決断
損害保険の本体には手をつけず、外側で事業を取得してきた。2010年4月に損保ジャパンと日本興亜損保の統合で持株会社が発足したが、旧2社の契約システムと代理店網は別のまま残り、発足初年度に129億円、2012年3月期にはタイ洪水の保険金と繰延税金資産の取崩しが重なって922億円の当期純損失を計上した。事業会社の合併は2014年9月までかかり、持株会社の設立から4年4か月を要している。2012年に社長へ就任した櫻田謙悟氏は、本体の営業と代理店に手を入れる代わりに、2015年12月にワタミの介護、2016年3月にメッセージを取得して介護を独立した報告セグメントに育てた。2016年10月には米エンデュランス・スペシャルティを約6,300億円で取得し、海外保険を国内損保に次ぐ規模へ伸ばした。本体の代理店網に触れなかったことが、取得した事業の側だけが利益を増やす構造を作っている。
2024年1月 ビッグモーター問題と経営刷新
経緯と対応問題の内容 自動車保険金不正請求等への対応 金融庁の業務改善命令 2024年1月25日 命令での指摘 適切な企業文化の醸成に向けた取組みが不十分 経営責任の明確化 2024年2月29日に役員を処分 2016年10月 米エンデュランスの買収
連結のれん残高2016 2017 2022 のれん(億円) 1,140 2,794 1,510 2015年10月 ワタミの介護とメッセージ買収
介護・ヘルスケア事業の売上高とセグメント利益率2016 2021 売上高(億円) 114 1,384 セグメント利益率(%) -7.8 0.8 2012年4月 損保ジャパンと日本興亜の合併
損保ジャパンと日本興亜の合併発足2期で当期純損失129億円・922億円を重ねたNKSJホールディングスが、統合の巻き戻しではなく持株会社のトップを事業会社の現職社長2人に入れ替え、損保2社の合併と合併前倒しの一体化運営で立て直しを図った判断同じ経営論点に直面した企業 | 構造改革・リストラ修正連結利益2012 2013 2018 修正連結利益(億円) 12 1,116 1,627