DeNAの沿革(1999〜2023年)

DeNAの創業から現在までの主要な出来事・経営判断・組織変化を年月順に一覧できる沿革(社史年表)ページです。 各年の売上高・純利益などの業績推移と、歴史的意義の解説をあわせて掲載しています。 社史・報道資料などの公開情報をもとに重要事項を判断の上、作成しています。

年度売上高純利益年月区分出来事歴史的意義
1999
1-12月
株式会社ディー・エヌ・エー(DeNA)を設立
資金調達と無借金経営が支えたビッターズ敗北後の再選択余地
FY00
2000/3
売上高
0.05億円
FY01
2001/3
売上高
1.74億円
当期純利益
-8.59億円
FY02
2002/3
売上高
6.19億円
当期純利益
-8.76億円
FY03
2003/3
売上高
9.65億円
当期純利益
-2.77億円
FY04
2004/3
売上高
15.63億円
当期純利益
2.03億円
モバオクのサービス提供を開始
PC向けオークションの敗北がモバイル転換を促した構造的契機
FY05
2005/3
売上高
28.7億円
当期純利益
4.39億円
KDDIと提携
キャリアとの提携で流通チャネルを押さえたモバイル戦略の設計
東証マザーズに株式上場
FY06
2006/3
売上高
64.29億円
当期純利益
14.87億円
FY07
2007/3
売上高
141.81億円
当期純利益
25.39億円
FY08
2008/3
売上高
297.36億円
当期純利益
67.76億円
FY09
2009/3
売上高
376.07億円
当期純利益
79.56億円
FY10
2010/3
売上高
481.05億円
当期純利益
113億円
怪盗ロワイヤルをリリース
広告モデルから課金モデルへの転換を固定化した収益構造の再設計
FY11
2011/3
売上高
1,127億円
当期純利益
316億円
acquisition
米ngmoco社を買収
国内ガラケーモデルの海外展開不能を認識した4億ドルの先行投資
守安功が代表取締役社長に就任
2011年にDeNAの社長に創業期からの社員であった守安功が就任し、創業者の南場智子氏は取締役会長となった。以後、守安社長と南場会長の2頭体制で、DeNAが経営された。
横浜ベイスターズの株式を取得
2011年にDeNAは球団ビジネスに参入するために、横浜ベイスターズの株式を議決権ベースで66.92%を65億円で取得した。アドバイザリー費用は約600万円で、DeNAは買収に伴って59億円の「のれん」を計上した。 買収の狙いは、DeNAという会社の知名度を全国的に向上させることにあったと思われる。買収から5年を経た2015年に南場智子会長は「日本全国に社名が知られるようになった。新入社員の両親が『その新興企業は何だ』とならず応援する機運が出てきた。人材が命の当社にとって本業に資するところがある」(2015/2/14週刊東洋経済)と述べている。
FY12
2012/3
売上収益
1,465億円
当期純利益
311億円
本社を渋谷ヒカリエに移転
コンプガチャ問題
2012年に携帯ゲーム業界では、18歳未満の青少年が重課金する問題が顕在化し、ゲームのガチャを有料課金によって行うことから「コンプガチャ問題」と呼ばれた。そこで、GREE、DeNA、mixi、サイバーエージェント、ドワンゴ、NHNの6社は、コンプガチャの全廃を取り決めた。 そこで、DeNAはコンプガチャ問題への対応として、18歳未満のユーザーに関しては月額10,000円、15歳未満のユーザーに関しては月額5,000円までと、有料課金の幅を制限した。
FY13
2013/3
売上収益
2,024億円
当期純利益
455億円
過去最高益を達成するも、利益の安定に課題。新規事業に相次いで参入
FY14
2014/3
売上収益
1,813億円
当期純利益
316億円
FY15
2015/3
売上収益
1,424億円
当期純利益
149億円
iemo株式会社および株式会社ペロリの買収
新規事業としてキュレーションメディアに参入するために、iemoおよびペロリの2社の買収を決定。個別の買収価格は非開示だが、2社合算の取得価格は37億円。 なお、これらのキュレーションメディアの買収および運営上の問題によって、DeNAは社会的な信頼を喪失した。
株式会社横浜スタジアムの株式取得
DeNAは株式会社横浜DeNAベイスターズを通じて、株式会社横浜スタジアムの株式76.87%を取得。取得対価は80.7億円であったが、同社の純資産130億円から非支配持分20億円を差し引いた20億円を「負ののれん発生益」として計上した。 DeNAとしては横浜ベイスターズとともに、球場経営を一体的に行うことで事業収益を改善する狙いがあった。
FY16
2016/3
売上収益
1,437億円
当期純利益
113億円
DeNA BtoB Marketを売却
2006年から展開していた業者向けEC「DeNA BtoB Market」について、事業売却を決定。新設する株式会社NESTAに事業を継承し、同社の全株式をオークファンに譲渡して撤退した。譲渡価格は12.5億円であった。
投資有価証券を取得
FY2015に投資有価証券を231億円で取得。DeNAが保有する現預金の比率が高まり、資産運用による収益の確保を目論んだと推定。取得内容の内訳は非開示
FY17
2017/3
売上収益
1,438億円
当期純利益
308億円
WelQ問題が発生。第三者委員会を設置
「永久ベンチャー」の免罪符化が招いた公共領域での統制欠如
FY18
2018/3
売上収益
1,393億円
当期利益
229億円
新規事業に対する投資額を80億円に拡大。タクシー配車アプリ「MOV」のサービス提供を開始
ゲーム依存脱却を掲げた3領域への分散投資とその帰結
FY19
2019/3
売上収益
1,241億円
当期利益
127億円
FY20
2020/3
売上収益
1,213億円
当期利益
-491億円
自社株買いを公表
2019年5月にDeNAは500億円(発行済み株式の約26%)を上限とする自社株買いを実施する方針を発表。2019年度において、321億円で自己株式を取得した。
創業者の南場智子氏が経団連副会長に就任
最終赤字に転落
ゲーム事業で減損損失511億円を計上。ngmoco社の買収は失敗へ
FY21
2021/3
売上収益
1,369億円
当期利益
256億円
FY22
2022/3
売上収益
1,308億円
当期利益
305億円
leadership
業績不振で社長交代
成長前提の組織規模と収益停滞が生んだ「成長なきベンチャー」の矛盾
IRIAM社を買収
ライブストリーミング事業を強化するためにIRIAM社の買収を決定。株式100%を89億円で取得した。
FY23
2023/3
売上収益
1,349億円
当期利益
88.5億円
アルム社を買収
医療・ヘルスケア分野を強化するために、アルム社の買収を決定。株式52.3%を247億円で取得した。
最終赤字に転落
FY2023/3Qにおいて、買収企業であるアルム社およびIRIAM社について、業績不振を理由に減損損失の計上を決定。加えてゲーム事業でも減損計上した結果、FY2023/1Q-3Qにおいて、DeNAは189億円の最終赤字に転落した。
  1. 株式会社ディー・エヌ・エー(DeNA)を設立
    資金調達と無借金経営が支えたビッターズ敗北後の再選択余地
  2. モバオクのサービス提供を開始
    PC向けオークションの敗北がモバイル転換を促した構造的契機
  3. KDDIと提携
    キャリアとの提携で流通チャネルを押さえたモバイル戦略の設計
  4. 東証マザーズに株式上場
  5. 怪盗ロワイヤルをリリース
    広告モデルから課金モデルへの転換を固定化した収益構造の再設計
  6. acquisition
    米ngmoco社を買収
    国内ガラケーモデルの海外展開不能を認識した4億ドルの先行投資
  7. 守安功が代表取締役社長に就任

    2011年にDeNAの社長に創業期からの社員であった守安功が就任し、創業者の南場智子氏は取締役会長となった。以後、守安社長と南場会長の2頭体制で、DeNAが経営された。

  8. 横浜ベイスターズの株式を取得

    2011年にDeNAは球団ビジネスに参入するために、横浜ベイスターズの株式を議決権ベースで66.92%を65億円で取得した。アドバイザリー費用は約600万円で、DeNAは買収に伴って59億円の「のれん」を計上した。 買収の狙いは、DeNAという会社の知名度を全国的に向上させることにあったと思われる。買収から5年を経た2015年に南場智子会長は「日本全国に社名が知られるようになった。新入社員の両親が『その新興企業は何だ』とならず応援する機運が出てきた。人材が命の当社にとって本業に資するところがある」(2015/2/14週刊東洋経済)と述べている。

  9. 本社を渋谷ヒカリエに移転
  10. コンプガチャ問題

    2012年に携帯ゲーム業界では、18歳未満の青少年が重課金する問題が顕在化し、ゲームのガチャを有料課金によって行うことから「コンプガチャ問題」と呼ばれた。そこで、GREE、DeNA、mixi、サイバーエージェント、ドワンゴ、NHNの6社は、コンプガチャの全廃を取り決めた。 そこで、DeNAはコンプガチャ問題への対応として、18歳未満のユーザーに関しては月額10,000円、15歳未満のユーザーに関しては月額5,000円までと、有料課金の幅を制限した。

  11. 過去最高益を達成するも、利益の安定に課題。新規事業に相次いで参入
  12. iemo株式会社および株式会社ペロリの買収

    新規事業としてキュレーションメディアに参入するために、iemoおよびペロリの2社の買収を決定。個別の買収価格は非開示だが、2社合算の取得価格は37億円。 なお、これらのキュレーションメディアの買収および運営上の問題によって、DeNAは社会的な信頼を喪失した。

  13. 株式会社横浜スタジアムの株式取得

    DeNAは株式会社横浜DeNAベイスターズを通じて、株式会社横浜スタジアムの株式76.87%を取得。取得対価は80.7億円であったが、同社の純資産130億円から非支配持分20億円を差し引いた20億円を「負ののれん発生益」として計上した。 DeNAとしては横浜ベイスターズとともに、球場経営を一体的に行うことで事業収益を改善する狙いがあった。

  14. DeNA BtoB Marketを売却

    2006年から展開していた業者向けEC「DeNA BtoB Market」について、事業売却を決定。新設する株式会社NESTAに事業を継承し、同社の全株式をオークファンに譲渡して撤退した。譲渡価格は12.5億円であった。

  15. 投資有価証券を取得

    FY2015に投資有価証券を231億円で取得。DeNAが保有する現預金の比率が高まり、資産運用による収益の確保を目論んだと推定。取得内容の内訳は非開示

  16. WelQ問題が発生。第三者委員会を設置
    「永久ベンチャー」の免罪符化が招いた公共領域での統制欠如
  17. 新規事業に対する投資額を80億円に拡大。タクシー配車アプリ「MOV」のサービス提供を開始
    ゲーム依存脱却を掲げた3領域への分散投資とその帰結
  18. 自社株買いを公表

    2019年5月にDeNAは500億円(発行済み株式の約26%)を上限とする自社株買いを実施する方針を発表。2019年度において、321億円で自己株式を取得した。

  19. 創業者の南場智子氏が経団連副会長に就任
  20. 最終赤字に転落

    ゲーム事業で減損損失511億円を計上。ngmoco社の買収は失敗へ

  21. leadership
    業績不振で社長交代
    成長前提の組織規模と収益停滞が生んだ「成長なきベンチャー」の矛盾
  22. IRIAM社を買収

    ライブストリーミング事業を強化するためにIRIAM社の買収を決定。株式100%を89億円で取得した。

  23. アルム社を買収

    医療・ヘルスケア分野を強化するために、アルム社の買収を決定。株式52.3%を247億円で取得した。

  24. 最終赤字に転落

    FY2023/3Qにおいて、買収企業であるアルム社およびIRIAM社について、業績不振を理由に減損損失の計上を決定。加えてゲーム事業でも減損計上した結果、FY2023/1Q-3Qにおいて、DeNAは189億円の最終赤字に転落した。

参考文献・出所

有価証券報告書
DeNA IR資料
DeNA 有価証券報告書
NIKKEI STYLE 2019/7/1
logmiBiz 2021/12/16
有価証券報告書 沿革
DeNA FY2010/3Q決算説明会
第三者委員会調査報告書 2017/3/11