日立製作所の沿革(1910〜2024年)

日立製作所の創業から現在までの主要な出来事・経営判断・組織変化を年月順に一覧できる沿革(社史年表)ページです。 各年の売上高・純利益などの業績推移と、歴史的意義の解説をあわせて掲載しています。 社史・報道資料などの公開情報をもとに重要事項を判断の上、作成しています。

年度売上高純利益年月区分出来事歴史的意義
1910
1-12月
founding
日立鉱山において日立製作所を創業
技術提携が主流の時代に「自前主義」を選んだ修理工場出身の創業者
1918
1-12月
株式会社日立製作所を設立
久原鉱業所の製作所部門の経営が軌道に乗ったことを受けて、1918年に株式会社日立製作所を設立。資本金1000万円で設立され、資本面で久原鉱業所から独立した。もともと、久原鉱業の創業者である久原房之助氏は、機械部門への多角化に消極的であり、小平浪平氏は独立を選択した。 1918年10月に日立製作所は、生産拠点を拡大するために、東京の「佃島製作所」を合併。日立製作所の設立時に、同社の拠点を「亀戸工場(東京都)」として継承した。この結果、日立製作所の設立時は、創業地である日立工場と、東京の亀戸工場の2拠点を運営した。
1921
1-12月
笠戸造船所を取得
第一次世界大戦後の不況を受けて経営難に陥っていた笠戸造船所(山口県下松市)を取得。機関車(鉄道車両)の製造を開始した
1937
1-12月
国産工業を吸収合併・国内工場を拡充
軍需対応のため全国各地の電機メーカーを買収。戦時中に18工場を運営し、日本有数の電機メーカーに発展
FY50
1950/3
労働組合と対立・約8500名を削減
全工場の生産停止を60日間許容し組合の疲弊を待った持久戦
FY53
1953/3
alliance
GEと技術提携を締結・外国技術を導入
創業以来40年の「自前主義」を3年連続提携で転換した判断
FY55
1955/3
売上高
490億円
当期純利益
27.7億円
FY56
1956/3
売上高
572億円
当期純利益
27.5億円
divestiture
日立金属・日立電線を設立(子会社分離を開始)
50%超保有のまま上場させた「親子上場」60年間の設計と解体
FY57
1957/3
売上高
763億円
当期純利益
44.1億円
FY58
1958/3
売上高
1,117億円
当期純利益
73.3億円
FY59
1959/3
売上高
1,223億円
当期純利益
95.4億円
FY60
1960/3
売上高
1,628億円
当期純利益
130億円
FY61
1961/3
売上高
2,248億円
当期純利益
182億円
FY62
1962/3
売上高
2,907億円
当期純利益
231億円
FY63
1963/3
売上高
3,112億円
当期純利益
246億円
FY64
1964/3
売上高
2,966億円
当期純利益
193億円
FY65
1965/3
売上高
3,055億円
当期純利益
139億円
FY66
1966/3
売上高
2,854億円
当期純利益
98.8億円
FY67
1967/3
売上高
3,215億円
当期純利益
110億円
FY68
1968/3
売上高
4,154億円
当期純利益
142億円
FY69
1969/3
売上高
5,432億円
当期純利益
235億円
システム開発を本格化
FY70
1970/3
売上高
6,750億円
当期純利益
302億円
FY71
1971/3
売上高
7,887億円
当期純利益
281億円
FY72
1972/3
売上高
7,827億円
当期純利益
210億円
FY73
1973/3
売上高
8,610億円
当期純利益
285億円
FY74
1974/3
売上高
10,008億円
当期純利益
329億円
FY75
1975/3
売上高
10,947億円
当期純利益
204億円
FY76
1976/3
売上高
10,895億円
当期純利益
193億円
FY77
1977/3
売上高
12,948億円
当期純利益
303億円
FY78
1978/3
売上高
13,885億円
当期純利益
314億円
FY79
1979/3
売上高
15,094億円
当期純利益
375億円
FY80
1980/3
売上高
16,981億円
当期純利益
530億円
FY81
1981/3
売上高
19,470億円
当期純利益
618億円
FY82
1982/3
売上高
21,409億円
当期純利益
667億円
FY83
1983/3
売上高
23,332億円
当期純利益
745億円
FY84
1984/3
売上高
26,482億円
当期純利益
834億円
256KB・DRAMの量産を開始
FY85
1985/3
売上高
30,257億円
当期純利益
1,041億円
FY92
1992/3
売上高
77,655億円
当期純利益
1,276億円
FY93
1993/3
売上高
75,361億円
当期純利益
772億円
FY94
1994/3
売上高
74,002億円
当期純利益
652億円
家電事業を再編
FY95
1995/3
売上高
75,922億円
当期純利益
1,139億円
FY96
1996/3
売上高
81,238億円
当期純利益
1,417億円
FY97
1997/3
売上高
85,231億円
当期純利益
883億円
FY98
1998/3
売上高
84,168億円
当期純利益
34億円
FY99
1999/3
売上高
79,773億円
当期純利益
-3,387億円
FY00
2000/3
売上高
80,012億円
当期純利益
169億円
NECと合弁会社を設立(NEC日立メモリを合弁設立)
FY01
2001/3
売上高
84,169億円
当期純利益
1,043億円
FY02
2002/3
売上高
79,937億円
当期純利益
-4,838億円
最終赤字に転落。2万人の人員削減
FY03
2003/3
売上高
81,917億円
当期純利益
278億円
ディスプレイ事業を会社分離
三菱電機と合弁会社を設立(ルネサステクノロジー)
IBMからHDD事業を買収
IBMが手放したHDD製造事業を買収。買収時点でグローバルで11つの製造拠点・従業員数2.4万名で運営していた。 2012年に48億ドルで売却して日立製作所の財務体質の改善に寄与
FY04
2004/3
売上高
86,324億円
当期純利益
158億円
FY05
2005/3
売上高
90,270億円
当期純利益
514億円
FY06
2006/3
売上高
94,648億円
当期純利益
373億円
FY07
2007/3
売上高
102,479億円
当期純利益
-327億円
FY08
2008/3
売上高
112,267億円
当期純利益
-581億円
FY09
2009/3
売上高
100,003億円
当期純利益
-7,873億円
FY10
2010/3
売上高
89,685億円
当期純利益
-1,069億円
leadership
財務危機改善のため川村隆氏が社長就任
出戻り社長が断行した3492億円の増資と55年のテレビ撤退
FY11
2011/3
売上高
93,158億円
当期純利益
2,388億円
4期ぶりの黒字転換
FY12
2012/3
売上高
96,658億円
当期純利益
3,471億円
FY13
2013/3
売上高
90,410億円
当期純利益
1,753億円
FY14
2014/3
売上収益
96,664億円
当期利益
4,138億円
三菱日立パワーシステムを設立
火力発電システムの事業統合を決定。三菱重工65%・日立製作所35%の出資比率で「三菱日立パワーシステム」を設立した。日立製作所としては祖業である電機を縮小する意図があったと推定されるが、完全撤退によるハレーションを考慮して三菱重工との合弁会社の設立を選択したと思われる。
FY15
2015/3
売上収益
97,749億円
当期利益
2,174億円
FY16
2016/3
売上収益
100,343億円
当期利益
1,721億円
FY17
2017/3
売上収益
91,622億円
当期利益
2,312億円
非注力事業の売却
FY18
2018/3
売上収益
93,686億円
当期利益
3,629億円
FY19
2019/3
売上収益
94,806億円
当期利益
2,225億円
システム子会社を吸収合併(3社)
ソフトウェア開発を強化するために、日立情報システムズ、日立ソフトウェアエンジニアリング、日立システムアンドサービスの3社を吸収合併
alliance
南アフリカPJで三菱重工と和解・火力発電から撤退
受注5700億円が和解損失3759億円に帰結した合弁の構造問題
日立Astemoを発足・ホンダ系部品メーカー3社を統合
1960億円の子会社を4年で連結外に移した事業入替の速度
FY20
2020/3
売上収益
87,672億円
当期利益
875億円
FY21
2021/3
売上収益
87,291億円
当期利益
5,016億円
ABB社からパワーグリッド事業を買収
スイスABB社からパワーグリッド事業を約7200億円で買収。
GlobalLogic社を買収
デジタルエンジニアリングサービス(システム開発)を強化するため、米GlobalLogic社を約1兆円で買収した。GL社の売上高は年間1000億円()であり、1長円の買収をめぐって取締役会の議論は紛糾したという。
FY22
2022/3
売上収益
102,646億円
当期利益
5,834億円
Thales社を買収(鉄道信号システム)
鉄道におけるシステム事業を強化するために、フランスのThales社を2,150億円で買収。欧州を中心に車両および信号システムを納入することで、グローバルな鉄道事業の展開を意図した。
FY23
2023/3
売上収益
108,811億円
当期利益
6,491億円
ヘルスケア事業に注力(旧日立ハイテク)
2020年に日立製作所は子会社の日立ハイテクの株式を取得。2024年に日立ハイテクを吸収合併し、日立製作所としてヘルスケア事業に注力する方針を表明した。 ヘルスケア事業における医療機器の製造を強化するため、2023年11月にひたちなか市足崎(茨城県)において9万平方メートルの土地を取得。
FY24
2024/3
売上収益
97,287億円
当期利益
5,898億円
  1. founding
    日立鉱山において日立製作所を創業
    技術提携が主流の時代に「自前主義」を選んだ修理工場出身の創業者
  2. 株式会社日立製作所を設立

    久原鉱業所の製作所部門の経営が軌道に乗ったことを受けて、1918年に株式会社日立製作所を設立。資本金1000万円で設立され、資本面で久原鉱業所から独立した。もともと、久原鉱業の創業者である久原房之助氏は、機械部門への多角化に消極的であり、小平浪平氏は独立を選択した。 1918年10月に日立製作所は、生産拠点を拡大するために、東京の「佃島製作所」を合併。日立製作所の設立時に、同社の拠点を「亀戸工場(東京都)」として継承した。この結果、日立製作所の設立時は、創業地である日立工場と、東京の亀戸工場の2拠点を運営した。

  3. 笠戸造船所を取得

    第一次世界大戦後の不況を受けて経営難に陥っていた笠戸造船所(山口県下松市)を取得。機関車(鉄道車両)の製造を開始した

  4. 国産工業を吸収合併・国内工場を拡充

    軍需対応のため全国各地の電機メーカーを買収。戦時中に18工場を運営し、日本有数の電機メーカーに発展

  5. 労働組合と対立・約8500名を削減
    全工場の生産停止を60日間許容し組合の疲弊を待った持久戦
  6. alliance
    GEと技術提携を締結・外国技術を導入
    創業以来40年の「自前主義」を3年連続提携で転換した判断
  7. divestiture
    日立金属・日立電線を設立(子会社分離を開始)
    50%超保有のまま上場させた「親子上場」60年間の設計と解体
  8. システム開発を本格化
  9. 256KB・DRAMの量産を開始
  10. 家電事業を再編
  11. NECと合弁会社を設立(NEC日立メモリを合弁設立)
  12. 最終赤字に転落。2万人の人員削減
  13. ディスプレイ事業を会社分離
  14. 三菱電機と合弁会社を設立(ルネサステクノロジー)
  15. IBMからHDD事業を買収

    IBMが手放したHDD製造事業を買収。買収時点でグローバルで11つの製造拠点・従業員数2.4万名で運営していた。 2012年に48億ドルで売却して日立製作所の財務体質の改善に寄与

  16. leadership
    財務危機改善のため川村隆氏が社長就任
    出戻り社長が断行した3492億円の増資と55年のテレビ撤退
  17. 4期ぶりの黒字転換
  18. 三菱日立パワーシステムを設立

    火力発電システムの事業統合を決定。三菱重工65%・日立製作所35%の出資比率で「三菱日立パワーシステム」を設立した。日立製作所としては祖業である電機を縮小する意図があったと推定されるが、完全撤退によるハレーションを考慮して三菱重工との合弁会社の設立を選択したと思われる。

  19. 非注力事業の売却
  20. システム子会社を吸収合併(3社)

    ソフトウェア開発を強化するために、日立情報システムズ、日立ソフトウェアエンジニアリング、日立システムアンドサービスの3社を吸収合併

  21. alliance
    南アフリカPJで三菱重工と和解・火力発電から撤退
    受注5700億円が和解損失3759億円に帰結した合弁の構造問題
  22. 日立Astemoを発足・ホンダ系部品メーカー3社を統合
    1960億円の子会社を4年で連結外に移した事業入替の速度
  23. ABB社からパワーグリッド事業を買収

    スイスABB社からパワーグリッド事業を約7200億円で買収。

  24. GlobalLogic社を買収

    デジタルエンジニアリングサービス(システム開発)を強化するため、米GlobalLogic社を約1兆円で買収した。GL社の売上高は年間1000億円()であり、1長円の買収をめぐって取締役会の議論は紛糾したという。

  25. Thales社を買収(鉄道信号システム)

    鉄道におけるシステム事業を強化するために、フランスのThales社を2,150億円で買収。欧州を中心に車両および信号システムを納入することで、グローバルな鉄道事業の展開を意図した。

  26. ヘルスケア事業に注力(旧日立ハイテク)

    2020年に日立製作所は子会社の日立ハイテクの株式を取得。2024年に日立ハイテクを吸収合併し、日立製作所としてヘルスケア事業に注力する方針を表明した。 ヘルスケア事業における医療機器の製造を強化するため、2023年11月にひたちなか市足崎(茨城県)において9万平方メートルの土地を取得。

参考文献・出所

日立製作所 有価証券報告書 沿革
私の履歴書 経済人12
PC Watch 2009年3月17日
REUTERS 2009年5月7日
日経ビジネス電子版 2021年3月21日
日立製作所 2024年3月期決算短信
日立製作所 有価証券報告書