沿革年表 1959〜2025年における重要度別の出来事(合計36件)

年月区分社長/CEO出来事年度売上高純利益
重要事項会社設立
焼結金属工業株式会社を設立(現在のSMC)
東京都千代田区。焼結濾過体の製造販売を目的
歴史的意義yutaka sugiura
SMCの創業期で注目すべきは、焼結金属フィルターという狭い技術領域から出発しながら12年で空気圧制御の主要工程を内製化した速度である。空気圧機器は技術的な参入障壁が低く、個別製品での差別化は構造的に難しい。SMCが選択したのは技術優位による差別化ではなく、全工程をカバーするラインナップの広さで顧客を囲い込む戦略であった。この垂直統合の判断が、後に構築される即納体制や全国営業網と組み合わさることで持続的な競争優位の土台となった。
1959
1-12月
重要事項チャネル改革
営業所と出張所の新設・全国を緻密にカバー
歴史的意義yutaka sugiura
一般的な製造業では代理店に在庫を持たせて地域密着の即納体制を構築するのが定石だが、SMCはその逆を選択した。品目数24万点という空気圧機器の特性上、流通経路に在庫を分散させれば管理コストが膨張し、かえって供給精度が低下する。メーカー本社に在庫を集約し代理店を営業機能に特化させた判断は、後のオンライン受発注による48時間即納体制の前提条件となっている。
1960
1-12月
新規事業
空気圧補助機器(エア三点セット)の製造・販売開始
焼結フィルターから空気圧機器への業容拡大の起点
1961
1-12月
海外進出
SMCオーストラリアに資本参加
海外初進出
海外展開の起点。豪州市場への進出
1967
1-12月
重要事項設備投資
草加第1工場を新設・即納体制を拡充
歴史的意義yutaka sugiura
空気圧機器は技術的差別化が難しく、納期と品揃えが競争の主軸となる領域である。SMCが選択したのは5000種類の基本形を在庫保持し、受注後に加工して数十万品目に対応する半製品在庫方式であった。完成品在庫では品目数が爆発し受注生産では納期が伸びるという二律背反を、基本形という中間段階の在庫で解消した。数学専攻者による統計的需要予測が仕組みの精度を支え、単なる在庫積み増しではなく制御された在庫戦略として機能している。
1968
1-12月
新規事業
駆動機器(エアシリンダ)の製造・販売開始
空気圧制御機器の主要セグメント参入
FY71
1971/3
売上高
35.1億円
当期純利益
0.8億円
新規事業
方向制御機器(直動形電磁弁)の製造・販売開始
空気圧バルブ事業の追加
FY72
1972/3
売上高
50億円
当期純利益
2.7億円
FY73
1973/3
売上高
82.3億円
当期純利益
3.4億円
FY74
1974/3
売上高
70.1億円
当期純利益
1.6億円
海外進出
SMCシンガポールを設立
東南アジア拠点の獲得
FY75
1975/3
売上高
68.5億円
当期純利益
1億円
売上高100億円を突破
1977年3月期に売上高106億円・税引後利益3.5億円・従業員約1000名を計上し100億円を突破した。1973年のオイルショックで設備投資が停止し売上成長が低迷したが、1976年ごろから国内製造業で設備投資が再開され自動化ニーズが高まりSMCの売上も拡大した。1979年時点の顧客は「トヨタ自動車・デンソー・日立製作所・富士電機・千代田化工」など。特にトヨタ系には愛知県に豊田出張所を設置して対応し、継続受注を獲得したと推定される。
日本製造業の自動化需要に乗った成長軌道の確立
FY76
1976/3
売上高
106億円
当期純利益
3.5億円
海外進出
SMCアメリカを設立
米国市場への進出
FY77
1977/3
売上高
126億円
当期純利益
4.8億円
海外進出
SMCイギリスを設立
欧州市場への進出第1歩
FY78
1978/3
海外進出
SMCドイツを設立
欧州製造業中心地への進出
FY79
1979/3
売上高
143億円
当期純利益
6.9億円
FY80
1980/3
売上高
188億円
当期純利益
8.4億円
FY81
1981/3
売上高
238億円
当期純利益
11.5億円
海外進出
SMCイタリアに資本参加
イタリアの代理店を子会社化し、SMC Italia S.p.A.として欧州拠点に組み込んだ。すなわち英国・ドイツに続く欧州主要国カバーの一環となった。
FY82
1982/3
売上高
280億円
当期純利益
14.9億円
FY83
1983/3
売上高
290億円
当期純利益
16.1億円
FY84
1984/3
売上高
364億円
当期純利益
22.2億円
FY85
1985/3
売上高
467億円
当期純利益
26.8億円
FY86
1986/3
売上高
516億円
当期純利益
25.8億円
SMC株式会社に社名変更
商号と看板の一致による認知の集約
FY87
1987/3
売上高
502億円
当期純利益
30.3億円
設備投資海外進出
SMCシンガポール製造を設立
シンガポールに製造子会社SMC Manufacturing Singapore Pte. Ltd.を設立した。1974年の販売子会社設立から12年を経て現地生産機能を備え、東南アジアの生産ハブの起点となった。
株式上場
東京証券取引所第二部に株式上場
株式公開による資金調達基盤の確立
FY88
1988/3
売上高
590億円
当期純利益
40.6億円
FY89
1989/3
売上高
772億円
当期純利益
60.3億円
社長交代
髙田芳行氏がSMC代表取締役社長に就任
1989年の社長就任から1999年(退任時93歳)に至るまで代表取締役(社長・会長)を歴任。高田氏はSMSの創業期から専務として、同社の発展に寄与した。以後、高田社長は約30年超にわたりトップダウンでSMCの経営に従事
30年に及ぶ長期トップダウン経営の起点
FY90
1990/3
売上高
866億円
当期純利益
76.9億円
株式上場
東京証券取引所市場第一部銘柄に指定
1部上場による信用力強化
海外進出
SMC台湾を設立
台湾市場への進出
FY91
1991/3
売上高
1,029億円
当期純利益
82.4億円
設備投資
釜石工場・筑波技術センターを設置
1991年1月に釜石工場を、4月に筑波技術センターをそれぞれ設置した。国内の生産・開発体制を東北および北関東で拡充する動きとなった。
FY92
1992/3
売上高
1,007億円
当期純利益
52.3億円
FY93
1993/3
売上高
905億円
当期純利益
33.8億円
FY94
1994/3
売上高
906億円
当期純利益
39.9億円
海外進出
SMC中国製造を設立
中国生産拠点の獲得。後の主力製造基地への発展
FY95
1995/3
売上高
1,153億円
当期純利益
99.7億円
海外進出
SMC韓国を設立
韓国にSMC Pneumatics Korea Co., Ltd.を設立した。すなわち東アジア主要市場である韓国での販売・サービス拠点を確保した。
経営計画
海外生産比率10%を目標設定
円高ドル安の進行を受けて、SMCは海外生産比率の向上を急いだ。10%の目標を設定し、米国・中国における現地法人を通じた工場増設を決定
円高対策としての海外生産シフトの本格化
FY96
1996/3
売上高
1,481億円
当期純利益
160億円
FY97
1997/3
売上高
1,688億円
当期純利益
169億円
FY98
1998/3
売上高
1,973億円
当期純利益
193億円
FY99
1999/3
売上高
1,650億円
当期純利益
155億円
海外進出
中国での現地生産を本格化
北京で6万坪の用地を確保。合弁会社SMC北京製造を通じて、中国における空気圧制御機器の製造を本格化
中国を主力生産拠点へ位置付ける転換点
FY00
2000/3
売上高
1,942億円
当期純利益
171億円
FY01
2001/3
売上高
2,520億円
当期純利益
238億円
FY02
2002/3
売上高
1,844億円
当期純利益
141億円
FY03
2003/3
売上高
2,067億円
当期純利益
153億円
丸山勝徳
FY04
2004/3
売上高
2,471億円
当期純利益
322億円
丸山勝徳
FY05
2005/3
売上高
2,801億円
当期純利益
492億円
丸山勝徳
FY06
2006/3
売上高
3,078億円
当期純利益
534億円
丸山勝徳
FY07
2007/3
売上高
3,396億円
当期純利益
630億円
丸山勝徳
FY08
2008/3
売上高
3,579億円
当期純利益
559億円
設備投資
丸山勝徳
米国にノーブルスビル工場を新設
米国生産拠点の拡張
FY09
2009/3
売上高
2,834億円
当期純利益
259億円
丸山勝徳
リーマンショックで減収
FY10
2010/3
売上高
2,209億円
当期純利益
195億円
丸山勝徳
FY11
2011/3
売上高
3,251億円
当期純利益
477億円
丸山勝徳
FY12
2012/3
売上高
3,418億円
親会社株主に帰属する当期純利益
592億円
丸山勝徳
FY13
2013/3
売上高
3,231億円
親会社株主に帰属する当期純利益
642億円
設備投資
丸山勝徳
下妻工場設置
国内製造能力の追加
FY14
2014/3
売上高
3,953億円
親会社株主に帰属する当期純利益
863億円
設備投資
設備投資年間225億円
リーマンショックを経て設備投資を本格化。2013年度にSMCは国内および海外での設備投資に225億円を投資。うち海外は151億円で、中国・米国・ブラジル・東南アジアにおける工場増設ないし新設であり、グローバル展開を加速
リーマンショック後のグローバル設備投資の本格再開
海外進出
丸山勝徳
SMCベトナム製造を設立
ベトナム生産拠点の獲得
FY15
2015/3
売上高
4,580億円
親会社株主に帰属する当期純利益
1,095億円
丸山勝徳
調査会社がSMCの会計上の疑義を表明
調査レポートによって株価が35%下落
FY16
2016/3
売上高
4,756億円
親会社株主に帰属する当期純利益
921億円
海外進出
丸山勝徳
SMC天津製造を設立
中国生産拠点の追加
FY17
2017/3
売上高
4,876億円
親会社株主に帰属する当期純利益
1,130億円
丸山勝徳
FY18
2018/3
売上高
5,910億円
親会社株主に帰属する当期純利益
1,368億円
丸山勝徳
FY19
2019/3
売上高
5,769億円
親会社株主に帰属する当期純利益
1,306億円
髙田芳樹
高田芳行氏が代表取締役会長を退任
30年超のトップダウン経営の終焉
FY20
2020/3
売上高
5,260億円
親会社株主に帰属する当期純利益
1,105億円
組織再編
髙田芳樹
中国子会社の再編
SMC投資管理及びSMC中国を設立
中国事業の統治体制刷新
FY21
2021/3
売上高
5,521億円
親会社株主に帰属する当期純利益
1,217億円
社長交代
髙田芳樹
高田芳樹氏が代表取締役社長就任
高田芳行氏の長男である芳樹氏が社長に就任。ただし、髙田家の資産管理会社の株式保有比率は10%未満であるため、株主総会における社長選任の賛成比率は低迷。2022年6月の株主総会における髙田芳樹社長の賛成比率は89.7%
2世への承継。少数持株での経営権移行の象徴
FY22
2022/3
売上高
7,273億円
親会社株主に帰属する当期純利益
1,929億円
髙田芳樹
東証プライム市場に移行
市場区分見直しに伴う
FY23
2023/3
売上高
8,247億円
親会社株主に帰属する当期純利益
2,246億円
髙田芳樹
FY24
2024/3
売上高
7,768億円
親会社株主に帰属する当期純利益
1,783億円
髙田芳樹
本社を東京都中央区に移転
本社所在地の変更
FY25
2025/3
売上高
7,921億円
親会社株主に帰属する当期純利益
1,563億円
  1. 会社設立
    焼結金属工業株式会社を設立(現在のSMC)

    東京都千代田区。焼結濾過体の製造販売を目的

    SMCの創業期で注目すべきは、焼結金属フィルターという狭い技術領域から出発しながら12年で空気圧制御の主要工程を内製化した速度である。空気圧機器は技術的な参入障壁が低く、個別製品での差別化は構造的に難しい。SMCが選択したのは技術優位による差別化ではなく、全工程をカバーするラインナップの広さで顧客を囲い込む戦略であった。この垂直統合の判断が、後に構築される即納体制や全国営業網と組み合わさることで持続的な競争優位の土台となった。
  2. チャネル改革
    営業所と出張所の新設・全国を緻密にカバー
    一般的な製造業では代理店に在庫を持たせて地域密着の即納体制を構築するのが定石だが、SMCはその逆を選択した。品目数24万点という空気圧機器の特性上、流通経路に在庫を分散させれば管理コストが膨張し、かえって供給精度が低下する。メーカー本社に在庫を集約し代理店を営業機能に特化させた判断は、後のオンライン受発注による48時間即納体制の前提条件となっている。
  3. 新規事業
    空気圧補助機器(エア三点セット)の製造・販売開始
    焼結フィルターから空気圧機器への業容拡大の起点
  4. 海外進出
    SMCオーストラリアに資本参加

    海外初進出

    海外展開の起点。豪州市場への進出
  5. 設備投資
    草加第1工場を新設・即納体制を拡充
    空気圧機器は技術的差別化が難しく、納期と品揃えが競争の主軸となる領域である。SMCが選択したのは5000種類の基本形を在庫保持し、受注後に加工して数十万品目に対応する半製品在庫方式であった。完成品在庫では品目数が爆発し受注生産では納期が伸びるという二律背反を、基本形という中間段階の在庫で解消した。数学専攻者による統計的需要予測が仕組みの精度を支え、単なる在庫積み増しではなく制御された在庫戦略として機能している。
  6. 新規事業
    駆動機器(エアシリンダ)の製造・販売開始
    空気圧制御機器の主要セグメント参入
  7. 新規事業
    方向制御機器(直動形電磁弁)の製造・販売開始
    空気圧バルブ事業の追加
  8. 海外進出
    SMCシンガポールを設立
    東南アジア拠点の獲得
  9. 売上高100億円を突破

    1977年3月期に売上高106億円・税引後利益3.5億円・従業員約1000名を計上し100億円を突破した。1973年のオイルショックで設備投資が停止し売上成長が低迷したが、1976年ごろから国内製造業で設備投資が再開され自動化ニーズが高まりSMCの売上も拡大した。1979年時点の顧客は「トヨタ自動車・デンソー・日立製作所・富士電機・千代田化工」など。特にトヨタ系には愛知県に豊田出張所を設置して対応し、継続受注を獲得したと推定される。

    日本製造業の自動化需要に乗った成長軌道の確立
  10. 海外進出
    SMCアメリカを設立
    米国市場への進出
  11. 海外進出
    SMCイギリスを設立
    欧州市場への進出第1歩
  12. 海外進出
    SMCドイツを設立
    欧州製造業中心地への進出
  13. 海外進出
    SMCイタリアに資本参加

    イタリアの代理店を子会社化し、SMC Italia S.p.A.として欧州拠点に組み込んだ。すなわち英国・ドイツに続く欧州主要国カバーの一環となった。

  14. SMC株式会社に社名変更
    商号と看板の一致による認知の集約
  15. 設備投資海外進出
    SMCシンガポール製造を設立

    シンガポールに製造子会社SMC Manufacturing Singapore Pte. Ltd.を設立した。1974年の販売子会社設立から12年を経て現地生産機能を備え、東南アジアの生産ハブの起点となった。

  16. 株式上場
    東京証券取引所第二部に株式上場
    株式公開による資金調達基盤の確立
  17. 社長交代
    髙田芳行氏がSMC代表取締役社長に就任

    1989年の社長就任から1999年(退任時93歳)に至るまで代表取締役(社長・会長)を歴任。高田氏はSMSの創業期から専務として、同社の発展に寄与した。以後、高田社長は約30年超にわたりトップダウンでSMCの経営に従事

    30年に及ぶ長期トップダウン経営の起点
  18. 株式上場
    東京証券取引所市場第一部銘柄に指定
    1部上場による信用力強化
  19. 海外進出
    SMC台湾を設立
    台湾市場への進出
  20. 設備投資
    釜石工場・筑波技術センターを設置

    1991年1月に釜石工場を、4月に筑波技術センターをそれぞれ設置した。国内の生産・開発体制を東北および北関東で拡充する動きとなった。

  21. 海外進出
    SMC中国製造を設立
    中国生産拠点の獲得。後の主力製造基地への発展
  22. 海外進出
    SMC韓国を設立

    韓国にSMC Pneumatics Korea Co., Ltd.を設立した。すなわち東アジア主要市場である韓国での販売・サービス拠点を確保した。

  23. 経営計画
    海外生産比率10%を目標設定

    円高ドル安の進行を受けて、SMCは海外生産比率の向上を急いだ。10%の目標を設定し、米国・中国における現地法人を通じた工場増設を決定

    円高対策としての海外生産シフトの本格化
  24. 海外進出
    中国での現地生産を本格化

    北京で6万坪の用地を確保。合弁会社SMC北京製造を通じて、中国における空気圧制御機器の製造を本格化

    中国を主力生産拠点へ位置付ける転換点
  25. 設備投資
    米国にノーブルスビル工場を新設
    米国生産拠点の拡張
  26. リーマンショックで減収
  27. 設備投資
    下妻工場設置
    国内製造能力の追加
  28. 設備投資
    設備投資年間225億円

    リーマンショックを経て設備投資を本格化。2013年度にSMCは国内および海外での設備投資に225億円を投資。うち海外は151億円で、中国・米国・ブラジル・東南アジアにおける工場増設ないし新設であり、グローバル展開を加速

    リーマンショック後のグローバル設備投資の本格再開
  29. 海外進出
    SMCベトナム製造を設立
    ベトナム生産拠点の獲得
  30. 調査会社がSMCの会計上の疑義を表明

    調査レポートによって株価が35%下落

  31. 海外進出
    SMC天津製造を設立
    中国生産拠点の追加
  32. 高田芳行氏が代表取締役会長を退任
    30年超のトップダウン経営の終焉
  33. 組織再編
    中国子会社の再編

    SMC投資管理及びSMC中国を設立

    中国事業の統治体制刷新
  34. 社長交代
    高田芳樹氏が代表取締役社長就任

    高田芳行氏の長男である芳樹氏が社長に就任。ただし、髙田家の資産管理会社の株式保有比率は10%未満であるため、株主総会における社長選任の賛成比率は低迷。2022年6月の株主総会における髙田芳樹社長の賛成比率は89.7%

    2世への承継。少数持株での経営権移行の象徴
  35. 東証プライム市場に移行

    市場区分見直しに伴う

  36. 本社を東京都中央区に移転
    本社所在地の変更