太陽ホールディングス 太陽ファルマ設立し医薬品参入 電子材料一辺倒からの脱却を狙った医療・医薬品事業への参入
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何をなぜ決めたか
- 概要
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2017年、太陽ホールディングスが子会社の太陽ファルマを設立し、中外製薬から長期収載品13製品を譲受して医療・医薬品事業へ参入した経営判断。2019年には第一三共の高槻工場を376億円で取得して製造機能を内製化した。佐藤英志社長が主導した、電子材料一辺倒からの多角化の中核である。
- 背景
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ソルダーレジストインキで世界首位級のシェアを築いた一方、電子部品の需要はシリコンサイクルやリーマン・ショックで揺れ、2009年3月期には純利益が20億円へ減少した。景気の波に強い収益源を、電子材料とは循環の異なる分野に求めた。
- 内容
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2017年8月に太陽ファルマを設立し、11月に中外製薬とロシュから長期収載品13製品の製造販売承認・権を譲受した。開発リスクの高い創薬ではなく、使用実績のある長期収載品に特化。2019年には第一三共プロファーマの高槻工場を取得し、太陽ファルマテックとして生産機能を内製化した。
いつ何が起きたか 7件
筆者の見解
守りの多角化が残したもの
太陽ホールディングスの医薬品参入は、世界首位の技術を持ちながら景気の波に業績を委ねてきた電子材料一辺倒の構造を、循環の異なる事業でならすという発想から始まった。長期収載品の製造販売権を買い、続いて工場を取り込むという二段構えは、開発を除く事業の骨格を短期間で組み上げる手際のよい設計であったと推察される。会計士出身の社長が財務とM&Aを直接握る体制のもとで、電子材料で稼いだ資金を新たな収益源へ振り向ける多角化が、目に見える規模にまで到達した点は確かであった。
ただ、規模が育つ一方で収益がそれに追いつかなかったことが、この判断のその後を決めた。積み上がったのれんは利益を圧迫し、資本効率という尺度を当てれば、医薬品への投資は割に合わないと映る余地を残した。守りのための多角化が、かえって株主との対立の一因になっていく——その経緯は本稿の範囲を超えるが、電子材料の首位企業がなぜ医薬品へ向かったのかという問いは、後年の非公開化を巡る攻防を読み解く下敷きにもなると思われる。効率と多角化のどちらを軸に会社の輪郭を描くかは、なお答えが定まっていない。
Yutaka Sugiura, 2026年7月
業績の推移
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参考文献
- 中外製薬 ニュースリリース(2017年11月14日)「中外製薬から太陽ファルマへの 長期収載品13製品の製造販売承認譲渡について」
- 太陽ホールディングス 有価証券報告書(2025年3月期)【沿革】【役員の状況】
- 太陽ホールディングス 有価証券報告書(2018年3月期)
- 太陽ホールディングス 有価証券報告書(2025年3月期)