ソニーの直近の動向と展望
ソニーの直近の業績・経営課題・市場ポジションと、今後の展望をまとめたページです。
セグメント構成や中期的な論点を、現経営陣の発信と有価証券報告書の記述をもとに整理しています。
直近の動向と展望
十時裕樹体制への移行と過去最高水準の利益構造
2023年4月に十時裕樹が社長に就任し、吉田憲一郎は会長兼CEOに就いた。十時はCFOとしてソニーフィナンシャルの完全子会社化やBungie買収の財務設計を主導した人物であり、歴代3社長(ストリンガー・平井・吉田)が推進してきた経営改革路線の継承と総仕上げを託されている。2025年4月には十時がCEOを兼務する体制へ移行し、吉田は会長職に専念した。FY24(2025年3月期)の連結営業利益は1兆4,072億円、純利益は1兆1,416億円と過去最高水準を記録し、ゲーム・音楽・映画・半導体の主要4事業がいずれも安定した利益を稼ぐ収益構造がここに確立された。財務畑出身のトップが就いたことは、成長投資と資本規律の両立という次の10年の課題が経営の中心に据えられたことを示している。
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イメージセンサーへの大型投資とモビリティ事業の行方
CMOSイメージセンサーの世界シェアはおよそ5割に達し、ソニーはおよそ9,000億円規模の大型設備投資計画を進めている。スマートフォン向けカメラの高画質化需要に加えて、車載カメラや産業用ロボット向けセンシングなど用途の多角化が中長期の成長余地として見込まれている。一方、ゲーム・音楽・映画のエンタテインメント3事業はFY24の合計売上高が7兆8,624億円とグループ全体のおよそ6割を占めるまでに拡大しており、コンテンツIPの価値最大化がグループ経営全体の中核課題に位置づけられている。ソニー・ホンダモビリティが開発するEV「AFEELA」は2026年の米国市場投入を予定しており、モビリティ事業が新たな収益の柱に成長するか否かは向こう数年の業績で明らかになる見通しである。
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