NECの沿革・歴史的証言
1899年〜2025年
NECの1899年〜2025年の主要な出来事・経営判断・組織変化を年月順に並べた沿革(社史年表)と、経営者・当事者の歴史的証言
| 年度 | 売上高 | 純利益 | 年月 | 区分 | 出来事 | 歴史的意義 |
|---|---|---|---|---|---|---|
1899 1-12月 | 会社設立 | 米W.E.社との合弁で日本電気株式会社を設立 日本初の外資系合弁メーカー | 日本の通信機産業の出発点 | |||
1918 1-12月 | 組織再編 | W.E.社が海外投資部門を分離しI.W.E.社が当社株を承継 | ||||
1925 1-12月 | 組織再編 | I.W.E.社がITT傘下に入り親会社がISE社に改称 | ||||
1932 1-12月 | 組織再編 | ISE社が当社の経営を住友本社に委託 | 住友グループとの関係が始まる | |||
1941 1-12月 | 組織再編 | ISE社所有の当社株式が敵国資産として処分 戦時下で外資と資本提携解消 | ||||
1943 1-12月 | 組織再編 | 社名を住友通信工業株式会社に変更 戦時統制下の改称 | ||||
1945 1-12月 | 組織再編 | 社名を日本電気株式会社に戻す 戦後の社名復帰 | ||||
1949 1-12月 | 株式上場 | 東京証券取引所に上場 | ||||
1951 1-12月 | 組織再編 | ISE社と資本提携を復活 | ||||
1961 1-12月 | 組織再編 | 事業部制を採用 通信機・電波機器・電子機器・電子部品など6事業部 | 多角化体制の整備 | |||
株式上場 | 東証一部に移行 | |||||
1963 1-12月 | 米国にニッポン・エレクトリック・ニューヨーク社を設立 現NEC Corporation of America | 米国市場への本格進出 | ||||
1975 1-12月 | 設備投資 | 中央研究所完成 | ||||
1978 1-12月 | 経営計画 | 小林宏治会長が『C&C(コンピュータと通信の融合)』を提唱 インテルコム'78での講演 | 後のパソコン・情報通信事業の理念的起点 | |||
FY83 1983/3 | PC-9800シリーズ発売 日本のパソコン市場標準機 | 1990年代前半まで国内PC市場で圧倒的シェア | ||||
FY92 1992/3 | 売上高 37,739億円 | 当期純利益 153億円 | ||||
FY93 1993/3 | 売上高 35,150億円 | 当期純利益 -452億円 | ||||
FY94 1994/3 | 売上高 35,798億円 | 当期純利益 66億円 | 組織再編 | 事業本部制を採用(22事業本部) | ||
FY95 1995/3 | 売上高 37,694億円 | 当期純利益 353億円 | ||||
FY96 1996/3 | 売上高 43,972億円 | 当期純利益 772億円 | ||||
FY97 1997/3 | 売上高 49,484億円 | 当期純利益 916億円 | ||||
FY98 1998/3 | 売上高 49,011億円 | 当期純利益 413億円 | ||||
FY99 1999/3 | 売上高 47,594億円 | 当期純利益 -1,579億円 | ||||
FY00 2000/3 | 売上高 49,914億円 | 当期純利益 104億円 | ||||
FY01 2001/3 | 売上高 54,097億円 | 当期純利益 566億円 | 組織再編 | 社内カンパニー制と執行役員制を導入 NECソリューションズ・NECネットワークス・NECエレクトロンデバイスの3カンパニー | IT・通信・半導体の3柱体制 | |
FY02 2002/3 | 売上高 50,842億円 | 当期純利益 -3,079億円 | ||||
FY03 2003/3 | 売上高 46,632億円 | 当期純利益 -123億円 | 組織再編 | 半導体事業を分社化しNECエレクトロニクスを設立 | 半導体事業の切り離しの始まり | |
FY04 2004/3 | 売上高 48,605億円 | 当期純利益 100億円 | 組織再編 | 社内カンパニー制から事業ライン制に移行 | ||
FY05 2005/3 | 売上高 48,017億円 | 当期純利益 772億円 | 組織再編 | 事業ライン制からビジネスユニット制に移行 | ||
FY06 2006/3 | 売上高 48,249億円 | 当期純利益 121億円 | 組織再編 | NECソフト・NECシステムテクノロジーを完全子会社化 後に合併しNECソリューションイノベータへ | SI事業の統合 | |
FY07 2007/3 | 売上高 46,526億円 | 親会社株主に帰属する当期純利益 91億円 | 企業買収 | NECインフロンティアを完全子会社化 現NECプラットフォームズ | ||
FY08 2008/3 | 売上高 46,171億円 | 当期純利益 226億円 | ||||
FY09 2009/3 | 売上高 42,156億円 | 親会社株主に帰属する当期純利益 -2,966億円 | 連結最終赤字2,966億円を計上 リーマンショック直撃 | 上場後最大の赤字。後の森田社長が『倒産するかも』と振り返った経営危機 | ||
FY10 2010/3 | 売上高 35,831億円 | 当期純利益 114億円 | 社長交代 | 矢野薫から遠藤信博に社長交代 | ||
FY11 2011/3 | 売上高 31,154億円 | 親会社株主に帰属する当期純利益 -125億円 | 組織再編 | NECエレクトロニクスとルネサステクノロジが経営統合しルネサスエレクトロニクス発足 半導体事業の切り離し | 祖業の一翼だった半導体から実質撤退 | |
FY10連結最終赤字125億円 構造改革費用の継続計上 | ||||||
FY12 2012/3 | 売上高 30,368億円 | 親会社株主に帰属する当期純利益 -1,102億円 | FY11連結最終赤字1,103億円 米子会社NEC Corporation of Americaのれん減損等 | 2年連続の大規模赤字で事業整理加速 | ||
FY13 2013/3 | 売上高 30,716億円 | 親会社株主に帰属する当期純利益 304億円 | ||||
FY14 2014/3 | 売上高 30,431億円 | 親会社株主に帰属する当期純利益 337億円 | 組織再編 | NECカシオモバイルコミュニケーションズがスマホ新機種開発から撤退 | 国内電機メーカーのスマホ事業撤退の象徴 | |
FY15 2015/3 | 売上高 29,355億円 | 親会社株主に帰属する当期純利益 573億円 | 事業売却 | BIGLOBEをKKR系ファンドに売却 | 非コア事業の整理 | |
社長交代 | 遠藤信博から新野隆に社長交代 | |||||
FY16 2016/3 | 売上高 28,211億円 | 親会社株主に帰属する当期純利益 687億円 | ||||
FY17 2017/3 | 売上高 26,696億円 | 親会社株主に帰属する当期純利益 325億円 | 社長交代 | 新野隆が社長CEOに | ||
FY18 2018/3 | 売上高 28,444億円 | 親会社株主に帰属する当期純利益 458億円 | 構造改革 | 構造改革で国内2,170名の人員削減を発表 | 不採算事業縮小の本格化 | |
FY19 2019/3 | 売上高 29,134億円 | 親会社株主に帰属する当期純利益 396億円 | ||||
FY20 2020/3 | 売上高 30,952億円 | 親会社株主に帰属する当期純利益 999億円 | ||||
FY21 2021/3 | 売上高 29,940億円 | 親会社株主に帰属する当期純利益 1,496億円 | 社長交代 | 新野隆から森田隆之に社長兼CEO交代 | ||
FY22 2022/3 | 売上高 30,140億円 | 親会社株主に帰属する当期純利益 1,412億円 | 経営計画 | 2025中期経営計画を発表 BluStellar戦略の基礎となる構造改革と先行投資の方針 | 発表翌日に株価14%下落、市場は懐疑的 | |
FY23 2023/3 | 売上高 33,130億円 | 親会社株主に帰属する当期純利益 1,145億円 | 企業買収 | NECフィールディングを完全子会社化 公開買付 | ||
株式上場 | 東証プライム市場へ移行 | |||||
FY24 2024/3 | 売上高 34,772億円 | 親会社株主に帰属する当期純利益 1,495億円 | 経営計画 | BluStellar戦略を本格始動 シナリオ・オファリング型への事業モデル転換 | 個別商材売りからDXプラットフォーム型への転換宣言 | |
組織再編 | 監査役会設置会社から指名委員会等設置会社に移行 | ガバナンス体制の刷新 | ||||
FY23連結売上収益34,772億円・営業利益1,880億円 BluStellar効果で利益回復 | ||||||
FY25 2025/3 | 売上高 34,234億円 | 親会社株主に帰属する当期純利益 1,751億円 | 企業買収 | NECネッツエスアイを完全子会社化 公開買付 | グループ再編の継続 | |
FY24連結売上収益34,234億円・営業利益2,565億円 過去最高水準の営業利益 | 2025中計完走の数字 | |||||
企業買収 | 米CSG Systems International買収を発表 テレコム/BB向けソフト企業 | 北米ソフトウェア事業拡大の中核M&A | ||||
組織再編 | 従来型の5G基地局(RU・CU)事業を2025年度末で終息すると発表 | 通信機器メーカーとしての祖業の一部撤退 |
- 米W.E.社との合弁で日本電気株式会社を設立
日本初の外資系合弁メーカー
日本の通信機産業の出発点 - W.E.社が海外投資部門を分離しI.W.E.社が当社株を承継
- I.W.E.社がITT傘下に入り親会社がISE社に改称
- ISE社が当社の経営を住友本社に委託住友グループとの関係が始まる
- ISE社所有の当社株式が敵国資産として処分
戦時下で外資と資本提携解消
- 社名を住友通信工業株式会社に変更
戦時統制下の改称
- 社名を日本電気株式会社に戻す
戦後の社名復帰
- 東京証券取引所に上場
- ISE社と資本提携を復活
- 事業部制を採用
通信機・電波機器・電子機器・電子部品など6事業部
多角化体制の整備 - 東証一部に移行
- 米国にニッポン・エレクトリック・ニューヨーク社を設立
現NEC Corporation of America
米国市場への本格進出 - 中央研究所完成
- 小林宏治会長が『C&C(コンピュータと通信の融合)』を提唱
インテルコム'78での講演
後のパソコン・情報通信事業の理念的起点 - PC-9800シリーズ発売
日本のパソコン市場標準機
1990年代前半まで国内PC市場で圧倒的シェア - 事業本部制を採用(22事業本部)
- 社内カンパニー制と執行役員制を導入
NECソリューションズ・NECネットワークス・NECエレクトロンデバイスの3カンパニー
IT・通信・半導体の3柱体制 - 半導体事業を分社化しNECエレクトロニクスを設立半導体事業の切り離しの始まり
- 社内カンパニー制から事業ライン制に移行
- 事業ライン制からビジネスユニット制に移行
- NECソフト・NECシステムテクノロジーを完全子会社化
後に合併しNECソリューションイノベータへ
SI事業の統合 - NECインフロンティアを完全子会社化
現NECプラットフォームズ
- 連結最終赤字2,966億円を計上
リーマンショック直撃
上場後最大の赤字。後の森田社長が『倒産するかも』と振り返った経営危機 - 矢野薫から遠藤信博に社長交代
- NECエレクトロニクスとルネサステクノロジが経営統合しルネサスエレクトロニクス発足
半導体事業の切り離し
祖業の一翼だった半導体から実質撤退 - FY10連結最終赤字125億円
構造改革費用の継続計上
- FY11連結最終赤字1,103億円
米子会社NEC Corporation of Americaのれん減損等
2年連続の大規模赤字で事業整理加速 - NECカシオモバイルコミュニケーションズがスマホ新機種開発から撤退国内電機メーカーのスマホ事業撤退の象徴
- BIGLOBEをKKR系ファンドに売却非コア事業の整理
- 遠藤信博から新野隆に社長交代
- 新野隆が社長CEOに
- 構造改革で国内2,170名の人員削減を発表不採算事業縮小の本格化
- 新野隆から森田隆之に社長兼CEO交代
- 2025中期経営計画を発表
BluStellar戦略の基礎となる構造改革と先行投資の方針
発表翌日に株価14%下落、市場は懐疑的 - NECフィールディングを完全子会社化
公開買付
- 東証プライム市場へ移行
- BluStellar戦略を本格始動
シナリオ・オファリング型への事業モデル転換
個別商材売りからDXプラットフォーム型への転換宣言 - 監査役会設置会社から指名委員会等設置会社に移行ガバナンス体制の刷新
- FY23連結売上収益34,772億円・営業利益1,880億円
BluStellar効果で利益回復
- NECネッツエスアイを完全子会社化
公開買付
グループ再編の継続 - FY24連結売上収益34,234億円・営業利益2,565億円
過去最高水準の営業利益
2025中計完走の数字 - 米CSG Systems International買収を発表
テレコム/BB向けソフト企業
北米ソフトウェア事業拡大の中核M&A - 従来型の5G基地局(RU・CU)事業を2025年度末で終息すると発表通信機器メーカーとしての祖業の一部撤退
歴史的証言
小林宏治(日本電気・社長)
電気通信分野の技術と業界の実情は(中略)特許の面では、9割までが外国特許であった。関連する素材、部品産業は、甚だ貧弱で存在しないにも等しい状況であった
小林宏治(日本電気・社長)
今から10年くらい前の電子計算機は、お得意さんに機械を供給すると、お得意さんが使いこなしていた/ソフト・ウェアの地位がだんだん上がっていく傾向のうちに、知識産業という新しい概念が確立していく
小林宏治(会長)
オフィスコンピューター販売代理店の持つアプリケーション(適用業務)・ソフトウエアを積極的に買い上げることで、中小企業向けの業種別アプリケーション・ソフトを拡充強化する方針
NEC経営陣
地方都市へのコンピューターの普及に伴い、地域に合ったソフトの開発、販売体制づくりに努めている
業界誌(第三者評価)
日本電気は、ただのハイテク企業ではない/『C&C』の提案に象徴されるように、巧みな時代感覚で『夢』をぶち上げる/1981年からは『万年1位』の日立製作所を蹴落として3年連続1位となった
小林宏治(著書)
当時の日本電気の事業規模としては想像を絶することだった。そうであるからこそ、私はC&Cを提唱し、事業領域間の相乗効果を生かすべきだとしたのである
関本忠弘(日本電気・社長)
システムを使って何をしたいのかという理念がなければ、いくらコンピューターを揃えても仏作って魂入れず/最高のソフトは理念なんです/企業理念、企業文化は第5の経営資源であるという言い方をしています
日経新聞(第三者評価)
1999年3月期の連結最終損益が過去最大の1500億円の赤字に転落する/世界で従業員の約10%にあたる1.5万人を今後3年間で削減/国内だけで9000人を対象
参考文献・出所
有価証券報告書
東洋経済オンライン 2024/3
決算説明会 FY25-2Q
経済同友 1966/6
日経産業新聞 1980/12/3
構想と決断 1989
日経ビジネス 1990/6/18
強さの研究・日本電気 1983/12/26
日経新聞 1999/2/20
決算説明会 FY24
IR Day 2025
決算説明会 FY25-3Q