三菱商事の沿革・歴史的証言

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1918年〜2025

三菱商事の1918年〜2025年の主要な出来事・経営判断・組織変化を年月順に並べた沿革(社史年表)と、経営者・当事者の歴史的証言

年度売上高純利益年月区分出来事歴史的意義
1918
1-12月
会社設立
三菱合資会社の営業部門を「三菱商事」として分離
三菱財閥(三菱合資会社)は第一次世界大戦(1914〜1919年)の業容拡大を受け、営業部門を「三菱商事」として分離した。別会社化により市況変動リスクを財閥本体が背負わない体制を構築した。その後1945年の終戦に伴いGHQは財閥解体を決定し、三菱財閥も解体され「三菱」商号の利用も一時禁止された。三菱商事の営業権は元社員が経営する各社へ分散された。
1950
1-12月
会社設立
光和実業株式会社の商号で設立
資本金3千万円。事業目的は不動産賃貸・倉庫・運送取扱・保険代理
戦後の三菱商事再起の法人格起点。商号制限のため別商号で設立
1952
1-12月
財閥商号制限の解除に伴い三菱商事に商号変更
財閥商号の復権
FY55
1955/3
株式上場
東京証券取引所に株式を上場
1961年に名証上場、2020年に名証上場廃止
株式公開による資金調達基盤の確立
組織再編
不二商事・東京貿易・東西交易の3社を吸収合併し総合商社として新発足
資本金6億5千万円
財閥の事業構造が商社の商品構成を規定した三菱商事の設立経緯
FY69
1969/3
経営計画
商品本部制を導入・事業投資を本格化
商社の本部制導入。事業投資型商社モデルへの転換
新規事業
ブルネイLNG開発に参画・事業投資に参入
LNGの国内販路がシェルと対等の45%権益を可能にした事業投資の第一歩
海外進出
豪州にMITSUBISHI DEVELOPMENT PTY LTDを設立
金属資源事業会社
豪州資源権益事業の本格スタート
FY75
1975/3
海外進出
タイにTRI PETCH ISUZU SALES COMPANYを設立
いすゞ車輸入総販売代理店
東南アジア自動車流通事業の起点。後に同地域の主力収益源へ
FY76
1976/3
売上高
91,406億円
当期純利益
145億円
FY77
1977/3
売上高
96,090億円
当期純利益
179億円
FY78
1978/3
売上高
93,245億円
当期純利益
160億円
FY79
1979/3
売上高
88,366億円
当期純利益
161億円
FY80
1980/3
売上高
120,667億円
当期純利益
193億円
FY81
1981/3
売上高
139,368億円
当期純利益
204億円
FY82
1982/3
売上高
146,865億円
当期純利益
211億円
合弁設立
サウディ石油化学合弁に調印
中東石化事業への進出
FY83
1983/3
売上高
148,854億円
当期純利益
182億円
FY84
1984/3
売上高
150,291億円
当期純利益
203億円
FY85
1985/3
売上高
164,268億円
当期純利益
231億円
経営計画
Kプランを策定・選択と集中を遂行
商社の事業ポートフォリオ整理の試み
FY89
1989/3
新規事業
チリのエスコンディーダ銅鉱山開発プロジェクト開始
南米銅山開発
後の三菱商事資源セグメントの主力源の一つ
FY92
1992/3
売上高
181,217億円
当期純利益
527億円
FY93
1993/3
売上高
177,933億円
当期純利益
287億円
新規事業
サハリン沖原油・LNG開発プロジェクトに参画
LNG事業の地理的多元化
FY94
1994/3
売上高
172,763億円
当期純利益
184億円
FY95
1995/3
売上高
174,666億円
当期純利益
217億円
FY96
1996/3
売上高
177,949億円
当期純利益
334億円
FY97
1997/3
売上高
157,920億円
当期純利益
443億円
FY98
1998/3
売上高
158,256億円
当期純利益
476億円
FY99
1999/3
売上高
136,831億円
当期純利益
55億円
FY00
2000/3
売上高
131,091億円
当期純利益
252億円
業務提携
ローソンと業務資本提携を締結
後にローソンを子会社化
小売・コンビニ業態への食い込み
FY01
2001/3
売上高
30,206億円
当期純利益
926億円
新規事業
豪州原料炭合弁会社の権益追加取得
豪州原料炭事業の強化
FY02
2002/3
売上高
31,425億円
当期純利益
602億円
ガバナンス改革
執行役員制度を導入
コーポレートガバナンスの近代化
ガバナンス改革
取締役会の諮問機関としてガバナンス委員会を設置
委員会型ガバナンスの先取り
FY03
2003/3
売上高
33,211億円
当期純利益
620億円
合弁設立
日商岩井と共同新設分割でメタルワンを設立
鉄鋼製品事業会社
商社の鉄鋼事業統合の先駆例
FY04
2004/3
売上高
34,758億円
当期純利益
1,171億円
FY05
2005/3
収益合計
41,458億円
当期純利益
1,823億円
FY06
2006/3
収益合計
48,269億円
当期純利益
3,500億円
FY07
2007/3
収益合計
50,868億円
当期純利益
4,158億円
FY08
2008/3
収益合計
60,308億円
当期純利益
4,627億円
FY09
2009/3
収益合計
61,464億円
当期純利益
3,699億円
FY10
2010/3
収益合計
45,415億円
当社株主に帰属する当期純利益
2,731億円
FY11
2011/3
収益合計
52,068億円
当社株主に帰属する当期純利益
4,645億円
FY12
2012/3
売上高
55,658億円
親会社株主に帰属する当期純利益
4,523億円
企業買収
AAS社の株式を取得(チリ銅山)
4200億円で取得
銅資源権益の積み増し
FY13
2013/3
売上高
60,098億円
親会社株主に帰属する当期純利益
3,234億円
FY14
2014/3
売上高
76,351億円
親会社株主に帰属する当期純利益
3,613億円
FY15
2015/3
売上高
76,694億円
親会社株主に帰属する当期純利益
4,005億円
企業買収
セルマック社を買収(ノルウェー・サケ養殖)
食料セグメントの川上強化
FY16
2016/3
売上高
69,255億円
親会社株主に帰属する当期純利益
-1,493億円
AAS関連の減損により最終赤字に転落
2011年に参画したAAS社(チリ銅山・4200億円で取得)について、銅市況の低迷を受けて、2016年3月期に2712億円の減損損失を計上。この影響で、三菱商事の全社業績について、FY2015に最終赤字1493億円(当期純損失)に転落した。
資源価格依存リスクの顕在化
FY17
2017/3
売上高
64,257億円
親会社株主に帰属する当期純利益
4,402億円
FY18
2018/3
売上高
75,673億円
親会社株主に帰属する当期純利益
5,601億円
FY19
2019/3
売上高
161,037億円
親会社株主に帰属する当期純利益
5,907億円
FY20
2020/3
売上高
147,797億円
親会社株主に帰属する当期純利益
5,353億円
企業買収
Eneco社を買収(欧州・再生エネルギー)
欧州の再生エネルギー事業に参入するために、三菱商事は中部電力と共同設立した「Diamond Chubu Europe B.V.」を通じて、オランダのEneco Group N.V.の株式100%の取得を決定。三菱商事は共同出資会社に80%を出資しており、三菱商事によるEneco社の取得価格は4885億円となった。
欧州再エネ事業への本格参入
FY21
2021/3
売上高
128,845億円
親会社株主に帰属する当期純利益
1,725億円
FY22
2022/3
売上高
172,648億円
親会社株主に帰属する当期純利益
9,375億円
FY23
2023/3
売上高
215,719億円
親会社株主に帰属する当期純利益
11,806億円
東証プライム市場に移行
市場区分見直しに伴う
資産圧縮
借入金・社債・リース負債を圧縮
FY2023に三菱商事は業績好調により過去最高のキャッシュフロー1.9兆円を確保した。このため、三菱商事は借入金の必要性が減少したことや、資産圧縮によって経営効率を改善するために、有利子負債の圧縮を決定。FY2023において、社債借入金についてキャッシュフローベースで▲9673億円、リース負債についても同▲3089億円が減少し、主に借入金の返済を通じて有利子負債を圧縮した。
キャッシュリッチ商社モデルの完成
FY24
2024/3
売上高
195,676億円
親会社株主に帰属する当期純利益
9,640億円
FY25
2025/3
売上高
186,176億円
親会社株主に帰属する当期純利益
9,507億円
事業売却
事業ポートフォリオの入れ替えを本格化
バークシャー出資が促した「保有から入れ替え」への投資モデル転換
ガバナンス改革
監査等委員会設置会社に移行
ガバナンス・指名・報酬委員会をコーポレートガバナンス・指名委員会と報酬委員会の2委員会体制に変更
ガバナンス体制の更新
  1. 会社設立
    三菱合資会社の営業部門を「三菱商事」として分離

    三菱財閥(三菱合資会社)は第一次世界大戦(1914〜1919年)の業容拡大を受け、営業部門を「三菱商事」として分離した。別会社化により市況変動リスクを財閥本体が背負わない体制を構築した。その後1945年の終戦に伴いGHQは財閥解体を決定し、三菱財閥も解体され「三菱」商号の利用も一時禁止された。三菱商事の営業権は元社員が経営する各社へ分散された。

  2. 会社設立
    光和実業株式会社の商号で設立

    資本金3千万円。事業目的は不動産賃貸・倉庫・運送取扱・保険代理

    戦後の三菱商事再起の法人格起点。商号制限のため別商号で設立
  3. 財閥商号制限の解除に伴い三菱商事に商号変更
    財閥商号の復権
  4. 株式上場
    東京証券取引所に株式を上場

    1961年に名証上場、2020年に名証上場廃止

    株式公開による資金調達基盤の確立
  5. 組織再編
    不二商事・東京貿易・東西交易の3社を吸収合併し総合商社として新発足

    資本金6億5千万円

    財閥の事業構造が商社の商品構成を規定した三菱商事の設立経緯
  6. 経営計画
    商品本部制を導入・事業投資を本格化
    商社の本部制導入。事業投資型商社モデルへの転換
  7. 新規事業
    ブルネイLNG開発に参画・事業投資に参入
    LNGの国内販路がシェルと対等の45%権益を可能にした事業投資の第一歩
  8. 海外進出
    豪州にMITSUBISHI DEVELOPMENT PTY LTDを設立

    金属資源事業会社

    豪州資源権益事業の本格スタート
  9. 海外進出
    タイにTRI PETCH ISUZU SALES COMPANYを設立

    いすゞ車輸入総販売代理店

    東南アジア自動車流通事業の起点。後に同地域の主力収益源へ
  10. 合弁設立
    サウディ石油化学合弁に調印
    中東石化事業への進出
  11. 経営計画
    Kプランを策定・選択と集中を遂行
    商社の事業ポートフォリオ整理の試み
  12. 新規事業
    チリのエスコンディーダ銅鉱山開発プロジェクト開始

    南米銅山開発

    後の三菱商事資源セグメントの主力源の一つ
  13. 新規事業
    サハリン沖原油・LNG開発プロジェクトに参画
    LNG事業の地理的多元化
  14. 業務提携
    ローソンと業務資本提携を締結

    後にローソンを子会社化

    小売・コンビニ業態への食い込み
  15. 新規事業
    豪州原料炭合弁会社の権益追加取得
    豪州原料炭事業の強化
  16. ガバナンス改革
    執行役員制度を導入
    コーポレートガバナンスの近代化
  17. ガバナンス改革
    取締役会の諮問機関としてガバナンス委員会を設置
    委員会型ガバナンスの先取り
  18. 合弁設立
    日商岩井と共同新設分割でメタルワンを設立

    鉄鋼製品事業会社

    商社の鉄鋼事業統合の先駆例
  19. 企業買収
    AAS社の株式を取得(チリ銅山)

    4200億円で取得

    銅資源権益の積み増し
  20. 企業買収
    セルマック社を買収(ノルウェー・サケ養殖)
    食料セグメントの川上強化
  21. AAS関連の減損により最終赤字に転落

    2011年に参画したAAS社(チリ銅山・4200億円で取得)について、銅市況の低迷を受けて、2016年3月期に2712億円の減損損失を計上。この影響で、三菱商事の全社業績について、FY2015に最終赤字1493億円(当期純損失)に転落した。

    資源価格依存リスクの顕在化
  22. 企業買収
    Eneco社を買収(欧州・再生エネルギー)

    欧州の再生エネルギー事業に参入するために、三菱商事は中部電力と共同設立した「Diamond Chubu Europe B.V.」を通じて、オランダのEneco Group N.V.の株式100%の取得を決定。三菱商事は共同出資会社に80%を出資しており、三菱商事によるEneco社の取得価格は4885億円となった。

    欧州再エネ事業への本格参入
  23. 東証プライム市場に移行

    市場区分見直しに伴う

  24. 資産圧縮
    借入金・社債・リース負債を圧縮

    FY2023に三菱商事は業績好調により過去最高のキャッシュフロー1.9兆円を確保した。このため、三菱商事は借入金の必要性が減少したことや、資産圧縮によって経営効率を改善するために、有利子負債の圧縮を決定。FY2023において、社債借入金についてキャッシュフローベースで▲9673億円、リース負債についても同▲3089億円が減少し、主に借入金の返済を通じて有利子負債を圧縮した。

    キャッシュリッチ商社モデルの完成
  25. 事業売却
    事業ポートフォリオの入れ替えを本格化
    バークシャー出資が促した「保有から入れ替え」への投資モデル転換
  26. ガバナンス改革
    監査等委員会設置会社に移行

    ガバナンス・指名・報酬委員会をコーポレートガバナンス・指名委員会と報酬委員会の2委員会体制に変更

    ガバナンス体制の更新

歴史的証言

三村庸平(元会長)
文字通りゼロからのスタートだった

参考文献・出所

有価証券報告書
東洋経済オンライン 2015/08/15
日経ビジネス 1988/01/04
証券アナリストジャーナル 1969年10月
三菱商事社史
日経ビジネス電子版
東洋経済オンライン 2021/05/28
TECH+ 2024/02/16
三菱商事コーポレートサイト
Bloomberg
財界オンライン 2024/02/16
決算説明会 FY25-Q2
決算説明会 FY25-Q2 2025/11/4
決算説明会 FY25-Q3 2026/2/6
三菱商事 経営戦略2027 プレスリリース 2025/4
三菱商事 プレスリリース 日本KFC株式譲渡 2024/4