関西電力の沿革・歴史的証言
1951年〜2025年
関西電力の1951年〜2025年の主要な出来事・経営判断・組織変化を年月順に並べた沿革(社史年表)と、経営者・当事者の歴史的証言
| 年度 | 売上高 | 純利益 | 年月 | 区分 | 出来事 | 歴史的意義 |
|---|---|---|---|---|---|---|
1951 1-12月 | 会社設立 | 電気事業再編成令により関西電力を設立 関西配電と日本発送電から設備の出資・譲渡を受け、大阪市北区に資本金16億9,000万円で設立。設立時の発電設備は水力113万kW、火力115万kW、合計228万kW | GHQ主導の9電力体制発足の一環。関西経済圏の電力供給を一手に担う地域独占体制が確立 | |||
株式上場 | 大阪証券取引所に株式を上場 2013年7月に東京証券取引所と統合 | 電力会社として資本市場からの資金調達基盤を確立 | ||||
株式上場 | 東京証券取引所に株式を上場 | |||||
1956 1-12月 | 株式上場 | 名古屋証券取引所に株式を上場 2014年6月に上場廃止 | ||||
1957 1-12月 | 関電産業を設立 現・関電不動産開発(2016年4月商号変更) | |||||
FY89 1989/3 | 関西通信設備サービスを設立 現・オプテージ(2019年4月商号変更)。通信事業への多角化の起点 | 電力インフラを活用した通信事業参入の布石。後に関西圏有力ISP「eo光」に成長 | ||||
FY95 1995/3 | 売上高 25,415億円 | 当期純利益 441億円 | ||||
FY96 1996/3 | 売上高 25,806億円 | 当期純利益 622億円 | ||||
FY97 1997/3 | 売上高 26,107億円 | 当期純利益 552億円 | ||||
FY98 1998/3 | 売上高 26,595億円 | 当期純利益 773億円 | ||||
FY99 1999/3 | 売上高 25,971億円 | 当期純利益 525億円 | ||||
FY00 2000/3 | 売上高 25,884億円 | 当期純利益 523億円 | ||||
FY01 2001/3 | 売上高 26,479億円 | 当期純利益 1,228億円 | ||||
FY02 2002/3 | 売上高 26,515億円 | 親会社株主に帰属する当期純利益 1,284億円 | 関電ガス・アンド・コージェネレーションを設立 現・関電エネルギーソリューション(2007年8月商号変更) | |||
FY03 2003/3 | 売上高 26,151億円 | 親会社株主に帰属する当期純利益 804億円 | ||||
FY04 2004/3 | 売上高 25,401億円 | 親会社株主に帰属する当期純利益 901億円 | ||||
FY05 2005/3 | 売上高 26,134億円 | 親会社株主に帰属する当期純利益 697億円 | 組織再編 | 子会社26社を専門分野別11社に再編 電気事業をサポートする子会社の大規模統合 | グループ経営効率化のための子会社再編。美浜原発事故(2004年8月)後のコスト圧縮策の一環 | |
FY06 2006/3 | 売上高 25,790億円 | 親会社株主に帰属する当期純利益 1,610億円 | ||||
FY07 2007/3 | 売上高 25,963億円 | 親会社株主に帰属する当期純利益 1,479億円 | ||||
FY08 2008/3 | 売上高 26,893億円 | 親会社株主に帰属する当期純利益 852億円 | ||||
FY09 2009/3 | 売上高 27,895億円 | 親会社株主に帰属する当期純利益 -87億円 | 初の経常赤字・純損失を計上 リーマンショックによる景気後退で電力需要が急減 | 設立以来初の赤字。燃料費高止まりと需要減の二重苦 | ||
FY10 2010/3 | 売上高 26,065億円 | 親会社株主に帰属する当期純利益 1,271億円 | 社長交代 | 八木誠が取締役社長に就任 森詳介から交代 | リーマンショック後の経営を引き継ぎ、後に原発全停止という未曽有の経営危機に直面する | |
FY11 2011/3 | 売上高 27,697億円 | 親会社株主に帰属する当期純利益 1,231億円 | ||||
FY12 2012/3 | 売上高 28,114億円 | 親会社株主に帰属する当期純利益 -2,422億円 | 原発全停止により過去最大の経常赤字 東日本大震災後の原発全基停止に伴い代替火力の燃料費が急増 | 原発依存度が高い関西電力にとって最大の経営危機。4期連続赤字の始まり | ||
FY13 2013/3 | 売上高 28,590億円 | 親会社株主に帰属する当期純利益 -2,434億円 | 経常赤字が継続 原発停止の長期化により赤字幅が拡大 | |||
FY14 2014/3 | 売上高 33,274億円 | 親会社株主に帰属する当期純利益 -974億円 | 経常赤字3期連続 | |||
FY15 2015/3 | 売上高 34,060億円 | 親会社株主に帰属する当期純利益 -1,483億円 | 4期連続の経常赤字 電気料金値上げにもかかわらず赤字継続 | 2度の電気料金値上げ(2013年・2015年)を実施するも原発停止の影響を吸収しきれず | ||
FY16 2016/3 | 売上高 32,459億円 | 親会社株主に帰属する当期純利益 1,408億円 | 5期ぶりに経常黒字を回復 高浜原発3・4号機の再稼働(2016年1-2月)が寄与 | 原発再稼働が業績回復の決定打。電力自由化時代に向けた経営体力の回復 | ||
FY17 2017/3 | 売上高 30,113億円 | 親会社株主に帰属する当期純利益 1,407億円 | 組織再編 | 電力小売全面自由化が開始 家庭向け電力市場が自由化され、異業種からの新規参入が相次いだ | 9電力体制の終焉を象徴する制度変更。関西電力は新電力との顧客獲得競争に直面 | |
組織再編 | 不動産事業関連会社6社を4社に再編 | |||||
社長交代 | 岩根茂樹が取締役社長に就任 八木誠から交代 | 電力自由化元年(2016年4月)に就任。原発再稼働と経営再建の推進を担った | ||||
FY18 2018/3 | 売上高 31,336億円 | 親会社株主に帰属する当期純利益 1,518億円 | ||||
FY19 2019/3 | 売上高 33,076億円 | 親会社株主に帰属する当期純利益 1,150億円 | ||||
FY20 2020/3 | 売上高 31,842億円 | 親会社株主に帰属する当期純利益 1,300億円 | 組織再編 | ケイ・オプティコムをオプテージに商号変更 情報通信事業の組織再編 | 通信子会社のブランド統一。eo光を中心に関西圏の総合通信事業者としての地位を確立 | |
社長交代 | 森本孝が代表執行役社長に就任、指名委員会等設置会社に移行 岩根茂樹から交代。金品受領問題の発覚を受けたガバナンス改革の一環 | 関西電力の金品受領問題(2019年発覚)を受け、経営体制を抜本的に刷新。取締役会の過半数を社外取締役とする体制へ | ||||
組織再編 | 旧経営幹部の金品受領問題が発覚 高浜原発関連工事をめぐり、元助役から役員ら20人が計約3.6億円の金品を受領していたことが判明 | 戦後の電力行政と地方権力の癒着構造が露呈。ガバナンス改革・経営体制刷新の契機 | ||||
FY21 2021/3 | 売上高 30,923億円 | 親会社株主に帰属する当期純利益 1,089億円 | 組織再編 | 関西電力送配電を分社化 一般送配電事業を会社分割により承継。電力システム改革の法的分離に対応 | 発送電分離の法定義務化に対応。発電・小売と送配電の中立性確保 | |
FY22 2022/3 | 売上高 28,518億円 | 親会社株主に帰属する当期純利益 858億円 | ||||
FY23 2023/3 | 売上高 39,518億円 | 親会社株主に帰属する当期純利益 176億円 | 社長交代 | 森望が代表執行役社長に就任 森本孝から交代 | 電力市場高騰の渦中での就任。データセンター事業等の成長投資を推進 | |
経常赤字に転落 燃料・卸電力市場価格の高騰によりコスト増 | ロシア・ウクライナ情勢による燃料高騰の影響。ただし純利益は177億円の黒字を確保 | |||||
FY24 2024/3 | 売上高 40,593億円 | 親会社株主に帰属する当期純利益 4,418億円 | 過去最高益を達成 原発7基体制と燃料費低下で大幅増益 | 原発再稼働の本格化と燃料安が重なり、創業以来の最高益を記録 | ||
FY25 2025/3 | 売上高 43,371億円 | 親会社株主に帰属する当期純利益 4,203億円 | 経営計画 | データセンター事業に10年で1兆円以上投資を表明 森望社長がインタビューで表明 | 電力会社の電源供給力を活かした非電力事業への大型投資。AI需要増を見据えた成長戦略 |
- 電気事業再編成令により関西電力を設立
関西配電と日本発送電から設備の出資・譲渡を受け、大阪市北区に資本金16億9,000万円で設立。設立時の発電設備は水力113万kW、火力115万kW、合計228万kW
GHQ主導の9電力体制発足の一環。関西経済圏の電力供給を一手に担う地域独占体制が確立 - 大阪証券取引所に株式を上場
2013年7月に東京証券取引所と統合
電力会社として資本市場からの資金調達基盤を確立 - 東京証券取引所に株式を上場
- 名古屋証券取引所に株式を上場
2014年6月に上場廃止
- 関電産業を設立
現・関電不動産開発(2016年4月商号変更)
- 関西通信設備サービスを設立
現・オプテージ(2019年4月商号変更)。通信事業への多角化の起点
電力インフラを活用した通信事業参入の布石。後に関西圏有力ISP「eo光」に成長 - 関電ガス・アンド・コージェネレーションを設立
現・関電エネルギーソリューション(2007年8月商号変更)
- 子会社26社を専門分野別11社に再編
電気事業をサポートする子会社の大規模統合
グループ経営効率化のための子会社再編。美浜原発事故(2004年8月)後のコスト圧縮策の一環 - 初の経常赤字・純損失を計上
リーマンショックによる景気後退で電力需要が急減
設立以来初の赤字。燃料費高止まりと需要減の二重苦 - 八木誠が取締役社長に就任
森詳介から交代
リーマンショック後の経営を引き継ぎ、後に原発全停止という未曽有の経営危機に直面する - 原発全停止により過去最大の経常赤字
東日本大震災後の原発全基停止に伴い代替火力の燃料費が急増
原発依存度が高い関西電力にとって最大の経営危機。4期連続赤字の始まり - 経常赤字が継続
原発停止の長期化により赤字幅が拡大
- 経常赤字3期連続
- 4期連続の経常赤字
電気料金値上げにもかかわらず赤字継続
2度の電気料金値上げ(2013年・2015年)を実施するも原発停止の影響を吸収しきれず - 5期ぶりに経常黒字を回復
高浜原発3・4号機の再稼働(2016年1-2月)が寄与
原発再稼働が業績回復の決定打。電力自由化時代に向けた経営体力の回復 - 電力小売全面自由化が開始
家庭向け電力市場が自由化され、異業種からの新規参入が相次いだ
9電力体制の終焉を象徴する制度変更。関西電力は新電力との顧客獲得競争に直面 - 不動産事業関連会社6社を4社に再編
- 岩根茂樹が取締役社長に就任
八木誠から交代
電力自由化元年(2016年4月)に就任。原発再稼働と経営再建の推進を担った - ケイ・オプティコムをオプテージに商号変更
情報通信事業の組織再編
通信子会社のブランド統一。eo光を中心に関西圏の総合通信事業者としての地位を確立 - 森本孝が代表執行役社長に就任、指名委員会等設置会社に移行
岩根茂樹から交代。金品受領問題の発覚を受けたガバナンス改革の一環
関西電力の金品受領問題(2019年発覚)を受け、経営体制を抜本的に刷新。取締役会の過半数を社外取締役とする体制へ - 旧経営幹部の金品受領問題が発覚
高浜原発関連工事をめぐり、元助役から役員ら20人が計約3.6億円の金品を受領していたことが判明
戦後の電力行政と地方権力の癒着構造が露呈。ガバナンス改革・経営体制刷新の契機 - 関西電力送配電を分社化
一般送配電事業を会社分割により承継。電力システム改革の法的分離に対応
発送電分離の法定義務化に対応。発電・小売と送配電の中立性確保 - 森望が代表執行役社長に就任
森本孝から交代
電力市場高騰の渦中での就任。データセンター事業等の成長投資を推進 - 経常赤字に転落
燃料・卸電力市場価格の高騰によりコスト増
ロシア・ウクライナ情勢による燃料高騰の影響。ただし純利益は177億円の黒字を確保 - 過去最高益を達成
原発7基体制と燃料費低下で大幅増益
原発再稼働の本格化と燃料安が重なり、創業以来の最高益を記録 - データセンター事業に10年で1兆円以上投資を表明
森望社長がインタビューで表明
電力会社の電源供給力を活かした非電力事業への大型投資。AI需要増を見据えた成長戦略
参考文献・出所
有価証券報告書
関西電力公式サイト 沿革
関西電力 再発防止に向けた業務改善計画
日本経済新聞 2023/5
時事通信 2024/12/16