上場企業の経営論点

事業ポートフォリオ

高度成長期からバブル期まで、日本の大企業は多角化を続けた。設備資金は主力銀行が供給し、株式は取引先と相互に保有していたため、投下資本の効率を株主から問われなかった。事業を続ける費用は各期へ分散し、撤退の損失は決めた期に集中したから、経営者は事業を増やす判断を下しやすく、減らす判断を先へ送りやすかった。

1950年代から1980年代にかけては、社内の技術と立地を使う隣接領域への展開が中心で、参入には資金より年月を要した。1980年代後半には地価と株価の上昇を背景に、土地とレジャーへの飛び地への参入が増えた。資産価格の下落後、1990年代末に選択と集中の語が定着し、繊維・化学から半導体まで事業の売却と撤退が相次いだ。同じころ小売は、生産まで遡る垂直統合と内製化へ進んだ。

持ち合いが解けて事業がM&Aの対象になると、参入に要する年月を対価で置き換えられるようになった。ただし対価で支払えば、回収の見込みを株主へ示さなければならない。いま問われているのは、撤退する事業と次の収益源を一体で決め、その根拠を株主へ説明できるかである。

論点と年代

論点事例切り口〜194019501960197019801990200020102020
選択と集中283413811141745565069
事業の売却と撤退203252531221524063
隣接領域への展開3603182133314027647254
垂直統合と内製化1452181310121214232617
飛び地への参入72031108141110141

選択と集中

集中のための事業売却

97件を見る

構造改革による選択と集中

63件を見る

技術優位での選択と集中

24件を見る

選択と集中に伴う設備投資

18件を見る
選択と集中の283件を見る

事業の売却と撤退

事業の売却と撤退の203件を見る

垂直統合と内製化

垂直統合と内製化の145件を見る

飛び地への参入

飛び地への参入の72件を見る