沿革年表 1946〜2026年における重要度別の出来事(合計54件)

年月区分社長/CEO出来事年度売上高純利益
重要事項会社設立
東京通信工業株式会社を設立
電気通信機及び測定器の研究・製作を目的とし、東京都中央区日本橋に資本金19万円で設立
歴史的意義yutaka sugiura
ソニー創業で注目すべきは、技術者2人が自ら社長に就くのではなく、元文部大臣の前田多門を形式上の初代社長に据えた点にある。零細企業にとって販路開拓と資金調達には対外的な信用が不可欠であり、前田・万代という経済界の重鎮を取締役に組み込むことでその信用を「借りた」。井深が技術、盛田が営業、名望家が対外交渉という分業構造は、戦後の混乱期に零細メーカーが生き残るための現実的な知恵であった。
1946
1-12月
組織再編
本社及び工場を品川区に移転
1947
1-12月
FY48
1948/3
売上高
0.1億円
FY49
1949/3
売上高
0.3億円
FY50
1950/3
売上高
0.9億円
FY51
1951/3
売上高
1.5億円
FY52
1952/3
売上高
3.4億円
FY53
1953/3
売上高
5.6億円
FY54
1954/3
売上高
6.3億円
FY55
1955/3
売上高
7億円
株式上場
東京店頭市場に株式公開
歴史的意義yutaka sugiura
トランジスタラジオの技術的成功と商業的成功は別の問題であった。国内では価格が高すぎて売れず、活路を米国輸出に求めた。ここで盛田昭夫が下した判断がOEM供給の拒否である。当時の日本企業は米国企業の下請けとして輸出するのが常識だったが、盛田は自社ブランド「SONY」での販売を譲らなかった。家族でニューヨークに移住し、一流ホテルで商談するという信用構築の手法も含め、製造業者からグローバルブランドへの転換を意識した戦略であった。
FY56
1956/3
売上高
12億円
FY57
1957/3
売上高
28億円
重要事項
社名をソニー株式会社に変更
日本企業として異例の英語社名を採用。グローバルブランド確立の起点となった
FY58
1958/3
売上高
41億円
株式上場
東京証券取引所に上場
東証上場により資金調達基盤を拡充
FY59
1959/3
売上高
77億円
米国にSony Corporation of Americaを設立
米国市場への本格進出拠点。日本メーカーの海外現地法人設立の先駆け
FY60
1960/3
売上高
118億円
FY61
1961/3
売上高
159億円
株式上場
米国でADR(米国預託証券)を発行
日本企業初のADR発行。海外資本市場との直接的なつながりを構築
FY62
1962/3
売上高
200億円
FY63
1963/3
売上高
232億円
FY64
1964/3
売上高
257億円
FY65
1965/3
売上高
289億円
FY66
1966/3
売上高
398億円
FY67
1967/3
売上高
483億円
経常利益
32億円
CBS Inc.との合弁でシービーエス・ソニーレコードを設立
50%出資
音楽事業への参入。後のソニー・ミュージックにつながるエンタテインメント多角化の第一歩
FY68
1968/3
売上高
583億円
経常利益
33億円
FY69
1969/3
売上高
943億円
経常利益
48億円
FY70
1970/3
売上高
1,299億円
当期純利益
57億円
株式上場
ニューヨーク証券取引所に上場
日本企業初のNYSE上場。国際的な資金調達力とブランド認知の飛躍的向上
FY71
1971/3
売上高
1,597億円
当期純利益
86億円
FY72
1972/3
売上高
2,157億円
当期純利益
142億円
FY73
1973/3
売上高
2,747億円
当期純利益
210億円
FY74
1974/3
売上高
3,277億円
当期純利益
172億円
FY75
1975/3
売上高
2,955億円
当期純利益
140億円
FY76
1976/3
売上高
3,479億円
当期純利益
210億円
FY77
1977/3
売上高
3,919億円
当期純利益
246億円
FY78
1978/3
売上高
4,139億円
当期純利益
196億円
FY79
1979/3
売上高
4,690億円
当期純利益
263億円
ソニー・プルーデンシャル生命保険を設立
米国The Prudential Insurance Co. of Americaとの合弁(50%出資)
金融事業参入の起点。後にソニー生命として成長し、収益の安定化に寄与
FY80
1980/3
売上高
6,050億円
当期純利益
320億円
FY81
1981/3
売上高
7,779億円
当期純利益
471億円
FY82
1982/3
売上高
8,329億円
当期純利益
416億円
FY83
1983/3
売上高
7,700億円
当期純利益
255億円
FY84
1984/3
売上高
9,119億円
当期純利益
350億円
株式上場
ソニーマグネスケールの株式を東証二部に上場
FY85
1985/3
売上高
10,713億円
当期純利益
489億円
FY86
1986/3
売上高
10,361億円
当期純利益
309億円
株式上場
ソニーケミカルの株式を東証二部に上場
FY88
1988/3
重要事項企業買収
米CBS Records Inc.を買収
CBS Inc.のレコード部門を買収
日本企業による大型海外買収の嚆矢。ハードとソフトの融合戦略を具現化し、エンタテインメント帝国構築の起点となった
重要事項企業買収
米Columbia Pictures Entertainment, Inc.を買収
映画スタジオ買収は世界的な衝撃を与えた。コンテンツ資産の直接保有という戦略的転換であり、後年の巨額減損と経営混乱の引き金にもなった
FY90
1990/3
株式上場
ソニー・ミュージックエンタテインメントの株式を東証二部に上場
FY92
1992/3
売上高
39,286億円
当期純利益
1,201億円
FY93
1993/3
売上高
39,929億円
当期純利益
362億円
重要事項
ソニー・コンピュータエンタテインメントを設立
PlayStationの開発・販売を担う子会社。ゲーム産業に参入し、任天堂・セガの二強体制を崩す存在となった
FY94
1994/3
売上高
37,337億円
当期純利益
152億円
組織再編
カンパニー制を導入
事業本部制を廃止
大企業病の打破を狙った組織改革。各事業の自律経営を促進
FY95
1995/3
売上高
39,834億円
当期純利益
-2,933億円
企業買収
Sony/ATV Music Publishing LLCを設立
マイケル・ジャクソンとの合弁(50%出資)
ビートルズ楽曲を含む世界最大級の音楽出版カタログを取得する布石
FY96
1996/3
売上高
45,925億円
当期純利益
542億円
FY97
1997/3
売上高
56,582億円
当期純利益
1,394億円
組織再編
執行役員制を導入
FY98
1998/3
売上高
67,610億円
当期純利益
2,220億円
FY99
1999/3
売上高
68,041億円
当期純利益
1,790億円
組織再編
ネットワークカンパニー制を導入
カンパニーを統合・再編
インターネット時代に対応した組織再編。ネットワーク事業への転換を意図
FY00
2000/3
売上高
66,866億円
当期純利益
1,218億円
組織再編
上場子会社3社を完全子会社化
株式交換を活用
グループ内の経営資源を集約し、意思決定の迅速化を図った
FY01
2001/3
売上高
73,148億円
当期純利益
167億円
ソニーイーエムシーエス、ソニーセミコンダクタ九州を設立
組立系設計・生産プラットフォーム会社と半導体設計・生産プラットフォーム会社
FY02
2002/3
売上高及び営業収入
75,782億円
当期純利益
153億円
企業買収
Ericssonと携帯電話合弁Sony Ericsson Mobile Communicationsを設立
50%出資
携帯電話市場への本格参入。後にスマートフォン競争で苦戦し、2012年に完全子会社化
企業買収
上場子会社アイワを完全子会社化
株式交換により
FY03
2003/3
売上高及び営業収入
74,736億円
当期純利益
1,155億円
組織再編
委員会等設置会社へ移行
日本の大手企業では先駆的なガバナンス改革
FY04
2004/3
売上高及び営業収入
74,963億円
当期純利益
885億円
組織再編
中鉢良治
ソニーフィナンシャルホールディングスを設立
金融事業をグループ内で統括する持株会社体制を整備
FY05
2005/3
売上高及び営業収入
71,596億円
当期純利益
1,638億円
Samsung Electronicsと合弁S-LCD Corporationを設立
液晶ディスプレイパネル製造
テレビ用パネルの安定調達を図ったが、液晶テレビ事業の長期赤字は解消されず
Bertelsmann AGと合弁SONY BMG MUSIC ENTERTAINMENTを設立
海外音楽制作事業(50%出資)
世界の音楽メジャーレーベルの再編の一環
企業買収
中鉢良治
Metro-Goldwyn-Mayer Inc.買収コンソーシアムに参加
映画コンテンツライブラリーの拡充
FY06
2006/3
売上高及び営業収入
74,754億円
当期純利益
1,236億円
社長交代
ハワード・ストリンガーがCEOに就任
外国人初のソニーCEO。中鉢良治が社長兼エレクトロニクスCEOとして併存
日本の大手製造業で外国人トップは異例。グローバル経営への転換とエレクトロニクス事業立て直しを託された
組織再編
ネットワークカンパニー制を廃止
事業本部・事業グループ等からなる新組織を導入
カンパニー制の弊害であるサイロ化を是正する組織改革
株式上場
ソニーコミュニケーションネットワークを東証マザーズに上場
組織再編
中鉢良治
本社を東京都港区に移転
FY07
2007/3
売上高及び営業収入
82,956億円
当期純利益
1,263億円
大根田伸行
FY08
2008/3
売上高及び営業収入
88,714億円
当期純利益
3,694億円
中鉢良治
初の営業赤字・純損失を計上
リーマン・ショックによる世界的需要減退と円高の直撃
歴史的意義yutaka sugiura
ソニーの人員削減と工場閉鎖は、単なるリストラではなく事業構造の転換そのものであった。ブラウン管テレビから液晶への移行、携帯電話事業の縮小といった個別の事業判断の集積が、国内製造拠点の段階的な縮小をもたらした。美濃加茂工場の閉鎖では非正規雇用者約1600名が契約終了となり、地域経済への影響も大きかった。量産型エレクトロニクスメーカーから、エンタテインメントと半導体を軸とする企業への変貌を物理的に示す過程であった。
FY09
2009/3
売上高及び営業収入
77,299億円
当期純利益
-989億円
中鉢良治
FY10
2010/3
売上高及び営業収入
72,139億円
当期純利益
-408億円
平井一夫
FY11
2011/3
売上高及び営業収入
71,812億円
当期純利益
-2,595億円
平井一夫
過去最大の純損失を計上
テレビ事業の減損、リストラ費用が重なった
歴史的意義yutaka sugiura
6年間で5期の最終赤字という事態は、個別事業の不振ではなくソニーのエレクトロニクス事業モデルそのものの行き詰まりを示していた。テレビ・携帯電話・PC・電池と主力事業が軒並み不振に陥る中、映画・音楽・金融が収益を支えるという構造は、もはやソニーがエレクトロニクス企業ではなくコングロマリットであることを意味していた。ストリンガーから平井への交代は、この現実を踏まえた事業ポートフォリオの再編の起点となった。
FY12
2012/3
売上高
64,930億円
親会社株主に帰属する当期純利益
-4,550億円
社長交代
平井一夫
平井一夫が社長兼CEOに就任
ストリンガーの後任。PlayStation事業出身
エンタテインメント事業出身の社長が就任。不採算事業の整理と成長領域への集中投資を推進
FY13
2013/3
売上高
67,955億円
親会社株主に帰属する当期純利益
415億円
企業買収
EMI Music Publishing買収コンソーシアムに参加
音楽出版カタログの大幅拡充。世界最大の音楽出版社への布石
平井一夫
オリンパスと医療事業合弁会社を設立
ソニー・オリンパスメディカルソリューションズ(51%出資)
イメージセンサー技術の医療分野への応用
FY14
2014/3
売上高
77,672億円
親会社株主に帰属する当期純利益
-1,283億円
組織再編
平井一夫
VAIO事業を譲渡、テレビ事業を分社化
VAIOブランドPC事業を日本産業パートナーズに譲渡
歴史的意義yutaka sugiura
ソニーのPC・電池事業からの撤退で注目すべきは、工場を閉鎖するのではなく事業ごと売却するという手法を選択した点にある。VAIOは投資ファンドへ、電池事業は村田製作所へ、いずれも製造拠点と雇用をセットで引き継がせた。地方自治体との摩擦を最小化しつつ不採算事業から撤退するこのスキームは、日本の大企業が事業縮小を行う際のモデルケースとなった。撤退完了後の2019年に過去最高益を記録した事実が、判断の妥当性を裏づけている。
FY15
2015/3
売上高
82,158億円
親会社株主に帰属する当期純利益
-1,259億円
組織再編
平井一夫
ビデオ及びサウンド事業を分社化
FY16
2016/3
売上高
81,057億円
親会社株主に帰属する当期純利益
1,477億円
組織再編
吉田憲一郎
イメージング&センシング・ソリューション事業を分社化
ソニーセミコンダクタソリューションズとして営業開始
CMOSイメージセンサー事業の独立運営体制を確立。世界シェア首位の半導体事業が成長エンジンに
FY17
2017/3
売上高
76,032億円
親会社株主に帰属する当期純利益
732億円
組織再編
吉田憲一郎
イメージング・プロダクツ&ソリューション事業を分社化
FY18
2018/3
売上高
85,439億円
親会社株主に帰属する当期純利益
4,907億円
組織再編
電池事業を村田製作所グループへ譲渡
リチウムイオン電池の発明元でありながら事業撤退。選択と集中の一環
営業利益が過去最高を更新
ゲーム・半導体・音楽の3事業が牽引
吉田体制初年度に過去最高益を達成。事業構造転換の成果が数字に表れた
社長交代
吉田憲一郎
吉田憲一郎が社長兼CEOに就任
平井一夫の後任。CFO出身
財務畑出身のCEOがパーパス経営を掲げ、エンタテインメント・テクノロジー企業への構造転換を加速
FY19
2019/3
売上高
86,656億円
親会社株主に帰属する当期純利益
9,162億円
組織再編
吉田憲一郎
ソニーホームエンタテインメント&サウンドプロダクツとして統合・営業開始
FY20
2020/3
売上高
82,598億円
親会社株主に帰属する当期純利益
5,821億円
組織再編
吉田憲一郎
ソニーエレクトロニクスを設立
エレクトロニクス・プロダクツ&ソリューション事業の中間持株会社
エレクトロニクス事業をグループ会社として分離し、純粋持株会社化への準備を進めた
FY21
2021/3
売上高
89,993億円
親会社株主に帰属する当期純利益
10,296億円
企業買収
ソニーフィナンシャルホールディングスを完全子会社化
上場していた金融子会社を完全子会社化。グループ経営の一体性を強化
純利益1兆円を突破
ゲーム・エレクトロニクス・金融が好調。巣ごもり需要も追い風
日本企業でも数少ない純利益1兆円超えを達成。エンタテインメント・テクノロジー企業への転換が結実
吉田憲一郎
社名をソニーグループ株式会社に変更
エレクトロニクス事業はソニー株式会社として営業開始
純粋持株会社体制への移行を完了。エレクトロニクスからエンタテインメント・テクノロジーコングロマリットへの変革を象徴
FY22
2022/3
売上高
83,967億円
親会社株主に帰属する当期純利益
8,821億円
株式上場
吉田憲一郎
東京証券取引所プライム市場に移行
FY23
2023/3
売上高
100,958億円
親会社株主に帰属する当期純利益
10,052億円
企業買収
Bungie, Inc.を買収
ゲーム開発スタジオの獲得によりファーストパーティコンテンツを強化。ライブサービスゲーム戦略の加速を企図
本田技研工業とソニー・ホンダモビリティを設立
モビリティ分野における合弁会社(50%出資)
自動車産業への参入。センサー・エンタテインメント技術とホンダの製造力を組み合わせたEV開発
社長交代
十時裕樹
十時裕樹が社長に就任
吉田憲一郎は会長兼CEOに就任
歴代三社長による改革路線の継承・総仕上げを担う
FY24
2024/3
売上高
112,600億円
親会社株主に帰属する当期純利益
9,705億円
十時裕樹
FY25
2025/3
売上高
120,349億円
親会社株主に帰属する当期純利益
11,416億円
FY26
2026/3
売上高
124,796億円
親会社株主に帰属する当期純利益
-3,269億円
  1. 会社設立
    東京通信工業株式会社を設立

    電気通信機及び測定器の研究・製作を目的とし、東京都中央区日本橋に資本金19万円で設立

    ソニー創業で注目すべきは、技術者2人が自ら社長に就くのではなく、元文部大臣の前田多門を形式上の初代社長に据えた点にある。零細企業にとって販路開拓と資金調達には対外的な信用が不可欠であり、前田・万代という経済界の重鎮を取締役に組み込むことでその信用を「借りた」。井深が技術、盛田が営業、名望家が対外交渉という分業構造は、戦後の混乱期に零細メーカーが生き残るための現実的な知恵であった。
  2. 組織再編
    本社及び工場を品川区に移転
  3. 株式上場
    東京店頭市場に株式公開
    トランジスタラジオの技術的成功と商業的成功は別の問題であった。国内では価格が高すぎて売れず、活路を米国輸出に求めた。ここで盛田昭夫が下した判断がOEM供給の拒否である。当時の日本企業は米国企業の下請けとして輸出するのが常識だったが、盛田は自社ブランド「SONY」での販売を譲らなかった。家族でニューヨークに移住し、一流ホテルで商談するという信用構築の手法も含め、製造業者からグローバルブランドへの転換を意識した戦略であった。
  4. 社名をソニー株式会社に変更
    日本企業として異例の英語社名を採用。グローバルブランド確立の起点となった
  5. 株式上場
    東京証券取引所に上場
    東証上場により資金調達基盤を拡充
  6. 米国にSony Corporation of Americaを設立
    米国市場への本格進出拠点。日本メーカーの海外現地法人設立の先駆け
  7. 株式上場
    米国でADR(米国預託証券)を発行
    日本企業初のADR発行。海外資本市場との直接的なつながりを構築
  8. CBS Inc.との合弁でシービーエス・ソニーレコードを設立

    50%出資

    音楽事業への参入。後のソニー・ミュージックにつながるエンタテインメント多角化の第一歩
  9. 株式上場
    ニューヨーク証券取引所に上場
    日本企業初のNYSE上場。国際的な資金調達力とブランド認知の飛躍的向上
  10. ソニー・プルーデンシャル生命保険を設立

    米国The Prudential Insurance Co. of Americaとの合弁(50%出資)

    金融事業参入の起点。後にソニー生命として成長し、収益の安定化に寄与
  11. 株式上場
    ソニーマグネスケールの株式を東証二部に上場
  12. 株式上場
    ソニーケミカルの株式を東証二部に上場
  13. 企業買収
    米CBS Records Inc.を買収

    CBS Inc.のレコード部門を買収

    日本企業による大型海外買収の嚆矢。ハードとソフトの融合戦略を具現化し、エンタテインメント帝国構築の起点となった
  14. 企業買収
    米Columbia Pictures Entertainment, Inc.を買収
    映画スタジオ買収は世界的な衝撃を与えた。コンテンツ資産の直接保有という戦略的転換であり、後年の巨額減損と経営混乱の引き金にもなった
  15. 株式上場
    ソニー・ミュージックエンタテインメントの株式を東証二部に上場
  16. ソニー・コンピュータエンタテインメントを設立
    PlayStationの開発・販売を担う子会社。ゲーム産業に参入し、任天堂・セガの二強体制を崩す存在となった
  17. 組織再編
    カンパニー制を導入

    事業本部制を廃止

    大企業病の打破を狙った組織改革。各事業の自律経営を促進
  18. 企業買収
    Sony/ATV Music Publishing LLCを設立

    マイケル・ジャクソンとの合弁(50%出資)

    ビートルズ楽曲を含む世界最大級の音楽出版カタログを取得する布石
  19. 組織再編
    執行役員制を導入
  20. 組織再編
    ネットワークカンパニー制を導入

    カンパニーを統合・再編

    インターネット時代に対応した組織再編。ネットワーク事業への転換を意図
  21. 組織再編
    上場子会社3社を完全子会社化

    株式交換を活用

    グループ内の経営資源を集約し、意思決定の迅速化を図った
  22. ソニーイーエムシーエス、ソニーセミコンダクタ九州を設立

    組立系設計・生産プラットフォーム会社と半導体設計・生産プラットフォーム会社

  23. 企業買収
    Ericssonと携帯電話合弁Sony Ericsson Mobile Communicationsを設立

    50%出資

    携帯電話市場への本格参入。後にスマートフォン競争で苦戦し、2012年に完全子会社化
  24. 企業買収
    上場子会社アイワを完全子会社化

    株式交換により

  25. 組織再編
    委員会等設置会社へ移行
    日本の大手企業では先駆的なガバナンス改革
  26. 組織再編
    ソニーフィナンシャルホールディングスを設立
    金融事業をグループ内で統括する持株会社体制を整備
  27. Samsung Electronicsと合弁S-LCD Corporationを設立

    液晶ディスプレイパネル製造

    テレビ用パネルの安定調達を図ったが、液晶テレビ事業の長期赤字は解消されず
  28. Bertelsmann AGと合弁SONY BMG MUSIC ENTERTAINMENTを設立

    海外音楽制作事業(50%出資)

    世界の音楽メジャーレーベルの再編の一環
  29. 企業買収
    Metro-Goldwyn-Mayer Inc.買収コンソーシアムに参加
    映画コンテンツライブラリーの拡充
  30. 社長交代
    ハワード・ストリンガーがCEOに就任

    外国人初のソニーCEO。中鉢良治が社長兼エレクトロニクスCEOとして併存

    日本の大手製造業で外国人トップは異例。グローバル経営への転換とエレクトロニクス事業立て直しを託された
  31. 組織再編
    ネットワークカンパニー制を廃止

    事業本部・事業グループ等からなる新組織を導入

    カンパニー制の弊害であるサイロ化を是正する組織改革
  32. 株式上場
    ソニーコミュニケーションネットワークを東証マザーズに上場
  33. 組織再編
    本社を東京都港区に移転
  34. 初の営業赤字・純損失を計上

    リーマン・ショックによる世界的需要減退と円高の直撃

    ソニーの人員削減と工場閉鎖は、単なるリストラではなく事業構造の転換そのものであった。ブラウン管テレビから液晶への移行、携帯電話事業の縮小といった個別の事業判断の集積が、国内製造拠点の段階的な縮小をもたらした。美濃加茂工場の閉鎖では非正規雇用者約1600名が契約終了となり、地域経済への影響も大きかった。量産型エレクトロニクスメーカーから、エンタテインメントと半導体を軸とする企業への変貌を物理的に示す過程であった。
  35. 過去最大の純損失を計上

    テレビ事業の減損、リストラ費用が重なった

    6年間で5期の最終赤字という事態は、個別事業の不振ではなくソニーのエレクトロニクス事業モデルそのものの行き詰まりを示していた。テレビ・携帯電話・PC・電池と主力事業が軒並み不振に陥る中、映画・音楽・金融が収益を支えるという構造は、もはやソニーがエレクトロニクス企業ではなくコングロマリットであることを意味していた。ストリンガーから平井への交代は、この現実を踏まえた事業ポートフォリオの再編の起点となった。
  36. 社長交代
    平井一夫が社長兼CEOに就任

    ストリンガーの後任。PlayStation事業出身

    エンタテインメント事業出身の社長が就任。不採算事業の整理と成長領域への集中投資を推進
  37. 企業買収
    EMI Music Publishing買収コンソーシアムに参加
    音楽出版カタログの大幅拡充。世界最大の音楽出版社への布石
  38. オリンパスと医療事業合弁会社を設立

    ソニー・オリンパスメディカルソリューションズ(51%出資)

    イメージセンサー技術の医療分野への応用
  39. 組織再編
    VAIO事業を譲渡、テレビ事業を分社化

    VAIOブランドPC事業を日本産業パートナーズに譲渡

    ソニーのPC・電池事業からの撤退で注目すべきは、工場を閉鎖するのではなく事業ごと売却するという手法を選択した点にある。VAIOは投資ファンドへ、電池事業は村田製作所へ、いずれも製造拠点と雇用をセットで引き継がせた。地方自治体との摩擦を最小化しつつ不採算事業から撤退するこのスキームは、日本の大企業が事業縮小を行う際のモデルケースとなった。撤退完了後の2019年に過去最高益を記録した事実が、判断の妥当性を裏づけている。
  40. 組織再編
    ビデオ及びサウンド事業を分社化
  41. 組織再編
    イメージング&センシング・ソリューション事業を分社化

    ソニーセミコンダクタソリューションズとして営業開始

    CMOSイメージセンサー事業の独立運営体制を確立。世界シェア首位の半導体事業が成長エンジンに
  42. 組織再編
    イメージング・プロダクツ&ソリューション事業を分社化
  43. 組織再編
    電池事業を村田製作所グループへ譲渡
    リチウムイオン電池の発明元でありながら事業撤退。選択と集中の一環
  44. 営業利益が過去最高を更新

    ゲーム・半導体・音楽の3事業が牽引

    吉田体制初年度に過去最高益を達成。事業構造転換の成果が数字に表れた
  45. 社長交代
    吉田憲一郎が社長兼CEOに就任

    平井一夫の後任。CFO出身

    財務畑出身のCEOがパーパス経営を掲げ、エンタテインメント・テクノロジー企業への構造転換を加速
  46. 組織再編
    ソニーホームエンタテインメント&サウンドプロダクツとして統合・営業開始
  47. 組織再編
    ソニーエレクトロニクスを設立

    エレクトロニクス・プロダクツ&ソリューション事業の中間持株会社

    エレクトロニクス事業をグループ会社として分離し、純粋持株会社化への準備を進めた
  48. 企業買収
    ソニーフィナンシャルホールディングスを完全子会社化
    上場していた金融子会社を完全子会社化。グループ経営の一体性を強化
  49. 純利益1兆円を突破

    ゲーム・エレクトロニクス・金融が好調。巣ごもり需要も追い風

    日本企業でも数少ない純利益1兆円超えを達成。エンタテインメント・テクノロジー企業への転換が結実
  50. 社名をソニーグループ株式会社に変更

    エレクトロニクス事業はソニー株式会社として営業開始

    純粋持株会社体制への移行を完了。エレクトロニクスからエンタテインメント・テクノロジーコングロマリットへの変革を象徴
  51. 株式上場
    東京証券取引所プライム市場に移行
  52. 企業買収
    Bungie, Inc.を買収
    ゲーム開発スタジオの獲得によりファーストパーティコンテンツを強化。ライブサービスゲーム戦略の加速を企図
  53. 本田技研工業とソニー・ホンダモビリティを設立

    モビリティ分野における合弁会社(50%出資)

    自動車産業への参入。センサー・エンタテインメント技術とホンダの製造力を組み合わせたEV開発
  54. 社長交代
    十時裕樹が社長に就任

    吉田憲一郎は会長兼CEOに就任

    歴代三社長による改革路線の継承・総仕上げを担う