沿革年表 1918〜2026年における重要度別の出来事(合計28件)
| 年月 | 区分 | 社長/CEO | 出来事 | 年度 | 売上高 | 純利益 |
|---|---|---|---|---|---|---|
会社設立 | 三菱合資会社の営業部門を「三菱商事」として分離 三菱財閥(三菱合資会社)は第一次世界大戦(1914〜1919年)の業容拡大を受け、営業部門を「三菱商事」として分離した。別会社化により市況変動リスクを財閥本体が背負わない体制を構築した。その後1945年の終戦に伴いGHQは財閥解体を決定し、三菱財閥も解体され「三菱」商号の利用も一時禁止された。三菱商事の営業権は元社員が経営する各社へ分散された。 | 1918 1-12月 | ||||
会社設立 | 光和実業株式会社の商号で設立 資本金3千万円。事業目的は不動産賃貸・倉庫・運送取扱・保険代理 戦後の三菱商事再起の法人格起点。商号制限のため別商号で設立 | 1950 1-12月 | ||||
財閥商号制限の解除に伴い三菱商事に商号変更 財閥商号の復権 | 1952 1-12月 | |||||
株式上場 | 東京証券取引所に株式を上場 1961年に名証上場、2020年に名証上場廃止 株式公開による資金調達基盤の確立 | FY55 1955/3 | ||||
重要事項組織再編 | 不二商事・東京貿易・東西交易の3社を吸収合併し総合商社として新発足 資本金6億5千万円 歴史的意義yutaka sugiura 多くの総合商社が繊維取引に偏重するなかで、三菱商事が設立当初から鉄鋼・非鉄・機械を主軸としたのは、三菱グループの重工業・化学の事業構造が直接反映された結果であった。GHQによる財閥解体でゼロからの再出発を余儀なくされたが、1954年の4社合同により再建を果たした後、三菱グループの取引に介在する営業部門としての性格が商品構成を規定した。繊維偏重からの脱却に苦闘する他社と異なる構造的優位は、三菱グループへの帰属に起因する。 | |||||
経営計画 | 商品本部制を導入・事業投資を本格化 商社の本部制導入。事業投資型商社モデルへの転換 | FY69 1969/3 | ||||
新規事業 | ブルネイLNG開発に参画・事業投資に参入 歴史的意義yutaka sugiura ブルネイLNG開発でシェルと対等の45%権益を確保できたのは、三菱商事が日本国内の大手ガス・電力会社との販路を保有していたためであった。技術力ではなく販売力が権益確保の根拠となった点は、商社が資源開発に参画する際の構造的特徴を示している。年間200億円の安定配当は全社利益を支えるとともに他の海外投資の原資となり、トレーディングから事業投資型への転換を加速させる循環を形成した。 | |||||
海外進出 | 豪州にMITSUBISHI DEVELOPMENT PTY LTDを設立 金属資源事業会社 豪州資源権益事業の本格スタート | |||||
FY71 1971/3 | 売上高 40,699億円 | 当期純利益 82億円 | ||||
FY72 1972/3 | 売上高 45,298億円 | 当期純利益 68億円 | ||||
FY73 1973/3 | 売上高 51,819億円 | 当期純利益 124億円 | ||||
FY74 1974/3 | 売上高 74,862億円 | 当期純利益 137億円 | ||||
海外進出 | タイにTRI PETCH ISUZU SALES COMPANYを設立 いすゞ車輸入総販売代理店 東南アジア自動車流通事業の起点。後に同地域の主力収益源へ | FY75 1975/3 | 売上高 94,077億円 | 当期純利益 141億円 | ||
FY76 1976/3 | 売上高 91,406億円 | 当期純利益 145億円 | ||||
FY77 1977/3 | 売上高 96,090億円 | 当期純利益 179億円 | ||||
FY78 1978/3 | 売上高 93,245億円 | 当期純利益 160億円 | ||||
FY79 1979/3 | 売上高 88,366億円 | 当期純利益 161億円 | ||||
FY80 1980/3 | 売上高 120,667億円 | 当期純利益 193億円 | ||||
FY81 1981/3 | 売上高 139,368億円 | 当期純利益 204億円 | ||||
合弁設立 | サウディ石油化学合弁に調印 中東石化事業への進出 | FY82 1982/3 | 売上高 146,865億円 | 当期純利益 211億円 | ||
FY83 1983/3 | 売上高 148,854億円 | 当期純利益 182億円 | ||||
FY84 1984/3 | 売上高 150,291億円 | 当期純利益 203億円 | ||||
経営計画 | Kプランを策定・選択と集中を遂行 商社の事業ポートフォリオ整理の試み | FY85 1985/3 | 売上高 164,268億円 | 当期純利益 231億円 | ||
新規事業 | チリのエスコンディーダ銅鉱山開発プロジェクト開始 南米銅山開発 後の三菱商事資源セグメントの主力源の一つ | FY89 1989/3 | ||||
FY92 1992/3 | 売上高 181,217億円 | 当期純利益 527億円 | ||||
新規事業 | サハリン沖原油・LNG開発プロジェクトに参画 LNG事業の地理的多元化 | FY93 1993/3 | 売上高 177,933億円 | 当期純利益 287億円 | ||
FY94 1994/3 | 売上高 172,763億円 | 当期純利益 184億円 | ||||
重要事項組織再編 | 「GNPカンパニー」脱却へ事業投資見直し・意思決定機構改革・仮想本社化 経営判断をよむ → | FY95 1995/3 | 売上高 174,666億円 | 当期純利益 217億円 | ||
FY96 1996/3 | 売上高 177,949億円 | 当期純利益 334億円 | ||||
| 小島順彦 | FY97 1997/3 | 売上高 157,920億円 | 当期純利益 443億円 | |||
| 小島順彦 | FY98 1998/3 | 売上高 158,256億円 | 当期純利益 476億円 | |||
| 小島順彦 | FY99 1999/3 | 売上高 136,831億円 | 当期純利益 55億円 | |||
業務提携 | 小島順彦 | ローソンと業務資本提携を締結 後にローソンを子会社化 小売・コンビニ業態への食い込み | FY00 2000/3 | 売上高 131,091億円 | 当期純利益 252億円 | |
新規事業 | 小島順彦 | 豪州原料炭合弁会社の権益追加取得 豪州原料炭事業の強化 | FY01 2001/3 | 売上高 30,206億円 | 当期純利益 926億円 | |
ガバナンス改革 | 小島順彦 | 執行役員制度を導入 コーポレートガバナンスの近代化 | FY02 2002/3 | 売上高 31,425億円 | 当期純利益 602億円 | |
ガバナンス改革 | 取締役会の諮問機関としてガバナンス委員会を設置 委員会型ガバナンスの先取り | |||||
合弁設立 | 小島順彦 | 日商岩井と共同新設分割でメタルワンを設立 鉄鋼製品事業会社 商社の鉄鋼事業統合の先駆例 | FY03 2003/3 | 売上高 33,211億円 | 当期純利益 620億円 | |
| 小島順彦 | FY04 2004/3 | 売上高 34,758億円 | 当期純利益 1,171億円 | |||
| 小島順彦 | FY05 2005/3 | 収益合計 41,458億円 | 当期純利益 1,823億円 | |||
| 小島順彦 | FY06 2006/3 | 収益合計 48,269億円 | 当期純利益 3,500億円 | |||
| 小島順彦 | FY07 2007/3 | 収益合計 50,868億円 | 当期純利益 4,158億円 | |||
| 小島順彦 | FY08 2008/3 | 収益合計 60,308億円 | 当期純利益 4,627億円 | |||
| 小林健 | FY09 2009/3 | 収益合計 61,464億円 | 当期純利益 3,699億円 | |||
| 小林健 | FY10 2010/3 | 収益合計 45,415億円 | 当社株主に帰属する当期純利益 2,731億円 | |||
| 小林健 | FY11 2011/3 | 収益合計 52,068億円 | 当社株主に帰属する当期純利益 4,645億円 | |||
企業買収 | 小林健 | AAS社の株式を取得(チリ銅山) 4200億円で取得 銅資源権益の積み増し | FY12 2012/3 | 売上高 55,658億円 | 親会社株主に帰属する当期純利益 4,523億円 | |
| 小林健 | FY13 2013/3 | 売上高 60,098億円 | 親会社株主に帰属する当期純利益 3,234億円 | |||
| 小林健 | FY14 2014/3 | 売上高 76,351億円 | 親会社株主に帰属する当期純利益 3,613億円 | |||
企業買収 | 垣内威彦 | セルマック社を買収(ノルウェー・サケ養殖) 食料セグメントの川上強化 | FY15 2015/3 | 売上高 76,694億円 | 親会社株主に帰属する当期純利益 4,005億円 | |
| 垣内威彦 | AAS関連の減損により最終赤字に転落 2011年に参画したAAS社(チリ銅山・4200億円で取得)について、銅市況の低迷を受けて、2016年3月期に2712億円の減損損失を計上。この影響で、三菱商事の全社業績について、FY2015に最終赤字1493億円(当期純損失)に転落した。 資源価格依存リスクの顕在化 | FY16 2016/3 | 売上高 69,255億円 | 親会社株主に帰属する当期純利益 -1,493億円 | ||
| 垣内威彦 | FY17 2017/3 | 売上高 64,257億円 | 親会社株主に帰属する当期純利益 4,402億円 | |||
| 垣内威彦 | FY18 2018/3 | 売上高 75,673億円 | 親会社株主に帰属する当期純利益 5,601億円 | |||
| 垣内威彦 | FY19 2019/3 | 売上高 161,037億円 | 親会社株主に帰属する当期純利益 5,907億円 | |||
企業買収 | 垣内威彦 | Eneco社を買収(欧州・再生エネルギー) 欧州の再生エネルギー事業に参入するために、三菱商事は中部電力と共同設立した「Diamond Chubu Europe B.V.」を通じて、オランダのEneco Group N.V.の株式100%の取得を決定。三菱商事は共同出資会社に80%を出資しており、三菱商事によるEneco社の取得価格は4885億円となった。 欧州再エネ事業への本格参入 | FY20 2020/3 | 売上高 147,797億円 | 親会社株主に帰属する当期純利益 5,353億円 | |
| 中西勝也 | FY21 2021/3 | 売上高 128,845億円 | 親会社株主に帰属する当期純利益 1,725億円 | |||
| 中西勝也 | FY22 2022/3 | 売上高 172,648億円 | 親会社株主に帰属する当期純利益 9,375億円 | |||
| 中西勝也 | 東証プライム市場に移行 市場区分見直しに伴う | FY23 2023/3 | 売上高 215,719億円 | 親会社株主に帰属する当期純利益 11,806億円 | ||
資産圧縮 | 借入金・社債・リース負債を圧縮 FY2023に三菱商事は業績好調により過去最高のキャッシュフロー1.9兆円を確保した。このため、三菱商事は借入金の必要性が減少したことや、資産圧縮によって経営効率を改善するために、有利子負債の圧縮を決定。FY2023において、社債借入金についてキャッシュフローベースで▲9673億円、リース負債についても同▲3089億円が減少し、主に借入金の返済を通じて有利子負債を圧縮した。 キャッシュリッチ商社モデルの完成 | |||||
| 中西勝也 | FY24 2024/3 | 売上高 195,676億円 | 親会社株主に帰属する当期純利益 9,640億円 | |||
重要事項事業売却 | 中西勝也 | 事業ポートフォリオの入れ替えを本格化 歴史的意義yutaka sugiura バークシャー・ハサウェイの株式保有を契機に海外投資家の存在感が高まり、三菱商事は株主を意識した事業ポートフォリオの入れ替えに舵を切った。日本KFCの全株売却とローソンの連結除外は、長期保有を前提としてきた商社の投資スタイルからの転換を象徴する。保有比率0.1%の売却でローソンを連結除外するという判断は、資産効率への意識を端的に示す事例であり、三菱グループの一員としての長期保有から株主価値重視への変化が読み取れる。 | FY25 2025/3 | 売上高 186,176億円 | 親会社株主に帰属する当期純利益 9,507億円 | |
ガバナンス改革 | 監査等委員会設置会社に移行 ガバナンス・指名・報酬委員会をコーポレートガバナンス・指名委員会と報酬委員会の2委員会体制に変更 ガバナンス体制の更新 | |||||
重要事項事業撤退 | 国内洋上風力3海域の事業から撤退 2021年に総取りした秋田・千葉の3海域について、資材高・金利上昇で採算が悪化し撤退を表明。約522億円の減損と保証金没収に至った 経営判断をよむ → | FY26 2026/3 | 売上高 189,160億円 | 親会社株主に帰属する当期純利益 8,005億円 |
- 三菱合資会社の営業部門を「三菱商事」として分離
三菱財閥(三菱合資会社)は第一次世界大戦(1914〜1919年)の業容拡大を受け、営業部門を「三菱商事」として分離した。別会社化により市況変動リスクを財閥本体が背負わない体制を構築した。その後1945年の終戦に伴いGHQは財閥解体を決定し、三菱財閥も解体され「三菱」商号の利用も一時禁止された。三菱商事の営業権は元社員が経営する各社へ分散された。
- 光和実業株式会社の商号で設立
資本金3千万円。事業目的は不動産賃貸・倉庫・運送取扱・保険代理
戦後の三菱商事再起の法人格起点。商号制限のため別商号で設立 - 財閥商号制限の解除に伴い三菱商事に商号変更財閥商号の復権
- 東京証券取引所に株式を上場
1961年に名証上場、2020年に名証上場廃止
株式公開による資金調達基盤の確立 - 不二商事・東京貿易・東西交易の3社を吸収合併し総合商社として新発足
資本金6億5千万円
多くの総合商社が繊維取引に偏重するなかで、三菱商事が設立当初から鉄鋼・非鉄・機械を主軸としたのは、三菱グループの重工業・化学の事業構造が直接反映された結果であった。GHQによる財閥解体でゼロからの再出発を余儀なくされたが、1954年の4社合同により再建を果たした後、三菱グループの取引に介在する営業部門としての性格が商品構成を規定した。繊維偏重からの脱却に苦闘する他社と異なる構造的優位は、三菱グループへの帰属に起因する。 - 商品本部制を導入・事業投資を本格化商社の本部制導入。事業投資型商社モデルへの転換
- ブルネイLNG開発に参画・事業投資に参入ブルネイLNG開発でシェルと対等の45%権益を確保できたのは、三菱商事が日本国内の大手ガス・電力会社との販路を保有していたためであった。技術力ではなく販売力が権益確保の根拠となった点は、商社が資源開発に参画する際の構造的特徴を示している。年間200億円の安定配当は全社利益を支えるとともに他の海外投資の原資となり、トレーディングから事業投資型への転換を加速させる循環を形成した。
- 豪州にMITSUBISHI DEVELOPMENT PTY LTDを設立
金属資源事業会社
豪州資源権益事業の本格スタート - タイにTRI PETCH ISUZU SALES COMPANYを設立
いすゞ車輸入総販売代理店
東南アジア自動車流通事業の起点。後に同地域の主力収益源へ - サウディ石油化学合弁に調印中東石化事業への進出
- Kプランを策定・選択と集中を遂行商社の事業ポートフォリオ整理の試み
- チリのエスコンディーダ銅鉱山開発プロジェクト開始
南米銅山開発
後の三菱商事資源セグメントの主力源の一つ - サハリン沖原油・LNG開発プロジェクトに参画LNG事業の地理的多元化
- ローソンと業務資本提携を締結
後にローソンを子会社化
小売・コンビニ業態への食い込み - 豪州原料炭合弁会社の権益追加取得豪州原料炭事業の強化
- 執行役員制度を導入コーポレートガバナンスの近代化
- 取締役会の諮問機関としてガバナンス委員会を設置委員会型ガバナンスの先取り
- 日商岩井と共同新設分割でメタルワンを設立
鉄鋼製品事業会社
商社の鉄鋼事業統合の先駆例 - AAS社の株式を取得(チリ銅山)
4200億円で取得
銅資源権益の積み増し - セルマック社を買収(ノルウェー・サケ養殖)食料セグメントの川上強化
- AAS関連の減損により最終赤字に転落
2011年に参画したAAS社(チリ銅山・4200億円で取得)について、銅市況の低迷を受けて、2016年3月期に2712億円の減損損失を計上。この影響で、三菱商事の全社業績について、FY2015に最終赤字1493億円(当期純損失)に転落した。
資源価格依存リスクの顕在化 - Eneco社を買収(欧州・再生エネルギー)
欧州の再生エネルギー事業に参入するために、三菱商事は中部電力と共同設立した「Diamond Chubu Europe B.V.」を通じて、オランダのEneco Group N.V.の株式100%の取得を決定。三菱商事は共同出資会社に80%を出資しており、三菱商事によるEneco社の取得価格は4885億円となった。
欧州再エネ事業への本格参入 - 東証プライム市場に移行
市場区分見直しに伴う
- 借入金・社債・リース負債を圧縮
FY2023に三菱商事は業績好調により過去最高のキャッシュフロー1.9兆円を確保した。このため、三菱商事は借入金の必要性が減少したことや、資産圧縮によって経営効率を改善するために、有利子負債の圧縮を決定。FY2023において、社債借入金についてキャッシュフローベースで▲9673億円、リース負債についても同▲3089億円が減少し、主に借入金の返済を通じて有利子負債を圧縮した。
キャッシュリッチ商社モデルの完成 - 監査等委員会設置会社に移行
ガバナンス・指名・報酬委員会をコーポレートガバナンス・指名委員会と報酬委員会の2委員会体制に変更
ガバナンス体制の更新