった。2022年12月期には、撤退を決めた事業の整理とコーポレート部門の合理化を対象として、40名の希望退職者を募集する措置をとったが、それでも収益の改善には至らなかった。事業構造そのものの転換が追いつかないままに、固定費の削減だけでは補いきれない赤字体質が続いた。過去の成功体験と、それに合わせて組み上げられた組織構造が、新しい事業環境への適応をむしろ妨げていた側面は否定できない。レガシーの重さが、再生の足を引っ張る構図である。有料会員に依存した収益モデルの下で固定費が膨らんでいたため、会員の流出が直接赤字に結びついた。 [31][32]

  • クックパッド株式会社 有価証券報告書
    • [31]2021年12月期に営業損失26億円を計上した
    • [32]2022年12月期に40名の希望退職者を募集した

2023年12月期にはさらに営業損失27億円を計上し、三期連続の赤字となった。従業員数は前年の409名から147名へ半減し、1年間で262名が減少する組織縮小となった。売上高100億円超の水準から営業赤字27億円への転落は、事業モデルの構造的な陳腐化、創業者復権後の経営混乱、収益変化に対するコスト構造の遅行という三つの要因が重なった結果である。2023年10月には穐田氏時代に指名した岩田林平社長も退任し、創業者の佐野陽光氏が11年ぶりに社長に復帰した。2025年12月期の売上高は53億円にとどまり、ピーク時のおよそ半分の規模まで縮んだ姿で、同社は事業の立て直しを模索する段階にある。人員削減の規模は単年度としては同社の歴史上もっとも、テキスト時代のインターネット企業が動画時代へ適応するための代償の大きさを示している。 [33][34][35][36][37]

  • クックパッド株式会社 有価証券報告書
    • [33]2023年12月期に営業損失27億円を計上し三期連続の赤字となった
  • クックパッド株式会社 有価証券報告書【従業員の状況】
    • [34]従業員数は前年の409名から147名へ半減した
    • [35]1年間で従業員262名が減少した
  • クックパッド株式会社 有価証券報告書【役員の状況】
    • [36]2023年10月に岩田林平が社長を退任した
    • [37]2023年10月に創業者の佐野陽光が11年ぶりに社長へ復帰した
  • クックパッド株式会社 有価証券報告書
    • [31]2021年12月期に営業損失26億円を計上した
    • [32]2022年12月期に40名の希望退職者を募集した
    • [33]2023年12月期に営業損失27億円を計上し三期連続の赤字となった
  • クックパッド株式会社 有価証券報告書【従業員の状況】
    • [34]従業員数は前年の409名から147名へ半減した
    • [35]1年間で従業員262名が減少した
  • クックパッド株式会社 有価証券報告書【役員の状況】
    • [36]2023年10月に岩田林平が社長を退任した
    • [37]2023年10月に創業者の佐野陽光が11年ぶりに社長へ復帰した

クックパッドの沿革1997〜2023年における主な出来事を抜粋

年月社長・CEO出来事重要度
神奈川県藤沢市で有限会社コインを設立★★★
kitchen@coinのサービス提供を開始★★★
サービス名称をkitchen@coinからクックパッドに変更★★
広告掲載を開始(クックパッド収益化)
有料課金を開始(クックパッドプレミアムサービス)
クックパッド株式会社を設立
期末時点の従業員数4名★★
佐野陽光システムを全面改修。Ruby on Railsを採用★★
佐野陽光大手携帯キャリアへのサービス提供を開始★★
佐野陽光東証マザーズに株式上場
穐田誉輝佐野氏が社長退任。穐田社長が就任★★★
穐田誉輝コーチユナイテッドを買収★★
穐田誉輝ALLTHECOOKS, LLCを買収★★
穐田誉輝ALLTHECOOKS, LLCを買収★★
穐田誉輝Netsilia S.A.L.を買収★★
岩田林平みんなのウェディングを子会社化★★
岩田林平年間売上高100億円を突破
岩田林平テックブログ投稿数が過去最高★★
岩田林平創業者の佐野氏が、穐田社長を解任。社内は混乱へ★★★
岩田林平上場来7期連続の増収
岩田林平みんなのウェディングとの資本業務提携を解消
岩田林平取締役CTOの舘野祐一氏が退職★★
岩田林平年間30億円の減益★★
岩田林平上場以来初の最終赤字に転落。利用者1000万人減
岩田林平営業赤字に転落★★
岩田林平2期連続の営業赤字に転落。40名の希望退職者を募集★★
岩田林平3期連続の営業赤字に転落。1年で従業員262名が減少★★
出典・参考
  • クックパッド株式会社 有価証券報告書【沿革】
  • クックパッド株式会社 有価証券報告書【従業員の状況】
  • クックパッド株式会社 有価証券報告書【役員の状況】
  • クックパッド株式会社 有価証券報告書
  • クックパッド株式会社 有価証券報告書【主要な経営指標等の推移】
  • クックパッド株式会社 有価証券報告書【大株主の状況】

免責事項およびポリシー