沿革年表 1967〜2025年における重要度別の出来事(合計36件)
| 年月 | 区分 | 社長/CEO | 出来事 | 年度 | 売上高 | 純利益 |
|---|---|---|---|---|---|---|
重要事項 | 正垣泰彦氏が飲食店を個人開業 歴史的意義yutaka sugiura 正垣泰彦は美味しさの80〜90%は素材で決まると断じ、コックの技術より食材調達に投資する方針を創業期に確立した。5年間の赤字を経て全メニュー半額化に踏み切り、飲食業の常識である立地重視を否定した。週刊少年ジャンプの価格から食事の適正価格を導出する理屈は独特だが、結果としてサイゼリヤの原価構造と価格帯はこの理論に沿って設計されている。 | 1967 1-12月 | ||||
会社設立 | 正垣泰彦 | イタリアンレストラン「サイゼリヤ」の経営を開始 千葉県市川市本八幡で1号店を出店。後の業態の原型となる イタリア料理特化の出発点。後の低価格イタリアン業態の原型 | 1973 1-12月 | |||
重要事項業態転換 | 正垣泰彦 | 全品を相場の6〜7割安い水準へ下げ低価格イタリア料理店へ業態転換 5年の不振の末に全品を半額水準へ下げて繁盛店へ転じ、悪立地・低価格・素材への原価集中というサイゼリヤの原型が定まった | 1975 1-12月 | |||
| 正垣泰彦 | 多店舗展開と同時に仕入を強化 千葉県市川市に第3号店「市川北口店」を開店し多店舗化に着手 歴史的意義yutaka sugiura サイゼリヤが首都圏でのドミナント展開を12年間続けた背景には、広告宣伝に頼らず口コミで認知を広げるという創業期の方針があった。同時に、イタリア料理への特化はチーズ・トマト・オリーブオイルといった共通食材の大量調達を可能にし、多品目を扱う一般的なファミリーレストランとは異なる調達構造を形成した。1980年代の円高進行がこの構造に追い風となり、輸入食材のコスト優位が拡大した点も見逃せない。 | 1977 1-12月 | ||||
チャネル改革 | 正垣泰彦 | ショッピングセンター業態に進出 千葉県船橋市の「船橋ららぽーと」内にSC1号店を出店 SC立地への展開開始。郊外型ファミリー客層を取り込む業態シフトの起点 | 1981 1-12月 | |||
チャネル改革 | 正垣泰彦 | 駅ビル業態に進出 創業地・千葉県市川市本八幡の「シャポー本八幡店」を出店 駅前商業施設というチャネル獲得。都心立地での回転率重視業態の入口 | 1987 1-12月 | |||
商号を株式会社マリアーノに変更 | ||||||
IT投資 | ハンディ端末によるオーダーエントリーシステム導入 市川北口店で手書きオーダーから切替 人時生産性を支える店内オペレーション標準化の出発 | |||||
| 正垣泰彦 | FY89 1989/8 | 売上高 27億円 | ||||
チャネル改革 | 正垣泰彦 | ロードサイド業態に進出 千葉県柏市の「柏水戸街道店」を出店 郊外ロードサイド進出。SC・駅ビル・ロードサイドの3チャネル体制の完成 | FY90 1990/8 | 売上高 38億円 | ||
重要事項 | 正垣泰彦 | 全国で多店舗展開を本格化 歴史的意義yutaka sugiura サイゼリヤの全国展開を駆動したのは、投資リターン20%という明確な数値基準であった。自己資本の3倍を借入で調達し、全額を出店投資に回すという資本構造の設計は、年率130〜150%の成長を数理的に導出したものである。この基準が「悪立地への出店」を合理化し、賃料を抑えた分を食材原価に振り向ける原価配分の設計と結びついた点に、理系創業者の経営スタイルが表れている。 | FY91 1991/8 | 売上高 51億円 | ||
| 正垣泰彦 | FY92 1992/8 | 売上高 68億円 | ||||
| 正垣泰彦 | 株式会社サイゼリヤに商号変更 商号と看板の一致による認知の集約 | FY93 1993/8 | 売上高 98億円 | |||
| 正垣泰彦 | 国内100店舗を達成 神奈川県藤沢市「江ノ島店」が100店舗目 | FY94 1994/8 | 売上高 136億円 | 当期純利益 8.18億円 | ||
重要事項 | 正垣泰彦 | 広告宣伝に注力しない体制へ 歴史的意義yutaka sugiura 100店舗到達時のテレビ露出がサービス崩壊と客離れを招いた経験は、サイゼリヤの広告宣伝に対する姿勢を決定的に変えた。売上高比率0.3%という広告費水準は外食産業では極端に低いが、その分を食材原価に振り向ける原価配分の設計は創業以来の「素材に投資する」方針と整合している。広告による一時的な集客よりも、品質改善による口コミの回復を選んだ判断は、オペレーション能力の限界を自覚した上での構造的な選択であった。 | FY95 1995/8 | 売上高 145億円 | 当期純利益 8.19億円 | |
| 正垣泰彦 | FY96 1996/8 | 売上高 161億円 | 当期純利益 6.26億円 | |||
| 正垣泰彦 | FY97 1997/8 | 売上高 194億円 | 当期純利益 9.29億円 | |||
設備投資 | 正垣泰彦 | 埼玉県吉川市に吉川工場を建設、本社を併設 垂直統合の本格化。原料前処理を内製しチェーン全店共通の品質を担保する起点 | FY98 1998/8 | 売上高 238億円 | 当期純利益 12.36億円 | |
株式上場 | 日本証券業協会に株式を店頭登録 資本市場へのデビュー。出店資金調達の制度的基盤獲得 | |||||
株式上場 | 正垣泰彦 | 東京証券取引所市場第二部に上場 東証への上場格上げ。1部指定への足がかり | FY99 1999/8 | |||
海外進出 | 正垣泰彦 | 豪州に製造子会社SAIZERIYA AUSTRALIA PTY.LTD.を設立 海外原料調達網の整備の一環。安価で安定した農畜産物供給を確保する垂直統合の海外延伸 海外原料調達の本格化。低価格イタリアン業態を支えるサプライチェーンの国際分業の起点 | FY00 2000/8 | |||
株式上場 | 東京証券取引所市場第一部に指定 1部上場による信用力強化。機関投資家との接点獲得 | |||||
設備投資 | 正垣泰彦 | 神奈川県大和市に神奈川工場を建設 西日本物流圏に向けた製造拠点の追加。工場立地の分散による配送コスト最適化の始まり | FY01 2001/8 | 売上高 518億円 | 親会社株主に帰属する当期純利益 46.4億円 | |
| 正垣泰彦 | FY02 2002/8 | 売上高 618億円 | 親会社株主に帰属する当期純利益 55.5億円 | |||
設備投資 | 正垣泰彦 | 兵庫県小野市に兵庫工場を建設 西日本エリアの配送拠点となる 西日本配送網の確立。複数工場体制への移行 | FY03 2003/8 | 売上高 653億円 | 親会社株主に帰属する当期純利益 22.6億円 | |
重要事項海外進出 | 上海に上海薩莉亜餐飲有限公司を設立 2003年12月から店舗営業を本格化。参入時は赤字だったがオペレーション改善を経て黒字化へ 中国市場への本格進出。後に主力海外市場となる中国事業の起点 | |||||
| 正垣泰彦 | FY04 2004/8 | 売上高 728億円 | 親会社株主に帰属する当期純利益 25.3億円 | |||
| 正垣泰彦 | FY05 2005/8 | 売上高 746億円 | 当期純利益 23億円 | |||
| 正垣泰彦 | FY06 2006/8 | 売上高 789億円 | 当期純利益 35億円 | |||
| 正垣泰彦 | FY07 2007/8 | 売上高 828億円 | 当期純利益 44億円 | |||
海外進出 | 正垣泰彦 | 台湾に現地法人を設立 台湾薩莉亜餐飲股份有限公司 台湾進出。中華圏第二拠点の確保 | FY08 2008/8 | 売上高 849億円 | 当期純利益 40億円 | |
海外進出 | 香港に現地法人を設立 MARIANO CO.,LIMITED(現HONG KONG SAIZERIYA CO.LIMITED) 中華圏での店舗展開エリアの拡大 | |||||
海外進出 | 堀埜一成 | シンガポールに現地法人を設立 SINGAPORE SAIZERIYA PTE.LTD. 東南アジア初進出。中華圏に続くアジア多面展開の起点 | FY09 2009/8 | 売上高 883億円 | 当期純利益 -48億円 | |
| 堀埜一成 | FY10 2010/8 | 売上高 994億円 | 当期純利益 78億円 | |||
| 堀埜一成 | 国内1000店舗を達成 大阪府大阪市「フォレオ大阪ドームシティ店」が1000店舗目 | FY11 2011/8 | 売上高 998億円 | 当期純利益 58億円 | ||
| 堀埜一成 | FY12 2012/8 | 売上高 1,042億円 | 親会社株主に帰属する当期純利益 54億円 | |||
設備投資 | 堀埜一成 | 千葉県千葉市に千葉工場を建設 東日本配送網の刷新。3工場体制(吉川・神奈川・兵庫・千葉)への拡大 | FY13 2013/8 | 売上高 1,104億円 | 親会社株主に帰属する当期純利益 39億円 | |
新規事業 | 堀埜一成 | 新業態で店舗開発(のちに撤退決定) 日本橋兜町「マリアーノ」、神田「サンドイッチカウンター」「PASTAS」、茅場町「ズッパディパスタ」「スパゲティ・マリアーノ」など 業態多角化の試み。サイゼリヤ本体に集中する判断につながった失敗実験 | FY14 2014/8 | 売上高 1,256億円 | 親会社株主に帰属する当期純利益 11億円 | |
| 堀埜一成 | FY15 2015/8 | 売上高 1,392億円 | 親会社株主に帰属する当期純利益 37億円 | |||
| 堀埜一成 | FY16 2016/8 | 売上高 1,449億円 | 親会社株主に帰属する当期純利益 55億円 | |||
ガバナンス改革 | 堀埜一成 | 監査等委員会設置会社へ移行 ガバナンス体制の更新 | FY17 2017/8 | 売上高 1,483億円 | 親会社株主に帰属する当期純利益 74億円 | |
| 堀埜一成 | FY18 2018/8 | 売上高 1,540億円 | 親会社株主に帰属する当期純利益 50億円 | |||
| 堀埜一成 | 国内外店舗数1500店舗を達成 | FY19 2019/8 | 売上高 1,565億円 | 親会社株主に帰属する当期純利益 49億円 | ||
| 堀埜一成 | 最終赤字に転落 コロナ禍の外食需要急減で創業以来初の最終赤字 コロナ禍が突きつけた集客依存の脆弱性 | FY20 2020/8 | 売上高 1,268億円 | 親会社株主に帰属する当期純利益 -34億円 | ||
| 堀埜一成 | FY21 2021/8 | 売上高 1,265億円 | 親会社株主に帰属する当期純利益 17億円 | |||
| 松谷秀治 | 東証プライム市場に移行 市場区分見直しに伴う | FY22 2022/8 | 売上高 1,442億円 | 親会社株主に帰属する当期純利益 56億円 | ||
| 松谷秀治 | 売上高は過去最高・利益は下方修正へ コロナ後の外食需要の高まりにより、2023年8月期にサイゼリヤは売上高で過去最高となる1832億円を記録。ただし、利益面では、円安の進行によって食材の仕入れコストが増大し、業績の下方修正を実施。 円安が浮き彫りにした海外原料依存のリスク | FY23 2023/8 | 売上高 1,832億円 | 親会社株主に帰属する当期純利益 51億円 | ||
海外進出 | 松谷秀治 | 海外店舗数500店舗を達成 | FY24 2024/8 | 売上高 2,245億円 | 親会社株主に帰属する当期純利益 81億円 | |
海外進出 | 松谷秀治 | ベトナムに現地法人を設立 VIETNAM SAIZERIYA CO.,LTD. 東南アジア展開の継続強化 | FY25 2025/8 | 売上高 2,567億円 | 親会社株主に帰属する当期純利益 111億円 | |
新規事業 | 朝食業態「朝サイゼ」を開始 大島ピーコックストア前店で開始 既存店の時間帯活用による収益拡大の試み | |||||
海外進出 | マレーシアに現地法人を設立 SAIZERIYA MALAYSIA SDN.BHD. 東南アジアでの面展開を加速 |
- 正垣泰彦氏が飲食店を個人開業正垣泰彦は美味しさの80〜90%は素材で決まると断じ、コックの技術より食材調達に投資する方針を創業期に確立した。5年間の赤字を経て全メニュー半額化に踏み切り、飲食業の常識である立地重視を否定した。週刊少年ジャンプの価格から食事の適正価格を導出する理屈は独特だが、結果としてサイゼリヤの原価構造と価格帯はこの理論に沿って設計されている。
- イタリアンレストラン「サイゼリヤ」の経営を開始
千葉県市川市本八幡で1号店を出店。後の業態の原型となる
イタリア料理特化の出発点。後の低価格イタリアン業態の原型 - 多店舗展開と同時に仕入を強化
千葉県市川市に第3号店「市川北口店」を開店し多店舗化に着手
サイゼリヤが首都圏でのドミナント展開を12年間続けた背景には、広告宣伝に頼らず口コミで認知を広げるという創業期の方針があった。同時に、イタリア料理への特化はチーズ・トマト・オリーブオイルといった共通食材の大量調達を可能にし、多品目を扱う一般的なファミリーレストランとは異なる調達構造を形成した。1980年代の円高進行がこの構造に追い風となり、輸入食材のコスト優位が拡大した点も見逃せない。 - ショッピングセンター業態に進出
千葉県船橋市の「船橋ららぽーと」内にSC1号店を出店
SC立地への展開開始。郊外型ファミリー客層を取り込む業態シフトの起点 - 駅ビル業態に進出
創業地・千葉県市川市本八幡の「シャポー本八幡店」を出店
駅前商業施設というチャネル獲得。都心立地での回転率重視業態の入口 - 商号を株式会社マリアーノに変更
- ハンディ端末によるオーダーエントリーシステム導入
市川北口店で手書きオーダーから切替
人時生産性を支える店内オペレーション標準化の出発 - ロードサイド業態に進出
千葉県柏市の「柏水戸街道店」を出店
郊外ロードサイド進出。SC・駅ビル・ロードサイドの3チャネル体制の完成 - 全国で多店舗展開を本格化サイゼリヤの全国展開を駆動したのは、投資リターン20%という明確な数値基準であった。自己資本の3倍を借入で調達し、全額を出店投資に回すという資本構造の設計は、年率130〜150%の成長を数理的に導出したものである。この基準が「悪立地への出店」を合理化し、賃料を抑えた分を食材原価に振り向ける原価配分の設計と結びついた点に、理系創業者の経営スタイルが表れている。
- 株式会社サイゼリヤに商号変更商号と看板の一致による認知の集約
- 国内100店舗を達成
神奈川県藤沢市「江ノ島店」が100店舗目
- 広告宣伝に注力しない体制へ100店舗到達時のテレビ露出がサービス崩壊と客離れを招いた経験は、サイゼリヤの広告宣伝に対する姿勢を決定的に変えた。売上高比率0.3%という広告費水準は外食産業では極端に低いが、その分を食材原価に振り向ける原価配分の設計は創業以来の「素材に投資する」方針と整合している。広告による一時的な集客よりも、品質改善による口コミの回復を選んだ判断は、オペレーション能力の限界を自覚した上での構造的な選択であった。
- 埼玉県吉川市に吉川工場を建設、本社を併設垂直統合の本格化。原料前処理を内製しチェーン全店共通の品質を担保する起点
- 日本証券業協会に株式を店頭登録資本市場へのデビュー。出店資金調達の制度的基盤獲得
- 東京証券取引所市場第二部に上場東証への上場格上げ。1部指定への足がかり
- 豪州に製造子会社SAIZERIYA AUSTRALIA PTY.LTD.を設立
海外原料調達網の整備の一環。安価で安定した農畜産物供給を確保する垂直統合の海外延伸
海外原料調達の本格化。低価格イタリアン業態を支えるサプライチェーンの国際分業の起点 - 東京証券取引所市場第一部に指定1部上場による信用力強化。機関投資家との接点獲得
- 神奈川県大和市に神奈川工場を建設西日本物流圏に向けた製造拠点の追加。工場立地の分散による配送コスト最適化の始まり
- 兵庫県小野市に兵庫工場を建設
西日本エリアの配送拠点となる
西日本配送網の確立。複数工場体制への移行 - 台湾に現地法人を設立
台湾薩莉亜餐飲股份有限公司
台湾進出。中華圏第二拠点の確保 - 香港に現地法人を設立
MARIANO CO.,LIMITED(現HONG KONG SAIZERIYA CO.LIMITED)
中華圏での店舗展開エリアの拡大 - シンガポールに現地法人を設立
SINGAPORE SAIZERIYA PTE.LTD.
東南アジア初進出。中華圏に続くアジア多面展開の起点 - 国内1000店舗を達成
大阪府大阪市「フォレオ大阪ドームシティ店」が1000店舗目
- 千葉県千葉市に千葉工場を建設東日本配送網の刷新。3工場体制(吉川・神奈川・兵庫・千葉)への拡大
- 新業態で店舗開発(のちに撤退決定)
日本橋兜町「マリアーノ」、神田「サンドイッチカウンター」「PASTAS」、茅場町「ズッパディパスタ」「スパゲティ・マリアーノ」など
業態多角化の試み。サイゼリヤ本体に集中する判断につながった失敗実験 - 監査等委員会設置会社へ移行ガバナンス体制の更新
- 国内外店舗数1500店舗を達成
- 最終赤字に転落
コロナ禍の外食需要急減で創業以来初の最終赤字
コロナ禍が突きつけた集客依存の脆弱性 - 東証プライム市場に移行
市場区分見直しに伴う
- 売上高は過去最高・利益は下方修正へ
コロナ後の外食需要の高まりにより、2023年8月期にサイゼリヤは売上高で過去最高となる1832億円を記録。ただし、利益面では、円安の進行によって食材の仕入れコストが増大し、業績の下方修正を実施。
円安が浮き彫りにした海外原料依存のリスク - 海外店舗数500店舗を達成
- ベトナムに現地法人を設立
VIETNAM SAIZERIYA CO.,LTD.
東南アジア展開の継続強化 - 朝食業態「朝サイゼ」を開始
大島ピーコックストア前店で開始
既存店の時間帯活用による収益拡大の試み - マレーシアに現地法人を設立
SAIZERIYA MALAYSIA SDN.BHD.
東南アジアでの面展開を加速