三井住友トラストグループ975社分の議決権再集計:行使書の先付処理の廃止と、過年度にさかのぼる誤集計の自主公表
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- 概要
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2020年9月24日、三井住友信託銀行が受託していた株主総会の議決権行使書集計で、期限日に届いた行使書を集計から外す"先付処理"があったと公表し、データの残る975社について再集計した経営判断。12月17日には先付処理を廃止して私書箱方式へ改める再発防止策と、経営陣の報酬減額を示した。
- 背景
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集計業務は100%子会社を経て、みずほ信託銀行との折半出資会社である日本株主データサービスへ再委託されていた。同社は総会が集中する繁忙月に郵便局と調整して本来の配達日の前日に郵便物を受け取りながら、受領する交付証の日付を基準に集計していた。
- 内容
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未集計だった有効票の議決権個数は合計約340万個で、全委託会社の総議決権数に対する比率は0.31%。賛成比率が1%を超えて下がった議案は40件あり、会社は議案の成否に影響する事案はないとした。行使書とデータの保存期間が総会後3か月であったため、2020年4月以前は検証できていない。
- 含意
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発端は東芝の株主総会をめぐる外資系ファンドの照会であった。会社は最初の調査依頼を受けた時点では取り扱いの適切性に疑義を抱けず、再調査の依頼を受けて不適切性の認識に至ったと記している。2017年に金融庁の指摘を受けて指名委員会等設置会社へ移った後も、現場の慣行は残っていた。
締切ぎりぎりの1日分が持っていた重さ
外れていたのは期限日に届いた1日分だけで、約340万個・0.31%という数字は小さい。ただ締切ぎりぎりに投じられる票には、賛否の割れた議案で反対に回る株主の意思が集まりやすかったとみられる。再集計で賛成比率が1%を超えて下がった議案が40件あったことは、その一端を示している。
ただ、これを一行の緩みに帰すのも公平ではない。JaStに集計を委ねていた4社は上場企業全体の約58%を受託しており、同じ日にみずほ信託銀行も会見を開いた。2017年に金融庁がガバナンスを問題視し、指名委員会等設置会社へ移った後も、証券代行の現場に根づいた慣行はその網に掛からなかった。報酬減額と私書箱方式への切り替えで形は整えたものの、電子行使率19%という土台は残ったといえる。
Yutaka Sugiura, 2026年7月
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