レンゴーの直近の動向と展望
レンゴーの直近の業績・経営課題・市場ポジションと、今後の展望をまとめたページです。
セグメント構成や中期的な論点を、現経営陣の発信と有価証券報告書の記述をもとに整理しています。
直近の動向と展望
独禁法違反とトライウォール買収による横展開
2012年6月、公正取引委員会はレンゴーを含む段ボール業界各社に対して独占禁止法違反の疑いで立入検査に入った。段ボール製品および原紙の価格について不当な価格調整が認定され、レンゴーは合計で課徴金59億円の支払いを命じられた。差別化が難しいコモディティ産業で生産者が価格水準を守ろうとすれば協調に傾きやすく、その構造的なリスクが巨額の制裁として表面化した一件だった。業界最大手として業界慣行の矢面に立たされた経験は、その後のコンプライアンス体制の組み直しや、価格形成をめぐる社内ルールの再設計につながった。原紙メーカーと加工メーカーの双方が同じ企業グループ内に並立する垂直統合モデルは、業界内での情報共有と協調のリスクを抱え込みやすい構造でもあった。
2016年にはトライウォールを買収し、重包装分野でのグローバル展開に踏み出した。段ボール・軟包装に加え重包装という第3の柱を新たに得たことで、レンゴーは総合パッケージング企業としての事業基盤を横へ広げた。大坪は「包装とは、『絆』そのものである」(経済界ウェブ)と語り、商品と消費者をつなぐ包装という業の意味を自社の企業理念として据え直した。100年以上にわたり段ボール業界を牽引した同社は、包装材全般へ事業領域を広げつつ国際展開も進める。コモディティ産業に張り付いたまま垂直統合と領域拡大の両輪で競争力を磨いた歩みは、創業期の命名から一世紀を経て、段ボール専業から総合包装メーカーへの脱皮として現在の事業構造に結実した。
参考文献
- 公正取引委員会 排除措置命令
- 有価証券報告書
- 経済界ウェブ
参考文献・出所
有価証券報告書
きんとま一本杉(井上貞治郎著)
公正取引委員会 排除措置命令
経済界ウェブ