日立製作所の直近の動向と展望
日立製作所の直近の業績・経営課題・市場ポジションと、今後の展望をまとめたページです。
セグメント構成や中期的な論点を、現経営陣の発信と有価証券報告書の記述をもとに整理しています。
直近の動向と展望
Lumadaを軸とする社会イノベーション事業への集中
2024年3月期の連結売上高は9兆7287億円に達し、営業利益も過去最高水準を更新した。中核に据えるLumadaは、制御技術と情報技術を組み合わせてインフラ運用や製造工程のデジタル最適化を顧客と共創する事業モデルで、GlobalLogicの開発力とHitachi Energyの送配電資産、日立レールの鉄道信号システムを束ね、社会インフラとデジタルの垂直統合を世界規模で推進する。社内カンパニー制導入以来の独立採算経営を徹底し、セクター別の投下資本利益率管理を通じて低採算事業の入れ替えを判断する仕組みが、グループ全体に定着した。グループ全体をLumadaという共通概念の傘の下に再構成する試みが、日立の経営全体を貫く共通言語として働いている。
- 有価証券報告書
- 2024年3月期決算短信
グローバル経営体制の刷新と環境戦略
2022年4月に小島啓二が社長執行役兼最高経営責任者に就任し、2024年4月には徳永俊昭が最高経営責任者に就いて本社機能のグローバル化を加速した。本社役員の報酬体系や評価制度を買収先のGlobalLogicやHitachi Energyに合わせて全面的に見直し、海外従業員比率が過半を超える体制に対応したグローバル人事制度の整備を進める。環境面では2030年までに自社事業所のカーボンニュートラルを達成する目標を掲げ、送配電や鉄道、データセンター向けソリューションを通じて顧客側の二酸化炭素削減にも貢献する方針を打ち出した。2026年度までの中期経営計画では、Lumada事業の売上拡大と海外比率のさらなる引き上げが経営の中心課題に据えられ、次の経営体制への移行も視野に入れた議論が本社で進められている。
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