ニデックの沿革・歴史的証言
1973年〜2025年
ニデックの1973年〜2025年の主要な出来事・経営判断・組織変化を年月順に並べた沿革(社史年表)と、経営者・当事者の歴史的証言
| 年度 | 売上高 | 純利益 | 年月 | 区分 | 出来事 | 歴史的意義 |
|---|---|---|---|---|---|---|
FY74 1974/3 | 売上高 1億円 | 海外進出 | 日本電産株式会社を設立 | 「信用がない」を米国経由で突破した創業期の逆輸入モデル | ||
FY75 1975/3 | 設備投資 | 京都府亀岡市に亀岡工場(1993年12月に閉鎖)を開設 | ||||
FY76 1976/3 | 直流ブラシレスモータの生産開始 | |||||
FY77 1977/3 | 米国日本電産を設立 | |||||
FY78 1978/3 | 売上高 4億円 | |||||
FY80 1980/3 | 売上高 16億円 | HDD向けスピンドルモータの製造開始 コンピューターの記憶装置であるハードディスク向けのモーター(8インチ型HDD向けスピンドルモータ)の開発を開始した。だが、極めて高い精度が要求されたため、数年間の開発期間を経て、小型精密モーターの開発に成功する。以後、ハードディスク向けの小型モーターは、日本電産の主力製品の一つに育った。 | ||||
FY82 1982/3 | 売上高 31億円 | |||||
FY84 1984/3 | 売上高 62億円 | 米トリン社の軸流ファン部門を買収 | ||||
FY85 1985/3 | 設備投資 | 滋賀県愛知郡愛知川町(現 愛荘町)に滋賀工場(現 滋賀技術開発センター)を開設 | ||||
滋賀県に第3工場を新設 1985年に経済不況に陥り「日本電産は危ない」という噂が流れた。だが、永守重信は顧客である大企業からのモーターの引き合いが強いことを根拠として増産を決定。日本電産はハードディスク向けモーターを大量生産するために、45億円を投資して滋賀県に第3工場を新設した。 | ||||||
FY86 1986/3 | 売上高 120億円 | |||||
FY88 1988/3 | 売上高 260億円 | 大阪証券取引所に株式上場 1988年3月期に日本電産は売上高258億円、経常利益26億円の高業績を達成し、大阪証券取引所に株式を上場を果たす。創業者の永守重信は日本電産の株式上場によって、時価250億円の資産家になるとともに株式売却益40億円を確保。 | ||||
FY89 1989/3 | 株式上場 | 京都証券取引所並びに大阪証券取引所市場第二部に株式を上場 | ||||
企業買収 | 信濃特機を買収(HDD向けモータ) | シェア72%の企業が2位を買収し90%独占を実現した寡占完成の構造 | ||||
東南アジアで現地生産を本格化 | ||||||
FY90 1990/3 | 売上高 454億円 | |||||
FY91 1991/3 | 売上高 584億円 | 中国での現地生産を本格化 | ||||
FY92 1992/3 | 売上高 572億円 | 当期純利益 -28億円 | 海外進出 | 中国に日本電産(大連)有限公司(現 ニデックモータ(大連)有限公司)を設立 | ||
FY93 1993/3 | 売上高 699億円 | 当期純利益 2億円 | 海外進出 | 台湾日電産股份有限公司(現 ニデック台湾股份有限公司)を設立 | ||
FY94 1994/3 | 売上高 601億円 | 当期純利益 0億円 | 海外進出 | ドイツに欧州日本電産(現 ニデックモーターズ アンド アクチュエーターズドイツ㈲)を設立 | ||
海外進出 | 日本電産(香港)有限公司(現 ニデックモータ(香港)有限公司)を設立 | |||||
企業買収 | 買収積極化を表明。HDD依存から脱却 | 「無駄が多い黒字企業」を狙い撃ちにした逆張りの買収選定基準 | ||||
FY95 1995/3 | 売上高 731億円 | 当期純利益 -25億円 | 企業買収 | 共立マシナリ㈱(現 ニデックマシナリー㈱)に資本参加 | ||
企業買収 | シンポ工業㈱(現 ニデックドライブテクノロジー㈱)に資本参加 | |||||
最終赤字に転落。HDD向け需要が一時的に減少 1995年3月期に日本電産は25億円の最終赤字に転落。主力だったHDD向けモータについて、パソコンの需要の急成長が一時的にストップしたことで日本電産も影響を被った。ただし、1995年にマイクロソフトがWindows95を発売すると、再びパソコン向けの需要が盛り返し、HDD向けモータ需要も回復したため、日本電産は翌1996年3月期に黒字転換した。 | ||||||
FY96 1996/3 | 売上高 753億円 | 当期純利益 36億円 | 海外進出 | フィリピン日本電産㈱(現 ニデックフィリピン㈱)を設立 | ||
FY97 1997/3 | 売上高 906億円 | 当期純利益 49億円 | 企業買収 | トーソク㈱(現 ニデックパワートレインシステムズ㈱)に資本参加 | ||
FY98 1998/3 | 売上高 1,156億円 | 当期純利益 63億円 | 企業買収 | ㈱リードエレクトロニクス(現 ニデックアドバンステクノロジー㈱)に資本参加 | ||
企業買収 | 京利工業㈱に資本参加 | |||||
企業買収 | ㈱コパル(現 ニデックプレシジョン㈱)並びにコパル電子㈱(現 ニデックコンポーネンツ㈱)に資本参加 | |||||
FY99 1999/3 | 売上高 1,325億円 | 当期純利益 56億円 | 株式上場 | 東京証券取引所市場第一部上場、大阪証券取引所市場第一部に指定 | ||
業務提携 | ㈱芝浦製作所(現 芝浦メカトロニクス㈱)、㈱東芝との3社共同出資で芝浦電産㈱(現 ニデックテクノモータ㈱)を設立 | |||||
FY00 2000/3 | 海外進出 | 中国に日本電産芝浦(浙江)有限公司(現 ニデックテクノモータ(浙江)有限公司)を設立 | ||||
海外進出 | 韓国日本電産㈱(現 ニデック韓国㈱)を設立 | |||||
企業買収 | ㈱安川電機の子会社、㈱ワイ・イー・ドライブ(現 ニデックテクノモータ㈱)に資本参加 | |||||
FY01 2001/3 | 売上高 2,810億円 | 当期純利益 64億円 | 米シーゲートよりタイ工場を取得(HDD向け小型モーター) | |||
FY02 2002/3 | 売上高 2,986億円 | 当期純利益 64億円 | 株式上場 | ニューヨーク証券取引所へ上場(2016年5月まで) | ||
FY03 2003/3 | 売上高 3,290億円 | 当期純利益 114億円 | 中国での現地生産を強化 | |||
海外進出 | 中国に日本電産(東莞)有限公司(現 ニデックモータ(東莞)有限公司)を設立 | |||||
FY04 2004/3 | 売上高 3,290億円 | 当期純利益 114億円 | 海外進出 | 中国に日本電産(上海)国際貿易有限公司(現 ニデック(上海)国際貿易有限公司)を設立 | ||
設備投資 | 京都市南区に本社事務所を移転し、中央開発技術研究所を開設 | |||||
三協精機製作所に資本参加。流体動圧軸受に対応 流体動圧軸受けモーターの競合であった三協精機を買収し、海外生産拠点と国内の開発拠点を強化 | ||||||
FY05 2005/3 | 売上高 4,858億円 | 当期純利益 334億円 | ||||
FY06 2006/3 | 売上高 5,368億円 | 当期純利益 409億円 | 海外進出 | ベトナム日本電産会社(現 ニデックベトナム会社)を設立 | ||
海外進出 | 中国に日本電産自動車モータ(浙江)有限公司(現 ニデック自動車モータ(浙江)有限公司)を設立 | |||||
FY07 2007/3 | 売上高 6,296億円 | 当期純利益 399億円 | 企業買収 | フランス・Valeo S.A.のモータ&アクチュエータ事業を買収し、Nidec Motors & Actuators(現 ニデックモーターズ アンド アクチュエーターズ㈱)を設立 | ||
企業買収 | シンガポール・Brilliant Manufacturing Ltd.(現 ニデックコンポーネントテクノロジー㈱)を買収 | |||||
FY08 2008/3 | 売上高 7,421億円 | 当期純利益 411億円 | 企業買収 | 日本サーボ㈱(現 ニデックアドバンスドモータ㈱)に資本参加 | ||
FY09 2009/3 | 売上高 6,108億円 | 当期純利益 283億円 | 流体動圧軸受で世界シェア70%確保 2002年ごろから流体動圧軸受によるHDDが普及し始め、すでに加工技術を習得していた日本電産は増産で対応。この結果、ベアリングから流体動圧という技術変化にも対応することに成功し、引き続きHDD向けの小型精密モーターで世界シェア70%(2009年時点)を確保し続けた。 | |||
FY10 2010/3 | 売上高 5,874億円 | 当期純利益 519億円 | 企業買収 | イタリア・Appliances Components Companies S.p.A.の家電モータ事業を買収し、日本電産ソーレモータ㈲を設立 | ||
企業買収 | タイ・SC WADO Co., Ltd.(現 ニデックダイキャスティング(タイランド)㈱)を買収 | |||||
FY11 2011/3 | 売上高 6,759億円 | 当期純利益 523億円 | 企業買収 | 米国・Emerson Electric Co.のモータ・コントロール事業を買収し、日本電産モータ㈱(現 ニデックモータ㈱)を設立 | ||
海外進出 | 中国に日本電産(韶関)有限公司(現 ニデックモータ(韶関)有限公司)を設立 | |||||
海外進出 | インド日本電産㈱(現 ニデックインド㈱)を設立 | |||||
FY12 2012/3 | 売上高 6,823億円 | 親会社株主に帰属する当期純利益 407億円 | 企業買収 | 三洋電機㈱の子会社、三洋精密㈱に資本参加 | ||
海外進出 | マレーシアに Nidec Precision Malaysia Sdn. Bhd. を設立 | |||||
海外進出 | カンボジアに SC Wado Component(Cambodia)Co., Ltd.(現 ニデックダイキャスティング(カンボジア)㈱)を設立 | |||||
FY13 2013/3 | 売上高 7,092億円 | 親会社株主に帰属する当期純利益 79億円 | 企業買収 | 日本電産シンポ㈱(現 ニデックドライブテクノロジー㈱)が、米国・The Minster Machine Company(現 ニデックミンスター㈱)を買収 | ||
企業買収 | イタリア・Ansaldo Sistemi Industriali S.p.A.(現 ニデックASI㈱)を買収 | |||||
設備投資 | 日本電産中央モーター基礎技術研究所(現 ニデック新川崎テクノロジーセンター)を開設 | |||||
企業買収 | 米国・Avtron Industrial Automation, Inc.を買収 | |||||
企業買収 | 日本電産サンキョー㈱(現 ニデックインスツルメンツ㈱)が、韓国・SCD㈱を買収 | |||||
企業買収 | 米国・Kinetek Group Inc.を買収 | |||||
企業買収 | 中国・江蘇凱宇汽車電器有限公司(現 ニデック凱宇汽車電器(江蘇)有限公司)に資本参加 | |||||
デジタル家電需要の一巡で大幅減益 2009年から2013年にかけて、日本政府によるエコポイント(デジタル家電の購買促進)の補助制度によって、液晶テレビを中心に家電需要が旺盛だったが、2013年までに需要が一巡。加えて2011年のタイ洪水によって、取引先のHDDメーカーの供給が滞ったため、日本電産も影響を被った、2013年3月期の日本電産は大幅減益となった。 | ||||||
FY14 2014/3 | 売上高 8,751億円 | 親会社株主に帰属する当期純利益 562億円 | 企業買収 | 日本電産サンキョー㈱(現 ニデックインスツルメンツ㈱)が、三菱マテリアルシーエムアイ㈱(現 ニデックマテリアル㈱)を買収 | ||
企業買収 | ㈱ホンダエレシス(現 ニデックエレシス㈱)を買収 | |||||
FY15 2015/3 | 売上高 10,283億円 | 親会社株主に帰属する当期純利益 760億円 | 欧州で部品メーカーの買収を積極化 | |||
FY16 2016/3 | 売上高 11,782億円 | 親会社株主に帰属する当期純利益 899億円 | 企業買収 | イタリア・Motortecnica s.r.l.を買収 | ||
企業買収 | 中国・China Tex Mechanical & Electrical Engineering Ltd. のSRモータ・ドライブ事業を取得(現 ニデック(北京)伝動技術有限公司) | |||||
企業買収 | スペイン・Arisa, S.A.(現 ニデックアリサ㈲)を買収 | |||||
企業買収 | 米国・KB Electronics, Inc.を買収 | |||||
企業買収 | イタリア・E.M.G. Elettromeccanica S.r.l.の事業資産を取得 | |||||
企業買収 | 日本電産サンキョー㈱(現 ニデックインスツルメンツ㈱)が、インドネシア・PT. NAGATA OPTO INDONESIAを買収 | |||||
FY17 2017/3 | 売上高 11,993億円 | 親会社株主に帰属する当期純利益 1,110億円 | 企業買収 | イタリア・E.C.E S.r.l.を買収 | ||
企業買収 | ルーマニア・ANA IMEP S.A.(現 ニデックグローバル・アプライアンス・ルーマニア社)を買収 | |||||
米州で部品メーカーの買収を積極化 | ||||||
企業買収 | 米国・Emerson Electric Co.のモータ・ドライブ事業及び発電機事業を買収 | |||||
企業買収 | 米国・Vamco International, Inc.を買収 | |||||
グループ会社のコーポレートブランドロゴをNidecに統一 | ||||||
FY18 2018/3 | 売上高 14,590億円 | 親会社株主に帰属する当期純利益 1,308億円 | 企業買収 | イタリア・LGB Elettropompe S.r.l.を買収 | ||
企業買収 | 日本電産サンキョー㈱(現 ニデックインスツルメンツ㈱)が、東京丸善工業㈱の事業を承継 | |||||
企業買収 | 日本電産リード㈱(現 ニデックアドバンステクノロジー㈱)が、シンガポール・SV Probe Pte. Ltd.を買収 | |||||
企業買収 | ドイツ・driveXpert GmbH(現 ニデックドライブエクスパート㈲)を買収 | |||||
設備投資 | 京都府相楽郡精華町に生産技術研究所(現 ニデックけいはんなテクノロジーセンター)を設立 | |||||
FY19 2019/3 | 売上高 14,754億円 | 親会社株主に帰属する当期純利益 1,099億円 | 企業買収 | 米国・Genmark Automation, Inc.(現 ニデックジェンマークオートメーション㈱)を買収 | ||
業務提携 | フランス・グループPSA社とトラクションモータに関する合弁会社Nidec PSA emotors S.A.を設立 | |||||
永守重信氏が代表取締役会長に就任 | ||||||
企業買収 | イタリア・CIMA S.p.A.を買収 | |||||
企業買収 | ドイツ・MS-Graessner GmbH & Co. KG(現 ニデックグレスナー㈲)を買収 | |||||
企業買収 | 台湾・Chaun-Choung Technology Corp.(現 ニデックCCI股份有限公司)に資本参加 | |||||
企業買収 | ドイツ・Systeme + Steuerungen GmbH を買収 | |||||
企業買収 | ドイツ・DESCH Antriebstechnik GmbH & Co. KG(現 ニデックデッシュ㈲)を買収 | |||||
FY20 2020/3 | 売上高 15,348億円 | 親会社株主に帰属する当期純利益 584億円 | エンブラコ社を買収 米国の家電メーカーであるワールプール社から、コンプレッサ事業(エンブラコ社)を1224億円で買収を決定。家電向けのモーター事業を強化するために、買収を決定 | |||
オムロンからオートモーティブ事業を買収 | ||||||
企業買収 | 米国・Roboteq, Inc.を買収 | |||||
FY21 2021/3 | 売上高 16,180億円 | 親会社株主に帰属する当期純利益 1,219億円 | 企業買収 | オーストリア・Secop Austria GmbH のデルタ型コンプレッサー事業を取得 | ||
海外進出 | セルビアにNidec Electric Motor Serbia LLC(現 ニデックエレクトリックモータ・セルビア㈲)、Nidec Elesys Europe LLCを設立 | |||||
FY22 2022/3 | 売上高 19,181億円 | 親会社株主に帰属する当期純利益 1,357億円 | 企業買収 | 三菱重工工作機械㈱を譲受け、日本電産マシンツール㈱(現 ニデックマシンツール㈱)を設立 | ||
企業買収 | OKK㈱(現 ニデックオーケーケー㈱)に資本参加 | |||||
FY23 2023/3 | 売上高 22,300億円 | 親会社株主に帰属する当期純利益 369億円 | 業務提携 | ノルウェー・FREYR BATTERY SAと合弁でNidec Energy AS(現 ニデックエナジー AS)を設立 | ||
企業買収 | イタリア・PAMA S.p.Aを買収 | |||||
企業買収 | 日本電産コパル電子㈱(現 ニデックコンポーネンツ㈱)が、㈱緑測器を買収 | |||||
FY24 2024/3 | 売上高 23,471億円 | 親会社株主に帰属する当期純利益 1,244億円 | 日本電産㈱からニデック㈱に商号変更、国内連結子会社もニデックを冠した商号に変更 | |||
業務提携 | ブラジルの航空機メーカー・Embraer S.A.と合弁でNidec Aerospace LLCを設立 | |||||
企業買収 | 米国・Houma Armature Worksを買収 | |||||
企業買収 | 米国・Automatic Feed社(現 Nidec Automatic Feed Company)及び関連会社2社を買収 | |||||
企業買収 | ㈱TAKISAWAをTOBにより買収 | |||||
社長交代 | 岸田光哉氏が社長就任 | 代表権併存という事業承継の過渡的枠組みと創業者支配の行方 | ||||
FY25 2025/3 | 売上高 26,078億円 | 親会社株主に帰属する当期純利益 1,643億円 | 商号をニデック株式会社に変更 創立50周年を機に商号を日本電産からニデックに変更 | |||
企業買収 | カナダ・Linear Transfer Automation Inc.及び関連会社2社を買収 |
- 日本電産株式会社を設立「信用がない」を米国経由で突破した創業期の逆輸入モデル
- 京都府亀岡市に亀岡工場(1993年12月に閉鎖)を開設
- 直流ブラシレスモータの生産開始
- 米国日本電産を設立
- HDD向けスピンドルモータの製造開始
コンピューターの記憶装置であるハードディスク向けのモーター(8インチ型HDD向けスピンドルモータ)の開発を開始した。だが、極めて高い精度が要求されたため、数年間の開発期間を経て、小型精密モーターの開発に成功する。以後、ハードディスク向けの小型モーターは、日本電産の主力製品の一つに育った。
- 米トリン社の軸流ファン部門を買収
- 滋賀県愛知郡愛知川町(現 愛荘町)に滋賀工場(現 滋賀技術開発センター)を開設
- 滋賀県に第3工場を新設
1985年に経済不況に陥り「日本電産は危ない」という噂が流れた。だが、永守重信は顧客である大企業からのモーターの引き合いが強いことを根拠として増産を決定。日本電産はハードディスク向けモーターを大量生産するために、45億円を投資して滋賀県に第3工場を新設した。
- 大阪証券取引所に株式上場
1988年3月期に日本電産は売上高258億円、経常利益26億円の高業績を達成し、大阪証券取引所に株式を上場を果たす。創業者の永守重信は日本電産の株式上場によって、時価250億円の資産家になるとともに株式売却益40億円を確保。
- 京都証券取引所並びに大阪証券取引所市場第二部に株式を上場
- 信濃特機を買収(HDD向けモータ)シェア72%の企業が2位を買収し90%独占を実現した寡占完成の構造
- 東南アジアで現地生産を本格化
- 中国での現地生産を本格化
- 中国に日本電産(大連)有限公司(現 ニデックモータ(大連)有限公司)を設立
- 台湾日電産股份有限公司(現 ニデック台湾股份有限公司)を設立
- ドイツに欧州日本電産(現 ニデックモーターズ アンド アクチュエーターズドイツ㈲)を設立
- 日本電産(香港)有限公司(現 ニデックモータ(香港)有限公司)を設立
- 買収積極化を表明。HDD依存から脱却「無駄が多い黒字企業」を狙い撃ちにした逆張りの買収選定基準
- 共立マシナリ㈱(現 ニデックマシナリー㈱)に資本参加
- シンポ工業㈱(現 ニデックドライブテクノロジー㈱)に資本参加
- 最終赤字に転落。HDD向け需要が一時的に減少
1995年3月期に日本電産は25億円の最終赤字に転落。主力だったHDD向けモータについて、パソコンの需要の急成長が一時的にストップしたことで日本電産も影響を被った。ただし、1995年にマイクロソフトがWindows95を発売すると、再びパソコン向けの需要が盛り返し、HDD向けモータ需要も回復したため、日本電産は翌1996年3月期に黒字転換した。
- フィリピン日本電産㈱(現 ニデックフィリピン㈱)を設立
- トーソク㈱(現 ニデックパワートレインシステムズ㈱)に資本参加
- ㈱リードエレクトロニクス(現 ニデックアドバンステクノロジー㈱)に資本参加
- 京利工業㈱に資本参加
- ㈱コパル(現 ニデックプレシジョン㈱)並びにコパル電子㈱(現 ニデックコンポーネンツ㈱)に資本参加
- 東京証券取引所市場第一部上場、大阪証券取引所市場第一部に指定
- ㈱芝浦製作所(現 芝浦メカトロニクス㈱)、㈱東芝との3社共同出資で芝浦電産㈱(現 ニデックテクノモータ㈱)を設立
- 中国に日本電産芝浦(浙江)有限公司(現 ニデックテクノモータ(浙江)有限公司)を設立
- 韓国日本電産㈱(現 ニデック韓国㈱)を設立
- ㈱安川電機の子会社、㈱ワイ・イー・ドライブ(現 ニデックテクノモータ㈱)に資本参加
- 米シーゲートよりタイ工場を取得(HDD向け小型モーター)
- ニューヨーク証券取引所へ上場(2016年5月まで)
- 中国での現地生産を強化
- 中国に日本電産(東莞)有限公司(現 ニデックモータ(東莞)有限公司)を設立
- 中国に日本電産(上海)国際貿易有限公司(現 ニデック(上海)国際貿易有限公司)を設立
- 京都市南区に本社事務所を移転し、中央開発技術研究所を開設
- 三協精機製作所に資本参加。流体動圧軸受に対応
流体動圧軸受けモーターの競合であった三協精機を買収し、海外生産拠点と国内の開発拠点を強化
- ベトナム日本電産会社(現 ニデックベトナム会社)を設立
- 中国に日本電産自動車モータ(浙江)有限公司(現 ニデック自動車モータ(浙江)有限公司)を設立
- フランス・Valeo S.A.のモータ&アクチュエータ事業を買収し、Nidec Motors & Actuators(現 ニデックモーターズ アンド アクチュエーターズ㈱)を設立
- シンガポール・Brilliant Manufacturing Ltd.(現 ニデックコンポーネントテクノロジー㈱)を買収
- 日本サーボ㈱(現 ニデックアドバンスドモータ㈱)に資本参加
- 流体動圧軸受で世界シェア70%確保
2002年ごろから流体動圧軸受によるHDDが普及し始め、すでに加工技術を習得していた日本電産は増産で対応。この結果、ベアリングから流体動圧という技術変化にも対応することに成功し、引き続きHDD向けの小型精密モーターで世界シェア70%(2009年時点)を確保し続けた。
- イタリア・Appliances Components Companies S.p.A.の家電モータ事業を買収し、日本電産ソーレモータ㈲を設立
- タイ・SC WADO Co., Ltd.(現 ニデックダイキャスティング(タイランド)㈱)を買収
- 米国・Emerson Electric Co.のモータ・コントロール事業を買収し、日本電産モータ㈱(現 ニデックモータ㈱)を設立
- 中国に日本電産(韶関)有限公司(現 ニデックモータ(韶関)有限公司)を設立
- インド日本電産㈱(現 ニデックインド㈱)を設立
- 三洋電機㈱の子会社、三洋精密㈱に資本参加
- マレーシアに Nidec Precision Malaysia Sdn. Bhd. を設立
- カンボジアに SC Wado Component(Cambodia)Co., Ltd.(現 ニデックダイキャスティング(カンボジア)㈱)を設立
- 日本電産シンポ㈱(現 ニデックドライブテクノロジー㈱)が、米国・The Minster Machine Company(現 ニデックミンスター㈱)を買収
- イタリア・Ansaldo Sistemi Industriali S.p.A.(現 ニデックASI㈱)を買収
- 日本電産中央モーター基礎技術研究所(現 ニデック新川崎テクノロジーセンター)を開設
- 米国・Avtron Industrial Automation, Inc.を買収
- 日本電産サンキョー㈱(現 ニデックインスツルメンツ㈱)が、韓国・SCD㈱を買収
- 米国・Kinetek Group Inc.を買収
- 中国・江蘇凱宇汽車電器有限公司(現 ニデック凱宇汽車電器(江蘇)有限公司)に資本参加
- デジタル家電需要の一巡で大幅減益
2009年から2013年にかけて、日本政府によるエコポイント(デジタル家電の購買促進)の補助制度によって、液晶テレビを中心に家電需要が旺盛だったが、2013年までに需要が一巡。加えて2011年のタイ洪水によって、取引先のHDDメーカーの供給が滞ったため、日本電産も影響を被った、2013年3月期の日本電産は大幅減益となった。
- 日本電産サンキョー㈱(現 ニデックインスツルメンツ㈱)が、三菱マテリアルシーエムアイ㈱(現 ニデックマテリアル㈱)を買収
- ㈱ホンダエレシス(現 ニデックエレシス㈱)を買収
- 欧州で部品メーカーの買収を積極化
- イタリア・Motortecnica s.r.l.を買収
- 中国・China Tex Mechanical & Electrical Engineering Ltd. のSRモータ・ドライブ事業を取得(現 ニデック(北京)伝動技術有限公司)
- スペイン・Arisa, S.A.(現 ニデックアリサ㈲)を買収
- 米国・KB Electronics, Inc.を買収
- イタリア・E.M.G. Elettromeccanica S.r.l.の事業資産を取得
- 日本電産サンキョー㈱(現 ニデックインスツルメンツ㈱)が、インドネシア・PT. NAGATA OPTO INDONESIAを買収
- イタリア・E.C.E S.r.l.を買収
- ルーマニア・ANA IMEP S.A.(現 ニデックグローバル・アプライアンス・ルーマニア社)を買収
- 米州で部品メーカーの買収を積極化
- 米国・Emerson Electric Co.のモータ・ドライブ事業及び発電機事業を買収
- 米国・Vamco International, Inc.を買収
- グループ会社のコーポレートブランドロゴをNidecに統一
- イタリア・LGB Elettropompe S.r.l.を買収
- 日本電産サンキョー㈱(現 ニデックインスツルメンツ㈱)が、東京丸善工業㈱の事業を承継
- 日本電産リード㈱(現 ニデックアドバンステクノロジー㈱)が、シンガポール・SV Probe Pte. Ltd.を買収
- ドイツ・driveXpert GmbH(現 ニデックドライブエクスパート㈲)を買収
- 京都府相楽郡精華町に生産技術研究所(現 ニデックけいはんなテクノロジーセンター)を設立
- 米国・Genmark Automation, Inc.(現 ニデックジェンマークオートメーション㈱)を買収
- フランス・グループPSA社とトラクションモータに関する合弁会社Nidec PSA emotors S.A.を設立
- 永守重信氏が代表取締役会長に就任
- イタリア・CIMA S.p.A.を買収
- ドイツ・MS-Graessner GmbH & Co. KG(現 ニデックグレスナー㈲)を買収
- 台湾・Chaun-Choung Technology Corp.(現 ニデックCCI股份有限公司)に資本参加
- ドイツ・Systeme + Steuerungen GmbH を買収
- ドイツ・DESCH Antriebstechnik GmbH & Co. KG(現 ニデックデッシュ㈲)を買収
- エンブラコ社を買収
米国の家電メーカーであるワールプール社から、コンプレッサ事業(エンブラコ社)を1224億円で買収を決定。家電向けのモーター事業を強化するために、買収を決定
- オムロンからオートモーティブ事業を買収
- 米国・Roboteq, Inc.を買収
- オーストリア・Secop Austria GmbH のデルタ型コンプレッサー事業を取得
- セルビアにNidec Electric Motor Serbia LLC(現 ニデックエレクトリックモータ・セルビア㈲)、Nidec Elesys Europe LLCを設立
- 三菱重工工作機械㈱を譲受け、日本電産マシンツール㈱(現 ニデックマシンツール㈱)を設立
- OKK㈱(現 ニデックオーケーケー㈱)に資本参加
- ノルウェー・FREYR BATTERY SAと合弁でNidec Energy AS(現 ニデックエナジー AS)を設立
- イタリア・PAMA S.p.Aを買収
- 日本電産コパル電子㈱(現 ニデックコンポーネンツ㈱)が、㈱緑測器を買収
- 日本電産㈱からニデック㈱に商号変更、国内連結子会社もニデックを冠した商号に変更
- ブラジルの航空機メーカー・Embraer S.A.と合弁でNidec Aerospace LLCを設立
- 米国・Houma Armature Worksを買収
- 米国・Automatic Feed社(現 Nidec Automatic Feed Company)及び関連会社2社を買収
- ㈱TAKISAWAをTOBにより買収
- 岸田光哉氏が社長就任代表権併存という事業承継の過渡的枠組みと創業者支配の行方
- 商号をニデック株式会社に変更
創立50周年を機に商号を日本電産からニデックに変更
- カナダ・Linear Transfer Automation Inc.及び関連会社2社を買収
歴史的証言
「当時、「将来は超精密モーターを使うディスク分野が伸びるとわかっていた」なんていうと嘘です。私らだって最初は一般のモーターを作っていた。ただ、こんなものを作りたい、という夢はありましたがね。最初は何を手がけても必死で、ただ、ご飯が食べられたらいい、少しでも給料をアップしたい、それだけですな」
この15年で生産している中身は大きく変わってきている。現在主力にしている製品は、1970年代前半ごろより少しずつ出てきて、このマーケットが急激に広がってきたのは、1980年には入ってからである。モーターの分野は4つのランクに分けられる。一つはおもちゃのモーターの分野、次には家庭電化英品(洗濯機、扇風機、クーラーなど)の分野、その次には、精密モーター(音響機器、ビデオ関係、フロッピーディスクドライブなど)、そして超精密モーターという最高度な分野があり、この分野が、現在、当社の製品の主体となっている。
昭和40年代(1965-1975年)は、精密モーターといえば、高級テープレコーダーに使われるモーターであったが、創業以前、私自身が音響機器メーカーに在職していた関係上、当社の出発は、高級テープデッキ、業務用ビデオ、16ミリ、36ミリの高級映像機器などの分野からであった。創業時、第一次オイルショック(注:1973年)があり、その後第二次オイルショック(注:1979年)を経て、省エネルギーが社会的要請となり、電気機器製品やモーターを使う機器については、消費電力を減らすことに開発の視点が移っていった。
当社創業の当時から、モーターの軽薄短小化が重視されるようになり、現在、当社が主力としているコンピュータ関連のモーターについては、特に顕著にその傾向が現れている。また、時期ディスクの装置も当初の14インチから、どんどん小さく軽く薄くなってきた。それに伴って、当社が技術的に専門にしてきたブラシレスモーターを使って、マーケットの要求にこたえていくところに着目し、今日まで業況を拡大してきた。
従業員の雇用を維持する
若すぎる、信用がない
工場が汚い、社員の勤務態度が悪い、仕入れコストが高い
軽く、薄く、短く、小さく、日本の輸出の"軽薄短小"化は確実に進んでいる
日本電産の市場シェアはほぼ9割に達し、小さな市場の"巨人企業"が誕生する
時間をうまく使う以外に勝つ方法はない。Aという競争相手が1ヶ月でやるなら、わが社は15日でやる
流体軸受けはこれまで何度も「いよいよ実用化か」と騒がれながら結局は本格市場が立ち上がらなかった、業界の"オオカミ少年"的存在
「「アナリストなどから『ミネベアは流軸への取り組みが遅れているのではないか』と指摘されていたのは事実だが、研究は着々と進めてきたつもりだ」「タイのバンパイン工場で量産を準備しており、秋ごろから徐々に生産量を増やしていく。年内にも75億円を投じた量産ラインが動き始める。ボールベアリングや流軸以外のモーターの生産も増やす考えで、今期は(連結ベースで)総額300億円の設備投資を計画している」
「精密モーターの今後の主戦場はデジタル家電」「上級機には高精度モーターが必要でも、普及機にはマブチの低価格モーターが使われる。指をくわえて見ているわけにはいかない」「モーターのような量産部品では顧客企業は一社発注を基本的に避ける。仮に七割が一社に集中しても残る3割のシェアは取る余地がある」
永守氏からは、私が社長に就任した直後の1997年5月から資本参加の意向を聞いていたが、「独力で改革したい」と断ってきた。だが、今年7月に話を頂いた時は、「体力があるうちに買収してもらおう」と考えを変えた。
当社はもともとAV製品向けのアナログモーターの市場シェアが高い。これらの製品は技術的に難しく、利ざやも取れるため、ミネベアに敵対的買収を仕掛けられた1980年代後半まで当社の業績は良かった。しかし、1990年代に低価格のデジタルモーターが普及してくると、業績はじりじりと落ちた。国内のAVメーカーを相手に濃密な関係を構築する営業スタイルも時代に合わなくなった。
たとえば、コパルとかトーソクとかをなぜ買ったかという話にさかのぼると、ちょうどわれわれのいちばんのメイン商品、コア商品であるハードディスクのスピンドルモーターで大きな技術革新が起きかかったんです。専門的に言うと、軸受けがボールベアリングから流体動圧軸受け(軸受部に油や空気などの流体を使用したモーター)という、とんでもないものに変わるということになっていった。しかし、うちはそういう加工技術がなかった。
だから、このままでは会社は潰れる、この技術を持っているのはどこかなと考えてみたら、たとえば測定器のメーカーやったら東京精密とかね。しかし東京精密を売ってくれるわけはないから、その次と言うたら東京測範、今の(日本電産)トーソクですね。日産自動車が株式を持っておった。メッキ技術ならコパルとかね。そういう具合に順番に技術を持っている会社を当たっていった。売らへん、売らへんと言っているうちに、だんだん業績の悪い会社が出てきて、それを買えたことによって、この流体動圧軸受けという技術革新にもうまく乗れて、今では世界断トツ、ナンバーワンになっている。