古河電工の沿革(1896〜2025年)
古河電工の創業から現在までの主要な出来事・経営判断・組織変化を年月順に一覧できる沿革(社史年表)ページです。 各年の売上高・純利益などの業績推移と、歴史的意義の解説をあわせて掲載しています。 社史・報道資料などの公開情報をもとに重要事項を判断の上、作成しています。
| 年度 | 売上高 | 純利益 | 年月 | 区分 | 出来事 | 歴史的意義 |
|---|---|---|---|---|---|---|
1896 1-12月 | 創業 | 横浜電線製造株式会社として設立 古河財閥が足尾銅山の銅を加工するために設立 | 古河財閥の垂直統合戦略から生まれ、日本の電線・電機工業の源流となった | |||
1920 1-12月 | 組織 | 古河鉱業から日光電気精銅所を取得し商号を古河電気工業に変更 日光事業所として電気銅生産を開始 | 電線メーカーから非鉄金属総合メーカーへの第一歩となり、現商号の出発点となった | |||
1921 1-12月 | M&A | 九州電線製造を買収し九州事業所を設置 | ||||
1938 1-12月 | 設備 | 兵庫県尼崎市に大阪伸銅所(後の銅管事業)を新設 | ||||
FY50 1950/3 | 上場 | 東京証券取引所に株式上場 | ||||
FY51 1951/3 | 子会社 | 古河電池株式会社を設立 電池部門を分離独立 | ||||
FY59 1959/3 | 設備 | 神奈川県平塚市に平塚電線製造所を新設 | ||||
FY61 1961/3 | 設備 | 千葉県市原市に千葉電線製造所を新設 | ||||
FY71 1971/3 | 設備 | 三重県亀山市に三重工場を新設 後の情報通信ケーブル主力拠点 | ||||
FY82 1982/3 | M&A | 古河金属工業を吸収合併 非鉄金属総合メーカーとしての事業基盤を強化 | ||||
FY90 1990/3 | 子会社 | 北米にJDSUを合弁設立 光関連部品メーカー | ネットバブル期に2兆円の含み益を生み、ルーセント光ファイバ部門買収の資金源となった | |||
FY92 1992/3 | 売上高 7,552億円 | 当期純利益 83億円 | ||||
FY93 1993/3 | 売上高 7,222億円 | 当期純利益 54億円 | ||||
FY94 1994/3 | 売上高 6,598億円 | 当期純利益 8億円 | 組織 | 古河アルミニウム工業・福井圧延を吸収合併 軽金属事業を製販一本化 | ||
FY95 1995/3 | 売上高 6,709億円 | 当期純利益 32億円 | 人事 | 古河潤之助が代表取締役社長に就任 古河家5代目当主 | ネットバブル期の経営判断を主導し、後にルーセント光ファイバ部門買収の責任を問われて2003年に退任した | |
FY96 1996/3 | 売上高 7,033億円 | 当期純利益 65億円 | ||||
FY97 1997/3 | 売上高 7,542億円 | 当期純利益 126億円 | ||||
FY98 1998/3 | 売上高 7,992億円 | 当期純利益 136億円 | ||||
FY99 1999/3 | 売上高 7,266億円 | 当期純利益 27億円 | ||||
FY00 2000/3 | 売上高 6,965億円 | 当期純利益 351億円 | 業績 | ネットバブルで時価総額が約1兆円に急騰 光ファイバ・光通信機器の需要期待 | ||
FY01 2001/3 | 売上高 8,269億円 | 当期純利益 1,673億円 | ||||
FY02 2002/3 | 売上高 7,714億円 | 当期純利益 -33億円 | M&A | 米ルーセントの光ファイバ・ケーブル部門を買収しOFSとして運営 古河電工負担額約2,250億円、JDS株売却1,100億円+銀行借入900億円で資金手当 | 世界シェア2位確保を狙った大型買収だったが、直後のバブル崩壊で1,000億円超の赤字を生み出し、20年以上尾を引く負の遺産となった | |
FY03 2003/3 | 売上高 7,106億円 | 当期純利益 -1,140億円 | 業績 | OFSの業績悪化で1,140億円の最終赤字に転落 ネットバブル崩壊でOFSの通信機器需要が激減 | ルーセント買収の代償が現実化し、同社の財務構造を長期間圧迫する原因となった | |
FY04 2004/3 | 売上高 7,398億円 | 当期純利益 -1,401億円 | 人事 | 古河潤之助が社長退任し代表取締役会長へ 吉田政雄に交代 | ルーセント買収失敗の責任を取る形での退任となった | |
| 組織 | 軽金属事業部門を会社分割しスカイアルミニウム(古河スカイ)に承継 昭和電工のアルミ事業と統合 | アルミ事業の切り出しは、OFS買収失敗後の構造改革の一環として実施された | ||||
| 業績 | 再び1,401億円の最終赤字に転落 OFS関連の追加損失 | 2期連続で巨額赤字となり、有利子負債910億円を抱えた財務状況の悪化が続いた | ||||
FY05 2005/3 | 売上高 7,758億円 | 当期純利益 158億円 | 組織 | 電力事業部門を持分法適用関連会社のビスキャスに営業譲渡 | 電力ケーブル事業の切り出しも構造改革の一環 | |
FY06 2006/3 | 売上高 8,725億円 | 当期純利益 255億円 | 上場 | 古河スカイ(現UACJ)を東証一部に上場 | ||
FY07 2007/3 | 売上高 11,047億円 | 当期純利益 297億円 | ||||
FY08 2008/3 | 売上高 11,742億円 | 当期純利益 152億円 | ||||
FY09 2009/3 | 売上高 10,328億円 | 当期純利益 -374億円 | 業績 | リーマンショックで374億円の最終赤字 | ||
FY10 2010/3 | 売上高 8,096億円 | 当期純利益 97億円 | ||||
FY11 2011/3 | 売上高 9,257億円 | 当期純利益 122億円 | ||||
FY12 2012/3 | 売上高 9,188億円 | 当期純利益 -111億円 | 業績 | 米国反トラスト法違反で152億円の罰課金を特別損失計上 自動車向けワイヤーハーネスの価格操作・不正入札(2000年1月から約10年) | 社員3名が米国で禁固刑を受けて収監された | |
| 業績 | 2期連続で最終赤字(111億円) | |||||
FY13 2013/3 | 売上高 9,247億円 | 当期純利益 35億円 | 人事 | 柴田光義が代表取締役社長に就任 | ||
FY14 2014/3 | 売上高 9,317億円 | 当期純利益 56億円 | 組織 | 古河スカイが住友軽金属工業を吸収合併しUACJに商号変更 古河電工の持分法適用関連会社化 | アルミ事業の再編が完了し、古河電工本体からさらに距離を置く形となった | |
FY15 2015/3 | 売上高 8,678億円 | 当期純利益 73億円 | ||||
FY16 2016/3 | 売上高 8,748億円 | 当期純利益 100億円 | M&A | ビスキャスから海外電力ケーブル事業を譲り受け | ||
FY17 2017/3 | 売上高 8,433億円 | 当期純利益 175億円 | M&A | ビスキャスから国内電力ケーブル事業を譲り受け | ||
FY18 2018/3 | 売上高 9,673億円 | 当期純利益 285億円 | 人事 | 小林敬一が代表取締役社長に就任 | ||
| 業績 | 東海理化子会社との製品リコール関連訴訟で特別損失計上開始 FY17〜FY19の3ヵ年で累計313億円の製品補償引当金繰入 | |||||
FY19 2019/3 | 売上高 9,915億円 | 当期純利益 291億円 | ||||
FY20 2020/3 | 売上高 9,144億円 | 当期純利益 176億円 | ||||
FY21 2021/3 | 売上高 8,116億円 | 当期純利益 100億円 | 組織 | 銅管事業・太物巻線事業を切り出し 銅管はDaishin P&T(現奥村金属)へ、太物巻線はEssex Furukawa Magnet Wire LLCへ承継 | 非コア事業の切り出しを加速し、情報通信・電装・機能製品への集中を明確化した | |
FY22 2022/3 | 売上高 9,304億円 | 当期純利益 100億円 | ||||
FY23 2023/3 | 売上高 10,663億円 | 当期純利益 158億円 | 上場 | 東証市場区分見直しによりプライム市場へ移行 | ||
| M&A | 東京特殊電線(現TOTOKU)をカーライルに売却 2012年3月に第三者割当増資で子会社化していた | |||||
FY24 2024/3 | 売上高 10,565億円 | 当期純利益 65億円 | 人事 | 森平英也が代表取締役社長に就任 小林敬一から交代 | ||
| 組織 | Essex Furukawa Magnet Wire LLCの株式を譲渡し持分法適用から除外 太物巻線事業の切り離しが完了 | |||||
| 組織 | UACJ株式の一部を譲渡し持分法適用から除外 | 2003年以来20年以上続いたアルミ事業との資本関係を事実上終了した | ||||
| M&A | 子会社古河電池を投資ファンドに売却 AP78ほかへ譲渡、古河電工は20%の継続保有 | 鉛蓄電池事業の切り出しで事業ポートフォリオの絞り込みが進んだ | ||||
2025 1-12月 | 業績 | 売上高1兆2,018億円・経常利益486億円で業績回復 データセンター関連製品需要の本格化 | データセンター市場の拡大で、2001年のOFS買収が20年以上を経て実を結ぶ形となった | |||
| 組織 | 光ファイバ・ケーブル事業を再編しLightera発足 日本・OFS(北米・欧州)・FEL(中南米)を統合 | 2001年のOFS買収以来の光ファイバ体制を統合ブランド化し、データセンター需要取り込みへ再構築した | ||||
| 設備 | DFBレーザチップの追加増産投資を発表 データセンター需要急拡大への対応 |
- 横浜電線製造株式会社として設立
古河財閥が足尾銅山の銅を加工するために設立
古河財閥の垂直統合戦略から生まれ、日本の電線・電機工業の源流となった - 古河鉱業から日光電気精銅所を取得し商号を古河電気工業に変更
日光事業所として電気銅生産を開始
電線メーカーから非鉄金属総合メーカーへの第一歩となり、現商号の出発点となった - 九州電線製造を買収し九州事業所を設置
- 兵庫県尼崎市に大阪伸銅所(後の銅管事業)を新設
- 東京証券取引所に株式上場
- 古河電池株式会社を設立
電池部門を分離独立
- 神奈川県平塚市に平塚電線製造所を新設
- 千葉県市原市に千葉電線製造所を新設
- 三重県亀山市に三重工場を新設
後の情報通信ケーブル主力拠点
- 古河金属工業を吸収合併
非鉄金属総合メーカーとしての事業基盤を強化
- 北米にJDSUを合弁設立
光関連部品メーカー
ネットバブル期に2兆円の含み益を生み、ルーセント光ファイバ部門買収の資金源となった - 古河アルミニウム工業・福井圧延を吸収合併
軽金属事業を製販一本化
- 古河潤之助が代表取締役社長に就任
古河家5代目当主
ネットバブル期の経営判断を主導し、後にルーセント光ファイバ部門買収の責任を問われて2003年に退任した - ネットバブルで時価総額が約1兆円に急騰
光ファイバ・光通信機器の需要期待
- 米ルーセントの光ファイバ・ケーブル部門を買収しOFSとして運営
古河電工負担額約2,250億円、JDS株売却1,100億円+銀行借入900億円で資金手当
世界シェア2位確保を狙った大型買収だったが、直後のバブル崩壊で1,000億円超の赤字を生み出し、20年以上尾を引く負の遺産となった - OFSの業績悪化で1,140億円の最終赤字に転落
ネットバブル崩壊でOFSの通信機器需要が激減
ルーセント買収の代償が現実化し、同社の財務構造を長期間圧迫する原因となった - 古河潤之助が社長退任し代表取締役会長へ
吉田政雄に交代
ルーセント買収失敗の責任を取る形での退任となった - 軽金属事業部門を会社分割しスカイアルミニウム(古河スカイ)に承継
昭和電工のアルミ事業と統合
アルミ事業の切り出しは、OFS買収失敗後の構造改革の一環として実施された - 再び1,401億円の最終赤字に転落
OFS関連の追加損失
2期連続で巨額赤字となり、有利子負債910億円を抱えた財務状況の悪化が続いた - 電力事業部門を持分法適用関連会社のビスキャスに営業譲渡電力ケーブル事業の切り出しも構造改革の一環
- 古河スカイ(現UACJ)を東証一部に上場
- リーマンショックで374億円の最終赤字
- 米国反トラスト法違反で152億円の罰課金を特別損失計上
自動車向けワイヤーハーネスの価格操作・不正入札(2000年1月から約10年)
社員3名が米国で禁固刑を受けて収監された - 2期連続で最終赤字(111億円)
- 柴田光義が代表取締役社長に就任
- 古河スカイが住友軽金属工業を吸収合併しUACJに商号変更
古河電工の持分法適用関連会社化
アルミ事業の再編が完了し、古河電工本体からさらに距離を置く形となった - ビスキャスから海外電力ケーブル事業を譲り受け
- ビスキャスから国内電力ケーブル事業を譲り受け
- 小林敬一が代表取締役社長に就任
- 東海理化子会社との製品リコール関連訴訟で特別損失計上開始
FY17〜FY19の3ヵ年で累計313億円の製品補償引当金繰入
- 銅管事業・太物巻線事業を切り出し
銅管はDaishin P&T(現奥村金属)へ、太物巻線はEssex Furukawa Magnet Wire LLCへ承継
非コア事業の切り出しを加速し、情報通信・電装・機能製品への集中を明確化した - 東証市場区分見直しによりプライム市場へ移行
- 東京特殊電線(現TOTOKU)をカーライルに売却
2012年3月に第三者割当増資で子会社化していた
- 森平英也が代表取締役社長に就任
小林敬一から交代
- Essex Furukawa Magnet Wire LLCの株式を譲渡し持分法適用から除外
太物巻線事業の切り離しが完了
- UACJ株式の一部を譲渡し持分法適用から除外2003年以来20年以上続いたアルミ事業との資本関係を事実上終了した
- 子会社古河電池を投資ファンドに売却
AP78ほかへ譲渡、古河電工は20%の継続保有
鉛蓄電池事業の切り出しで事業ポートフォリオの絞り込みが進んだ - 売上高1兆2,018億円・経常利益486億円で業績回復
データセンター関連製品需要の本格化
データセンター市場の拡大で、2001年のOFS買収が20年以上を経て実を結ぶ形となった - 光ファイバ・ケーブル事業を再編しLightera発足
日本・OFS(北米・欧州)・FEL(中南米)を統合
2001年のOFS買収以来の光ファイバ体制を統合ブランド化し、データセンター需要取り込みへ再構築した - DFBレーザチップの追加増産投資を発表
データセンター需要急拡大への対応
参考文献・出所
有価証券報告書
日経ビジネス 2001/10/8
決算説明会 FY25-2Q
決算説明会 FY26-3Q