セコムの沿革・歴史的証言
1962年〜2025年
セコムの1962年〜2025年の主要な出来事・経営判断・組織変化を年月順に並べた沿革(社史年表)と、経営者・当事者の歴史的証言
| 年度 | 売上高 | 純利益 | 年月 | 区分 | 出来事 | 歴史的意義 |
|---|---|---|---|---|---|---|
1962 1-12月 | 会社設立 | 日本初の警備保障会社・日本警備保障を設立 飯田亮と戸田壽一が共同創業。日本に民間警備という産業を創出した | 日本の警備業界そのものを開いた創業。「安全を売る」というサービス産業の概念を確立した | |||
1964 1-12月 | 東京オリンピックの選手村警備を単独で担当 民間警備会社としての信頼を国際的に示した初の大型実績 | 創業2年で国家的イベントの警備を単独受注。民間警備の社会的認知と信頼性確立の転換点 | ||||
1966 1-12月 | 研究開発 | 日本初のオンライン安全システム「SPアラーム」を開発・発売 機械警備の原型。人手による巡回警備からセンサー+通信による常時監視モデルへの転換 | 「人が駆けつける警備」から「機械が異常を検知し人が対応する」モデルへの転換。セコムのビジネスモデルの根幹を確立した技術革新 | |||
1974 1-12月 | 株式上場 | 東京証券取引所市場第二部に上場 | 創業12年での上場。急成長の証 | |||
1975 1-12月 | 研究開発 | 世界初のコンピュータ安全システムCSSを確立 コンピュータを活用したセキュリティシステム | 情報技術を警備に組み込む先行事例。後のIT・データセンター事業の萌芽 | |||
1977 1-12月 | 東京電力・関西電力・中部電力との合弁で日本原子力防護システムを設立 原子力施設の警備を専門に行う会社 | 電力会社との合弁で原子力防護という特殊領域に進出。社会インフラの安全を担うポジションを拡大 | ||||
安全機器を自社生産するセコム工業を設立 | 警備機器の内製化により、サービスとハードウェアの一体提供体制を構築 | |||||
1978 1-12月 | 組織再編 | 台湾のタイワンセコムと業務提携 海外展開の第一歩 | 日本の警備会社として初の海外進出。アジアを起点に海外セキュリティ事業を展開する戦略の出発点 | |||
株式上場 | 東京証券取引所市場第一部に指定 | 一部指定により資本市場での信用度が向上 | ||||
FY81 1981/3 | 日本初の家庭用安全システム「マイアラーム」を発売 現在のセコム・ホームセキュリティの原型 | 法人向け中心だった警備事業をBtoCに拡大した転換点。家庭用セキュリティ市場を創出 | ||||
韓国三星グループとの合弁で韓国安全システムを設立 現在のエスワン。韓国セキュリティ市場での事業基盤を構築 | サムスングループとの合弁で韓国に本格進出。海外事業の収益化モデルを確立する重要な拠点 | |||||
FY84 1984/3 | 組織再編 | 日本警備保障からセコムに社名変更 | 「警備」の枠を超えた事業展開を象徴する社名変更。安全・安心のサービス企業としてのブランド確立 | |||
FY87 1987/3 | 組織再編 | セコムIS研究所を設立 AI(人工知能)等の基盤技術の研究を行う | 研究開発機能の独立。技術主導のサービス開発体制を整備 | |||
FY88 1988/3 | タイにタイセコムピタキイ社を設立 現タイセコムセキュリティ社。東南アジアへの展開を開始 | 台湾・韓国に続くASEAN展開の拠点 | ||||
FY92 1992/3 | 売上高 2,158億円 | 当期純利益 118億円 | 英国にセコムキャロル社を設立 現セコムPLC。欧州市場への進出 | アジア以外への海外展開 | ||
在宅医療サービスを開始 無菌調剤室を備えた調剤薬局を開設し、自宅点滴治療の薬剤供給と訪問看護サービスを提供 | セキュリティ以外の事業への多角化の起点。メディカルサービス事業の開始であり、「社会システム産業」構想の具体化 | |||||
FY93 1993/3 | 売上高 2,440億円 | 当期純利益 110億円 | 中国に持株会社・西科姆(中国)有限公司を設立 | 中国市場への本格進出 | ||
FY94 1994/3 | 売上高 2,575億円 | 当期純利益 116億円 | ||||
FY95 1995/3 | 売上高 2,507億円 | 当期純利益 122億円 | ||||
FY96 1996/3 | 売上高 2,706億円 | 当期純利益 227億円 | ||||
FY97 1997/3 | 売上高 2,995億円 | 当期純利益 232億円 | ||||
FY98 1998/3 | 売上高 3,164億円 | 当期純利益 200億円 | ||||
FY99 1999/3 | 売上高 3,524億円 | 当期純利益 491億円 | 研究開発 | 日本初の画像センサー利用オンライン画像監視システム「セコムAX」を発売 | 画像監視技術の活用により機械警備の精度を向上 | |
企業買収 | 東洋火災海上保険に資本参加 現セコム損害保険。保険事業への参入 | セキュリティと保険の融合を目指した多角化。安全を担保する保険商品の開発につながった | ||||
FY00 2000/3 | 売上高 4,105億円 | 当期純利益 428億円 | 企業買収 | 航空測量・地理情報のパスコに資本参加 地理空間情報サービス事業の基盤を獲得 | GIS・測量技術の獲得により、セキュリティ以外の技術サービスを拡充 | |
FY01 2001/3 | 売上高 4,550億円 | 当期純利益 355億円 | 移動体向けセキュリティ「ココセコム」を発売 人物・車両向けの位置情報セキュリティサービス | 固定施設から移動体へのセキュリティ対象の拡張 | ||
FY02 2002/3 | 売上高 4,979億円 | 当期純利益 96億円 | 日本初の自由診療保険「メディコム」をセコム損保が発売 ガン克服を目指す自由診療保険 | セキュリティと医療・保険の融合を象徴する商品 | ||
組織再編 | セコム医療システムを設立 医療事業部門を分社化し、在宅医療・ケアサービス・漢方の各子会社と統合 | メディカルサービス事業の体制整備 | ||||
FY03 2003/3 | 売上高 5,233億円 | 当期純利益 356億円 | ||||
FY04 2004/3 | 売上高 5,274億円 | 親会社株主に帰属する当期純利益 411億円 | ||||
FY05 2005/3 | 売上高 5,472億円 | 親会社株主に帰属する当期純利益 485億円 | ||||
FY06 2006/3 | 売上高 5,673億円 | 親会社株主に帰属する当期純利益 529億円 | ||||
FY07 2007/3 | 売上高 6,139億円 | 親会社株主に帰属する当期純利益 582億円 | 企業買収 | 能美防災を連結子会社化 東証一部上場の防災機器大手 | 防災事業への本格参入。セキュリティと防災の一体提供体制を構築 | |
FY08 2008/3 | 売上高 6,826億円 | 当期純利益 615億円 | PFI刑務所「美祢社会復帰促進センター」を開設 日本初のPFI刑務所のセキュリティ・総務支援を担当 | 官民連携による矯正施設運営に参入 | ||
FY09 2009/3 | 売上高 6,784億円 | 親会社株主に帰属する当期純利益 215億円 | ||||
FY10 2010/3 | 売上高 6,546億円 | 当期純利益 476億円 | 社長交代 | 前田修司が代表取締役社長に就任 原口兼正から交代 | ||
FY11 2011/3 | 売上高 6,638億円 | 親会社株主に帰属する当期純利益 608億円 | ||||
FY12 2012/3 | 売上高 6,791億円 | 親会社株主に帰属する当期純利益 354億円 | ||||
FY13 2013/3 | 売上高 7,656億円 | 親会社株主に帰属する当期純利益 636億円 | 企業買収 | ニッタンを連結子会社化 国内防災業界大手 | 防災事業の規模拡大 | |
企業買収 | アット東京を連結子会社化 国内最大規模のデータセンター事業会社 | データセンター事業への参入。情報通信インフラの安全確保という領域拡大 | ||||
FY14 2014/3 | 売上高 8,222億円 | 親会社株主に帰属する当期純利益 698億円 | 社長交代 | 伊藤博が代表取締役社長に就任 前田修司から交代 | ||
インド初の日本企業経営総合病院「サクラ・ワールド・ホスピタル」を開院 | メディカル事業の海外展開 | |||||
FY15 2015/3 | 売上高 8,407億円 | 親会社株主に帰属する当期純利益 753億円 | ||||
FY16 2016/3 | 売上高 8,810億円 | 親会社株主に帰属する当期純利益 770億円 | 企業買収 | クマリフトを連結子会社化 小荷物専用昇降機の国内シェアNo.1 | ||
企業買収 | アサヒセキュリティを連結子会社化 集配金サービス業界トップ | 現金管理・輸送というセキュリティ隣接領域の強化 | ||||
世界初の民間防犯用自律型小型飛行監視ロボット「セコムドローン」を発売 | ドローンを警備に活用する世界初の民間サービス。ロボティクスとセキュリティの融合 | |||||
FY17 2017/3 | 売上高 9,280億円 | 親会社株主に帰属する当期純利益 841億円 | ||||
FY18 2018/3 | 売上高 9,706億円 | 親会社株主に帰属する当期純利益 869億円 | 企業買収 | TMJを連結子会社化 BPOサービスを提供するコンタクトセンター大手 | BPO事業の獲得 | |
FY19 2019/3 | 売上高 10,138億円 | 親会社株主に帰属する当期純利益 920億円 | ||||
FY20 2020/3 | 売上高 10,600億円 | 親会社株主に帰属する当期純利益 890億円 | 社長交代 | 尾関一郎が代表取締役社長に就任 中山泰男から交代 | BtoCの深掘りを掲げた | |
FY21 2021/3 | 売上高 10,358億円 | 親会社株主に帰属する当期純利益 746億円 | ||||
FY22 2022/3 | 売上高 10,498億円 | 親会社株主に帰属する当期純利益 942億円 | 研究開発 | 世界初のAIバーチャル警備システムを発売 等身大バーチャルキャラクターが警備・受付業務を提供 | AIとバーチャル技術による警備業務の効率化 | |
FY23 2023/3 | 売上高 11,013億円 | 親会社株主に帰属する当期純利益 960億円 | 企業買収 | セノンを連結子会社化 大型商業施設の常駐警備に強み。航空保安業務で業界トップクラス | 常駐警備・航空保安の規模拡大 | |
FY24 2024/3 | 売上高 11,547億円 | 親会社株主に帰属する当期純利益 1,019億円 | 企業買収 | アルテリア・ネットワークスに資本参加 電気通信事業を手掛ける | 通信インフラへの関与拡大 | |
FY25 2025/3 | 売上高 11,999億円 | 親会社株主に帰属する当期純利益 1,081億円 | 社長交代 | 吉田保幸が代表取締役社長に就任 尾関一郎から交代 | 東南アジア展開と賃上げを重視 |
- 日本初の警備保障会社・日本警備保障を設立
飯田亮と戸田壽一が共同創業。日本に民間警備という産業を創出した
日本の警備業界そのものを開いた創業。「安全を売る」というサービス産業の概念を確立した - 東京オリンピックの選手村警備を単独で担当
民間警備会社としての信頼を国際的に示した初の大型実績
創業2年で国家的イベントの警備を単独受注。民間警備の社会的認知と信頼性確立の転換点 - 日本初のオンライン安全システム「SPアラーム」を開発・発売
機械警備の原型。人手による巡回警備からセンサー+通信による常時監視モデルへの転換
「人が駆けつける警備」から「機械が異常を検知し人が対応する」モデルへの転換。セコムのビジネスモデルの根幹を確立した技術革新 - 東京証券取引所市場第二部に上場創業12年での上場。急成長の証
- 世界初のコンピュータ安全システムCSSを確立
コンピュータを活用したセキュリティシステム
情報技術を警備に組み込む先行事例。後のIT・データセンター事業の萌芽 - 東京電力・関西電力・中部電力との合弁で日本原子力防護システムを設立
原子力施設の警備を専門に行う会社
電力会社との合弁で原子力防護という特殊領域に進出。社会インフラの安全を担うポジションを拡大 - 安全機器を自社生産するセコム工業を設立警備機器の内製化により、サービスとハードウェアの一体提供体制を構築
- 台湾のタイワンセコムと業務提携
海外展開の第一歩
日本の警備会社として初の海外進出。アジアを起点に海外セキュリティ事業を展開する戦略の出発点 - 東京証券取引所市場第一部に指定一部指定により資本市場での信用度が向上
- 日本初の家庭用安全システム「マイアラーム」を発売
現在のセコム・ホームセキュリティの原型
法人向け中心だった警備事業をBtoCに拡大した転換点。家庭用セキュリティ市場を創出 - 韓国三星グループとの合弁で韓国安全システムを設立
現在のエスワン。韓国セキュリティ市場での事業基盤を構築
サムスングループとの合弁で韓国に本格進出。海外事業の収益化モデルを確立する重要な拠点 - 日本警備保障からセコムに社名変更「警備」の枠を超えた事業展開を象徴する社名変更。安全・安心のサービス企業としてのブランド確立
- セコムIS研究所を設立
AI(人工知能)等の基盤技術の研究を行う
研究開発機能の独立。技術主導のサービス開発体制を整備 - タイにタイセコムピタキイ社を設立
現タイセコムセキュリティ社。東南アジアへの展開を開始
台湾・韓国に続くASEAN展開の拠点 - 英国にセコムキャロル社を設立
現セコムPLC。欧州市場への進出
アジア以外への海外展開 - 在宅医療サービスを開始
無菌調剤室を備えた調剤薬局を開設し、自宅点滴治療の薬剤供給と訪問看護サービスを提供
セキュリティ以外の事業への多角化の起点。メディカルサービス事業の開始であり、「社会システム産業」構想の具体化 - 中国に持株会社・西科姆(中国)有限公司を設立中国市場への本格進出
- 日本初の画像センサー利用オンライン画像監視システム「セコムAX」を発売画像監視技術の活用により機械警備の精度を向上
- 東洋火災海上保険に資本参加
現セコム損害保険。保険事業への参入
セキュリティと保険の融合を目指した多角化。安全を担保する保険商品の開発につながった - 航空測量・地理情報のパスコに資本参加
地理空間情報サービス事業の基盤を獲得
GIS・測量技術の獲得により、セキュリティ以外の技術サービスを拡充 - 移動体向けセキュリティ「ココセコム」を発売
人物・車両向けの位置情報セキュリティサービス
固定施設から移動体へのセキュリティ対象の拡張 - 日本初の自由診療保険「メディコム」をセコム損保が発売
ガン克服を目指す自由診療保険
セキュリティと医療・保険の融合を象徴する商品 - セコム医療システムを設立
医療事業部門を分社化し、在宅医療・ケアサービス・漢方の各子会社と統合
メディカルサービス事業の体制整備 - 能美防災を連結子会社化
東証一部上場の防災機器大手
防災事業への本格参入。セキュリティと防災の一体提供体制を構築 - PFI刑務所「美祢社会復帰促進センター」を開設
日本初のPFI刑務所のセキュリティ・総務支援を担当
官民連携による矯正施設運営に参入 - 前田修司が代表取締役社長に就任
原口兼正から交代
- ニッタンを連結子会社化
国内防災業界大手
防災事業の規模拡大 - アット東京を連結子会社化
国内最大規模のデータセンター事業会社
データセンター事業への参入。情報通信インフラの安全確保という領域拡大 - 伊藤博が代表取締役社長に就任
前田修司から交代
- インド初の日本企業経営総合病院「サクラ・ワールド・ホスピタル」を開院メディカル事業の海外展開
- クマリフトを連結子会社化
小荷物専用昇降機の国内シェアNo.1
- アサヒセキュリティを連結子会社化
集配金サービス業界トップ
現金管理・輸送というセキュリティ隣接領域の強化 - 世界初の民間防犯用自律型小型飛行監視ロボット「セコムドローン」を発売ドローンを警備に活用する世界初の民間サービス。ロボティクスとセキュリティの融合
- TMJを連結子会社化
BPOサービスを提供するコンタクトセンター大手
BPO事業の獲得 - 尾関一郎が代表取締役社長に就任
中山泰男から交代
BtoCの深掘りを掲げた - 世界初のAIバーチャル警備システムを発売
等身大バーチャルキャラクターが警備・受付業務を提供
AIとバーチャル技術による警備業務の効率化 - セノンを連結子会社化
大型商業施設の常駐警備に強み。航空保安業務で業界トップクラス
常駐警備・航空保安の規模拡大 - アルテリア・ネットワークスに資本参加
電気通信事業を手掛ける
通信インフラへの関与拡大 - 吉田保幸が代表取締役社長に就任
尾関一郎から交代
東南アジア展開と賃上げを重視
歴史的証言
飯田亮
わたしが日本警備保障を設立した動機は、何も高邁なものはなく、何が何でも独立したいというガムシャラな独立心からである
飯田亮
今後は無人警備以外の注文をとるな
飯田亮
当社本部と学校とに直結されたSPアラームシステムのエレクトロニクス機構により警報が自動的に働いて本部によって察知され緊急且つ確実に事故を防止し、犯人逮捕にいささかでも役立ちましたことは、ひとえにご契約各位のSPアラームシステムに対する深いご理解の賜物であります。
飯田亮
酒問屋というのは非常に古くて、権利、義務の関係がはっきりしない。たとえば酒の小売屋さんに酒を下ろすでしょう。それで手形かなんか受け取る。いってみれば金利の商売なんですね。金貸しみたいなもんです。それに、本当にカネを払ってくれるかどうかわからないのに頭を下げなければならない。そんなバカバカしい商売やってもしょうがないと思った。
飯田亮
こんど自分出やる商売は、権利、義務の関係を非常にハッキリした、貸し倒れのないような、前金でカネが取れるような商売、努力したら猛然と大きくなるような商売、それでなおかつ誰にも後ろ指をさされない商売、なんて考えてみて、ゆきついたのがいまの仕事なんですよ(笑い)
参考文献・出所
有価証券報告書
日経ビジネス 1973/8/6
読売新聞 1965/12/23
読売新聞 1969/4/8
読売新聞 1974/10/2
日刊工業新聞 2017/3/27
日刊工業新聞 2024/9/17