味の素:油脂事業のJ-オイルミルズ移管とウィンザー・クオリティ買収
2003年〜02/04三ヵ年計画の選択と集中による油脂の持分法化と、フレック・オルサンの買収
2002年度に始まった02/04三ヵ年計画は、2005年3月期に売上高1兆1,000億円、営業利益750億円、ROE10%以上を目標に置いた。手段として会社は「選択と集中と拡大」を掲げ、2003年3月期の実績を買収、売却・解散、提携・新会社の3つに振り分けて示した。油脂事業は提携・新会社の欄に入り、受け皿としてJ-オイルミルズの名が挙がった。油脂は2001年4月に味の素製油へ分社されており、2002年9月中間期に連結子会社から持分法適用会社へ移った。この移行で連結の資産は約100億円減り、有利子負債の削減も進んだ。搾油という資本を食う装置産業を外へ出し、調味料とアミノ酸に資金を寄せる判断だったと推察される。
- 味の素株式会社 2004年3月期中間決算説明会資料「三ヵ年計画の折り返しにあたり」(2003年11月20日)
- [1]02/04三ヵ年計画の2005年3月期数値目標は売上1兆1,000億円・営業利益750億円・税後利益450億円・ROE10%以上
- 味の素株式会社 2003年3月期決算説明会資料(2003年5月20日)「選択と集中と拡大」
- [2]2003年3月期実績を「選択と集中と拡大」として買収・売却/解散・アライアンス/新会社に区分して開示
- [3]アライアンス/新会社の欄に㈱J-オイルミルズを記載
- 味の素株式会社 有価証券報告書 第147期(2025年3月期)【沿革】/味の素株式会社 2003年3月期中間決算概要(2002年9月中間期)
- [4]2001年4月 油脂事業を分社化し味の素製油㈱に統合(現㈱J-オイルミルズ)。2002年9月中間期より油脂事業が連結子会社から持分法適用会社に変更
- 味の素株式会社 2003年3月期決算概要(2003年5月21日)/味の素株式会社 2003年3月期中間決算概要(2002年9月中間期)
- [5]油脂事業再編(連結子会社→持分法適用会社)で総資産約▲100億円。有利子負債の削減を継続
拡大の側では、2003年2月に味の素冷凍食品が日本酸素からフレックの全株式を取得し、同年4月に合併した。会社は冷凍食品を長期的にみて数少ない成長分野とし、業界再編の一例としてこの統合を挙げた。同年7月にはアミラム・フランス社からうま味調味料メーカーのオルサン社を買い取り、欧州味の素食品とした。同社の損益は2003年10月から連結に入り、海外の加工用うま味調味料の増収に加わった。一方で油脂・飲料・乳製品は提携事業として残り、味の素の取り分は販売者としての手数料、すなわち売上高の1%程度に限られた。油脂を外して冷凍食品と欧州のMSGを取り込んだ組み替えは、利益の残る領域へ資本を移す作業だったのだろう。
- 味の素株式会社 有価証券報告書 第147期(2025年3月期)【沿革】
- [6]2003年2月 味の素冷凍食品㈱が日本酸素㈱から㈱フレックの全株式を取得し、2003年4月に合併
- [8]2003年7月 アミラム・フランス社保有のうま味調味料生産・販売会社オルサン社(現欧州味の素食品社)の全株式を取得
- 味の素冷凍食品株式会社「冷凍食品事業について」国内食品事業説明会資料(2004年1月21日、伊藤雅俊社長)
- [7]冷凍食品は長期的・構造的に数少ない成長分野。業界の合従連衡の例に味の素冷凍食品-フレックを挙げる
- 味の素株式会社 2004年3月期中間決算説明会資料「三ヵ年計画の折り返しにあたり」(2003年11月20日)/味の素株式会社 2004年3月期決算概要(2004年5月20日)
- [9]欧州味の素食品㈱(旧オルサン)のP/Lを2003年10月より連結。海外MSG伸長で加工用うま味調味料が増収
- 味の素株式会社 国内食品事業説明会 参考データ(2004年1月21日)
- [10]提携事業(油脂・飲料・乳製品)の営業利益は販売者・味の素㈱のコミッション(売上の1%程度)
02/04三ヵ年計画は最終年度の2005年3月期にROE10%を達成し、営業利益は6期連続で増えた。後を継いだ05/10中長期経営計画は、2010年度に売上高1兆5,000億円、営業利益1,500億円、営業利益率10%以上を目標とした。会社は策定時点の実力と目標のあいだに大きな乖離があると認め、既存事業の収益強化、健康事業、M&Aの3つで埋めるとした。初年度の2006年3月期には、アミノ酸を中心とする成長分野の増産に向け、前期より234億円多い815億円の設備投資を予定した。山口範雄社長は初年度の方針として『2010年度営業利益率10%到達を見据えた布石を着実に打つ』と掲げた。目標の水準は、自前の増産だけでは届かない前提で組まれていたとみられる。
- 味の素株式会社 2005年3月期決算説明会資料(2005年5月20日、山口範雄社長)
- [11]02/04三ヵ年計画最終年度で「ROE10%」達成。6期連続の増収増益(増益は営業利益)
- [14]2006年3月期設備投資予定815億円(対前期234億円増)。前半3年間でアミノ酸を中心とする成長分野の生産能力を増強
- [15]山口範雄社長が05/10計画初年度の方針を示す
- 味の素株式会社 2006年3月期決算説明会資料(2006年5月16日)
- [12]05/10中長期経営計画の2010年度目標は売上高1兆5,000億円・営業利益1,500億円・営業利益率10%以上
- [13]策定時点(2004年度)と目標に大きな乖離が存在。既存事業の収益性強化・健康事業の推進・M&A手法の活用で埋める
参考文献[1]-[15]
- 味の素株式会社 2004年3月期中間決算説明会資料「三ヵ年計画の折り返しにあたり」(2003年11月20日)
- [1]02/04三ヵ年計画の2005年3月期数値目標は売上1兆1,000億円・営業利益750億円・税後利益450億円・ROE10%以上
- 味の素株式会社 2003年3月期決算説明会資料(2003年5月20日)「選択と集中と拡大」
- [2]2003年3月期実績を「選択と集中と拡大」として買収・売却/解散・アライアンス/新会社に区分して開示
- [3]アライアンス/新会社の欄に㈱J-オイルミルズを記載
- 味の素株式会社 有価証券報告書 第147期(2025年3月期)【沿革】/味の素株式会社 2003年3月期中間決算概要(2002年9月中間期)
- [4]2001年4月 油脂事業を分社化し味の素製油㈱に統合(現㈱J-オイルミルズ)。2002年9月中間期より油脂事業が連結子会社から持分法適用会社に変更
- 味の素株式会社 2003年3月期決算概要(2003年5月21日)/味の素株式会社 2003年3月期中間決算概要(2002年9月中間期)
- [5]油脂事業再編(連結子会社→持分法適用会社)で総資産約▲100億円。有利子負債の削減を継続
- 味の素株式会社 有価証券報告書 第147期(2025年3月期)【沿革】
- [6]2003年2月 味の素冷凍食品㈱が日本酸素㈱から㈱フレックの全株式を取得し、2003年4月に合併
- [8]2003年7月 アミラム・フランス社保有のうま味調味料生産・販売会社オルサン社(現欧州味の素食品社)の全株式を取得
- 味の素冷凍食品株式会社「冷凍食品事業について」国内食品事業説明会資料(2004年1月21日、伊藤雅俊社長)
- [7]冷凍食品は長期的・構造的に数少ない成長分野。業界の合従連衡の例に味の素冷凍食品-フレックを挙げる
- 味の素株式会社 2004年3月期中間決算説明会資料「三ヵ年計画の折り返しにあたり」(2003年11月20日)/味の素株式会社 2004年3月期決算概要(2004年5月20日)
- [9]欧州味の素食品㈱(旧オルサン)のP/Lを2003年10月より連結。海外MSG伸長で加工用うま味調味料が増収
- 味の素株式会社 国内食品事業説明会 参考データ(2004年1月21日)
- [10]提携事業(油脂・飲料・乳製品)の営業利益は販売者・味の素㈱のコミッション(売上の1%程度)
- 味の素株式会社 2005年3月期決算説明会資料(2005年5月20日、山口範雄社長)
- [11]02/04三ヵ年計画最終年度で「ROE10%」達成。6期連続の増収増益(増益は営業利益)
- [14]2006年3月期設備投資予定815億円(対前期234億円増)。前半3年間でアミノ酸を中心とする成長分野の生産能力を増強
- [15]山口範雄社長が05/10計画初年度の方針を示す
- 味の素株式会社 2006年3月期決算説明会資料(2006年5月16日)
- [12]05/10中長期経営計画の2010年度目標は売上高1兆5,000億円・営業利益1,500億円・営業利益率10%以上
- [13]策定時点(2004年度)と目標に大きな乖離が存在。既存事業の収益性強化・健康事業の推進・M&A手法の活用で埋める
2005年〜飼料用リジンの値崩れとアモイ減損134億円、カルピスの完全子会社化から譲渡まで
会社推定で2002年度の世界のリジン市場は65万トンあり、味の素はその35%を占めていた。05/10計画の初年度にあたる2005年11月、会社は通期の当期純利益予想を450億円から360億円へ引き下げた。修正理由の筆頭には『飼料用アミノ酸事業における競合他社の供給急増によるリジン販売価格の下落』が挙がった。翌年の決算説明会でも、グローバル・リーダーとして圧倒的優位性を確立する方針は崩さなかった。しかし2007年3月期の飼料用アミノ酸の営業利益は9億円で、前期の47億円から82%減った。リジンは競合が設備を足せば値が崩れる汎用品で、高いシェアは価格の支えにならなかった。
- 味の素株式会社 2003年3月期決算説明会 参考データ(2003年5月21日)
- [16]飼料用リジン市場規模(当社推定)2002年度65万トン・当社シェア35%
- 味の素株式会社「業績予想の修正について」(2005年11月15日)
- [17]2006年3月期の通期当期純利益予想を450億円から360億円へ下方修正
- [18]修正理由に飼料用アミノ酸事業における競合他社の供給急増によるリジン販売価格下落
- 味の素株式会社 2006年3月期決算説明会資料(2006年5月16日)
- [19]飼料用アミノ酸市場で安定的収益構造を構築し、グローバル・リーダーとして圧倒的優位性を確立する
- 味の素株式会社 2007年3月期決算説明会資料(2007年5月14日)
- [20]2007年3月期 飼料用アミノ酸営業利益9億円(前年47億円、▲82%)
05/10計画のM&Aは食品の側で進んだ。2006年1月、中華系ソースと冷凍食品で知られる「AMOY」ブランドを得るため、アモイ・フード・グループを283億円で買収した。のれんは203億円にのぼり、20年で均等に償却する計画だった。カルピスとの統合で味の素が描いたのは、アミノ酸と乳酸菌を掛け合わせ、健康を軸にした製品を世界へ広げる構図だった。2007年6月に合意した株式交換で同社を完全子会社とし、カルピス株1株あたり味の素株0.95株を割り当てた。だが2008年9月には、原燃料費・労務費の上昇と人民元高を理由にアモイ関連ののれん134億円を減損として落とし、これが一因となって2009年3月期上半期の最終損益は49億円の赤字に沈んだ。
- 味の素株式会社 2006年3月期決算説明会資料(2006年5月16日)
- [21]05/10中長期経営計画でM&A手法の活用を掲げる
- 味の素株式会社 2009年3月期中間決算説明会資料(2008年11月10日、山口範雄社長)
- [22]2006年1月 アモイ・フード・グループを取得価額283億円で買収。目的は中華系ソース・冷凍食品で認知度の高い「AMOY」ブランドの取得
- [23]のれん203億円(20年均等償却)
- [26]2008年9月 アモイ・フード・グループののれん134億円を減損。原因は原燃料価格・労務費の高騰、中国元の上昇等
- [27]2009年3月期上半期 当期純利益▲49億円(前年実績140億円)
- 味の素株式会社・カルピス株式会社 ニュースリリース「味の素株式会社とカルピス株式会社の経営統合」(2007年6月11日)
- [24]健康を基軸とした新しい価値ある製品・サービスのグローバル展開。アミノ酸×乳酸菌のシナジー創出モデル
- [25]カルピス社の株式交換による完全子会社化に合意。株式交換比率1:0.95
カルピスの完全子会社化後は、アサヒ飲料との自販機事業の統合、「エビアン」事業の伊藤園への移管、生産拠点の3から2への集約を進めた。05/10計画が目標年度とした2010年度の営業利益は694億円で、1,500億円の目標の半分に届かなかった。2010年11月、会社は次期中期計画に向けて、利益の源泉をボリュームからバリューへ移し、キャッシュと資産効率を重んじる考えを示した。2012年10月1日、カルピスの全株式をアサヒグループホールディングスへ譲渡した。2013年3月期には、この株式の売却益と厚生年金基金の代行返上益などで491億円の特別利益を計上した。子会社化から5年での売却は、規模よりも資産効率を物差しに選んだ結果と思われる。
- 味の素株式会社 2009年3月期中間決算説明会資料(2008年11月10日、山口範雄社長)
- [28]カルピス完全子会社化後の施策:アサヒ飲料㈱との自販機事業の統合、「エビアン」事業の伊藤園㈱への移管、生産体制の再編(3→2拠点化)
- 味の素株式会社 2011年3月期決算説明会資料(2011年5月11日)
- [29]2011年3月期(2010年度)営業利益は飼料用アミノ酸88億円・それ以外606億円の計694億円
- 味の素株式会社 2011年3月期中間決算説明会資料「次期中期経営計画について」(2010年11月5日)
- [30]次期中期計画の事業構造強化のポイント:利益の源泉をボリュームからバリューへ、利益視点からキャッシュ重視へ、資産効率を高め株主価値の向上へ
- 味の素株式会社 有価証券報告書 第135期(2013年3月期)
- [31]2012年10月1日 カルピス社の全株式をアサヒグループホールディングス㈱に譲渡
- [32]厚生年金基金の代行返上益およびカルピス社の株式売却益等491億円を特別利益に計上
参考文献[16]-[32]
- 味の素株式会社 2003年3月期決算説明会 参考データ(2003年5月21日)
- [16]飼料用リジン市場規模(当社推定)2002年度65万トン・当社シェア35%
- 味の素株式会社「業績予想の修正について」(2005年11月15日)
- [17]2006年3月期の通期当期純利益予想を450億円から360億円へ下方修正
- [18]修正理由に飼料用アミノ酸事業における競合他社の供給急増によるリジン販売価格下落
- 味の素株式会社 2006年3月期決算説明会資料(2006年5月16日)
- [19]飼料用アミノ酸市場で安定的収益構造を構築し、グローバル・リーダーとして圧倒的優位性を確立する
- [21]05/10中長期経営計画でM&A手法の活用を掲げる
- 味の素株式会社 2007年3月期決算説明会資料(2007年5月14日)
- [20]2007年3月期 飼料用アミノ酸営業利益9億円(前年47億円、▲82%)
- 味の素株式会社 2009年3月期中間決算説明会資料(2008年11月10日、山口範雄社長)
- [22]2006年1月 アモイ・フード・グループを取得価額283億円で買収。目的は中華系ソース・冷凍食品で認知度の高い「AMOY」ブランドの取得
- [23]のれん203億円(20年均等償却)
- [26]2008年9月 アモイ・フード・グループののれん134億円を減損。原因は原燃料価格・労務費の高騰、中国元の上昇等
- [27]2009年3月期上半期 当期純利益▲49億円(前年実績140億円)
- [28]カルピス完全子会社化後の施策:アサヒ飲料㈱との自販機事業の統合、「エビアン」事業の伊藤園㈱への移管、生産体制の再編(3→2拠点化)
- 味の素株式会社・カルピス株式会社 ニュースリリース「味の素株式会社とカルピス株式会社の経営統合」(2007年6月11日)
- [24]健康を基軸とした新しい価値ある製品・サービスのグローバル展開。アミノ酸×乳酸菌のシナジー創出モデル
- [25]カルピス社の株式交換による完全子会社化に合意。株式交換比率1:0.95
- 味の素株式会社 2011年3月期決算説明会資料(2011年5月11日)
- [29]2011年3月期(2010年度)営業利益は飼料用アミノ酸88億円・それ以外606億円の計694億円
- 味の素株式会社 2011年3月期中間決算説明会資料「次期中期経営計画について」(2010年11月5日)
- [30]次期中期計画の事業構造強化のポイント:利益の源泉をボリュームからバリューへ、利益視点からキャッシュ重視へ、資産効率を高め株主価値の向上へ
- 味の素株式会社 有価証券報告書 第135期(2013年3月期)
- [31]2012年10月1日 カルピス社の全株式をアサヒグループホールディングス㈱に譲渡
- [32]厚生年金基金の代行返上益およびカルピス社の株式売却益等491億円を特別利益に計上
2011年〜動物栄養の分社と生産外部化、ウィンザー買収とグローバル食品企業トップ10の目標
2012年3月期の重点施策の一つに、会社は飼料用アミノ酸事業の構造強化を据えた。ブラジルを核とする世界供給を世界4極の地域供給へ改め、副原料の少ない低資源発酵を米仏へ広げる計画を示した。2011年9月、全額出資の味の素アニマル・ニュートリション・グループを設け、11月に事業運営を移した。新会社の狙いについて、会社側は『機動的な事業意思決定、効率的な事業運営が出来るワールドベストな体制を目指し、高付加価値型事業への重点化を推進する。』と説明した。バルク事業の利益比率は2011年度の23%から2014年度に15%へ下がり、2016年度は10%程度を目標に置いた。汎用品に頼る利益の割合を下げることが、この時期の再編の軸だった。
- 味の素株式会社 2011年3月期決算説明会資料(2011年5月11日)
- [33]2012年3月期重点施策に飼料用アミノ酸事業構造強化に向けた取組みを掲げる
- [34]ブラジルを核とするグローバル供給から世界4極地域供給へ。低資源発酵技術による副原料使用量低減を米国・フランスへ導入
- [36]動物栄養専業100%子会社の設立目的
- 味の素株式会社 有価証券報告書 第147期(2025年3月期)【沿革】/味の素株式会社 2011年3月期決算説明会資料(2011年5月11日)
- [35]2011年9月 味の素アニマル・ニュートリション・グループ㈱を設立し、2011年11月に飼料用アミノ酸事業運営を移管
- 味の素グループ 統合報告書2016「2014-2016中期経営計画の進捗」
- [37]バルク事業(加工用うま味調味料・動物栄養・甘味料)の利益比率 2011年度23%・2012年度19%・2014年度15%、2016年度目標10%程度
2014-2016中期経営計画は、世界で確かな地位を築くスペシャリティ企業を目指す姿を掲げ、その先に2020年のトップ10入りを置いた。2015年4月、味の素ゼネラルフーヅが子会社に加わった。これに先立つ2014年11月には、北米味の素が米国の冷凍食品会社ウィンザー・クオリティ・ホールディングスの持分すべてを約870億円で買い取っており、財務担当の大野弘道常務は、フリー・キャッシュ・フローのマイナスが311億円で収まり大半を自己資金でまかなえたと総括した。同じ2015年に社長に就いた西井孝明氏は、まず2020年度に営業利益1,500億円とROE10%以上を達成したいと語り、そのうえで『「グローバル食品企業トップ10」入りは、漠然となりたいと思っていては決して実現しないと考えています。』と続けた。
- 味の素株式会社 フィナンシャルレポート2015 社長メッセージ(西井孝明)
- [38]14-16中計の目標は「確かなグローバル・スペシャリティ・カンパニー」。2020年に「グローバル食品企業トップ10」入り
- [42]2020年度の目指す姿として営業利益1,500億円、ROE10%以上をまず実現したい
- [43]西井孝明社長がグローバル食品企業トップ10入りへの姿勢を述べる
- 味の素株式会社 有価証券報告書 第147期(2025年3月期)【沿革】
- [39]2015年4月 味の素ゼネラルフーヅ㈱を子会社化
- 味の素株式会社 有価証券報告書 第147期(2025年3月期)【沿革】/味の素株式会社 フィナンシャルレポート2015 財務担当役員メッセージ(大野弘道)
- [40]2014年11月 味の素ノースアメリカ社がウィンザー・クオリティ・ホールディングス社の全持分を取得。買収額約870億円
- 味の素株式会社 フィナンシャルレポート2015 財務担当役員メッセージ(大野弘道)
- [41]ウィンザー買収後もフリー・キャッシュ・フローは311億円のマイナスにとどまり、多くを自己資金で充当
2016年度、14-16中計の利益目標とROE目標はともに未達に終わった。会社は要因として、味の素製薬をエーザイとの合弁事業に移したことと、競争激化による動物栄養事業の大幅減益を挙げた。2016年度には、飼料用リジンの供給過剰と単価下落で赤字が続いた動物栄養の製造設備に16億2,600万円の減損を計上した。動物栄養について西井社長は、乳牛用リジン製剤を例に『スペシャリティ市場の創造が目下の最重要テーマです』と述べていた。2017-2019中計では中国の梅花生物科技集団への製造委託で汎用品の生産を外へ移し、2018年度にはブラジルのリジン工場を止めた。同じ年度には北米の冷凍食品のほか、2016年に提携したアフリカのプロマシドールとトルコの事業でも減損を計上した。
- 味の素株式会社 有価証券報告書 第139期(2017年3月期)
- [44]2016年度は中期経営計画のグループ全体での利益目標、ROE目標ともに未達
- [45]未達の主因は味の素製薬㈱のエーザイ㈱との合弁事業化と、グローバル競争激化に伴う動物栄養事業の大幅な減益
- 味の素株式会社 有価証券報告書 第140期(2018年3月期)
- [46]動物栄養事業の製造設備に1,626百万円の減損損失。世界的な飼料用リジンの供給過剰、競争激化による販売単価下落で継続して赤字
- 味の素グループ 統合報告書2016 社長メッセージ(西井孝明)
- [47]ライフサポート領域ではAjiPro-L等によるスペシャリティ市場の創造を最重要テーマに位置づけ
- 味の素株式会社 有価証券報告書 第140期(2018年3月期)/味の素株式会社 有価証券報告書 第141期(2019年3月期)
- [48]中国の梅花生物科技集団との製造委託契約でコモディティ製品の生産外部化を拡大し、ブラジルのリジン工場を停止
- 味の素株式会社 有価証券報告書 第141期(2019年3月期)/味の素株式会社 有価証券報告書 第139期(2017年3月期)
- [49]北米冷凍食品事業、プロマシドール・ホールディングス社(2016年11月提携)の商標権、トルコのイスタンブール味の素食品社で減損損失を計上
参考文献[33]-[49]
- 味の素株式会社 2011年3月期決算説明会資料(2011年5月11日)
- [33]2012年3月期重点施策に飼料用アミノ酸事業構造強化に向けた取組みを掲げる
- [34]ブラジルを核とするグローバル供給から世界4極地域供給へ。低資源発酵技術による副原料使用量低減を米国・フランスへ導入
- [36]動物栄養専業100%子会社の設立目的
- 味の素株式会社 有価証券報告書 第147期(2025年3月期)【沿革】/味の素株式会社 2011年3月期決算説明会資料(2011年5月11日)
- [35]2011年9月 味の素アニマル・ニュートリション・グループ㈱を設立し、2011年11月に飼料用アミノ酸事業運営を移管
- 味の素グループ 統合報告書2016「2014-2016中期経営計画の進捗」
- [37]バルク事業(加工用うま味調味料・動物栄養・甘味料)の利益比率 2011年度23%・2012年度19%・2014年度15%、2016年度目標10%程度
- 味の素株式会社 フィナンシャルレポート2015 社長メッセージ(西井孝明)
- [38]14-16中計の目標は「確かなグローバル・スペシャリティ・カンパニー」。2020年に「グローバル食品企業トップ10」入り
- [42]2020年度の目指す姿として営業利益1,500億円、ROE10%以上をまず実現したい
- [43]西井孝明社長がグローバル食品企業トップ10入りへの姿勢を述べる
- 味の素株式会社 有価証券報告書 第147期(2025年3月期)【沿革】
- [39]2015年4月 味の素ゼネラルフーヅ㈱を子会社化
- 味の素株式会社 有価証券報告書 第147期(2025年3月期)【沿革】/味の素株式会社 フィナンシャルレポート2015 財務担当役員メッセージ(大野弘道)
- [40]2014年11月 味の素ノースアメリカ社がウィンザー・クオリティ・ホールディングス社の全持分を取得。買収額約870億円
- 味の素株式会社 フィナンシャルレポート2015 財務担当役員メッセージ(大野弘道)
- [41]ウィンザー買収後もフリー・キャッシュ・フローは311億円のマイナスにとどまり、多くを自己資金で充当
- 味の素株式会社 有価証券報告書 第139期(2017年3月期)
- [44]2016年度は中期経営計画のグループ全体での利益目標、ROE目標ともに未達
- [45]未達の主因は味の素製薬㈱のエーザイ㈱との合弁事業化と、グローバル競争激化に伴う動物栄養事業の大幅な減益
- 味の素株式会社 有価証券報告書 第140期(2018年3月期)
- [46]動物栄養事業の製造設備に1,626百万円の減損損失。世界的な飼料用リジンの供給過剰、競争激化による販売単価下落で継続して赤字
- 味の素グループ 統合報告書2016 社長メッセージ(西井孝明)
- [47]ライフサポート領域ではAjiPro-L等によるスペシャリティ市場の創造を最重要テーマに位置づけ
- 味の素株式会社 有価証券報告書 第140期(2018年3月期)/味の素株式会社 有価証券報告書 第141期(2019年3月期)
- [48]中国の梅花生物科技集団との製造委託契約でコモディティ製品の生産外部化を拡大し、ブラジルのリジン工場を停止
- 味の素株式会社 有価証券報告書 第141期(2019年3月期)/味の素株式会社 有価証券報告書 第139期(2017年3月期)
- [49]北米冷凍食品事業、プロマシドール・ホールディングス社(2016年11月提携)の商標権、トルコのイスタンブール味の素食品社で減損損失を計上
2003年〜2018年の業績
| 決算期 | 区分 | 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 純利益 | 主な投資 | ||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 億円 | YoY | 億円 | 億円 | 億円 | 利益率 | |||
| 2003年03月期 | 連結 | 9,877 | n/a | n/a | 569 | 331 | 3.4% | n/a |
| 2004年03月期 | 連結 | 10,395 | +5.2% | n/a | 681 | 362 | 3.5% | n/a |
| 2005年03月期 | 連結 | 10,730 | +3.2% | 709 | 722 | 448 | 4.2% | n/a |
| 2006年03月期 | 連結 | 11,068 | +3.2% | 603 | 614 | 349 | 3.2% | n/a |
| 2007年03月期 | 連結 | 11,585 | +4.7% | 638 | 616 | 302 | 2.6% | n/a |
| 2008年03月期 | 連結 | 12,165 | +5.0% | 605 | 557 | 282 | 2.3% | n/a |
| 2009年03月期 | 連結 | 11,903 | ▲2.2% | 408 | 259 | ▲102 | ▲0.9% | n/a |
| 2010年03月期 | 連結 | 11,708 | ▲1.6% | 640 | 676 | 166 | 1.4% | n/a |
| 2011年03月期 | 連結 | 12,076 | +3.1% | 694 | 705 | 304 | 2.5% | n/a |
| 2012年03月期 | 連結 | 11,973 | ▲0.9% | 726 | 759 | 417 | 3.5% | n/a |
| 2013年03月期 | 連結 | 9,849 | ▲17.7% | 712 | n/a | 483 | 4.9% | n/a |
| 2014年03月期 | 連結 | 9,513 | ▲3.4% | 625 | n/a | 421 | 4.4% | n/a |
| 2015年03月期 | 連結 | 10,066 | +5.8% | 745 | n/a | 464 | 4.6% | n/a |
| 2016年03月期 | 連結 | 11,841 | +17.6% | 910 | n/a | 634 | 5.4% | n/a |
| 2017年03月期 | 連結 | 10,914 | ▲7.8% | 969 | n/a | 525 | 4.8% | n/a |
| 2018年03月期 | 連結 | 11,147 | +2.1% | 787 | n/a | 601 | 5.4% | n/a |
出所:有価証券報告書
出典・参考
28件
- 味の素株式会社 2003年3月期決算説明会資料(2003年5月20日)「選択と集中と拡大」
- 味の素株式会社 2003年3月期決算説明会 参考データ(2003年5月21日)
- 味の素株式会社 2004年3月期中間決算説明会資料「三ヵ年計画の折り返しにあたり」(2003年11月20日)
- 味の素株式会社 2004年3月期中間決算説明会資料「三ヵ年計画の折り返しにあたり」(2003年11月20日)/味の素株式会社 2004年3月期決算概要(2004年5月20日)
- 味の素株式会社 2005年3月期決算説明会資料(2005年5月20日、山口範雄社長)
- 味の素株式会社 2006年3月期決算説明会資料(2006年5月16日)
- 味の素株式会社 2007年3月期決算説明会資料(2007年5月14日)
- 味の素株式会社・カルピス株式会社 ニュースリリース「味の素株式会社とカルピス株式会社の経営統合」(2007年6月11日)
- 味の素株式会社 2009年3月期中間決算説明会資料(2008年11月10日、山口範雄社長)
- 味の素株式会社 2011年3月期決算説明会資料(2011年5月11日)
- 味の素株式会社 2011年3月期中間決算説明会資料「次期中期経営計画について」(2010年11月5日)
- 味の素株式会社 有価証券報告書 第135期(2013年3月期)
- 味の素グループ 統合報告書2016「2014-2016中期経営計画の進捗」
- 味の素グループ 統合報告書2016 社長メッセージ(西井孝明)
- 味の素株式会社 有価証券報告書 第139期(2017年3月期)
- 味の素株式会社 有価証券報告書 第140期(2018年3月期)
- 味の素株式会社 有価証券報告書 第140期(2018年3月期)/味の素株式会社 有価証券報告書 第141期(2019年3月期)
- 味の素株式会社 有価証券報告書 第141期(2019年3月期)/味の素株式会社 有価証券報告書 第139期(2017年3月期)
- 味の素株式会社 有価証券報告書 第147期(2025年3月期)【沿革】/味の素株式会社 2003年3月期中間決算概要(2002年9月中間期)
- 味の素株式会社 有価証券報告書 第147期(2025年3月期)【沿革】
- 味の素株式会社 有価証券報告書 第147期(2025年3月期)【沿革】/味の素株式会社 2011年3月期決算説明会資料(2011年5月11日)
- 味の素株式会社 有価証券報告書 第147期(2025年3月期)【沿革】/味の素株式会社 フィナンシャルレポート2015 財務担当役員メッセージ(大野弘道)
- 味の素株式会社 2003年3月期決算概要(2003年5月21日)/味の素株式会社 2003年3月期中間決算概要(2002年9月中間期)
- 味の素冷凍食品株式会社「冷凍食品事業について」国内食品事業説明会資料(2004年1月21日、伊藤雅俊社長)
- 味の素株式会社 国内食品事業説明会 参考データ(2004年1月21日)
- 味の素株式会社「業績予想の修正について」(2005年11月15日)
- 味の素株式会社 フィナンシャルレポート2015 社長メッセージ(西井孝明)
- 味の素株式会社 フィナンシャルレポート2015 財務担当役員メッセージ(大野弘道)