沿革年表 1909〜2025年における重要度別の出来事(合計44件)

年月区分社長/CEO出来事年度売上高純利益
重要事項会社設立
井上貞治郎氏が起業を決意
井上貞治郎氏の起業は、綿密な市場分析に基づくものではなく、10代から20代にかけて職を転々とし、大陸放浪で蓄財にも家族にも恵まれなかった人物が「自分で稼ぐしかない」という切迫感から生まれた。事業の選択も「パン屋か紙屋か」という二択から始まり、偶然目にしたドイツ製の梱包材に商機を見出すという経緯であった。だが、この偶発性の連鎖こそが、井上貞治郎氏を日本初の段ボール製造者へと導いた。失うものがない状態が大胆な意思決定を可能にし、逆境への耐性が創業初期の赤字を乗り越える原動力となった点は、創業者の資質を考えるうえで示唆に富む。
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1909
1-12月
重要事項会社設立
三成社を創業・国産初の段ボール製造
段ボールはドイツ製品の模倣から始まったが、「段ボール」という日本語の命名によって国内市場に固有のカテゴリーが生まれた。技術的な差別化ではなく、命名と国産化による価格競争力が事業の基盤となった点は、後発メーカーの参入戦略として構造的に興味深い。加えて、第一次世界大戦期に東京電気の電球輸出が急増し、梱包材需要が拡大するという外部環境の変化が事業を軌道に乗せた。国産化の判断と好機の到来が重なった構図は、創業期における計画と偶発の関係を示している。
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重要事項
5社合併により聯合紙器株式会社を設立
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1920
1-12月
日本製紙(大阪市西淀川本社)を吸収合併
競合の出現を防止するために、日本製紙(現・日本製紙とは無関係の会社)を合併。同社の工場を「千船工場(西淀川区佃7-1-60)」として稼働
1923
1-12月
大阪工場を新設(淀川工場)
一貫生産体制へ
1930
1-12月
東京電気(現・東芝)との資本提携
1936
1-12月
東京工場を新設
1937
1-12月
名古屋工場を新設
1948
1-12月
大阪証券取引所に株式上場
戦後の株式市場の再開に合わせて上場
FY50
1950/3
FY56
1956/3
売上高
33億円
当期純利益
1.2億円
FY57
1957/3
売上高
46億円
当期純利益
1.4億円
FY58
1958/3
売上高
52億円
当期純利益
1.8億円
FY59
1959/3
売上高
54億円
当期純利益
1.6億円
FY60
1960/3
売上高
77億円
当期純利益
2.2億円
FY61
1961/3
売上高
110億円
当期純利益
3.1億円
利根川製紙工場を新設
FY62
1962/3
売上高
158億円
当期純利益
4.9億円
地方工場の新設を積極化
古紙回収で全国をカバーするために、地方工場の新設を積極化
FY63
1963/3
売上高
185億円
当期純利益
6億円
創業者の井上貞治郎氏が逝去・労働争議が激化へ
FY64
1964/3
売上高
230億円
当期純利益
6億円
FY65
1965/3
売上高
242億円
当期純利益
6億円
FY66
1966/3
売上高
247億円
当期純利益
5億円
FY67
1967/3
売上高
282億円
当期純利益
4億円
三カ年計画を策定
労働争議を鎮静化するために、1968年に山野社長は経営を正常化するために「3ヵ年計画」を策定。職工・工員制度の廃止や、新入社員合宿教育・完全月給制など、レンゴーの組織改革を実施
FY68
1968/3
売上高
318億円
当期純利益
5億円
FY69
1969/3
売上高
363億円
当期純利益
2億円
FY70
1970/3
売上高
452億円
当期純利益
6億円
FY71
1971/3
売上高
547億円
当期純利益
9億円
商号を「レンゴー株式会社」に変更
FY72
1972/3
売上高
582億円
当期純利益
8億円
FY73
1973/3
売上高
686億円
当期純利益
6億円
FY74
1974/3
売上高
1,118億円
当期純利益
26億円
不況対策第8項目を発表・半期赤字に転落
オイルショックにより段ボール業界(原紙)において、供給過剰が発生。業界内では協調的な設備廃棄が進行し、レンゴーも原紙生産の縮小や、業界内の不況カルテルへの参加を決定した。
FY75
1975/3
売上高
1,076億円
当期純利益
11億円
新京都工場を新設
FY76
1976/3
売上高
1,020億円
当期純利益
5億円
FY77
1977/3
売上高
1,231億円
当期純利益
5億円
FY78
1978/3
売上高
1,375億円
当期純利益
20億円
FY79
1979/3
売上高
1,359億円
当期純利益
18億円
FY80
1980/3
売上高
1,714億円
当期純利益
20億円
FY81
1981/3
売上高
1,899億円
当期純利益
29億円
FY82
1982/3
売上高
1,843億円
当期純利益
14億円
FY83
1983/3
売上高
1,769億円
当期純利益
30億円
FY84
1984/3
売上高
1,829億円
当期純利益
21億円
FY85
1985/3
売上高
1,998億円
当期純利益
14億円
千葉工場を新設
FY86
1986/3
マレーシア合弁事業に資本参加
海外進出を本格化
FY91
1991/3
軟包装営業部を新設
福井化学工業を合併(金津工場・武生工場)
FY92
1992/3
売上高
3,128億円
当期純利益
43億円
FY93
1993/3
売上高
2,848億円
当期純利益
33億円
三田工場を新設(大阪工場を移転)
FY94
1994/3
売上高
2,720億円
当期純利益
30億円
旧仙台工場跡地にショッピングセンターを着工
新潟段ボール・旭川レンゴーを合併
FY95
1995/3
売上高
2,816億円
当期純利益
22億円
FY96
1996/3
売上高
2,870億円
当期純利益
13億円
FY97
1997/3
売上高
2,917億円
当期純利益
32億円
FY98
1998/3
売上高
2,851億円
当期純利益
26億円
大坪清
朋和産業を子会社・軟包装事業に進出
FY99
1999/3
売上高
2,779億円
当期純利益
14億円
大坪清
セッツ(旧摂津板紙)を合併
FY00
2000/3
売上高
3,544億円
当期純利益
60億円
住友商事元副社長・大坪清氏が社長就任
摂津板紙(セッツ)とレンゴーの合併に際して、調整役として奔走した大坪氏がレンゴーの社長に就任。レンゴーの創業家である長谷川薫氏による要請であり、レンゴーとしては住友商事という社外から社長を迎え入れる代表異動となった。
大坪清
丸三製紙を子会社化
FY01
2001/3
売上高
3,812億円
当期純利益
37億円
大坪清
FY02
2002/3
売上高
3,712億円
当期純利益
5億円
大坪清
FY03
2003/3
売上高
3,643億円
当期純利益
-28億円
大坪清
FY04
2004/3
売上高
3,750億円
当期純利益
38億円
大坪清
FY05
2005/3
売上高
3,911億円
当期純利益
109億円
大坪清
大和紙器の神奈川工場跡地を譲渡
住友商事及び住友不動産に対して、子会社である大和紙器の神奈川工場の跡地を売却。譲渡価格は59億円であり、レンゴーは特別利益として固定資産売却益55億円を計上した。跡地は住友不動産による分譲マンション「パークスクエア湘南茅ヶ崎(2008年竣工)」として再開発された
FY06
2006/3
売上高
4,021億円
当期純利益
130億円
葛飾工場と京都工場のリニューアル(投資額60億円)
https://www.rengo.co.jp/news/2005/20050518.html
重要事項業務提携
大坪清
日本製紙・住友商事・レンゴーの3社で戦略提携を締結(のちに解消)
歴史的意義yutaka sugiura
2006年の3社提携は、王子製紙による北越製紙へのTOBという外圧を契機に成立した。株式持ち合いと経営統合の模索を同時に打ち出したが、防衛目的の提携と前向きな統合では意思決定の温度差が生じやすい。外圧が去れば統合の推進力も失われるという構図はM&Aにおいて典型的であり、リーマンショックという外部環境の変化がその構造的弱さを顕在化させた。結果としてレンゴーは単独路線を選択し、のちのトライウォール買収に代表される独自の海外展開戦略へと舵を切ることになる。
FY07
2007/3
売上高
4,129億円
当期純利益
94億円
大坪清
FY08
2008/3
売上高
4,353億円
当期純利益
56億円
大坪清
新京都事業所を発足(段ボール・紙器一体型工場)
FY09
2009/3
売上高
4,466億円
当期純利益
78億円
大坪清
子会社のハマダ印刷機械を解散
2002年に買収した完全子会社・ハマダ印刷機械の業績悪化により同社の解散を決定。2010年3月期に事業整理損失として29億円(単体ベースでは49億円の損失)を特別損失として計上
FY10
2010/3
売上高
4,573億円
当期純利益
169億円
川崎工場跡地を売却・売却益65億円
川崎工場の跡地(2007年10月閉鎖)をオリックス不動産に売却。レンゴーは固定資産売却益65億円を計上。ハマダ印刷機械の損失を補填する形となり、FY2009の当期純利益は78億円に着地した。なお、川崎工場の跡地は商業施設「EARTHクロスガーデン川崎店」として再開発された
大坪清
福島矢吹工場を新設(115億円)
FY11
2011/3
売上高
4,748億円
当期純利益
102億円
大坪清
板紙・段ボールを値上げ(+10%)
リーマンショックからの景気回復を受けて、基準価格を値上げ改定
FY12
2012/3
売上高
4,926億円
親会社株主に帰属する当期純利益
71億円
大坪清
新仙台工場を新設(投資額100億円)
FY13
2013/3
売上高
5,026億円
親会社株主に帰属する当期純利益
129億円
独占禁止法に違反・公正取引委員会が立ち入り検査
段ボールおよび原紙について、公正取引委員会がレンゴーを「独占禁止法」の疑いで立ち入り調査を実施。この結果、違反が認められたことから、レンゴーは約60億円の課徴金の支払い義務を負った。これを受けて、特別損失として59億円を計上へ
大坪清
中国の子会社持分を譲渡(赤字につき事業縮小へ)
中国では段ボールの需要が急増したが、現地企業が優勢となり、レンゴーは苦戦。2013年7月に現地合弁会社の株式を一部売却し、中国事業を縮小
FY14
2014/3
売上高
5,231億円
親会社株主に帰属する当期純利益
37億円
新名古屋工場を新設・旧名古屋工場跡地を売却
名古屋市東区砂田橋4-1-52に存在した名古屋工場の跡地を住友不動産に売却。簿価2億円に対して、譲渡価格は96億円となり、売却益として90億円を計上
大坪清
FY15
2015/3
売上高
5,226億円
親会社株主に帰属する当期純利益
57億円
大坪清
FY16
2016/3
売上高
5,325億円
親会社株主に帰属する当期純利益
98億円
大坪清
トライウォールを買収・重包装事業でグローバル展開へ
レンゴーは2009年に日本マタイを子会社化し重包装事業に進出していた。その後、海外展開を本格化するため2016年10月に香港のトライウォールを244億円で買収。レンゴー最大規模のM&Aとなった。2016年には欧州(ドイツ)強化のため現地2社を計323億円で取得。トライウォール経由で経営し、重包装事業の海外展開を推進した。
FY17
2017/3
売上高
5,454億円
親会社株主に帰属する当期純利益
138億円
大坪清
原紙生産体制を再編・淀川工場での生産終了
1930年に稼働したレンゴーの主力工場であった淀川工場において、原紙生産を終了。
FY18
2018/3
売上高
6,057億円
親会社株主に帰属する当期純利益
166億円
大坪清
買収防衛策を廃止決議
FY19
2019/3
売上高
6,531億円
親会社株主に帰属する当期純利益
171億円
川本洋祐
FY20
2020/3
売上高
6,837億円
親会社株主に帰属する当期純利益
277億円
川本洋祐
FY21
2021/3
売上高
6,807億円
親会社株主に帰属する当期純利益
285億円
川本洋祐
FY22
2022/3
売上高
7,469億円
親会社株主に帰属する当期純利益
281億円
川本洋祐
FY23
2023/3
売上高
8,460億円
親会社株主に帰属する当期純利益
204億円
川本洋祐
愛媛東温工場を新設(投資額140億円)
FY24
2024/3
売上高
9,007億円
親会社株主に帰属する当期純利益
330億円
川本洋祐
子会社アームエル東セロを発足
FY25
2025/3
売上高
9,932億円
親会社株主に帰属する当期純利益
289億円
  1. 日本製紙(大阪市西淀川本社)を吸収合併

    競合の出現を防止するために、日本製紙(現・日本製紙とは無関係の会社)を合併。同社の工場を「千船工場(西淀川区佃7-1-60)」として稼働

  2. 大阪工場を新設(淀川工場)

    一貫生産体制へ

  3. 東京電気(現・東芝)との資本提携
  4. 東京工場を新設
  5. 名古屋工場を新設
  6. 大阪証券取引所に株式上場

    戦後の株式市場の再開に合わせて上場

  7. 利根川製紙工場を新設
  8. 地方工場の新設を積極化

    古紙回収で全国をカバーするために、地方工場の新設を積極化

  9. 創業者の井上貞治郎氏が逝去・労働争議が激化へ
  10. 三カ年計画を策定

    労働争議を鎮静化するために、1968年に山野社長は経営を正常化するために「3ヵ年計画」を策定。職工・工員制度の廃止や、新入社員合宿教育・完全月給制など、レンゴーの組織改革を実施

  11. 商号を「レンゴー株式会社」に変更
  12. 不況対策第8項目を発表・半期赤字に転落

    オイルショックにより段ボール業界(原紙)において、供給過剰が発生。業界内では協調的な設備廃棄が進行し、レンゴーも原紙生産の縮小や、業界内の不況カルテルへの参加を決定した。

  13. 新京都工場を新設
  14. 千葉工場を新設
  15. マレーシア合弁事業に資本参加

    海外進出を本格化

  16. 軟包装営業部を新設
  17. 福井化学工業を合併(金津工場・武生工場)
  18. 三田工場を新設(大阪工場を移転)
  19. 旧仙台工場跡地にショッピングセンターを着工
  20. 新潟段ボール・旭川レンゴーを合併
  21. 朋和産業を子会社・軟包装事業に進出
  22. セッツ(旧摂津板紙)を合併
  23. 住友商事元副社長・大坪清氏が社長就任

    摂津板紙(セッツ)とレンゴーの合併に際して、調整役として奔走した大坪氏がレンゴーの社長に就任。レンゴーの創業家である長谷川薫氏による要請であり、レンゴーとしては住友商事という社外から社長を迎え入れる代表異動となった。

  24. 丸三製紙を子会社化
  25. 大和紙器の神奈川工場跡地を譲渡

    住友商事及び住友不動産に対して、子会社である大和紙器の神奈川工場の跡地を売却。譲渡価格は59億円であり、レンゴーは特別利益として固定資産売却益55億円を計上した。跡地は住友不動産による分譲マンション「パークスクエア湘南茅ヶ崎(2008年竣工)」として再開発された

  26. 葛飾工場と京都工場のリニューアル(投資額60億円)

    https://www.rengo.co.jp/news/2005/20050518.html

  27. 業務提携
    日本製紙・住友商事・レンゴーの3社で戦略提携を締結(のちに解消)
    2006年の3社提携は、王子製紙による北越製紙へのTOBという外圧を契機に成立した。株式持ち合いと経営統合の模索を同時に打ち出したが、防衛目的の提携と前向きな統合では意思決定の温度差が生じやすい。外圧が去れば統合の推進力も失われるという構図はM&Aにおいて典型的であり、リーマンショックという外部環境の変化がその構造的弱さを顕在化させた。結果としてレンゴーは単独路線を選択し、のちのトライウォール買収に代表される独自の海外展開戦略へと舵を切ることになる。
  28. 新京都事業所を発足(段ボール・紙器一体型工場)
  29. 子会社のハマダ印刷機械を解散

    2002年に買収した完全子会社・ハマダ印刷機械の業績悪化により同社の解散を決定。2010年3月期に事業整理損失として29億円(単体ベースでは49億円の損失)を特別損失として計上

  30. 川崎工場跡地を売却・売却益65億円

    川崎工場の跡地(2007年10月閉鎖)をオリックス不動産に売却。レンゴーは固定資産売却益65億円を計上。ハマダ印刷機械の損失を補填する形となり、FY2009の当期純利益は78億円に着地した。なお、川崎工場の跡地は商業施設「EARTHクロスガーデン川崎店」として再開発された

  31. 福島矢吹工場を新設(115億円)
  32. 板紙・段ボールを値上げ(+10%)

    リーマンショックからの景気回復を受けて、基準価格を値上げ改定

  33. 新仙台工場を新設(投資額100億円)
  34. 独占禁止法に違反・公正取引委員会が立ち入り検査

    段ボールおよび原紙について、公正取引委員会がレンゴーを「独占禁止法」の疑いで立ち入り調査を実施。この結果、違反が認められたことから、レンゴーは約60億円の課徴金の支払い義務を負った。これを受けて、特別損失として59億円を計上へ

  35. 中国の子会社持分を譲渡(赤字につき事業縮小へ)

    中国では段ボールの需要が急増したが、現地企業が優勢となり、レンゴーは苦戦。2013年7月に現地合弁会社の株式を一部売却し、中国事業を縮小

  36. 新名古屋工場を新設・旧名古屋工場跡地を売却

    名古屋市東区砂田橋4-1-52に存在した名古屋工場の跡地を住友不動産に売却。簿価2億円に対して、譲渡価格は96億円となり、売却益として90億円を計上

  37. トライウォールを買収・重包装事業でグローバル展開へ

    レンゴーは2009年に日本マタイを子会社化し重包装事業に進出していた。その後、海外展開を本格化するため2016年10月に香港のトライウォールを244億円で買収。レンゴー最大規模のM&Aとなった。2016年には欧州(ドイツ)強化のため現地2社を計323億円で取得。トライウォール経由で経営し、重包装事業の海外展開を推進した。

  38. 原紙生産体制を再編・淀川工場での生産終了

    1930年に稼働したレンゴーの主力工場であった淀川工場において、原紙生産を終了。

  39. 買収防衛策を廃止決議
  40. 愛媛東温工場を新設(投資額140億円)
  41. 子会社アームエル東セロを発足