ビデオデッキ・VTRの市場規模の推移 | 1985〜2003年

市場規模がどう推移したか?

高水準期(1985〜1990年)台数は3,000万台を超える水準を保ったが、金額は先に縮み始めた。生産量は1985年の3,058.1万台から1986年に3,387.9万台の山をつけ、1990年も3,164.0万台を保った。一方で生産額は1985年の1兆8,890億円から1990年の1兆780億円へ4割減り、1台当たりの金額は約6.2万円から約3.4万円へ下がった。

縮小期(1990〜2003年)台数・金額とも急速に縮み、国内の生産はほぼ消えた。生産量は1995年に1,611.5万台と1990年の半分になり、2000年に459.4万台、2003年には33.4万台まで減った。生産額は1995年の3,810億円から2000年の950億円、2003年の150億円へ落ち、山の1%に満たない。

上場企業はどう意思決定したか?

市場の高水準期に、大手は機器の規格争いの教訓からソフトの確保へ動いた。ソニーはベータマックスがコンテンツの品揃えでVHS陣営に競争劣位に置かれたことを教訓に、1988年にCBSレコード、1989年にコロンビア映画を買収した。パナソニックもハードを支えるソフトを確保する狙いで1990年にMCAを買収したが、5年で撤退した。

後発の量産メーカーは、低価格を武器に国内と北米の販路を広げた。輸出専業だった船井電機は1987年3月にVTRを投入して国内市場へ参入し、据え置き型VTRで1989年上半期に国内シェア7%を取ったとされる。1998年には生産を中国3工場とマレーシアへ集約した。北米ではビデオデッキで首位となり、2000年に米エマーソンの商標使用権を取得してウォルマート向けの専用ブランドで直接納入を固めた。

市場の縮小期を経て、映像機器の専業各社は再編に向かった。JVCケンウッドの前身の日本ビクターは、家電市場が縮小するなかで2008年にケンウッドと株式移転で共同持株会社を設立して統合した。

ビデオデッキ | 国内市場規模・生産額・生産量

最新の年 2003年
生産額 150億円
生産量 334千台
生産額(億円・左)生産量(千台・右)
年月 生産額単位生産量単位
1985年1月〜12月 18,890億円30,581千台
1986年1月〜12月 16,590億円33,879千台
1987年1月〜12月 12,430億円30,563千台
1988年1月〜12月 12,120億円31,660千台
1989年1月〜12月 11,350億円32,015千台
1990年1月〜12月 10,780億円31,640千台
1991年1月〜12月 10,390億円30,699千台
1992年1月〜12月 7,810億円23,366千台
1993年1月〜12月 5,980億円19,986千台
1994年1月〜12月 4,990億円19,202千台
1995年1月〜12月 3,810億円16,115千台
1996年1月〜12月 2,800億円12,725千台
1997年1月〜12月 2,590億円12,615千台
1998年1月〜12月 2,230億円12,051千台
1999年1月〜12月 1,500億円7,012千台
2000年1月〜12月 950億円4,594千台
2001年1月〜12月 510億円1,892千台
2002年1月〜12月 340億円1,185千台
2003年1月〜12月 150億円334千台
2004年1月〜12月 n/a億円n/a千台

主な企業

調査中

正式名: VTR(放送用を除く)

注釈

  • VTR(放送用を除く): 平成11年以降はセットの数値。

出典

期間統計表・資料
1985〜2004 年総務省統計局「日本の長期統計系列」表 08-09-f「主要品目の生産量及び生産額 - 電気機械器具の生産量及び生産額(昭和60年~平成16年)」
考察経済産業省「生産動態統計」(このページの数字)、各社の経営判断の各ページと有価証券報告書の沿革