メルカリの沿革・歴史的証言
2013年〜2025年
メルカリの2013年〜2025年の主要な出来事・経営判断・組織変化を年月順に並べた沿革(社史年表)と、経営者・当事者の歴史的証言
| 年度 | 売上高 | 純利益 | 年月 | 区分 | 出来事 | 歴史的意義 |
|---|---|---|---|---|---|---|
FY13 2013/6 | 売上高 0億円 | 経常利益 -0.02億円 | 会社設立 | 株式会社コウゾウを設立(現メルカリ) | ウノウ売却経験者が選んだ「スマホ×CtoC」という勝負所 | |
FY14 2014/6 | 売上高 0億円 | 経常利益 -13.7億円 | スマホアプリ「メルカリ」をリリース | オークションではなく「即決価格」を選んだ設計思想 | ||
組織再編 | 社名を株式会社メルカリに変更 アプリ名「メルカリ」と社名を一致させるため、設立時の「株式会社コウゾウ」から「株式会社メルカリ」へ社名を変更した。アプリのブランド浸透を優先し、企業名としても統一を図った。 | |||||
Mercari, Inc.を設立(米国) | ||||||
14.5億円を調達・テレビCMの放映 | スタートアップがテレビCMに踏み切った異例の判断 | |||||
FY15 2015/6 | 売上高 42億円 | 経常利益 -10.9億円 | 海外進出 | 米国で「Mercari」の提供を開始 米国子会社Mercari, Inc.を通じてCtoCマーケットプレイス「Mercari」を米国で提供開始した。日本国内モデルを米国市場に展開する形で、海外展開の第一歩を踏み出した。 | ||
販売手数料を有料化。売上計上を開始 ユーザーの拡大を受けてメルカリの出品者に対する手数料の徴収を開始。取引完了時点の出品者に対して売上高の10%を手数料として徴収。2014/10/1 9:00以降に出品された商品が対象で、メルカリは収益化のフェーズへ。ユーザーには9/26メールで通知しており猶予期間はわずか4日。プレスリリースは見当たらず。実質的な値上げで、プレスによる発表を回避したと推察される | ||||||
本社を六本木ヒルズに移転 著名ビルに入居して人員採用を強化 | ||||||
ヤマト運輸と提携 | ||||||
FY16 2016/6 | 売上高 122億円 | 親会社株主に帰属する当期純利益 -3億円 | 完全子会社ソウゾウを設立 CtoCのメルカリ以外の新規事業を本格化。特にシェアサイクルの「メルチャリ」に投資するも撤退へ | |||
Mercari Europe Ltd.を設立(英国) | ||||||
「メルカリ」で匿名配送サービスを開始 ヤマト運輸との連携を活用し、出品者・購入者がそれぞれの住所・氏名を相手に開示せず取引できる匿名配送機能を導入した。CtoC取引における個人情報懸念を緩和し、利用者層を広げる狙いがあった。 | ||||||
83.5億円を資金調達 | 評価額1200億円の調達が固定化した「広告先行型」の成長構造 | |||||
FY17 2017/6 | 売上高 220億円 | 親会社株主に帰属する当期純利益 -42億円 | 企業買収 | ザワット株式会社を100%子会社化 ブランド品フリマアプリ「スマオク」を運営するザワット株式会社を完全子会社化した。CtoCマーケットプレイスの周辺領域に対する事業ポートフォリオ拡張の一環であった。 | ||
FY18 2018/6 | 売上高 357億円 | 親会社株主に帰属する当期純利益 -70億円 | メルペイを設立。決済の内製化に注力 | |||
新規事業 | シェアサイクル「メルチャリ」を福岡で開始 子会社ソウゾウを通じて福岡市内でシェアサイクル事業を開始した。メルカリ以外の生活関連サービスの実証を狙ったが、後にシェアサイクル事業からは撤退した。 | |||||
東証マザーズに株式上場 上場初日の終値ベースで時価総額7100億円を突破。ベンチャー企業の大型上場として注目を浴びたが、半年後に株価1/3へ | ||||||
FY19 2019/6 | 売上高 516億円 | 親会社株主に帰属する当期純利益 -138億円 | マイクロサービス化の開始を公表 | 「逆コンウェイの法則」で組織まで分割した野心と誤算 | ||
マイケル社を買収 自動車関連SNSサービス「CARTUNE」を展開するマイケル社(FY2019の営業赤字2億円)を12億円で買収。しかし、2020年6月時にのれん減損を計上した上で、イード社への事業売却を決定 | ||||||
新規事業 | メルペイがスマホ決済サービスを開始 国内子会社メルペイがスマホ決済「メルペイ」の提供を開始した。フリマで得た売上金を実店舗・ネット決済で利用できる動線を整え、「メルカリ経済圏」の構築に着手した。 | |||||
FY20 2020/6 | 売上高 762億円 | 親会社株主に帰属する当期純利益 -228億円 | 鹿島アントラーズの株式取得 メルカリの認知向上のため、サッカークラブの運営に参入。株式61.6%を約15億円で取得すると発表。取得先は大株主の日本製鉄(新日本製鐵)から | |||
フリマアプリの競争激化 2019年10月にヤフーが「PayPayフリマ」のサービス提供を開始してメルカリに宣戦布告。PayPayフリマは2022年10月までの3年間でダウンロード数1500万件を突破し、スマホのフリマアプリをめぐる競争が激化へ | ||||||
メルペイがOrigamiを買収 | ||||||
業務提携 | NTTドコモとの業務提携を開始 ドコモのd払い・dポイント基盤との連携を含む業務提携を開始した。決済・ポイント領域での顧客接点拡張と、メルペイ加盟店ネットワークの実質的拡張を図った。 | |||||
FY21 2021/6 | 売上高 1,061億円 | 親会社株主に帰属する当期純利益 57億円 | BASEの株式6%を約70億円で売却 保有していたBASE社の株式を完全売却。売却先はメリルリンチ証券で市場外取引による。FY2021にメルカリは投資有価証券売却益(特別利益)として70億円を計上 | |||
完全子会社ソウゾウを設立(2代目) | CtoC基盤でBtoCを成立させる実験と28億円の授業料 | |||||
新規事業 | 国内子会社メルコインを設立 暗号資産・ブロックチェーン領域の事業を担う子会社としてメルコインを設立した。後にビットコイン取引・イーサリアム取扱いを展開する基盤となった。 | |||||
情報漏洩・不正決済が継続的に発生 | 半年で32億円の不正補償が突きつけた統制コストの現実 | |||||
Mercari, Inc.で巨額減損を計上 | 累計181億円の減損が示す米国CtoC市場の壁 | |||||
FY22 2022/6 | 売上高 1,470億円 | 親会社株主に帰属する当期純利益 -76億円 | 「メルカリShops」の提供を開始 子会社ソウゾウが、メルカリ上に法人・個人事業主がネットショップを開設できる「メルカリShops」の提供を開始した。CtoC基盤の上にBtoCを乗せる試みであった。 | |||
株式上場 | 東証プライム市場へ移行 東京証券取引所の市場区分再編に伴い、マザーズからプライム市場へ移行した。グローバル投資家を含むより広い投資家層への訴求が可能となった。 | |||||
FY23 2023/6 | 売上高 1,720億円 | 親会社株主に帰属する当期純利益 131億円 | 新規事業 | 「メルカード」の提供を開始 メルペイが独自AI与信を活用したクレジットカード「メルカード」の提供を開始した。メルカリでの取引データを与信に組み込み、後払い・カード経済圏の拡張を図った。一方で未収入金増・貸倒リスクへの注視点ともなった。 | ||
新規事業 | メルコインがビットコイン取引サービスを開始 メルカリ上で売上金を活用したビットコイン取引が可能となるサービスをメルコインが提供開始した。フリマと暗号資産を結節点とする新たな顧客動線を整えた。 | |||||
未収入金が増加 メルペイを通じた「定額払い」「メルカード」の提供により、後払いの増加によって未収入金がYoYで353億円増加。この結果、営業キャッシュフローはマイナスとなり悪化した。また、FY2023期末時点の貸倒引当金は54億円であり、あと払いによる潜在的な財務リスクが発生 | ||||||
FY24 2024/6 | 売上高 1,874億円 | 親会社株主に帰属する当期純利益 144億円 | 組織再編 | 指名委員会等設置会社へ移行 監査役会設置会社から指名委員会等設置会社へガバナンス体制を移行した。経営の監督と執行を分離し、指名・報酬・監査を独立委員会が担う形へ移した。 | ||
新規事業 | 「メルカリハロ」を提供開始 空き時間に短時間勤務先を見つけられる「メルカリハロ」の提供を開始した。フリマで構築したユーザー基盤を労働マッチング領域へ拡張する取り組みであった。 | |||||
FY25 2025/6 | 売上高 1,926億円 | 親会社株主に帰属する当期純利益 261億円 | 海外進出 | メルカリ越境取引で台湾に進出 メルカリ越境取引機能を通じて、台湾の購入者が日本のメルカリ商品を購入できる体制を構築した。日本側の出品在庫を海外需要に開放する形で越境機能の拡張を図った。 |
- 株式会社コウゾウを設立(現メルカリ)ウノウ売却経験者が選んだ「スマホ×CtoC」という勝負所
- スマホアプリ「メルカリ」をリリースオークションではなく「即決価格」を選んだ設計思想
- 社名を株式会社メルカリに変更
アプリ名「メルカリ」と社名を一致させるため、設立時の「株式会社コウゾウ」から「株式会社メルカリ」へ社名を変更した。アプリのブランド浸透を優先し、企業名としても統一を図った。
- Mercari, Inc.を設立(米国)
- 14.5億円を調達・テレビCMの放映スタートアップがテレビCMに踏み切った異例の判断
- 米国で「Mercari」の提供を開始
米国子会社Mercari, Inc.を通じてCtoCマーケットプレイス「Mercari」を米国で提供開始した。日本国内モデルを米国市場に展開する形で、海外展開の第一歩を踏み出した。
- 販売手数料を有料化。売上計上を開始
ユーザーの拡大を受けてメルカリの出品者に対する手数料の徴収を開始。取引完了時点の出品者に対して売上高の10%を手数料として徴収。2014/10/1 9:00以降に出品された商品が対象で、メルカリは収益化のフェーズへ。ユーザーには9/26メールで通知しており猶予期間はわずか4日。プレスリリースは見当たらず。実質的な値上げで、プレスによる発表を回避したと推察される
- 本社を六本木ヒルズに移転
著名ビルに入居して人員採用を強化
- ヤマト運輸と提携
- 完全子会社ソウゾウを設立
CtoCのメルカリ以外の新規事業を本格化。特にシェアサイクルの「メルチャリ」に投資するも撤退へ
- Mercari Europe Ltd.を設立(英国)
- 「メルカリ」で匿名配送サービスを開始
ヤマト運輸との連携を活用し、出品者・購入者がそれぞれの住所・氏名を相手に開示せず取引できる匿名配送機能を導入した。CtoC取引における個人情報懸念を緩和し、利用者層を広げる狙いがあった。
- 83.5億円を資金調達評価額1200億円の調達が固定化した「広告先行型」の成長構造
- ザワット株式会社を100%子会社化
ブランド品フリマアプリ「スマオク」を運営するザワット株式会社を完全子会社化した。CtoCマーケットプレイスの周辺領域に対する事業ポートフォリオ拡張の一環であった。
- メルペイを設立。決済の内製化に注力
- シェアサイクル「メルチャリ」を福岡で開始
子会社ソウゾウを通じて福岡市内でシェアサイクル事業を開始した。メルカリ以外の生活関連サービスの実証を狙ったが、後にシェアサイクル事業からは撤退した。
- 東証マザーズに株式上場
上場初日の終値ベースで時価総額7100億円を突破。ベンチャー企業の大型上場として注目を浴びたが、半年後に株価1/3へ
- マイクロサービス化の開始を公表「逆コンウェイの法則」で組織まで分割した野心と誤算
- マイケル社を買収
自動車関連SNSサービス「CARTUNE」を展開するマイケル社(FY2019の営業赤字2億円)を12億円で買収。しかし、2020年6月時にのれん減損を計上した上で、イード社への事業売却を決定
- メルペイがスマホ決済サービスを開始
国内子会社メルペイがスマホ決済「メルペイ」の提供を開始した。フリマで得た売上金を実店舗・ネット決済で利用できる動線を整え、「メルカリ経済圏」の構築に着手した。
- 鹿島アントラーズの株式取得
メルカリの認知向上のため、サッカークラブの運営に参入。株式61.6%を約15億円で取得すると発表。取得先は大株主の日本製鉄(新日本製鐵)から
- フリマアプリの競争激化
2019年10月にヤフーが「PayPayフリマ」のサービス提供を開始してメルカリに宣戦布告。PayPayフリマは2022年10月までの3年間でダウンロード数1500万件を突破し、スマホのフリマアプリをめぐる競争が激化へ
- メルペイがOrigamiを買収
- NTTドコモとの業務提携を開始
ドコモのd払い・dポイント基盤との連携を含む業務提携を開始した。決済・ポイント領域での顧客接点拡張と、メルペイ加盟店ネットワークの実質的拡張を図った。
- BASEの株式6%を約70億円で売却
保有していたBASE社の株式を完全売却。売却先はメリルリンチ証券で市場外取引による。FY2021にメルカリは投資有価証券売却益(特別利益)として70億円を計上
- 完全子会社ソウゾウを設立(2代目)CtoC基盤でBtoCを成立させる実験と28億円の授業料
- 国内子会社メルコインを設立
暗号資産・ブロックチェーン領域の事業を担う子会社としてメルコインを設立した。後にビットコイン取引・イーサリアム取扱いを展開する基盤となった。
- 情報漏洩・不正決済が継続的に発生半年で32億円の不正補償が突きつけた統制コストの現実
- Mercari, Inc.で巨額減損を計上累計181億円の減損が示す米国CtoC市場の壁
- 「メルカリShops」の提供を開始
子会社ソウゾウが、メルカリ上に法人・個人事業主がネットショップを開設できる「メルカリShops」の提供を開始した。CtoC基盤の上にBtoCを乗せる試みであった。
- 東証プライム市場へ移行
東京証券取引所の市場区分再編に伴い、マザーズからプライム市場へ移行した。グローバル投資家を含むより広い投資家層への訴求が可能となった。
- 「メルカード」の提供を開始
メルペイが独自AI与信を活用したクレジットカード「メルカード」の提供を開始した。メルカリでの取引データを与信に組み込み、後払い・カード経済圏の拡張を図った。一方で未収入金増・貸倒リスクへの注視点ともなった。
- メルコインがビットコイン取引サービスを開始
メルカリ上で売上金を活用したビットコイン取引が可能となるサービスをメルコインが提供開始した。フリマと暗号資産を結節点とする新たな顧客動線を整えた。
- 未収入金が増加
メルペイを通じた「定額払い」「メルカード」の提供により、後払いの増加によって未収入金がYoYで353億円増加。この結果、営業キャッシュフローはマイナスとなり悪化した。また、FY2023期末時点の貸倒引当金は54億円であり、あと払いによる潜在的な財務リスクが発生
- 指名委員会等設置会社へ移行
監査役会設置会社から指名委員会等設置会社へガバナンス体制を移行した。経営の監督と執行を分離し、指名・報酬・監査を独立委員会が担う形へ移した。
- 「メルカリハロ」を提供開始
空き時間に短時間勤務先を見つけられる「メルカリハロ」の提供を開始した。フリマで構築したユーザー基盤を労働マッチング領域へ拡張する取り組みであった。
- メルカリ越境取引で台湾に進出
メルカリ越境取引機能を通じて、台湾の購入者が日本のメルカリ商品を購入できる体制を構築した。日本側の出品在庫を海外需要に開放する形で越境機能の拡張を図った。