ボーダフォン(現ソフトバンク)の沿革・歴史的証言
1984年〜2025年
ボーダフォン(現ソフトバンク)の1984年〜2025年の主要な出来事・経営判断・組織変化を年月順に並べた沿革(社史年表)と、経営者・当事者の歴史的証言
| 年度 | 売上高 | 純利益 | 年月 | 区分 | 出来事 | 歴史的意義 |
|---|---|---|---|---|---|---|
1984 1-12月 | 会社設立 | (旧)日本テレコムを設立 第一種電気通信事業への参入を目的として設立 | 電電公社民営化後の新規参入組の一つとして通信自由化時代を象徴する設立 | |||
1986 1-12月 | 会社設立 | 鉄道通信(現ソフトバンク)を設立 国鉄の分割民営化に伴い、電話・専用サービス提供を目的として設立 | 国鉄が保有していた基幹通信網を承継する母体として設立され、現在のソフトバンクの法人格の起源となった | |||
1987 1-12月 | 組織再編 | 第一種電気通信事業許可を取得 1987年3月に第一種電気通信事業許可を取得した。すなわち翌4月の旧国鉄基幹通信網承継・営業開始の前提となる事業認可の取得であり、新規参入NCCとして電話・専用サービス開始の制度的基盤が整った。 | ||||
組織再編 | 国鉄から基幹通信網を承継し営業開始 第一種電気通信事業許可を取得し、電話・専用サービスの営業を開始 | 旧国鉄の通信インフラという物理的資産が、後の携帯電話事業の基盤となった | ||||
1989 1-12月 | 組織再編 | (旧)日本テレコムを吸収合併、日本テレコムに商号変更 鉄道通信が存続会社となり(旧)日本テレコムを吸収合併 | 2つの新規参入通信会社が統合し、NTT・KDDIに次ぐ第3の固定通信事業者としての基盤を確立 | |||
1991 1-12月 | 東京デジタルホンを設立し携帯電話事業に参入 携帯・自動車電話事業への参入を目的として関連会社を設立 | 後のJ-フォン、ボーダフォン、ソフトバンクモバイルへとつながる移動体通信事業の起点 | ||||
FY95 1995/3 | 株式上場 | 東証二部・大証二部に上場 | 固定通信事業者としての資本市場での評価を確立 | |||
FY97 1997/3 | 株式上場 | 東証一部・大証一部に指定替え | ||||
FY98 1998/3 | 組織再編 | 日本国際通信を吸収合併 | ||||
FY00 2000/3 | デジタルホン・デジタルツーカー9社がJ-フォンに商号変更 | 携帯電話ブランドの統一により全国一体の移動体通信事業者へ転換 | ||||
FY02 2002/3 | 営業収益 17,040億円 | 経常利益 740億円 | 企業買収 | ボーダフォン・グループが親会社に 公開買付の結果、ボーダフォン・インターナショナル・ホールディングスが株式66.7%を保有 | 英国ボーダフォンの傘下入りにより、日本テレコムは世界最大の携帯電話グループの一員となった。固定通信から移動体通信への軸足移行が決定的に | |
FY03 2003/3 | 営業収益 17,969億円 | 経常利益 2,719億円 | 組織再編 | 持株会社体制に移行、日本テレコムホールディングスに商号変更 会社分割により日本テレコム(子会社)を設立 | ||
FY04 2004/3 | 営業収益 16,556億円 | 経常利益 1,812億円 | 組織再編 | 委員会等設置会社へ移行 2003年6月に委員会等設置会社へ移行した。ボーダフォン傘下の経営体制の下で英国式のガバナンスを採用し、社外取締役主導の意思決定を導入した。なお2007年6月に監査役会設置会社へ再変更された。 | ||
ボーダフォンホールディングスに商号変更 | ||||||
FY05 2005/3 | 営業収益 14,700億円 | 経常利益 1,534億円 | ボーダフォン親会社が公開買付で持株比率96.1%へ 2004年7月にボーダフォン・インターナショナル・ホールディングスが実施した公開買付の結果、同社の持株比率が96.1%となった。よって同年10月の旧ボーダフォン吸収合併と完全子会社化の前段で、少数株主の整理が進んだ。 | |||
組織再編 | (旧)ボーダフォンを吸収合併、ボーダフォンに商号変更 持株会社が事業会社を吸収合併し一体化 | |||||
FY06 2006/3 | 営業収益 14,675億円 | 親会社株主に帰属する当期純利益 494億円 | 株式上場 | 東証一部・大証一部上場廃止 ボーダフォンの完全子会社化に伴う上場廃止 | ||
FY07 2007/3 | 営業収益 15,619億円 | 親会社株主に帰属する当期純利益 1,472億円 | 企業買収 | ソフトバンクがボーダフォン日本法人を買収 BBモバイルが公開買付で株式97.6%を取得、ソフトバンクの間接子会社に | 孫正義率いるソフトバンクグループが約1.75兆円で買収。日本の通信業界の勢力図を塗り替え、モバイル・ブロードバンド融合戦略の起点となった | |
BBモバイルとの株式交換で完全子会社化 2006年8月にBBモバイル(親会社)を完全親会社とする株式交換により、同社の100%子会社となった。すなわち4月の公開買付に続く第二段階の資本整理であり、ソフトバンク傘下入りが資本構造の上で完結した。 | ||||||
ソフトバンクモバイルに商号変更、ブランド名を「ソフトバンク」に | ボーダフォンブランドからソフトバンクブランドへの転換により、価格破壊とiPhone販売の基盤が整った | |||||
FY08 2008/3 | 営業収益 16,312億円 | 親会社株主に帰属する当期純利益 196億円 | ||||
FY09 2009/3 | 営業収益 15,791億円 | 親会社株主に帰属する当期純利益 276億円 | ||||
FY10 2010/3 | 営業収益 17,238億円 | 親会社株主に帰属する当期純利益 1,096億円 | ||||
FY11 2011/3 | 営業収益 19,711億円 | 親会社株主に帰属する当期純利益 1,746億円 | ||||
FY16 2016/3 | 売上高 34,105億円 | 親会社株主に帰属する当期純利益 3,995億円 | 組織再編 | ソフトバンクBB・ソフトバンクテレコム・ワイモバイルを吸収合併 通信ネットワーク・販売チャンネル等の相互活用を目的 | 固定・移動・MVNOの3社統合により、通信事業の一体運営体制を確立 | |
ソフトバンクに商号変更 | 親会社のソフトバンクグループへの商号変更に伴い、通信事業子会社がソフトバンクの名を継承 | |||||
FY17 2017/3 | 売上高 34,830億円 | 親会社株主に帰属する当期純利益 4,411億円 | ||||
FY18 2018/3 | 売上高 35,826億円 | 親会社株主に帰属する当期純利益 4,007億円 | 企業買収 | SB C&Sホールディングスを子会社化 2017年5月に通信事業と流通事業の連携強化を目的として、IT関連製品の流通・販売を行うソフトバンクコマース&サービスの親会社であるSB C&Sホールディングスを子会社化した。法人向けITソリューションへの事業領域拡張となった。 | ||
企業買収 | Wireless City Planningを子会社化 2018年3月に通信ネットワーク基盤の強化を目的として、Wireless City Planningを子会社化した。AXGP方式の高速通信網を保有する子会社で、5G時代を見据えた電波・基地局資産の囲い込みとなった。 | |||||
FY19 2019/3 | 売上高 46,568億円 | 親会社株主に帰属する当期純利益 4,624億円 | SBメディアホールディングス、ソフトバンク・テクノロジー、SBプレイヤーズ等を子会社化 事業シナジーの追求および幅広い領域への事業展開を目的 | 通信以外の事業領域への拡大を加速 | ||
企業買収 | LINEモバイルを子会社化 2018年4月に通信事業のサービス拡充・事業拡大を目的として、仮想移動体通信事業者であるLINEモバイルを子会社化した。MVNO領域の取り込みでサブブランド戦略を強化し、後年のLINE本体取り込みの布石となった。 | |||||
IDCフロンティアを子会社化 クラウドコンピューティングサービスの強化を目的 | 後のAIデータセンター戦略の布石となるクラウド基盤の獲得 | |||||
株式上場 | 東証一部に再上場 | ソフトバンクグループの資金調達戦略の一環。上場時の時価総額は約7兆円で日本の通信事業者として異例の規模 | ||||
FY20 2020/3 | 売上高 48,612億円 | 親会社株主に帰属する当期純利益 4,731億円 | 企業買収 | ヤフー(現LINEヤフー)を子会社化 FinTechを含む様々な事業分野での連携・シナジー強化を目的 | 通信キャリアがインターネットプラットフォーム企業を傘下に収めた国内初の事例。eコマース・決済・メディアを通信基盤と統合する戦略 | |
企業買収 | ZOZOを子会社化 Zホールディングス傘下でファッションECを強化する目的 | eコマース事業の強化策として国内最大のファッションECを取り込んだ | ||||
FY21 2021/3 | 売上高 52,055億円 | 親会社株主に帰属する当期純利益 4,912億円 | 企業買収 | LINE(現LINEヤフー)を子会社化 Zホールディングスが日本・アジアからAIテックカンパニーを目指す統合 | 約8900万人のユーザー基盤を持つLINEとの統合により、コミュニケーション・検索・決済を一体化するスーパーアプリ構想の基盤を獲得 | |
FY22 2022/3 | 売上高 56,906億円 | 親会社株主に帰属する当期純利益 5,170億円 | 社長交代 | 宮川潤一が代表取締役社長に就任 宮内謙から交代 | 技術畑出身の宮川がCTO経験を経て社長就任。AI・DX推進を重視する経営体制に移行 | |
企業買収 | イーエムネットジャパンを子会社化 2021年6月にインターネット広告事業での連携およびシナジー創出を目的として、イーエムネットジャパンを子会社化した。広告テクノロジー領域での事業基盤を強化し、ヤフー・LINE統合後のメディア・広告連携の補完となった。 | |||||
FY23 2023/3 | 売上高 59,119億円 | 親会社株主に帰属する当期純利益 5,313億円 | 企業買収 | PayPayを子会社化 金融事業での連携強化・シナジー強化を目的 | QRコード決済の国内最大手を取り込み、通信・EC・決済の三位一体モデルを構築 | |
FY24 2024/3 | 売上高 60,840億円 | 親会社株主に帰属する当期純利益 4,890億円 | 組織再編 | 第1回社債型種類株式を東証プライム市場に上場 | 日本初の社債型種類株式の上場。独自の資金調達手法を開拓 | |
企業買収 | Cubic Telecom Ltd.を子会社化 コネクテッドカー・IoTモビリティ領域でのグローバル展開を目的 | 自動車のソフトウェア化(SDCV)時代に向けた通信プラットフォームの確保 | ||||
FY25 2025/3 | 売上高 65,443億円 | 親会社株主に帰属する当期純利益 5,261億円 | 組織再編 | 第2回社債型種類株式を東証プライム市場に上場 |
- (旧)日本テレコムを設立
第一種電気通信事業への参入を目的として設立
電電公社民営化後の新規参入組の一つとして通信自由化時代を象徴する設立 - 鉄道通信(現ソフトバンク)を設立
国鉄の分割民営化に伴い、電話・専用サービス提供を目的として設立
国鉄が保有していた基幹通信網を承継する母体として設立され、現在のソフトバンクの法人格の起源となった - 第一種電気通信事業許可を取得
1987年3月に第一種電気通信事業許可を取得した。すなわち翌4月の旧国鉄基幹通信網承継・営業開始の前提となる事業認可の取得であり、新規参入NCCとして電話・専用サービス開始の制度的基盤が整った。
- 国鉄から基幹通信網を承継し営業開始
第一種電気通信事業許可を取得し、電話・専用サービスの営業を開始
旧国鉄の通信インフラという物理的資産が、後の携帯電話事業の基盤となった - (旧)日本テレコムを吸収合併、日本テレコムに商号変更
鉄道通信が存続会社となり(旧)日本テレコムを吸収合併
2つの新規参入通信会社が統合し、NTT・KDDIに次ぐ第3の固定通信事業者としての基盤を確立 - 東京デジタルホンを設立し携帯電話事業に参入
携帯・自動車電話事業への参入を目的として関連会社を設立
後のJ-フォン、ボーダフォン、ソフトバンクモバイルへとつながる移動体通信事業の起点 - 東証二部・大証二部に上場固定通信事業者としての資本市場での評価を確立
- 東証一部・大証一部に指定替え
- 日本国際通信を吸収合併
- デジタルホン・デジタルツーカー9社がJ-フォンに商号変更携帯電話ブランドの統一により全国一体の移動体通信事業者へ転換
- ボーダフォン・グループが親会社に
公開買付の結果、ボーダフォン・インターナショナル・ホールディングスが株式66.7%を保有
英国ボーダフォンの傘下入りにより、日本テレコムは世界最大の携帯電話グループの一員となった。固定通信から移動体通信への軸足移行が決定的に - 持株会社体制に移行、日本テレコムホールディングスに商号変更
会社分割により日本テレコム(子会社)を設立
- 委員会等設置会社へ移行
2003年6月に委員会等設置会社へ移行した。ボーダフォン傘下の経営体制の下で英国式のガバナンスを採用し、社外取締役主導の意思決定を導入した。なお2007年6月に監査役会設置会社へ再変更された。
- ボーダフォンホールディングスに商号変更
- ボーダフォン親会社が公開買付で持株比率96.1%へ
2004年7月にボーダフォン・インターナショナル・ホールディングスが実施した公開買付の結果、同社の持株比率が96.1%となった。よって同年10月の旧ボーダフォン吸収合併と完全子会社化の前段で、少数株主の整理が進んだ。
- (旧)ボーダフォンを吸収合併、ボーダフォンに商号変更
持株会社が事業会社を吸収合併し一体化
- 東証一部・大証一部上場廃止
ボーダフォンの完全子会社化に伴う上場廃止
- ソフトバンクがボーダフォン日本法人を買収
BBモバイルが公開買付で株式97.6%を取得、ソフトバンクの間接子会社に
孫正義率いるソフトバンクグループが約1.75兆円で買収。日本の通信業界の勢力図を塗り替え、モバイル・ブロードバンド融合戦略の起点となった - BBモバイルとの株式交換で完全子会社化
2006年8月にBBモバイル(親会社)を完全親会社とする株式交換により、同社の100%子会社となった。すなわち4月の公開買付に続く第二段階の資本整理であり、ソフトバンク傘下入りが資本構造の上で完結した。
- ソフトバンクモバイルに商号変更、ブランド名を「ソフトバンク」にボーダフォンブランドからソフトバンクブランドへの転換により、価格破壊とiPhone販売の基盤が整った
- ソフトバンクBB・ソフトバンクテレコム・ワイモバイルを吸収合併
通信ネットワーク・販売チャンネル等の相互活用を目的
固定・移動・MVNOの3社統合により、通信事業の一体運営体制を確立 - ソフトバンクに商号変更親会社のソフトバンクグループへの商号変更に伴い、通信事業子会社がソフトバンクの名を継承
- SB C&Sホールディングスを子会社化
2017年5月に通信事業と流通事業の連携強化を目的として、IT関連製品の流通・販売を行うソフトバンクコマース&サービスの親会社であるSB C&Sホールディングスを子会社化した。法人向けITソリューションへの事業領域拡張となった。
- Wireless City Planningを子会社化
2018年3月に通信ネットワーク基盤の強化を目的として、Wireless City Planningを子会社化した。AXGP方式の高速通信網を保有する子会社で、5G時代を見据えた電波・基地局資産の囲い込みとなった。
- SBメディアホールディングス、ソフトバンク・テクノロジー、SBプレイヤーズ等を子会社化
事業シナジーの追求および幅広い領域への事業展開を目的
通信以外の事業領域への拡大を加速 - LINEモバイルを子会社化
2018年4月に通信事業のサービス拡充・事業拡大を目的として、仮想移動体通信事業者であるLINEモバイルを子会社化した。MVNO領域の取り込みでサブブランド戦略を強化し、後年のLINE本体取り込みの布石となった。
- IDCフロンティアを子会社化
クラウドコンピューティングサービスの強化を目的
後のAIデータセンター戦略の布石となるクラウド基盤の獲得 - 東証一部に再上場ソフトバンクグループの資金調達戦略の一環。上場時の時価総額は約7兆円で日本の通信事業者として異例の規模
- ヤフー(現LINEヤフー)を子会社化
FinTechを含む様々な事業分野での連携・シナジー強化を目的
通信キャリアがインターネットプラットフォーム企業を傘下に収めた国内初の事例。eコマース・決済・メディアを通信基盤と統合する戦略 - ZOZOを子会社化
Zホールディングス傘下でファッションECを強化する目的
eコマース事業の強化策として国内最大のファッションECを取り込んだ - LINE(現LINEヤフー)を子会社化
Zホールディングスが日本・アジアからAIテックカンパニーを目指す統合
約8900万人のユーザー基盤を持つLINEとの統合により、コミュニケーション・検索・決済を一体化するスーパーアプリ構想の基盤を獲得 - 宮川潤一が代表取締役社長に就任
宮内謙から交代
技術畑出身の宮川がCTO経験を経て社長就任。AI・DX推進を重視する経営体制に移行 - イーエムネットジャパンを子会社化
2021年6月にインターネット広告事業での連携およびシナジー創出を目的として、イーエムネットジャパンを子会社化した。広告テクノロジー領域での事業基盤を強化し、ヤフー・LINE統合後のメディア・広告連携の補完となった。
- PayPayを子会社化
金融事業での連携強化・シナジー強化を目的
QRコード決済の国内最大手を取り込み、通信・EC・決済の三位一体モデルを構築 - 第1回社債型種類株式を東証プライム市場に上場日本初の社債型種類株式の上場。独自の資金調達手法を開拓
- Cubic Telecom Ltd.を子会社化
コネクテッドカー・IoTモビリティ領域でのグローバル展開を目的
自動車のソフトウェア化(SDCV)時代に向けた通信プラットフォームの確保 - 第2回社債型種類株式を東証プライム市場に上場