1995年3月、東京都渋谷区に資本金6,000万円[1]でカード・コール・サービス株式会社を設立[2]した。事業目的はクレジットカード決済処理業務[3]、すなわち加盟店とイシュア(カード発行会社)の間に立ってオーソリゼーション処理・売上集計・取引データの伝送を代行する決済代行業である。1990年代後半までクレジットカード決済の主戦場はリアル店舗にあり、加盟店ごとに専用端末を置いてCAFIS(NTTデータが運営するカード決済情報処理システム)へ直結する形態が主流だった。インターネット通販の市場規模は1996年時点で年間200億円程度にとどまり、Web経由の決済代行を専業とする会社はごく少数しか存在しなかった。同社は加盟店契約・カードブランド接続・取引データ管理を一括で請け負う小資本の専業事業者として出発し、稼動する加盟店へ月次固定費を課金する収益構造[4]を採った。
設立から5年間はオンライン決済市場の立ち上がりを待つ助走となり、1999年に楽天市場が黒字化し、2000年にはAmazon.co.jpがサービスを開始するなどBtoC型ECモールの普及は加速したものの、加盟店側のWebサイトでクレジットカード決済を実装する技術と運用のハードルは依然として高く、決済代行への外注需要が顕在化したのは2000年以降だった。この間、同社は加盟店向けの決済システムの開発と接続実績を積み上げ、1999年3月にCCS-Wareソリューションと洗替サービスを開始[5]した。稼動店舗数は2001年9月末の764店から2002年9月末2,258店、2003年9月末4,501店、2004年9月末6,837店[6]へと、3年で9倍近くに増加した。
2000年3月、インテグラン株式会社が同社株式を取得して親会社となった[7]。同年9月には株式会社エムティーアイがインテグランから株式を引き取り[8]、親会社の座が早くも交代した。11月には商号を株式会社カードコマースサービスへ変更[9]した。2004年7月、エムティーアイは同社株式の保有を目的とする持株会社CCSホールディング株式会社を設立[10]し、決済子会社の上場をにらんだ資本構造の整理に着手した。同年9月、グローバルメディアオンライン株式会社(現 GMOインターネットグループ株式会社)がエムティーアイからCCSホールディングを株式交換で取得[11]し、同社は4社目の親会社にGMOグループを迎えた。インテグラン、エムティーアイ、CCSホールディング、GMOと、4年間で親会社は3回入れ替わった[12]。
GMO傘下入りと同時に、同社は競合決済代行会社の事業を相次いで取り込む側へ回り、2004年9月に株式会社アスナルから[13]、同年11月には株式会社ペイメント・ワンからクレジットカード決済事業の営業を譲り受けた[14]。ペイメント・ワンの譲受価額は2億7,500万円で、従業員7名と特許・商標権もあわせて引き継ぎ[15]、営業権2億7,000万円は譲受日付で一括償却して特別損失に計上[16]した。2005年1月にはグローバルメディアオンラインがCCSホールディングを吸収合併[17]し、同社はGMOインターネットの直接子会社となった。同年2月、商号を『GMOペイメントゲートウェイ株式会社』へ変更[18]し、GMOブランドを冠した決済代行専業会社として再出発した。2000年4月から代表を務める相浦一成氏[19]は、親会社4社の交代を一貫して指揮し、2005年のGMOブランド化を経て25年にわたり代表の座にある[20]。
2005年4月、GMOペイメントゲートウェイは東京証券取引所マザーズへ株式を上場[21]した。商号変更からわずか2か月後の上場[22]である。同年5月にはイプシロン株式会社(現 GMOイプシロン株式会社)を子会社化[23]し、大手・中堅加盟店はGMOペイメントゲートウェイ、中小加盟店はGMOイプシロンが受け持つ規模別の二本立てを整えた。上場初年度の2005年9月期は稼動加盟店が9,693店増えて期末累計16,530店[24]に達し、連結売上高13億500万円・営業利益3億2,300万円[25]を計上したが、営業権の一括償却が響いて当期純利益は3,017万円[26]にとどまった。2008年9月、同社は東京証券取引所市場第一部へ上場市場を変更[27]した。
2010年代前半、同社は事業領域を国内ECの周辺分野と海外へ広げ、2010年1月に株式会社シー・オー・シー(現 GMOフィナンシャルゲート株式会社)を持分法適用関連会社[28]とし、同年3月にはソーシャルアプリ決済サービス株式会社を子会社として設立[29]して、当時急成長していたソーシャルゲームの課金決済へ進出した。2011年7月にはソーシャルコマーステクノロジー株式会社を子会社化[30]し、2012年7月に普通株式1株を200株へ分割して株式の流動性を高めた。2013年9月期の連結売上高は57.6億円、経常利益20.5億円・親会社株主に帰属する当期純利益12.2億円[31]で、日本基準を適用した最後の決算[32]となった。
2012年10月、アジア決済代行事業の最初の拠点として、シンガポールにGMO PAYMENT GATEWAY PTE. LTD.を子会社として設立[33]した。2013年1月にはGMOペイメントサービス株式会社を設立[34]し、後払い決済(BNPL)へ参入した。同年9月に香港へGMO PAYMENT GATEWAY HONG KONG LIMITED[35]を、10月にはGMO VenturePartners株式会社と共同でGMO Global Payment Fund 投資事業組合を設立[36]し、決済関連ベンチャーへのマイノリティ出資を組織的に進める枠組みを整えた。12月にはマレーシアにGMO PAYMENT GATEWAY MALAYSIA SDN. BHD.を設立[37]した。
2014年に入ると、2月に台湾へ香港子会社の支社[38]を、5月にはタイにGMO PAYMENT GATEWAY (THAILAND) CO.,LTD.を設けた[39]。2012年10月のシンガポールを皮切りに、香港・マレーシア・台湾・タイと2年7か月で5つの海外拠点[40]を並べ、東アジアから東南アジアまでを覆う配置が整った。2014年9月期の連結売上高は72.0億円・親会社株主に帰属する当期純利益15.2億円[41]。IFRS適用初年度にあたる決算[42]である。同年9月にはソーシャルアプリ決済サービス株式会社の全株式を譲渡[43]し、2010年3月に設けたソーシャルゲーム課金の子会社を4年半で手放した。
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|---|---|---|---|---|
| 1995〜2004年カード・コール・サービスから「GMOペイメントゲートウェイ」へ ── 親会社4回交代の前史 | カード・コール・サービスを設立 | ★ | ||
| インテグランが株式を取得し親会社に | ★ | |||
| 相浦一成 | エムティーアイが親会社に | ★ | ||
| 相浦一成 | 商号を「カードコマースサービス」に変更 | ★ | ||
| 相浦一成 | CCSHDを設立 | ★★ | ||
| 相浦一成 | GMOグループ傘下入りと同業決済代行2社の連続譲受 2004年7月、グローバルメディアオンライン(現GMOインターネットグループ)が株式交換で持株会社CCSホールディングを完全子会社化し、決済代行のカードコマースサービスをグループへ迎えた。同社は同年9月と11月に同業2社の決済事業を相次いで譲り受け、2005年2月にGMOペイメントゲートウェイへ商号を変更した経営判断。 詳細を読む | ★★★ | ||
| 相浦一成 | ペイメント・ワンからクレジットカード決済事業の営業を全部譲受 | ★ | ||
| 2005〜2014年東証マザーズ上場と決済代行事業の拡張 ── 国内ECシフトとアジア進出 | 相浦一成 | 商号を「GMOペイメントゲートウェイ」に変更 | ★ | |
| 相浦一成 | 東京証券取引所マザーズに株式を上場 | ★ | ||
| 相浦一成 | イプシロンを子会社化 | ★★ | ||
| 相浦一成 | 東京証券取引所市場第一部に上場市場を変更 | ★ | ||
| 相浦一成 | ソーシャルアプリ決済サービスを子会社として設立 | ★ | ||
| 相浦一成 | GMO PAYMENT GATEWAY PTE. LTD.を子会社として設立 | ★ | ||
| 相浦一成 | GMOペイメントサービスを子会社として設立 | ★ | ||
| 相浦一成 | ソーシャルアプリ決済サービスの全株式を譲渡 | ★ | ||
| 2015〜2026年SMFG資本業務提携と決済代行事業への集中 ── 海外M&A失敗と国内シフト(2015〜現在) | 相浦一成 | 三井住友FG・SMBCとの資本業務提携と約80億円の第三者割当増資 2015年6月9日、GMOペイメントゲートウェイは三井住友フィナンシャルグループ・三井住友銀行・親会社のGMOインターネットと資本業務提携契約を締結し、三井住友銀行とGMOインターネットを割当先とする第三者割当増資で約80億円を調達した。同年11月には三井住友銀行との合弁会社を設立した経営判断。 詳細を読む | ★★★ | |
| 相浦一成 | SMBC GMO PAYMENTを三井住友銀行との合弁会社として設立 | ★★ | ||
| 相浦一成 | Macro Kiosk Berhadを子会社化 | ★ | ||
| 相浦一成 | GMOフィナンシャルゲートを子会社化 | ★★ | ||
| 相浦一成 | 2023年満期ユーロ円建転換社債型新株予約権付社債を発行 | ★ | ||
| 相浦一成 | GMO-Z.com PAYMENT GATEWAY USA,Inc.を子会社として設立 | ★ | ||
| 相浦一成 | マレーシアMACROKIOSKの全株式譲渡による撤退 2020年4月30日、GMOペイメントゲートウェイは取締役会でマレーシアの連結子会社Macro Kiosk Berhad(MACROKIOSK)の全株式譲渡を決議し、同日付で株式譲渡契約を締結した。2016年8月に議決権70.0%を約1,121百万円で取得してから3年8か月での撤退にあたる。 詳細を読む | ★★★ | ||
| 相浦一成 | 連結子会社GMOフィナンシャルゲートが東京証券取引所マザーズ市場に上場 | ★ | ||
| 相浦一成 | ビュフォートを子会社化 | ★ | ||
| 相浦一成 | 2026年満期ユーロ円建転換社債型新株予約権付社債を発行 | ★ | ||
| 相浦一成 | ビュフォートを吸収合併 | ★ | ||
| 相浦一成 | エンペイを子会社化 | ★ | ||
| 相浦一成 | 初の無担保社債を発行 | ★ |
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事実根拠:出所(GMOペイメントゲートウェイ)