経営体制

上場企業の経営論点

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10の経営論点・440事例

日本企業の決断 | 経営体制 the-shashi.com 経営体制は「社内と創業家の継承」から「取締役会が選ぶ経営」へ移った 戦後から長く、社長は創業家と社内序列が決め、山一の再建では銀行が人を送り込んだ。総会屋事件や東芝の不正会計を経て、社長選びは指名委員会と株主の手に移りつつある。 経営体制は「社内と創業家の継承」から「取締役会が選ぶ経営」へ移った 戦後から長く、社長は創業家と社内序列が決め、山一の再建では銀行が人を送り込んだ。 総会屋事件や東芝の不正会計を経て、社長選びは指名委員会と株主の手に移りつつある。 〜1960年代 家と雇用を守る経営 財閥解体で浅野家など創業家が退き、東宝 争議や国鉄の人員整理を経て、配置転換で 雇用を守り銀行が再建役を送る型が根づい た。 代表事例 1947 日本セメント 浅野一族が役員退任 1948 東宝 第三次東宝争議と人員整理 1957 UBE 石炭からセメント・化学への転身 1965 日本興業銀行 山一証券の再建引受 収録した決断 65件 → 1970〜90年代 内向きの継承と綻び 社長は社内序列と創業家の意向で決まり、 ホンダや大林組は同族から離れた。90年 代末には総会屋事件が相次ぎ、経営陣が総 退陣した。 代表事例 1973 ホンダ 河島喜好氏への承継 1977 パナソニック 山下俊彦氏の序列外抜擢 1997 第一勧業銀行 総会屋融資の隠蔽発覚 1999 日産自動車 ルノーとの資本提携 収録した決断 87件 → 2000年代 外部の目の導入 委員会等設置会社や社外委員による後継選 びが始まり、りそなの細谷英二氏や西武の 後藤高志氏のように、危機には外から経営 者を招いた。 代表事例 2002 帝人 経営諮問委員会で長島徹選出 2002 任天堂 山内溥氏の社長退任と岩田聡氏への継承 2003 HOYA 米国型ガバナンスへ移行 2005 西武HD サーベラス出資での再建 収録した決断 75件 → 2010年代〜 監督する取締役会 東芝の不正会計やゴーン氏の逮捕を機に監 督と執行の分離が進み、社長の選任は指名 委員会と株主の手に移り始めた。 代表事例 2014 武田薬品工業 クリストフ・ウェバー氏が社長就任 2015 東芝 利益水増しの発覚と経営陣退任 2018 日産自動車 ゴーン会長の逮捕 2022 味の素 藤江太郎氏が社長就任 収録した決断 213件 → 注:時代の区切りと各時代の意味づけ、代表事例はThe社史調査部による。事例数は経営体制の論点のいずれかに属する決断(重複を除く)。2010年代以降は2026年10月時点 出所:The社史 が選び論点を付けた経営判断(440件。the-shashi.com/issue/slide/governance/)より作成。収録と分類は編集方針による 10

経営体制は「社内と創業家の継承」から「取締役会が選ぶ経営」へ移った

戦後から長く、社長は創業家と社内序列が決め、山一の再建では銀行が人を送り込んだ。

総会屋事件や東芝の不正会計を経て、社長選びは指名委員会と株主の手に移りつつある。

  1. 〜1960年代:家と雇用を守る経営(収録した決断 65件)

    財閥解体で浅野家など創業家が退き、東宝争議や国鉄の人員整理を経て、配置転換で雇用を守り銀行が再建役を送る型が根づいた。

  2. 1970〜90年代:内向きの継承と綻び(収録した決断 87件)

    社長は社内序列と創業家の意向で決まり、ホンダや大林組は同族から離れた。90年代末には総会屋事件が相次ぎ、経営陣が総退陣した。

    • 1973年 ホンダ 河島喜好氏への承継:創業者2人の同時引退と、次代への経営の引き渡し
    • 1977年 パナソニック 山下俊彦氏の序列外抜擢:序列を飛び越えた社長人事による、年功に縛られない経営陣の入れ替え
    • 1997年 第一勧業銀行 総会屋融資の隠蔽発覚:大蔵省検査を機に迫られた経営陣の総退陣と、総務部そのものの廃止
    • 1999年 日産自動車 ルノーとの資本提携:仏大手からの36.8%出資と経営陣の受け入れ、世界規模での事業の相互乗り入れ
  3. 2000年代:外部の目の導入(収録した決断 75件)

    委員会等設置会社や社外委員による後継選びが始まり、りそなの細谷英二氏や西武の後藤高志氏のように、危機には外から経営者を招いた。

  4. 2010年代〜:監督する取締役会(収録した決断 213件)

    東芝の不正会計やゴーン氏の逮捕を機に監督と執行の分離が進み、社長の選任は指名委員会と株主の手に移り始めた。

社長交代と後継指名 150事例

日本企業の決断 | 経営体制 | 社長交代と後継指名 the-shashi.com 社長の後継は前任者が一人で決める専権から、制度が選ぶ手続きへと移った かつて社長交代は前任者や創業家の胸三寸で決まり、パナソニックの山下俊彦氏抜擢のような序列破りは事件だった。帝人の経営諮問委員会を先駆けに、後継選びは社外取締役が審議する手続きとなり、創業者の退任後を制度へ預ける社も出た。 社長の後継は前任者が一人で決める専権から、制度が選ぶ手続きへと移った かつて社長交代は前任者や創業家の胸三寸で決まり、パナソニックの山下俊彦氏抜擢のような序列破りは事件だった。 帝人の経営諮問委員会を先駆けに、後継選びは社外取締役が審議する手続きとなり、創業者の退任後を制度へ預ける社も出た。 年代別の件数(件) 11 〜1960年代 4 1970年代 7 1980年代 20 1990年代 26 2000年代 30 2010年代 52 2020年代* 業種別の件数(上位5業種) IT・通信 20(13%) 小売・日用品 19(13%) 化学・素材 18(12%) 電機・事務機 15(10%) 運輸 12(8%) 代表事例(年代順・押すと決断のページへ) 1909 大日本製糖 日糖疑獄事件が発覚 関税還付の期限延長を狙った代議士買収と… 1947 日本セメント 浅野一族が役員退任 財閥解体に伴う創業家の経営からの退場と… 1961 旭化成 赤字部門を抱えての多角化 宮崎輝氏の社長就任と、赤字を許容してで… 1977 パナソニック 山下俊彦氏の序列外抜擢 序列を飛び越えた社長人事による、年功に… 1989 大林組 大林芳郎氏の社長退任と津室隆夫氏へ… 大林家による45年の同族支配から非同族… 1991 野村HD 損失補填による引責辞任 損失補填の証券不祥事を受けた「新生・野… 2002 帝人 経営諮問委員会で長島徹選出 社外委員が社長候補を審査する後継者選抜… 2002 任天堂 山内溥氏の社長退任と岩田聡氏への継承 山内溥氏から次世代への経営権の移譲 2014 武田薬品工業 クリストフ・ウェバー氏が社長就任 トップの外部登用に踏み切ったグローバル… 2015 東芝 利益水増しの発覚と経営陣退任 不正会計(不適切会計)の発覚と歴代3社… 2023 メルカリ 指名委員会等設置会社へ移行 創業CEOが退任したあとの後継の選び方… 2023 トヨタ自動車 佐藤恒治氏が社長就任 14年続いた豊田章男氏体制の非創業家の… 注:*2020年代は2026年10月時点。業種はThe社史の分類。代表事例はThe社史調査部による選定 出所:The社史 が選び論点を付けた経営判断(150件。the-shashi.com/issue/slide/governance/)より作成。収録と分類は編集方針による

社長の後継は前任者が一人で決める専権から、制度が選ぶ手続きへと移った

かつて社長交代は前任者や創業家の胸三寸で決まり、パナソニックの山下俊彦氏抜擢のような序列破りは事件だった。

帝人の経営諮問委員会を先駆けに、後継選びは社外取締役が審議する手続きとなり、創業者の退任後を制度へ預ける社も出た。

社長交代と後継指名:年代別の件数
年代件数
〜1960年代11
1970年代4
1980年代7
1990年代20
2000年代26
2010年代30
2020年代52
社長交代と後継指名:業種別の件数(上位5業種)
業種件数
IT・通信20
小売・日用品19
化学・素材18
電機・事務機15
運輸12
  1. 1909年 大日本製糖 日糖疑獄事件が発覚:関税還付の期限延長を狙った代議士買収と粉飾の露見、全重役の辞職と藤山雷太氏の招聘
  2. 1947年 日本セメント 浅野一族が役員退任:財閥解体に伴う創業家の経営からの退場と、社名を変更した新体制への移行
  3. 1961年 旭化成 赤字部門を抱えての多角化:宮崎輝氏の社長就任と、赤字を許容してでも柱を育てる路線の始動
  4. 1977年 パナソニック 山下俊彦氏の序列外抜擢:序列を飛び越えた社長人事による、年功に縛られない経営陣の入れ替え
  5. 1989年 大林組 大林芳郎氏の社長退任と津室隆夫氏への継承:大林家による45年の同族支配から非同族経営への転換
  6. 1991年 野村HD 損失補填による引責辞任:損失補填の証券不祥事を受けた「新生・野村」への機構改革
  7. 2002年 帝人 経営諮問委員会で長島徹選出:社外委員が社長候補を審査する後継者選抜システムの構築と長島徹社長の選出
  8. 2002年 任天堂 山内溥氏の社長退任と岩田聡氏への継承:山内溥氏から次世代への経営権の移譲
  9. 2014年 武田薬品工業 クリストフ・ウェバー氏が社長就任:トップの外部登用に踏み切ったグローバル経営体制への転換
  10. 2015年 東芝 利益水増しの発覚と経営陣退任:不正会計(不適切会計)の発覚と歴代3社長の引責辞任
  11. 2023年 メルカリ 指名委員会等設置会社へ移行:創業CEOが退任したあとの後継の選び方を、先に制度へ預ける機関設計の転換
  12. 2023年 トヨタ自動車 佐藤恒治氏が社長就任:14年続いた豊田章男氏体制の非創業家の技術者への引き継ぎと、BEVの台数目標の積み増し

創業家の関与 124事例

日本企業の決断 | 経営体制 | 創業家の関与 the-shashi.com 創業家は所有と経営の両方を握る主役から、資本で影響力を守る株主へと変わった 創業家は家業を会社に移しても支配を手放さず、浅野一族や安田の名が退いたのも財閥解体という外圧によるものだった。いま創業家は出光の合併反対や大正製薬のMBOのように資本で影響力を守るか、小林製薬のように不祥事で退くかに分かれる。 創業家は所有と経営の両方を握る主役から、資本で影響力を守る株主へと変わった 創業家は家業を会社に移しても支配を手放さず、浅野一族や安田の名が退いたのも財閥解体という外圧によるものだった。 いま創業家は出光の合併反対や大正製薬のMBOのように資本で影響力を守るか、小林製薬のように不祥事で退くかに分かれる。 年代別の件数(件) 36 〜1960年代 4 1970年代 7 1980年代 12 1990年代 24 2000年代 21 2010年代 20 2020年代* 業種別の件数(上位5業種) 小売・日用品 18(15%) 機械・精密 13(10%) サービス・外食 13(10%) 医薬品・医療 10(8%) 化学・素材 9(7%) 代表事例(年代順・押すと決断のページへ) 1673 さくら銀行 越後屋から私立銀行第一号 創業——三井高利氏の「現銀掛値なし」か… 1889 任天堂 山内房治郎氏の花札製造 京都で興した手工の家業の始まりと、3代… 1918 パナソニック 松下幸之助氏、ソケットで創業 販路のない改良品を抱えたままの独立と、… 1947 日本セメント 浅野一族が役員退任 財閥解体に伴う創業家の経営からの退場と… 1948 富士銀行 富士銀行に改称 安田の名を手放した改称と、商号解禁後も… 1973 ホンダ 河島喜好氏への承継 創業者2人の同時引退と、次代への経営の… 1995 東急 五島昇の死後の事業整理 五島家の個人支配の終焉と、バブル期に膨… 2006 すかいらーくHD SNCインベストメントがMBO 創業家と投資ファンドによる総額2,70… 2011 LIXIL 藤森義明氏がCEO就任 米GE出身の経営者を迎えての創業家から… 2017 出光興産 昭和シェル合併に対抗し増資 合併に反対する創業家の持株比率を薄める… 2023 大正製薬HD 大手門のTOBで上場廃止 創業家による総額7,100億円のMBO… 2024 小林製薬 紅麹問題で経営陣退任 サプリ健康被害の引責による創業家の後退… 注:*2020年代は2026年10月時点。業種はThe社史の分類。代表事例はThe社史調査部による選定 出所:The社史 が選び論点を付けた経営判断(124件。the-shashi.com/issue/slide/governance/)より作成。収録と分類は編集方針による

創業家は所有と経営の両方を握る主役から、資本で影響力を守る株主へと変わった

創業家は家業を会社に移しても支配を手放さず、浅野一族や安田の名が退いたのも財閥解体という外圧によるものだった。

いま創業家は出光の合併反対や大正製薬のMBOのように資本で影響力を守るか、小林製薬のように不祥事で退くかに分かれる。

創業家の関与:年代別の件数
年代件数
〜1960年代36
1970年代4
1980年代7
1990年代12
2000年代24
2010年代21
2020年代20
創業家の関与:業種別の件数(上位5業種)
業種件数
小売・日用品18
機械・精密13
サービス・外食13
医薬品・医療10
化学・素材9
  1. 1673年 さくら銀行 越後屋から私立銀行第一号:創業——三井高利氏の「現銀掛値なし」から1876年の三井銀行への系譜
  2. 1889年 任天堂 山内房治郎氏の花札製造:京都で興した手工の家業の始まりと、3代にわたる同族での承継
  3. 1918年 パナソニック 松下幸之助氏、ソケットで創業:販路のない改良品を抱えたままの独立と、電気器具製作所の設立
  4. 1947年 日本セメント 浅野一族が役員退任:財閥解体に伴う創業家の経営からの退場と、社名を変更した新体制への移行
  5. 1948年 富士銀行 富士銀行に改称:安田の名を手放した改称と、商号解禁後も旧称号へ戻らないという選択
  6. 1973年 ホンダ 河島喜好氏への承継:創業者2人の同時引退と、次代への経営の引き渡し
  7. 1995年 東急 五島昇の死後の事業整理:五島家の個人支配の終焉と、バブル期に膨らんだ
  8. 2006年 すかいらーくHD SNCインベストメントがMBO:創業家と投資ファンドによる総額2,700億円超のMBOと東証一部からの非上場化
  9. 2011年 LIXIL 藤森義明氏がCEO就任:米GE出身の経営者を迎えての創業家からの経営権の移譲
  10. 2017年 出光興産 昭和シェル合併に対抗し増資:合併に反対する創業家の持株比率を薄める3割の公募増資
  11. 2023年 大正製薬HD 大手門のTOBで上場廃止:創業家による総額7,100億円のMBOと上場廃止
  12. 2024年 小林製薬 紅麹問題で経営陣退任:サプリ健康被害の引責による創業家の後退と、統治体制の刷新

取締役会改革 159事例

日本企業の決断 | 経営体制 | 取締役会改革 the-shashi.com 取締役会は社内の昇進者が集う場から、執行を外から監督する装置へ作り替えられた かつて取締役会は昇進した社内役員の集まりで、第一勧業銀行の総会屋事件のように不祥事で初めて総退陣が起きた。HOYAの米国型移行を先駆けに委員会型への移行が相次ぎ、いまや株主が東芝の議長再任を否決するまでになった。 取締役会は社内の昇進者が集う場から、執行を外から監督する装置へ作り替えられた かつて取締役会は昇進した社内役員の集まりで、第一勧業銀行の総会屋事件のように不祥事で初めて総退陣が起きた。 HOYAの米国型移行を先駆けに委員会型への移行が相次ぎ、いまや株主が東芝の議長再任を否決するまでになった。 年代別の件数(件) 6 〜1960年代 4 1970年代 3 1980年代 13 1990年代 17 2000年代 40 2010年代 76 2020年代* 業種別の件数(上位5業種) 機械・精密 15(9%) 金融 14(9%) 化学・素材 12(8%) 自動車・部品 12(8%) 運輸 12(8%) 代表事例(年代順・押すと決断のページへ) 1965 大成建設 大倉家支配解消と本部制移行 創業家個人による支配から、複数の役員に… 1973 日本電子 常務会の廃止と合議制の導入 経営機構改革と三事業部制への移行 1997 第一勧業銀行 総会屋融資の隠蔽発覚 大蔵省検査を機に迫られた経営陣の総退陣… 1998 オリックス NYSEへ上場 外部の市場規律を経営に取り込むことを目… 2003 HOYA 米国型ガバナンスへ移行 ROEを軸に据えた経営への切り替えと統… 2011 オリンパス ウッドフォード氏解任 損失飛ばしの粉飾決算と、それを追及した… 2014 みずほFG 委員会設置会社へ移行 監督と経営を分離し、社外取締役を中心と… 2019 関西電力 森山栄治氏からの金品受領 役員らの金品受領問題の露見と、第三者委… 2021 東芝 永山治議長の再任否決 エフィッシモの株主提案による独立調査と… 2024 資生堂 指名委員会等設置会社へ移行 監査役会の廃止と、CEOの選解任・報酬… 2025 フジ・メディアHD 取締役の総入れ替え 人権侵害事案を受けた取締役会の刷新と、… 2026 京セラ モニタリングボードへの移行 監査役会設置会社からの転換と、社外取締… 注:*2020年代は2026年10月時点。業種はThe社史の分類。代表事例はThe社史調査部による選定 出所:The社史 が選び論点を付けた経営判断(159件。the-shashi.com/issue/slide/governance/)より作成。収録と分類は編集方針による

取締役会は社内の昇進者が集う場から、執行を外から監督する装置へ作り替えられた

かつて取締役会は昇進した社内役員の集まりで、第一勧業銀行の総会屋事件のように不祥事で初めて総退陣が起きた。

HOYAの米国型移行を先駆けに委員会型への移行が相次ぎ、いまや株主が東芝の議長再任を否決するまでになった。

取締役会改革:年代別の件数
年代件数
〜1960年代6
1970年代4
1980年代3
1990年代13
2000年代17
2010年代40
2020年代76
取締役会改革:業種別の件数(上位5業種)
業種件数
機械・精密15
金融14
化学・素材12
自動車・部品12
運輸12
  1. 1965年 大成建設 大倉家支配解消と本部制移行:創業家個人による支配から、複数の役員による合議で決める体制への切り替え
  2. 1973年 日本電子 常務会の廃止と合議制の導入:経営機構改革と三事業部制への移行
  3. 1997年 第一勧業銀行 総会屋融資の隠蔽発覚:大蔵省検査を機に迫られた経営陣の総退陣と、総務部そのものの廃止
  4. 1998年 オリックス NYSEへ上場:外部の市場規律を経営に取り込むことを目的とした海外市場での株式公開
  5. 2003年 HOYA 米国型ガバナンスへ移行:ROEを軸に据えた経営への切り替えと統治構造の再構築
  6. 2011年 オリンパス ウッドフォード氏解任:損失飛ばしの粉飾決算と、それを追及した社長の排除
  7. 2014年 みずほFG 委員会設置会社へ移行:監督と経営を分離し、社外取締役を中心とする3委員会へ統治を組み替えた機関設計の転換
  8. 2019年 関西電力 森山栄治氏からの金品受領:役員らの金品受領問題の露見と、第三者委員会設置・指名委員会等設置会社移行によるガバナンス再建
  9. 2021年 東芝 永山治議長の再任否決:エフィッシモの株主提案による独立調査と、経営陣への信任の否定
  10. 2024年 資生堂 指名委員会等設置会社へ移行:監査役会の廃止と、CEOの選解任・報酬の決定を独立社外取締役へ委ねる体制への組み替え
  11. 2025年 フジ・メディアHD 取締役の総入れ替え:人権侵害事案を受けた取締役会の刷新と、権限の滞留を断つ制度の導入
  12. 2026年 京セラ モニタリングボードへの移行:監査役会設置会社からの転換と、社外取締役が過半数を占める取締役会

プロ経営者の招聘 58事例

日本企業の決断 | 経営体制 | プロ経営者の招聘 the-shashi.com 外から経営者を招くことは危機の救急策から、成長を託す平時の選択へと変わった かつて外部の経営者は銀行や日銀から送り込まれる再建役であり、副頭取から転じた村井勉氏のアサヒ再建がその典型だった。LIXILの藤森氏や武田のウェバー氏以降、危機でなくとも世界で戦うために社外のプロへ経営を委ねる社が現れた。 外から経営者を招くことは危機の救急策から、成長を託す平時の選択へと変わった かつて外部の経営者は銀行や日銀から送り込まれる再建役であり、副頭取から転じた村井勉氏のアサヒ再建がその典型だった。 LIXILの藤森氏や武田のウェバー氏以降、危機でなくとも世界で戦うために社外のプロへ経営を委ねる社が現れた。 年代別の件数(件) 5 〜1960年代 2 1970年代 2 1980年代 7 1990年代 17 2000年代 17 2010年代 8 2020年代* 業種別の件数(上位5業種) 小売・日用品 14(24%) 電機・事務機 6(10%) 金融 6(10%) 自動車・部品 5(9%) 医薬品・医療 5(9%) 代表事例(年代順・押すと決断のページへ) 1876 三井物産 益田孝氏による無資本創業 資本を持たずに興した商社と、解体と再結… 1936 リコー 市村清への経営一任 感光紙部門の分離独立と、一人の男に全て… 1955 ふくおかFG 蟻川五二郎氏が頭取就任 日銀考査役を迎え入れ、4代続くこととな… 1965 日本興業銀行 山一証券の再建引受 日高輝氏を送り込む形での、主力3行によ… 1982 アサヒGHD 村井勉氏が社長就任 副頭取・村井勉氏を迎え入れ、外部の目に… 1999 日産自動車 ルノーとの資本提携 仏大手からの36.8%出資と経営陣の受… 2003 りそなHD 公的資金1.96兆円受入 預金保険法102条の初適用による公的資… 2010 日本航空 アメーバ経営で再建 会社更生法下での稲盛和夫氏の招聘と、フ… 2011 LIXIL 藤森義明氏がCEO就任 米GE出身の経営者を迎えての創業家から… 2014 武田薬品工業 クリストフ・ウェバー氏が社長就任 トップの外部登用に踏み切ったグローバル… 2014 資生堂 魚谷雅彦氏が社長就任 外部のプロ経営者に経営を委ねる決断と、… 2021 三菱ケミカルG ジョンマーク・ギルソン氏が社長就任 化学素材を海外で率いた経営者を社外から… 注:*2020年代は2026年10月時点。業種はThe社史の分類。代表事例はThe社史調査部による選定 出所:The社史 が選び論点を付けた経営判断(58件。the-shashi.com/issue/slide/governance/)より作成。収録と分類は編集方針による

外から経営者を招くことは危機の救急策から、成長を託す平時の選択へと変わった

かつて外部の経営者は銀行や日銀から送り込まれる再建役であり、副頭取から転じた村井勉氏のアサヒ再建がその典型だった。

LIXILの藤森氏や武田のウェバー氏以降、危機でなくとも世界で戦うために社外のプロへ経営を委ねる社が現れた。

プロ経営者の招聘:年代別の件数
年代件数
〜1960年代5
1970年代2
1980年代2
1990年代7
2000年代17
2010年代17
2020年代8
プロ経営者の招聘:業種別の件数(上位5業種)
業種件数
小売・日用品14
電機・事務機6
金融6
自動車・部品5
医薬品・医療5
  1. 1876年 三井物産 益田孝氏による無資本創業:資本を持たずに興した商社と、解体と再結集を重ねた二層構造
  2. 1936年 リコー 市村清への経営一任:感光紙部門の分離独立と、一人の男に全てを預けた経営の委託
  3. 1955年 ふくおかFG 蟻川五二郎氏が頭取就任:日銀考査役を迎え入れ、4代続くこととなった中央銀行出身のトップ体制
  4. 1965年 日本興業銀行 山一証券の再建引受:日高輝氏を送り込む形での、主力3行による再建責任の分担
  5. 1982年 アサヒGHD 村井勉氏が社長就任:副頭取・村井勉氏を迎え入れ、外部の目に託した朝日麦酒の組織再建
  6. 1999年 日産自動車 ルノーとの資本提携:仏大手からの36.8%出資と経営陣の受け入れ、世界規模での事業の相互乗り入れ
  7. 2003年 りそなHD 公的資金1.96兆円受入:預金保険法102条の初適用による公的資金約1兆9,600億円の受け入れと、外部招聘した細谷英二会長のもとでのリテール銀行再建
  8. 2010年 日本航空 アメーバ経営で再建:会社更生法下での稲盛和夫氏の招聘と、フィロソフィによる意識改革
  9. 2011年 LIXIL 藤森義明氏がCEO就任:米GE出身の経営者を迎えての創業家からの経営権の移譲
  10. 2014年 武田薬品工業 クリストフ・ウェバー氏が社長就任:トップの外部登用に踏み切ったグローバル経営体制への転換
  11. 2014年 資生堂 魚谷雅彦氏が社長就任:外部のプロ経営者に経営を委ねる決断と、「VISION 2020」の始動
  12. 2021年 三菱ケミカルG ジョンマーク・ギルソン氏が社長就任:化学素材を海外で率いた経営者を社外から社長に迎え、報酬とベネフィットの仕組みを構築し替えた

雇用の維持 56事例

日本企業の決断 | 経営体制 | 雇用の維持 the-shashi.com 雇用の維持は人員を削らない約束から、働かせ方の質を問われる責任へと移った かつて企業は祖業を畳んでも人を抱え続け、UBEの配置転換や常磐の温泉施設への転身が雇用を守る経営の手本だった。いま問われるのは雇用の数より働き方の中身であり、すき家のワンオペや電通の過労自殺が経営の責任を問う出来事となった。 雇用の維持は人員を削らない約束から、働かせ方の質を問われる責任へと移った かつて企業は祖業を畳んでも人を抱え続け、UBEの配置転換や常磐の温泉施設への転身が雇用を守る経営の手本だった。 いま問われるのは雇用の数より働き方の中身であり、すき家のワンオペや電通の過労自殺が経営の責任を問う出来事となった。 年代別の件数(件) 15 〜1960年代 9 1970年代 5 1980年代 5 1990年代 10 2000年代 8 2010年代 4 2020年代* 業種別の件数(上位5業種) 小売・日用品 12(21%) サービス・外食 7(13%) 運輸 6(11%) 機械・精密 5(9%) 自動車・部品 4(7%) 代表事例(年代順・押すと決断のページへ) 1948 東宝 第三次東宝争議と人員整理 1,200名の人員整理と撮影所の一時閉鎖 1949 日本国有鉄道 人員整理と下山・三鷹・松川事件 行政機関職員定員法にもとづく9万501… 1950 大丸 非百貨店部門の分離独立 人員整理によらない事業の存廃決定 1957 UBE 石炭からセメント・化学への転身 祖業を畳んだうえでの約7,000名の他… 1966 常磐興産 常磐ハワイアンセンター開業 坑内から湧く温泉を観光資源へ転じた新事… 1987 日産自動車 企業文化の刷新 官僚体質の解体と労使関係の結び直しによ… 1992 ペンタックス 解雇に頼らぬ全社原価低減 再建組織委員会の設置と、人員削減によら… 1993 日本アイ・ビー・エム 初の赤字とリストラ 三次にわたる人員削減と事業縮小による収… 2003 丸井 希望退職700名と成果主義導入 組織制度改革——希望退職・成果主義・シ… 2014 ゼンショーHD すき家ワンオペ問題 過重労働の露呈と第三者委員会の設置によ… 2016 電通G 高橋まつりさんの死と社長交代 新入社員の過労自殺を機とした働き方改革… 2021 ホンダ 早期退職優遇制度導入 定年を65歳へ延ばした先の早期退職優遇… 注:*2020年代は2026年10月時点。業種はThe社史の分類。代表事例はThe社史調査部による選定 出所:The社史 が選び論点を付けた経営判断(56件。the-shashi.com/issue/slide/governance/)より作成。収録と分類は編集方針による

雇用の維持は人員を削らない約束から、働かせ方の質を問われる責任へと移った

かつて企業は祖業を畳んでも人を抱え続け、UBEの配置転換や常磐の温泉施設への転身が雇用を守る経営の手本だった。

いま問われるのは雇用の数より働き方の中身であり、すき家のワンオペや電通の過労自殺が経営の責任を問う出来事となった。

雇用の維持:年代別の件数
年代件数
〜1960年代15
1970年代9
1980年代5
1990年代5
2000年代10
2010年代8
2020年代4
雇用の維持:業種別の件数(上位5業種)
業種件数
小売・日用品12
サービス・外食7
運輸6
機械・精密5
自動車・部品4
  1. 1948年 東宝 第三次東宝争議と人員整理:1,200名の人員整理と撮影所の一時閉鎖
  2. 1949年 日本国有鉄道 人員整理と下山・三鷹・松川事件:行政機関職員定員法にもとづく9万5018人の人員整理
  3. 1950年 大丸 非百貨店部門の分離独立:人員整理によらない事業の存廃決定
  4. 1957年 UBE 石炭からセメント・化学への転身:祖業を畳んだうえでの約7,000名の他部門への配置転換
  5. 1966年 常磐興産 常磐ハワイアンセンター開業:坑内から湧く温泉を観光資源へ転じた新事業の立ち上げ
  6. 1987年 日産自動車 企業文化の刷新:官僚体質の解体と労使関係の結び直しによる構造不況体質からの脱却
  7. 1992年 ペンタックス 解雇に頼らぬ全社原価低減:再建組織委員会の設置と、人員削減によらない全社コストダウン、カメラ生産の海外移管
  8. 1993年 日本アイ・ビー・エム 初の赤字とリストラ:三次にわたる人員削減と事業縮小による収益構造の立て直し
  9. 2003年 丸井 希望退職700名と成果主義導入:組織制度改革——希望退職・成果主義・システム刷新の同時断行と撤回
  10. 2014年 ゼンショーHD すき家ワンオペ問題:過重労働の露呈と第三者委員会の設置による労務体制の見直し
  11. 2016年 電通G 高橋まつりさんの死と社長交代:新入社員の過労自殺を機とした働き方改革と社長交代
  12. 2021年 ホンダ 早期退職優遇制度導入:定年を65歳へ延ばした先の早期退職優遇と退職特別加算金429億円