第4章 年〜年

東京海上ホールディングス:料率自由化下の代理店共存とミレアHD設立による経営統合

1998年〜料率完全自由化での代理店との共存と、「眠れる巨人」の構造改革

1996年末の日米保険協議の決着で個人向け保険も料率の自由化が決まり、1997年9月には外資系が通販でリスク細分型の自動車保険を出した。料率算定会の料率の使用義務がなくなる1998年7月を前に、社長の樋口公啓氏は通信販売などの直販を採らないと明言した。全国に約8万の代理店を抱え、家族を含めて約30万人がその商売で暮らしていることを理由に挙げた。代わりに約35%の付加保険料率を30%未満へ下げ、代理店手数料もサービスの質で差を付ける体系に改めると約束した。同じ7月に東京海上火災保険は15の本部制を敷き、代理店と結ぶ通信網も新たに整えた。代理店網を価格競争の重荷とせず、事故対応で選ばれる販売網へ作り替えようとしたと考えられる。

  • 日経ビジネス 1998年3月16日号
    • [1]1996年末の日米保険協議で個人向け料率の自由化が決定。1997年9月リスク細分型自動車保険が解禁されアメリカンホームが発売。1998年7月から算定会料率の使用義務廃止
  • 日経ビジネス 1998年8月3日号 編集長インタビュー 樋口公啓
    • [2]1998年、樋口社長は通販など直販はしないと表明。代理店約8万・家族含め約30万人。付加保険料率約35%を30%未満へ、代理店手数料体系を見直す
    • [3]1998年、樋口社長は通販など直販はしないと表明。代理店約8万・家族含め約30万人。付加保険料率約35%を30%未満へ、代理店手数料体系を見直す
    • [4]1998年、樋口社長は通販など直販はしないと表明。代理店約8万・家族含め約30万人。付加保険料率約35%を30%未満へ、代理店手数料体系を見直す
  • The Tokio Marine and Fire Insurance Company, Limited Annual Report 1999(To Our Shareholders)
    • [5]1998年7月1日に15本部のDivision Systemを導入。代理店と結ぶ新ネットワークを構築

代理店網を残したうえで、東京海上は商品と損害サービスで他社との差を付けにいった。1998年10月に出した自動車保険TAPは、自社データも使って独自に料率を定め、契約者自身のけがを過失を問わず補う人身傷害補償を載せた。樋口氏は損害保険協会長の任にありながら、大蔵省の指針の地域区分はリスクに合わないと主張を曲げなかった。TAPは1999年6月末までに76万8,000件を超え、保険料は約740億円に達した。他社が似た商品を追って出すと、東京海上は国内最大の損害サービス網で支払いの質に差が出ると訴えた。年報で樋口氏は、自由化の時代を『In my view, the era of liberalization and deregulation presents a great opportunity for further business expansion』(訳:自由化と規制緩和の時代は事業拡大の大きな好機だ)と位置付けた。

  • The Tokio Marine and Fire Insurance Company, Limited Annual Report 1999
    • [6]TAPは1998年10月1日発売、1999年6月末までに76万8,000件超・保険料約740億円。他社が類似商品を追随、東京海上は国内最大の損害サービス網で差別化
    • [9]TAPは1998年10月1日発売、1999年6月末までに76万8,000件超・保険料約740億円。他社が類似商品を追随、東京海上は国内最大の損害サービス網で差別化
    • [10]TAPは1998年10月1日発売、1999年6月末までに76万8,000件超・保険料約740億円。他社が類似商品を追随、東京海上は国内最大の損害サービス網で差別化
    • [11]TAPは1998年10月1日発売、1999年6月末までに76万8,000件超・保険料約740億円。他社が類似商品を追随、東京海上は国内最大の損害サービス網で差別化
  • 日経ビジネス 1999年9月27日号
    • [7]1998年7月15日に新型自動車保険TAPの認可を取得し10月1日発売。自社データで独自料率、人身傷害補償を搭載。樋口は協会長の立場でも大蔵省ガイドラインの地域区分を不合理と主張
    • [8]1998年7月15日に新型自動車保険TAPの認可を取得し10月1日発売。自社データで独自料率、人身傷害補償を搭載。樋口は協会長の立場でも大蔵省ガイドラインの地域区分を不合理と主張

2000年9月、東京海上は朝日生命保険・日動火災海上保険と持株会社のもとで経営を統合するミレア保険グループ構想を公表した。直前の8月には安田火災海上保険と第一生命保険が提携を発表し、生損保の組み合わせで後れを取る懸念が強まっていた。同じ三菱グループの明治生命保険は株式会社化を伴う統合に応じず、生保の相手は朝日生命に絞られたという。樋口氏は年報で、業界の動きを『many companies have begun pursuing mergers or alliances with other non-life insurers or with life insurance companies』(訳:多くの社が損保どうし、あるいは生保との合併・提携に動き始めた)と見立てていた。構想には共栄火災海上保険も加わり、東京海上と日動火災が2002年4月に先に持株会社を作ることになった。朝日生命と共栄火災は、2004年までに持株会社へ合流する段取りとされた。

  • 日経ビジネス 2002年2月11日号
    • [12]2000年9月18日、朝日生命・日動火災とミレア保険グループ構想を発表。直前の2000年8月に安田火災と第一生命が提携を発表。明治生命は株式会社化による統合を断り、朝日生命が残った
    • [13]2000年9月18日、朝日生命・日動火災とミレア保険グループ構想を発表。直前の2000年8月に安田火災と第一生命が提携を発表。明治生命は株式会社化による統合を断り、朝日生命が残った
    • [14]2000年9月18日、朝日生命・日動火災とミレア保険グループ構想を発表。直前の2000年8月に安田火災と第一生命が提携を発表。明治生命は株式会社化による統合を断り、朝日生命が残った
  • The Tokio Marine and Fire Insurance Company, Limited Annual Report 2000(To Our Shareholders・社長インタビュー)
    • [15]1996年の日米保険協議以降に規制緩和が急進し、料率・商品の競争と外資・異業種参入で業界に危機感が生まれ、損保・生保との合併や提携が相次いだ(樋口社長)
  • The Tokio Marine and Fire Insurance Company, Limited Annual Report 2001
    • [16]ミレア保険グループは東京海上・朝日生命・日動火災・共栄火災の4社。東京海上と日動火災が2002年4月に持株会社を設立
  • 日動火災海上保険 Annual Report 2001
    • [17]朝日生命と共栄火災は遅くとも2004年までに持株会社に合流する計画。4社の規模を生かした合理化と世界水準の保険グループを目的に掲げる
参考文献[1]-[17]
  • 日経ビジネス 1998年3月16日号
    • [1]1996年末の日米保険協議で個人向け料率の自由化が決定。1997年9月リスク細分型自動車保険が解禁されアメリカンホームが発売。1998年7月から算定会料率の使用義務廃止
  • 日経ビジネス 1998年8月3日号 編集長インタビュー 樋口公啓
    • [2]1998年、樋口社長は通販など直販はしないと表明。代理店約8万・家族含め約30万人。付加保険料率約35%を30%未満へ、代理店手数料体系を見直す
    • [3]1998年、樋口社長は通販など直販はしないと表明。代理店約8万・家族含め約30万人。付加保険料率約35%を30%未満へ、代理店手数料体系を見直す
    • [4]1998年、樋口社長は通販など直販はしないと表明。代理店約8万・家族含め約30万人。付加保険料率約35%を30%未満へ、代理店手数料体系を見直す
    • [5]1998年7月1日に15本部のDivision Systemを導入。代理店と結ぶ新ネットワークを構築
  • The Tokio Marine and Fire Insurance Company, Limited Annual Report 1999
    • [6]TAPは1998年10月1日発売、1999年6月末までに76万8,000件超・保険料約740億円。他社が類似商品を追随、東京海上は国内最大の損害サービス網で差別化
    • [9]TAPは1998年10月1日発売、1999年6月末までに76万8,000件超・保険料約740億円。他社が類似商品を追随、東京海上は国内最大の損害サービス網で差別化
    • [10]TAPは1998年10月1日発売、1999年6月末までに76万8,000件超・保険料約740億円。他社が類似商品を追随、東京海上は国内最大の損害サービス網で差別化
    • [11]TAPは1998年10月1日発売、1999年6月末までに76万8,000件超・保険料約740億円。他社が類似商品を追随、東京海上は国内最大の損害サービス網で差別化
  • 日経ビジネス 1999年9月27日号
    • [7]1998年7月15日に新型自動車保険TAPの認可を取得し10月1日発売。自社データで独自料率、人身傷害補償を搭載。樋口は協会長の立場でも大蔵省ガイドラインの地域区分を不合理と主張
    • [8]1998年7月15日に新型自動車保険TAPの認可を取得し10月1日発売。自社データで独自料率、人身傷害補償を搭載。樋口は協会長の立場でも大蔵省ガイドラインの地域区分を不合理と主張
  • 日経ビジネス 2002年2月11日号
    • [12]2000年9月18日、朝日生命・日動火災とミレア保険グループ構想を発表。直前の2000年8月に安田火災と第一生命が提携を発表。明治生命は株式会社化による統合を断り、朝日生命が残った
    • [13]2000年9月18日、朝日生命・日動火災とミレア保険グループ構想を発表。直前の2000年8月に安田火災と第一生命が提携を発表。明治生命は株式会社化による統合を断り、朝日生命が残った
    • [14]2000年9月18日、朝日生命・日動火災とミレア保険グループ構想を発表。直前の2000年8月に安田火災と第一生命が提携を発表。明治生命は株式会社化による統合を断り、朝日生命が残った
    • [15]1996年の日米保険協議以降に規制緩和が急進し、料率・商品の競争と外資・異業種参入で業界に危機感が生まれ、損保・生保との合併や提携が相次いだ(樋口社長)
  • The Tokio Marine and Fire Insurance Company, Limited Annual Report 2001
    • [16]ミレア保険グループは東京海上・朝日生命・日動火災・共栄火災の4社。東京海上と日動火災が2002年4月に持株会社を設立
  • 日動火災海上保険 Annual Report 2001
    • [17]朝日生命と共栄火災は遅くとも2004年までに持株会社に合流する計画。4社の規模を生かした合理化と世界水準の保険グループを目的に掲げる

2001年〜朝日生命の離脱と、ミレアホールディングスの設立

統合準備が進むさなかの2001年6月、樋口氏は会長に退き、専務の石原邦夫氏が社長に就任した。石原氏は情報システム部門の出身で、代理店が契約内容を直接入力するオンライン網の構築を率いてきた。この網は2001年3月期に7万6,000台へ広がり、代理店による直接入力は年500万件を超えた。石原氏は年報で4社の組み合わせについて、『Tokio Marine excels in the wholesale market, Nichido Fire’s forte is in the retail market』(訳:東京海上は企業向け市場に強く、日動火災の得意は個人向け市場だ)と説明した。一方で東京海上は事業費率で他社にやや遅れ、その引き下げが新社長の当面の課題とされた。統合を回す要として、代理店と本社をシステムでつないだ実務の経験が買われた人事と推察される。

  • 日経ビジネス 2001年10月22日号
    • [18]2001年3月末に社長交代を発表、6月に石原邦夫が社長就任。IT企画部などを担当し代理店オンライン網を構築。事業費率で出遅れ、経費率引き下げが課題。持株会社社長にも就任予定
    • [19]2001年3月末に社長交代を発表、6月に石原邦夫が社長就任。IT企画部などを担当し代理店オンライン網を構築。事業費率で出遅れ、経費率引き下げが課題。持株会社社長にも就任予定
    • [22]2001年3月末に社長交代を発表、6月に石原邦夫が社長就任。IT企画部などを担当し代理店オンライン網を構築。事業費率で出遅れ、経費率引き下げが課題。持株会社社長にも就任予定
  • The Tokio Marine and Fire Insurance Company, Limited Annual Report 2001(To Our Shareholders・社長インタビュー)
    • [20]Agent Online端末は7万6,000台、代理店の直接入力は約150万件から500万件超へ。石原社長は東京海上=企業向け、日動火災=個人向けの補完を説明(会長 樋口公啓)
    • [21]Agent Online端末は7万6,000台、代理店の直接入力は約150万件から500万件超へ。石原社長は東京海上=企業向け、日動火災=個人向けの補完を説明(会長 樋口公啓)

2001年11月、東京海上は、傘下の東京海上あんしん生命保険へ朝日生命の営業部門を移管し、2003年春をめどに生保事業を合わせる検討を発表した。逆ざやに苦しむ朝日生命の信用を東京海上が補う宣言と受け取られ、株価は下がり社内からも批判が出た。両社は朝日生命の営業職員網に払う営業権の値付けで折り合えず、2002年1月31日に早期統合の見送りを発表した。会長の樋口氏は、ミレアは強い会社どうしの連合が前提であり、救済はその理念に合わないとの立場を示した。2002年4月2日、東京海上と日動火災は予定どおり持株会社ミレアホールディングスを設け、その完全子会社となった。

  • 日経ビジネス 2002年2月11日号
    • [23]2001年11月13日、朝日生命の営業部門をあんしん生命に譲渡し2003年春メドの合併検討を発表。株価下落と社内批判。営業権の算定で折り合えず2002年1月31日に早期統合見送りを発表。樋口会長は救済は強者連合の理念に合わないと説明
    • [24]2001年11月13日、朝日生命の営業部門をあんしん生命に譲渡し2003年春メドの合併検討を発表。株価下落と社内批判。営業権の算定で折り合えず2002年1月31日に早期統合見送りを発表。樋口会長は救済は強者連合の理念に合わないと説明
    • [25]2001年11月13日、朝日生命の営業部門をあんしん生命に譲渡し2003年春メドの合併検討を発表。株価下落と社内批判。営業権の算定で折り合えず2002年1月31日に早期統合見送りを発表。樋口会長は救済は強者連合の理念に合わないと説明
    • [26]2001年11月13日、朝日生命の営業部門をあんしん生命に譲渡し2003年春メドの合併検討を発表。株価下落と社内批判。営業権の算定で折り合えず2002年1月31日に早期統合見送りを発表。樋口会長は救済は強者連合の理念に合わないと説明
  • Millea Holdings, Inc. Annual Report 2002(Business Report of Tokio Marine)
    • [27]2001年11月〜2002年1月に朝日生命の生保事業の早期統合を協議したが合意せず。2002年4月2日に東京海上と日動火災が共同持株会社ミレアホールディングスの完全子会社となった

2003年1月、朝日生命は株式会社化の延期を理由に、2004年に予定したミレアとの経営統合を取りやめた。生損保の4社連合が崩れたことで、ミレアは東京海上と日動火災を一つにする作業を急いだ。2003年6月の株主・投資家向け説明では、合併の目的を両社の強みを合わせた成長、規模拡大による効率化、グループのシナジーの3点に整理した。両社合算の正味収入保険料は1兆8,660億円で、国内主要損保のシェアは27%、代理店は重複を除いて7万4,422店だった。同じ説明で、政策株式などの非効率な資産を売り、数千億円規模の余剰資本を収益性の高い事業へ充当する方針も示した。生保でも2003年10月に東京海上あんしん生命と日動生命を合併させ、東京海上日動あんしん生命とした。

  • 日経ビジネス 2003年1月20日号
    • [28]2003年1月10日、朝日生命は株式会社化の延期を理由に、2004年に予定したミレアとの経営統合の見送りを正式決定
  • Millea Holdings, Inc. Annual Report 2004(To Our Shareholders・社長インタビュー)
    • [29]持株会社の下で2社の商品・事務・システムの統合を進め、2004年10月1日の合併を発表。2003年10月1日にあんしん生命と日動生命が合併し東京海上日動あんしん生命に
    • [33]持株会社の下で2社の商品・事務・システムの統合を進め、2004年10月1日の合併を発表。2003年10月1日にあんしん生命と日動生命が合併し東京海上日動あんしん生命に
  • ミレアホールディングス「株主・投資家の皆様へ」(2003年6月4日)
    • [30]2003年6月、東京海上・日動火災の合併の目的(両社の強みを結集した成長、事業規模拡大による効率化、グループのシナジー)を提示。合算正味収入保険料1兆8,660億円・シェア27%、代理店74,422店。政策株式等の売却で数千億円規模の余剰資本を活用
    • [31]2003年6月、東京海上・日動火災の合併の目的(両社の強みを結集した成長、事業規模拡大による効率化、グループのシナジー)を提示。合算正味収入保険料1兆8,660億円・シェア27%、代理店74,422店。政策株式等の売却で数千億円規模の余剰資本を活用
    • [32]2003年6月、東京海上・日動火災の合併の目的(両社の強みを結集した成長、事業規模拡大による効率化、グループのシナジー)を提示。合算正味収入保険料1兆8,660億円・シェア27%、代理店74,422店。政策株式等の売却で数千億円規模の余剰資本を活用
参考文献[18]-[33]
  • 日経ビジネス 2001年10月22日号
    • [18]2001年3月末に社長交代を発表、6月に石原邦夫が社長就任。IT企画部などを担当し代理店オンライン網を構築。事業費率で出遅れ、経費率引き下げが課題。持株会社社長にも就任予定
    • [19]2001年3月末に社長交代を発表、6月に石原邦夫が社長就任。IT企画部などを担当し代理店オンライン網を構築。事業費率で出遅れ、経費率引き下げが課題。持株会社社長にも就任予定
    • [22]2001年3月末に社長交代を発表、6月に石原邦夫が社長就任。IT企画部などを担当し代理店オンライン網を構築。事業費率で出遅れ、経費率引き下げが課題。持株会社社長にも就任予定
    • [20]Agent Online端末は7万6,000台、代理店の直接入力は約150万件から500万件超へ。石原社長は東京海上=企業向け、日動火災=個人向けの補完を説明(会長 樋口公啓)
    • [21]Agent Online端末は7万6,000台、代理店の直接入力は約150万件から500万件超へ。石原社長は東京海上=企業向け、日動火災=個人向けの補完を説明(会長 樋口公啓)
  • 日経ビジネス 2002年2月11日号
    • [23]2001年11月13日、朝日生命の営業部門をあんしん生命に譲渡し2003年春メドの合併検討を発表。株価下落と社内批判。営業権の算定で折り合えず2002年1月31日に早期統合見送りを発表。樋口会長は救済は強者連合の理念に合わないと説明
    • [24]2001年11月13日、朝日生命の営業部門をあんしん生命に譲渡し2003年春メドの合併検討を発表。株価下落と社内批判。営業権の算定で折り合えず2002年1月31日に早期統合見送りを発表。樋口会長は救済は強者連合の理念に合わないと説明
    • [25]2001年11月13日、朝日生命の営業部門をあんしん生命に譲渡し2003年春メドの合併検討を発表。株価下落と社内批判。営業権の算定で折り合えず2002年1月31日に早期統合見送りを発表。樋口会長は救済は強者連合の理念に合わないと説明
    • [26]2001年11月13日、朝日生命の営業部門をあんしん生命に譲渡し2003年春メドの合併検討を発表。株価下落と社内批判。営業権の算定で折り合えず2002年1月31日に早期統合見送りを発表。樋口会長は救済は強者連合の理念に合わないと説明
  • Millea Holdings, Inc. Annual Report 2002(Business Report of Tokio Marine)
    • [27]2001年11月〜2002年1月に朝日生命の生保事業の早期統合を協議したが合意せず。2002年4月2日に東京海上と日動火災が共同持株会社ミレアホールディングスの完全子会社となった
  • 日経ビジネス 2003年1月20日号
    • [28]2003年1月10日、朝日生命は株式会社化の延期を理由に、2004年に予定したミレアとの経営統合の見送りを正式決定
    • [29]持株会社の下で2社の商品・事務・システムの統合を進め、2004年10月1日の合併を発表。2003年10月1日にあんしん生命と日動生命が合併し東京海上日動あんしん生命に
    • [33]持株会社の下で2社の商品・事務・システムの統合を進め、2004年10月1日の合併を発表。2003年10月1日にあんしん生命と日動生命が合併し東京海上日動あんしん生命に
  • ミレアホールディングス「株主・投資家の皆様へ」(2003年6月4日)
    • [30]2003年6月、東京海上・日動火災の合併の目的(両社の強みを結集した成長、事業規模拡大による効率化、グループのシナジー)を提示。合算正味収入保険料1兆8,660億円・シェア27%、代理店74,422店。政策株式等の売却で数千億円規模の余剰資本を活用
    • [31]2003年6月、東京海上・日動火災の合併の目的(両社の強みを結集した成長、事業規模拡大による効率化、グループのシナジー)を提示。合算正味収入保険料1兆8,660億円・シェア27%、代理店74,422店。政策株式等の売却で数千億円規模の余剰資本を活用
    • [32]2003年6月、東京海上・日動火災の合併の目的(両社の強みを結集した成長、事業規模拡大による効率化、グループのシナジー)を提示。合算正味収入保険料1兆8,660億円・シェア27%、代理店74,422店。政策株式等の売却で数千億円規模の余剰資本を活用

2004年〜東京海上日動火災保険の発足と、利益の半分を国内損保以外で上げる10年目標

2004年10月1日、東京海上と日動火災は合併し、東京海上日動火災保険が発足した。石原氏は合併の狙いを、『by combining the strength of both companies and by increasing efficiency through greater scale』(訳:両社の強みを合わせ、規模の拡大で効率を上げる)と説明した。新会社は個人・企業・自動車ディーラーの市場別に社内カンパニーを置き、販売経路ごとに商品と売り方を組み立てた。合併時の最大の懸念だったシステムの大きな混乱は起きなかった。2004年度までに拠点は営業部門で27%、損害サービス部門で29%減り、要員は約18%減った。規模の効率は取り込めたが、国内の保険料そのものを伸ばす手立ては別に要ったようだ。

  • ミレアホールディングス アニュアルレポート 2004
    • [34]2004年10月1日に東京海上と日動火災が合併し東京海上日動火災保険が発足。狙いは両社の強みの結集と規模拡大による効率化(石原社長)
    • [35]2004年10月1日に東京海上と日動火災が合併し東京海上日動火災保険が発足。狙いは両社の強みの結集と規模拡大による効率化(石原社長)
  • ミレアホールディングス「株主・投資家の皆様へ」(2004年12月1日)
    • [36]合併後、パーソナル・コマーシャル・ディーラー別の社内カンパニーで市場・チャネル別の取り組みを強化
  • ミレアホールディングス 決算説明会資料(2005年6月2日)
    • [37]合併時の最大課題だったシステムの大規模な混乱は回避。拠点を営業部門27%・損害サービス部門29%削減、要員は2004年度までに約18%削減
    • [38]合併時の最大課題だったシステムの大規模な混乱は回避。拠点を営業部門27%・損害サービス部門29%削減、要員は2004年度までに約18%削減

合併と並んで、ミレアは資本に見合う利益を出すことを経営目標の中心に据えた。2005年度の計画は修正ROEが4.5%程度にとどまるなか、10年後の姿として10%を超えるROEを掲げた。資本効率を上げるため、2001年度以降に時価で約5,100億円の政策株式を売却した。2005年度末までに、2003年9月末比でさらに1割程度を減らす計画も示した。年報では、自社株買いと安定配当による株主還元も検討すると表明した。株価の評価を純資産の水準より上へ引き上げるには、過大な資本を削減するほかなかったのだろう。

  • Millea Holdings, Inc. Annual Report 2004(To Our Shareholders・社長インタビュー)
    • [39]事業ポートフォリオの最適化とROE向上を目標に掲げ、資本効率向上のため自社株買いと安定配当を検討
    • [43]事業ポートフォリオの最適化とROE向上を目標に掲げ、資本効率向上のため自社株買いと安定配当を検討
  • ミレアホールディングス 決算説明会(2005年6月2日)
    • [40]2005年度計画は修正利益約1,470億円・修正ROE4.5%程度。10年後のビジョンとして10%を超えるROE
  • ミレアホールディングス 株主・投資家向け説明会資料「株主・投資家の皆様へ」(2004年12月1日)
    • [41]資本効率向上の観点から政策株式を継続削減。2001年度以降の売却は時価約5,100億円、2005年度末までに2003年9月末比1割程度削減、2004年度は約1,600億円売却予定
    • [42]資本効率向上の観点から政策株式を継続削減。2001年度以降の売却は時価約5,100億円、2005年度末までに2003年9月末比1割程度削減、2004年度は約1,600億円売却予定

2007年6月、ロンドン首席駐在員など海外部門を歩いた隅修三氏がミレアの社長に就任し、石原氏は会長に回った。直前の3月には東京海上日動が第三分野商品の保険金不払いで業務停止命令を受け、隅氏は信頼回復を最優先の課題に置いた。そのうえで少子高齢化など国内の構造変化を踏まえ、事業地域を世界へ広げると表明した。修正利益では国内損保が2005年度の915億円から2006年度に890億円へ減り、海外保険は77億円から286億円へ伸びた。ミレアは2004年の年報ですでに『we aim to earn approximately half of our profits from operations other than the domestic property and casualty insurance business in 10 years』(訳:10年後に利益の約半分を国内損保以外で稼ぐ)と定めていた。国内の保険料が伸びない前提で、海外の買収で成長を取る方向がこの時点で固まっていたとみられる。

  • ミレアホールディングス ディスクロージャー誌「ミレアホールディングスの現状 2007」(2007年7月)
    • [44]2007年6月に隅修三(元海外本部ロンドン首席駐在員)が社長、石原邦夫が会長。2007年3月の第三分野業務停止を受け信頼回復を最優先課題に。少子高齢化を機会と捉えグローバル拡大を掲げる。修正利益は国内損保915億円→890億円、海外保険77億円→286億円(2005→2006年度)
    • [45]2007年6月に隅修三(元海外本部ロンドン首席駐在員)が社長、石原邦夫が会長。2007年3月の第三分野業務停止を受け信頼回復を最優先課題に。少子高齢化を機会と捉えグローバル拡大を掲げる。修正利益は国内損保915億円→890億円、海外保険77億円→286億円(2005→2006年度)
    • [46]2007年6月に隅修三(元海外本部ロンドン首席駐在員)が社長、石原邦夫が会長。2007年3月の第三分野業務停止を受け信頼回復を最優先課題に。少子高齢化を機会と捉えグローバル拡大を掲げる。修正利益は国内損保915億円→890億円、海外保険77億円→286億円(2005→2006年度)
    • [47]2007年6月に隅修三(元海外本部ロンドン首席駐在員)が社長、石原邦夫が会長。2007年3月の第三分野業務停止を受け信頼回復を最優先課題に。少子高齢化を機会と捉えグローバル拡大を掲げる。修正利益は国内損保915億円→890億円、海外保険77億円→286億円(2005→2006年度)
  • Millea Holdings, Inc. Annual Report 2004(To Our Shareholders・社長インタビュー)
    • [48]10年後に利益の約半分を国内損保以外の事業から稼ぐ目標
参考文献[34]-[48]
  • ミレアホールディングス アニュアルレポート 2004
    • [34]2004年10月1日に東京海上と日動火災が合併し東京海上日動火災保険が発足。狙いは両社の強みの結集と規模拡大による効率化(石原社長)
    • [35]2004年10月1日に東京海上と日動火災が合併し東京海上日動火災保険が発足。狙いは両社の強みの結集と規模拡大による効率化(石原社長)
  • ミレアホールディングス「株主・投資家の皆様へ」(2004年12月1日)
    • [36]合併後、パーソナル・コマーシャル・ディーラー別の社内カンパニーで市場・チャネル別の取り組みを強化
  • ミレアホールディングス 決算説明会資料(2005年6月2日)
    • [37]合併時の最大課題だったシステムの大規模な混乱は回避。拠点を営業部門27%・損害サービス部門29%削減、要員は2004年度までに約18%削減
    • [38]合併時の最大課題だったシステムの大規模な混乱は回避。拠点を営業部門27%・損害サービス部門29%削減、要員は2004年度までに約18%削減
    • [39]事業ポートフォリオの最適化とROE向上を目標に掲げ、資本効率向上のため自社株買いと安定配当を検討
    • [43]事業ポートフォリオの最適化とROE向上を目標に掲げ、資本効率向上のため自社株買いと安定配当を検討
    • [48]10年後に利益の約半分を国内損保以外の事業から稼ぐ目標
  • ミレアホールディングス 決算説明会(2005年6月2日)
    • [40]2005年度計画は修正利益約1,470億円・修正ROE4.5%程度。10年後のビジョンとして10%を超えるROE
  • ミレアホールディングス 株主・投資家向け説明会資料「株主・投資家の皆様へ」(2004年12月1日)
    • [41]資本効率向上の観点から政策株式を継続削減。2001年度以降の売却は時価約5,100億円、2005年度末までに2003年9月末比1割程度削減、2004年度は約1,600億円売却予定
    • [42]資本効率向上の観点から政策株式を継続削減。2001年度以降の売却は時価約5,100億円、2005年度末までに2003年9月末比1割程度削減、2004年度は約1,600億円売却予定
    • [44]2007年6月に隅修三(元海外本部ロンドン首席駐在員)が社長、石原邦夫が会長。2007年3月の第三分野業務停止を受け信頼回復を最優先課題に。少子高齢化を機会と捉えグローバル拡大を掲げる。修正利益は国内損保915億円→890億円、海外保険77億円→286億円(2005→2006年度)
    • [45]2007年6月に隅修三(元海外本部ロンドン首席駐在員)が社長、石原邦夫が会長。2007年3月の第三分野業務停止を受け信頼回復を最優先課題に。少子高齢化を機会と捉えグローバル拡大を掲げる。修正利益は国内損保915億円→890億円、海外保険77億円→286億円(2005→2006年度)
    • [46]2007年6月に隅修三(元海外本部ロンドン首席駐在員)が社長、石原邦夫が会長。2007年3月の第三分野業務停止を受け信頼回復を最優先課題に。少子高齢化を機会と捉えグローバル拡大を掲げる。修正利益は国内損保915億円→890億円、海外保険77億円→286億円(2005→2006年度)
    • [47]2007年6月に隅修三(元海外本部ロンドン首席駐在員)が社長、石原邦夫が会長。2007年3月の第三分野業務停止を受け信頼回復を最優先課題に。少子高齢化を機会と捉えグローバル拡大を掲げる。修正利益は国内損保915億円→890億円、海外保険77億円→286億円(2005→2006年度)

1998年〜2007年の業績

決算期 区分 売上高 経常利益純利益 主な投資
億円 YoY 億円 億円 利益率
1998年03月期 単体 n/a n/a n/a n/a n/a n/a
1999年03月期 単体 n/a n/a n/a n/a n/a n/a
2000年03月期 単体 n/a n/a n/a n/a n/a n/a
2001年03月期 単体 n/a n/a n/a n/a n/a n/a
2002年03月期 単体 n/a n/a n/a n/a n/a n/a
2003年03月期 単体 n/a n/a n/a n/a n/a n/a
2004年03月期 単体 n/a n/a n/a n/a n/a n/a
2005年03月期 単体 n/a n/a n/a n/a n/a n/a
2006年03月期 単体 n/a n/a n/a n/a n/a n/a
2007年03月期 連結 42,186 n/a 1,680 930 2.2% n/a

出所:有価証券報告書

出典・参考

21件
出典・参考
  • ミレアホールディングス アニュアルレポート 2004
  • ミレアホールディングス 決算説明会資料(2005年6月2日)
  • ミレアホールディングス 決算説明会(2005年6月2日)
  • 日経ビジネス 1998年3月16日号
  • 日経ビジネス 1998年8月3日号 編集長インタビュー 樋口公啓
  • 日経ビジネス 1999年9月27日号
  • 日経ビジネス 2001年10月22日号
  • 日経ビジネス 2002年2月11日号
  • 日経ビジネス 2003年1月20日号
  • The Tokio Marine and Fire Insurance Company, Limited Annual Report 1999(To Our Shareholders)
  • The Tokio Marine and Fire Insurance Company, Limited Annual Report 1999
  • The Tokio Marine and Fire Insurance Company, Limited Annual Report 2000(To Our Shareholders・社長インタビュー)
  • The Tokio Marine and Fire Insurance Company, Limited Annual Report 2001
  • 日動火災海上保険 Annual Report 2001
  • The Tokio Marine and Fire Insurance Company, Limited Annual Report 2001(To Our Shareholders・社長インタビュー)
  • Millea Holdings, Inc. Annual Report 2002(Business Report of Tokio Marine)
  • ミレアホールディングス「株主・投資家の皆様へ」(2003年6月4日)
  • Millea Holdings, Inc. Annual Report 2004(To Our Shareholders・社長インタビュー)
  • ミレアホールディングス「株主・投資家の皆様へ」(2004年12月1日)
  • ミレアホールディングス 株主・投資家向け説明会資料「株主・投資家の皆様へ」(2004年12月1日)
  • ミレアホールディングス ディスクロージャー誌「ミレアホールディングスの現状 2007」(2007年7月)

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