第6章 年〜年

イオン:フジ・いなげやの子会社化とツルハHDとの経営統合

2020年〜イオン東北・北海道・九州の地域統合と、2021年度からの5カ年計画

2020年、吉田昭夫氏がイオンの代表執行役社長に就任した。吉田氏は1983年にジャスコへ入社し、イオンモールの中国本部長や社長を歴任した。2019年からはディベロッパー事業とデジタル事業を担う副社長であった。就任と同じ2020年3月、イオンは株式交換でイオン東北を完全子会社とし、北海道ではイオン北海道がマックスバリュ北海道を吸収合併した。9月には九州でも、イオン九州がマックスバリュ九州とイオンストア九州を合併した。吉田氏は、同じ地域で並走していた総合スーパーと食品スーパーを1社に統合する意味を投資の負担に置いた。物流やプロセスセンター、DXのように1社では抱えきれない投資も、地域単位の規模があれば担えるという考えである。吉田氏は2024年4月、北海道・東北・中四国・九州の統合がすでに効果を生んでいると説明した。

  • イオン 統合報告書「AEON REPORT 2025」社長メッセージ(プロフィール)
    • [1]吉田昭夫氏は2020年に代表執行役社長に就任した
    • [2]1983年ジャスコ入社。イオンモールの中国本部長、代表取締役社長などを経て、2016年イオン執行役、2019年代表執行役副社長(ディベロッパー事業担当兼デジタル事業担当)
    • [3]1983年ジャスコ入社。イオンモールの中国本部長、代表取締役社長などを経て、2016年イオン執行役、2019年代表執行役副社長(ディベロッパー事業担当兼デジタル事業担当)
  • イオン 有価証券報告書【沿革】
    • [4]2020年3月、イオン東北を株式交換で完全子会社とし、イオン北海道がマックスバリュ北海道を吸収合併した
    • [5]2020年9月、イオン九州がマックスバリュ九州及びイオンストア九州を吸収合併した
  • イオン 統合報告書「AEON REPORT 2025」社長メッセージ
    • [6]地域ごとの事業再編で一定規模のスケールを持てば、人的資本の充実や物流・プロセスセンター・DXなど1社では難しかった取り組みや投資規模の拡大が可能になると述べた
    • [7]地域ごとの事業再編で一定規模のスケールを持てば、人的資本の充実や物流・プロセスセンター・DXなど1社では難しかった取り組みや投資規模の拡大が可能になると述べた
  • イオン 2024年2月期 決算説明会 質疑応答(2024年4月10日)
    • [8]北海道、東北、フジ(中四国)、九州といった地域での統合は既に効果を生んでいると述べた

中期経営計画は吉田氏の社長就任時に立案され、2021年度から2025年度までの5カ年で実行に移された。その初年度からコロナ禍が重なり、吉田氏が社長を務めたイオンモールは休業を強いられた。集客を制限されたイオンモールは、グループで最も大きな打撃を受けた会社のひとつとなった。財務・経営管理担当の江川敬明執行役は、計画の最初の3年間で設備投資が遅れ、海外投資も思うように進まなかったと認めた。投資の成果を計画の4〜5年目に得る設計だったため、有利子負債をEBITDAの2.5倍以下に抑える目標は遠のいた。江川氏は、目標の時期を後ろへずらして財務の健全性を保つ考えを示した。店舗と商業施設を併せ持つグループにとって、コロナは小売と不動産の両方を同時に冷やす逆風であった。

  • イオン 2024年2月期 決算説明会 質疑応答(2024年4月10日) / イオン 統合報告書「AEON REPORT 2025」社長メッセージ
    • [9]中計は吉田氏が社長に就任したときに立案し、翌年から実施した。対象期間は2021〜2025年度の5カ年
  • イオン「イオンモール(株)及びイオンディライト(株)の完全子会社化に関する説明会 質疑応答要旨」(2025年2月28日)
    • [10]イオンモールはコロナ下で人を集めることが制限され、休業を強いられ、最も大きな打撃を受けた企業の一つだった
    • [11]イオンモールはコロナ下で人を集めることが制限され、休業を強いられ、最も大きな打撃を受けた企業の一つだった
  • イオン 2024年2月期 決算説明会 質疑応答(2024年4月10日)
    • [12]投資がコロナの影響で遅れ、中計のはじめの3年間では設備投資が予定通りに進まず、海外への投資も思ったように進んでいない
    • [13]投資の成果が中計の4〜5年目に出る予定だった。Debt/EBITDA 2.5倍以下の目標はやや厳しく、目標を後ろにずらして財務の健全性を確保したいと述べた
    • [14]投資の成果が中計の4〜5年目に出る予定だった。Debt/EBITDA 2.5倍以下の目標はやや厳しく、目標を後ろにずらして財務の健全性を確保したいと述べた

計画の柱のうち最も進んだのは商品の改革で、プライベートブランドへの意識が全社で変わったと吉田氏は総括した。吉田氏は2025年7月、『就任時から小売事業の改善は大きな課題でした。』と振り返った。ディベロッパー、ドラッグストア、総合金融で得た利益を小売の低い収益が相殺し、グループの営業利益率が伸びない構造が続いていたからである。この構造への手当てが「トップバリュ」の拡販である。売上は長く7,000億円規模で足踏みしていたが、1兆円を上回るまでになった。トップバリュを含めたPB全体では2024年度の売上高が1.6兆円に達し、2025年度は2兆円の規模を狙うとした。吉田氏は、PBの品質向上でナショナルブランドとの差が縮まった結果、PBを手に取る客が増え、それが利益の押し上げにつながったとみていた。

  • イオン 2024年2月期 決算説明会 質疑応答(2024年4月10日)
    • [15]中計の中で最も成功しているのは商品で、PBに対する意識が変わり全社が本格的に取り組んでいると述べた
  • イオン 2026年2月期第1四半期 決算説明会 質疑応答(2025年7月31日)
    • [16]これまではディベロッパー、ドラッグストア、総合金融で得た利益を小売が相殺し、営業利益率が低くなる状況が続いていた
    • [19]PBの品質向上によりNBとの差が縮まり、選ばれる商品が増えたことが利益の押し上げにつながった
  • イオン 2026年2月期第1四半期 決算説明会 質疑応答(2025年7月31日) / イオン 2025年2月期第2四半期(中間期)決算説明会 質疑応答(2024年10月9日)
    • [17]トップバリュの売上は就任当初の7,000億円規模から1兆円を超えるまで成長した
  • イオン 統合報告書「AEON REPORT 2025」社長メッセージ
    • [18]2024年度、トップバリュを含めたPBの売上高は1.6兆円。今年度は2兆円の規模を目指す
参考文献[1]-[19]
  • イオン 統合報告書「AEON REPORT 2025」社長メッセージ(プロフィール)
    • [1]吉田昭夫氏は2020年に代表執行役社長に就任した
    • [2]1983年ジャスコ入社。イオンモールの中国本部長、代表取締役社長などを経て、2016年イオン執行役、2019年代表執行役副社長(ディベロッパー事業担当兼デジタル事業担当)
    • [3]1983年ジャスコ入社。イオンモールの中国本部長、代表取締役社長などを経て、2016年イオン執行役、2019年代表執行役副社長(ディベロッパー事業担当兼デジタル事業担当)
  • イオン 有価証券報告書【沿革】
    • [4]2020年3月、イオン東北を株式交換で完全子会社とし、イオン北海道がマックスバリュ北海道を吸収合併した
    • [5]2020年9月、イオン九州がマックスバリュ九州及びイオンストア九州を吸収合併した
  • イオン 統合報告書「AEON REPORT 2025」社長メッセージ
    • [6]地域ごとの事業再編で一定規模のスケールを持てば、人的資本の充実や物流・プロセスセンター・DXなど1社では難しかった取り組みや投資規模の拡大が可能になると述べた
    • [7]地域ごとの事業再編で一定規模のスケールを持てば、人的資本の充実や物流・プロセスセンター・DXなど1社では難しかった取り組みや投資規模の拡大が可能になると述べた
    • [18]2024年度、トップバリュを含めたPBの売上高は1.6兆円。今年度は2兆円の規模を目指す
  • イオン 2024年2月期 決算説明会 質疑応答(2024年4月10日)
    • [8]北海道、東北、フジ(中四国)、九州といった地域での統合は既に効果を生んでいると述べた
    • [12]投資がコロナの影響で遅れ、中計のはじめの3年間では設備投資が予定通りに進まず、海外への投資も思ったように進んでいない
    • [13]投資の成果が中計の4〜5年目に出る予定だった。Debt/EBITDA 2.5倍以下の目標はやや厳しく、目標を後ろにずらして財務の健全性を確保したいと述べた
    • [14]投資の成果が中計の4〜5年目に出る予定だった。Debt/EBITDA 2.5倍以下の目標はやや厳しく、目標を後ろにずらして財務の健全性を確保したいと述べた
    • [15]中計の中で最も成功しているのは商品で、PBに対する意識が変わり全社が本格的に取り組んでいると述べた
  • イオン 2024年2月期 決算説明会 質疑応答(2024年4月10日) / イオン 統合報告書「AEON REPORT 2025」社長メッセージ
    • [9]中計は吉田氏が社長に就任したときに立案し、翌年から実施した。対象期間は2021〜2025年度の5カ年
  • イオン「イオンモール(株)及びイオンディライト(株)の完全子会社化に関する説明会 質疑応答要旨」(2025年2月28日)
    • [10]イオンモールはコロナ下で人を集めることが制限され、休業を強いられ、最も大きな打撃を受けた企業の一つだった
    • [11]イオンモールはコロナ下で人を集めることが制限され、休業を強いられ、最も大きな打撃を受けた企業の一つだった
  • イオン 2026年2月期第1四半期 決算説明会 質疑応答(2025年7月31日)
    • [16]これまではディベロッパー、ドラッグストア、総合金融で得た利益を小売が相殺し、営業利益率が低くなる状況が続いていた
    • [19]PBの品質向上によりNBとの差が縮まり、選ばれる商品が増えたことが利益の押し上げにつながった
  • イオン 2026年2月期第1四半期 決算説明会 質疑応答(2025年7月31日) / イオン 2025年2月期第2四半期(中間期)決算説明会 質疑応答(2024年10月9日)
    • [17]トップバリュの売上は就任当初の7,000億円規模から1兆円を超えるまで成長した

2021年〜中四国のフジと首都圏のいなげやの子会社化、インフレで届かなかった5カ年計画の利益

2021年9月1日、イオンは中四国のフジ、および連結子会社のマックスバリュ西日本と経営統合の基本合意書を結んだ。イオンは2018年10月の資本業務提携を機にフジの議決権の15.07%を持ち、持分法適用関連会社としていた。2022年3月1日、フジを親会社、マックスバリュ西日本を完全子会社とする株式交換が効力を生じた。イオンの議決権比率は51.56%に上がり、フジ他14社が連結子会社に加わった。統合の目的は、地域の環境変化と競争の激化に備え、中国・四国エリアで最大の事業連合体を築くことに置かれた。2024年3月にはフジがフジ・リテイリングとマックスバリュ西日本を吸収合併し、新生フジが発足した。吉田氏は、物流の再設計でコストを下げ、全国展開のトップバリュを導入すれば収益が改善するとの見通しを示した。

  • イオン 有価証券報告書 第97期(2022年2月期)【重要な後発事象】
    • [20]2021年9月1日、フジ・マックスバリュ西日本と、両社がイオンの連結子会社となる旨の基本合意書を締結した
  • イオン 有価証券報告書 第98期(2023年2月期)【企業結合等関係】
    • [21]2018年10月公表の資本業務提携を契機に、取得直前の議決権比率は15.07%で持分法適用関連会社としていた
    • [22]2022年3月1日、フジを株式交換完全親会社、マックスバリュ西日本を完全子会社とする株式交換が効力を生じ、議決権比率は51.56%となり、フジ他14社を連結の範囲に加えた
    • [23]2022年3月1日、フジを株式交換完全親会社、マックスバリュ西日本を完全子会社とする株式交換が効力を生じ、議決権比率は51.56%となり、フジ他14社を連結の範囲に加えた
    • [24]地域環境の変化や競争の激化に対応し、中国・四国エリアでNo.1の事業連合体を目指すことを結合の理由とした
  • イオン 有価証券報告書 第99期(2024年2月期)【沿革】【関係会社の状況】
    • [25]2024年3月1日、フジがフジ・リテイリング及びマックスバリュ西日本を吸収合併した
  • イオン 2024年2月期 決算説明会 質疑応答(2024年4月10日)
    • [26]物流の再設計によりコスト削減が期待され、地域産品に加えて全国展開のトップバリュ商品を導入することで収益改善が見込まれると述べた

首都圏では、イオンは2022年1月にキャンドゥを株式取得で子会社とし、2023年11月にはいなげやを子会社とした。いなげやの連結は、2024年度に小売事業の売上を5%伸ばす計画の前提に組み込まれた。2024年10月の決算説明会では、いなげやの合流を控えたU.S.M.Hについて、傘下各社の収益力の差にどう対応するのかが問われた。吉田氏は、地域への適応を重んじつつも、物流と商品で規模の経済を働かせるには各社をまとめることが要ると答えた。トップバリュの構成比が会社により25%から10%まで開いている点も、持株会社が詰める余地に挙げた。そのうえで、食品事業の約6兆円の売上を一つの束にする考えを次の中計に織り込むとした。

  • イオン 有価証券報告書【沿革】
    • [27]2022年1月、キャンドゥを株式取得により子会社とした。2023年11月、いなげやを子会社とした
  • イオン 2024年2月期 決算説明会 質疑応答(2024年4月10日)
    • [28]小売事業では新規連結のいなげやを含め売上5%増を計画した(2024年度)
  • イオン 2025年2月期第2四半期(中間期)決算説明会 質疑応答(2024年10月9日)
    • [29]11月にいなげやが加わるU.S.M.Hの事業会社の収益力の差について、株主としての対応を問う質問が出た
    • [30]ローカリゼーションも重要だが、物流や商品で規模の経済をはたらかせるには集約することが必要。トップバリュの比率も25%から10%まで幅があり、上に寄せることがイオン(株)の役割と述べた
    • [31]ローカリゼーションも重要だが、物流や商品で規模の経済をはたらかせるには集約することが必要。トップバリュの比率も25%から10%まで幅があり、上に寄せることがイオン(株)の役割と述べた
    • [32]食品事業には6兆円の売上規模があり、一つの束にすることで規模の経済がはたらくとし、次期中計に織り込むと述べた

計画の後半は、インフレという重荷を抱えた。2024年4月の決算説明会で吉田氏は『インフレは想定外で、人件費増加も予算には盛り込まれていませんでした。』と語り、状況に応じて手直ししつつ計画を遂行していると述べた。営業収益10兆円についても、2024年度に到達すべき目標ではなく途中の通過点だと同氏は位置づけた。実際には2024年度上期の小売事業が計画を下回り、その穴を埋めたのは上場子会社が受け持つ総合金融とディベロッパーの両事業だった。下期に荒利総額の確保と経費構造の改革を進めたことで、2024年度は増益基調へ戻った。それでも2025年の吉田氏は、コロナの長期化やインフレ、コスト上昇による数千億円規模の減益要因を挙げた。そのうえで、5カ年計画の利益目標には届いていないと認めた。

  • イオン 2024年2月期 決算説明会 質疑応答(2024年4月10日)
    • [33]インフレの中でのビジネス経験がない中、都度修正を加えながら計画を進めていると述べた
    • [34]2024年度の営業収益10兆円は目標ではなく通過点と述べた
  • イオン 2025年2月期第2四半期(中間期)決算説明会 質疑応答(2024年10月9日)
    • [35]上期の小売事業は低迷し、上場している総合金融とディベロッパー事業が不足分をカバーする構図と説明した
  • イオン 統合報告書「AEON REPORT 2025」社長メッセージ
    • [36]小売事業を中心に業績が苦戦した2024年度、下半期から荒利総額の確保と経費構造改革を進めることで増益基調に反転できた
    • [37]計画策定当時に想定し得なかったコロナの長期化、急激なインフレ、あらゆるコストの上昇など数千億円規模の利益下押し影響があり、計画利益には届いていない
    • [38]計画策定当時に想定し得なかったコロナの長期化、急激なインフレ、あらゆるコストの上昇など数千億円規模の利益下押し影響があり、計画利益には届いていない
参考文献[20]-[38]
  • イオン 有価証券報告書 第97期(2022年2月期)【重要な後発事象】
    • [20]2021年9月1日、フジ・マックスバリュ西日本と、両社がイオンの連結子会社となる旨の基本合意書を締結した
  • イオン 有価証券報告書 第98期(2023年2月期)【企業結合等関係】
    • [21]2018年10月公表の資本業務提携を契機に、取得直前の議決権比率は15.07%で持分法適用関連会社としていた
    • [22]2022年3月1日、フジを株式交換完全親会社、マックスバリュ西日本を完全子会社とする株式交換が効力を生じ、議決権比率は51.56%となり、フジ他14社を連結の範囲に加えた
    • [23]2022年3月1日、フジを株式交換完全親会社、マックスバリュ西日本を完全子会社とする株式交換が効力を生じ、議決権比率は51.56%となり、フジ他14社を連結の範囲に加えた
    • [24]地域環境の変化や競争の激化に対応し、中国・四国エリアでNo.1の事業連合体を目指すことを結合の理由とした
  • イオン 有価証券報告書 第99期(2024年2月期)【沿革】【関係会社の状況】
    • [25]2024年3月1日、フジがフジ・リテイリング及びマックスバリュ西日本を吸収合併した
  • イオン 2024年2月期 決算説明会 質疑応答(2024年4月10日)
    • [26]物流の再設計によりコスト削減が期待され、地域産品に加えて全国展開のトップバリュ商品を導入することで収益改善が見込まれると述べた
    • [28]小売事業では新規連結のいなげやを含め売上5%増を計画した(2024年度)
    • [33]インフレの中でのビジネス経験がない中、都度修正を加えながら計画を進めていると述べた
    • [34]2024年度の営業収益10兆円は目標ではなく通過点と述べた
  • イオン 有価証券報告書【沿革】
    • [27]2022年1月、キャンドゥを株式取得により子会社とした。2023年11月、いなげやを子会社とした
  • イオン 2025年2月期第2四半期(中間期)決算説明会 質疑応答(2024年10月9日)
    • [29]11月にいなげやが加わるU.S.M.Hの事業会社の収益力の差について、株主としての対応を問う質問が出た
    • [30]ローカリゼーションも重要だが、物流や商品で規模の経済をはたらかせるには集約することが必要。トップバリュの比率も25%から10%まで幅があり、上に寄せることがイオン(株)の役割と述べた
    • [31]ローカリゼーションも重要だが、物流や商品で規模の経済をはたらかせるには集約することが必要。トップバリュの比率も25%から10%まで幅があり、上に寄せることがイオン(株)の役割と述べた
    • [32]食品事業には6兆円の売上規模があり、一つの束にすることで規模の経済がはたらくとし、次期中計に織り込むと述べた
    • [35]上期の小売事業は低迷し、上場している総合金融とディベロッパー事業が不足分をカバーする構図と説明した
  • イオン 統合報告書「AEON REPORT 2025」社長メッセージ
    • [36]小売事業を中心に業績が苦戦した2024年度、下半期から荒利総額の確保と経費構造改革を進めることで増益基調に反転できた
    • [37]計画策定当時に想定し得なかったコロナの長期化、急激なインフレ、あらゆるコストの上昇など数千億円規模の利益下押し影響があり、計画利益には届いていない
    • [38]計画策定当時に想定し得なかったコロナの長期化、急激なインフレ、あらゆるコストの上昇など数千億円規模の利益下押し影響があり、計画利益には届いていない

2025年〜イオンモール・イオンディライトの完全子会社化、ツルハとの統合とダイエーの東西分割

2025年2月28日、イオンは上場子会社のイオンモールを株式交換で、イオンディライトを公開買付けで、それぞれ完全子会社とする方針を説明した。国内16社・海外5社の上場会社を抱え、自主自立を基本に育ってきたグループにとっては、原則の変更を問われる判断であった。吉田氏は、コロナ後のインフレであらゆるコストが上がり、グループの横軸を強める必要が生じたと理由を述べた。不動産については『20~30 年前のデフレ期に取得した多くのアセットが現在のインフレ環境では価値が上昇しています。』と語り、完全子会社化で眠っている資産を収益に変える考えを示した。一方で、単一事業を営む子会社の非公開化は考えていないとして、上場子会社を持つ方針そのものは残した。2社の完全子会社化は2025年7月に完了した。施設と管理の機能をグループの共通基盤として取り込み、子会社の独立性よりも規模の効き目を優先した判断とみられる。

  • イオン「イオンモール(株)及びイオンディライト(株)の完全子会社化に関する説明会 質疑応答要旨」(2025年2月28日)
    • [39]イオンモールは株式交換、イオンディライトはTOBで完全子会社化する方法を選んだ
    • [40]イオングループには国内16社、海外5社の上場企業があり、高度なガバナンス、説明責任、市場原理、自主自立を基本として成長してきた
    • [41]コロナ後の急激なインフレによりすべてのコストが上昇する中で、グループの横軸の強化が必要になったと述べた
    • [42]完全子会社化によってイオンモールが柔軟に対応できれば、過去に安価で取得した不動産を有効活用し、収益化につなげられると述べた
    • [43]単一事業を営む会社については非公開化は考えていないと述べた
  • イオン 統合報告書「AEON REPORT 2025」社長メッセージ
    • [44]2025年7月にイオンディライトとイオンモールの完全子会社化が完了した

2025年4月11日、イオン、ツルハホールディングス、ウエルシアホールディングスの3社は経営統合の説明会を開いた。統合の日程は当初の設計より短くなった。米国証券取引委員会にForm F-4を出す必要がなくなったためである。前倒しの利点について吉田氏は、PB・DX・物流の効率化は事業規模が伴わないと効果が上がらないと指摘し、『1 兆円規模の企業 2 社が統合することで、より効率的にスケールメリットを得やすくなります。』と語った。ツルハの加入により、北海道や東北などイオンが手薄だった地域の店舗が補われ、売上高2兆円の国内首位のドラッグストア連合が生まれる。シナジーについて3社は3年で500億円を見込み、統合6年後にあたる2031年度に売上高3兆円、営業利益2,100億円を計画した。当初の計画より2年早い統合の実現で、ヘルス&ウエルネス事業の比重はさらに増した。

  • イオン・ツルハホールディングス・ウエルシアホールディングス「経営統合のご説明(質疑応答)」(2025年4月11日)
    • [45]2025年4月11日、イオン、ツルハホールディングス及びウエルシアホールディングスが経営統合の説明会を開いた
    • [46]当初はSECへのForm F-4提出が必要と想定していたが不要となり、プロセスを短縮できた
    • [47]PB・DX・物流といったスケーラビリティの追求は、ある程度の事業規模がなければ十分に効果を発揮できないと述べた
  • イオン 統合報告書「AEON REPORT 2025」社長メッセージ
    • [48]北海道や東北を中心にイオングループの店舗網が薄かった地域にツルハが加わり、事業規模は国内No.1の売上高2兆円となる
    • [49]シナジーによって3年で500億円の押し上げ効果を見込み、2031年度に売上高3兆円、営業利益2,100億円を計画
  • イオン 統合報告書「AEON REPORT 2026」社長メッセージ
    • [50]ツルハとウエルシアの経営統合を当初から2年間前倒しで実現し、国内最大のシェアを有するドラッグストア連合を形成した

2025年12月22日、イオンはダイエーの関東のスーパーマーケット事業をマックスバリュ関東へ吸収分割で移す契約を結んだ。イオンマーケットも同じ日に、マックスバリュ関東への合併が決まった。2026年3月1日、マックスバリュ関東はイオンフードスタイルへ改称し、U.S.M.Hの完全子会社となった。近畿ではダイエーが光洋を吸収合併し、食品スーパーとして存続した。事業構造改革担当の四方基之執行役は、この再編をリージョナルシフトの一環に位置づけた。U.S.M.Hの社長に就いた井出執行役は『過去 5 年間で約束を果たせなかった点も踏まえ、これまでとは異なるアプローチが必要だと考えている。』と述べ、5つの本社機能の並立と情報インフラの未整備を連携が進まなかった理由に挙げた。2026年5月、イオンは2030年度までの新しい中計で営業利益5,300億円を掲げた。

  • イオン 有価証券報告書 第101期(2026年2月期)【経営上の重要な契約等】【関係会社の状況】 / イオン ニュースリリース「2026年3月1日 東西新生スーパーマーケットが始動」(2025年12月22日)
    • [51]2025年12月22日、ダイエーの関東のSM事業をマックスバリュ関東が吸収分割で承継し、イオンマーケットをマックスバリュ関東が吸収合併する契約などを締結した
    • [52]2025年12月22日、ダイエーの関東のSM事業をマックスバリュ関東が吸収分割で承継し、イオンマーケットをマックスバリュ関東が吸収合併する契約などを締結した
  • イオン 有価証券報告書 第101期(2026年2月期)【経営上の重要な契約等】【関係会社の状況】
    • [53]2026年3月1日、マックスバリュ関東はイオンフードスタイルに商号変更し、株式交換でU.S.M.Hの完全子会社となった。ダイエーは光洋を吸収合併した
    • [54]2026年3月1日、マックスバリュ関東はイオンフードスタイルに商号変更し、株式交換でU.S.M.Hの完全子会社となった。ダイエーは光洋を吸収合併した
  • イオン 2026年2月期第3四半期 決算説明会 質疑応答(2026年1月8日)
    • [55]U.S.M.Hを中心とする関東SM再編、近畿におけるダイエーと光洋の統合など、リージョナルシフトを進めていると述べた
  • イオン AEON IR DAY 2026 質疑応答(2026年2月25日) / イオン 2025年2月期 決算説明会 質疑応答(2025年4月11日)
    • [56]これまでは5つの本社機能が並立しており、U.S.M.H内で連携が十分に進まなかった背景として大きいのは情報インフラの未整備と述べた。井出執行役はSM担当となりU.S.M.Hのトップに就いた
  • イオン 2026年度~2030年度 グループ中期経営計画説明会 質疑応答(2026年5月11日)
    • [57]2026年度~2030年度の中期経営計画で営業利益5,300億円を掲げた
参考文献[39]-[57]
  • イオン「イオンモール(株)及びイオンディライト(株)の完全子会社化に関する説明会 質疑応答要旨」(2025年2月28日)
    • [39]イオンモールは株式交換、イオンディライトはTOBで完全子会社化する方法を選んだ
    • [40]イオングループには国内16社、海外5社の上場企業があり、高度なガバナンス、説明責任、市場原理、自主自立を基本として成長してきた
    • [41]コロナ後の急激なインフレによりすべてのコストが上昇する中で、グループの横軸の強化が必要になったと述べた
    • [42]完全子会社化によってイオンモールが柔軟に対応できれば、過去に安価で取得した不動産を有効活用し、収益化につなげられると述べた
    • [43]単一事業を営む会社については非公開化は考えていないと述べた
  • イオン 統合報告書「AEON REPORT 2025」社長メッセージ
    • [44]2025年7月にイオンディライトとイオンモールの完全子会社化が完了した
    • [48]北海道や東北を中心にイオングループの店舗網が薄かった地域にツルハが加わり、事業規模は国内No.1の売上高2兆円となる
    • [49]シナジーによって3年で500億円の押し上げ効果を見込み、2031年度に売上高3兆円、営業利益2,100億円を計画
  • イオン・ツルハホールディングス・ウエルシアホールディングス「経営統合のご説明(質疑応答)」(2025年4月11日)
    • [45]2025年4月11日、イオン、ツルハホールディングス及びウエルシアホールディングスが経営統合の説明会を開いた
    • [46]当初はSECへのForm F-4提出が必要と想定していたが不要となり、プロセスを短縮できた
    • [47]PB・DX・物流といったスケーラビリティの追求は、ある程度の事業規模がなければ十分に効果を発揮できないと述べた
  • イオン 統合報告書「AEON REPORT 2026」社長メッセージ
    • [50]ツルハとウエルシアの経営統合を当初から2年間前倒しで実現し、国内最大のシェアを有するドラッグストア連合を形成した
  • イオン 有価証券報告書 第101期(2026年2月期)【経営上の重要な契約等】【関係会社の状況】 / イオン ニュースリリース「2026年3月1日 東西新生スーパーマーケットが始動」(2025年12月22日)
    • [51]2025年12月22日、ダイエーの関東のSM事業をマックスバリュ関東が吸収分割で承継し、イオンマーケットをマックスバリュ関東が吸収合併する契約などを締結した
    • [52]2025年12月22日、ダイエーの関東のSM事業をマックスバリュ関東が吸収分割で承継し、イオンマーケットをマックスバリュ関東が吸収合併する契約などを締結した
  • イオン 有価証券報告書 第101期(2026年2月期)【経営上の重要な契約等】【関係会社の状況】
    • [53]2026年3月1日、マックスバリュ関東はイオンフードスタイルに商号変更し、株式交換でU.S.M.Hの完全子会社となった。ダイエーは光洋を吸収合併した
    • [54]2026年3月1日、マックスバリュ関東はイオンフードスタイルに商号変更し、株式交換でU.S.M.Hの完全子会社となった。ダイエーは光洋を吸収合併した
  • イオン 2026年2月期第3四半期 決算説明会 質疑応答(2026年1月8日)
    • [55]U.S.M.Hを中心とする関東SM再編、近畿におけるダイエーと光洋の統合など、リージョナルシフトを進めていると述べた
  • イオン AEON IR DAY 2026 質疑応答(2026年2月25日) / イオン 2025年2月期 決算説明会 質疑応答(2025年4月11日)
    • [56]これまでは5つの本社機能が並立しており、U.S.M.H内で連携が十分に進まなかった背景として大きいのは情報インフラの未整備と述べた。井出執行役はSM担当となりU.S.M.Hのトップに就いた
  • イオン 2026年度~2030年度 グループ中期経営計画説明会 質疑応答(2026年5月11日)
    • [57]2026年度~2030年度の中期経営計画で営業利益5,300億円を掲げた

2020年〜2026年の業績

決算期 区分 売上高 営業利益経常利益純利益 主な投資
億円 YoY 億円 億円 利益率 億円
2020年02月期 連結 86,042 n/a 2,155 2,058 2.4% 268 n/a
2021年02月期 連結 86,039 ▲0.0% 1,506 1,388 1.6% ▲710 n/a
2022年02月期 連結 87,160 +1.3% 1,743 1,671 1.9% 65 n/a
2023年02月期 連結 91,168 +4.6% 2,098 2,037 2.2% 214 n/a
2024年02月期 連結 95,536 +4.8% 2,508 2,375 2.5% 447 n/a
2025年02月期 連結 101,349 +6.1% 2,377 2,242 2.2% 272 n/a
2026年02月期 連結 107,153 +5.7% 2,705 2,430 2.3% 727 n/a

出所:有価証券報告書

出典・参考

19件
出典・参考
  • イオン 有価証券報告書 第97期(2022年2月期)【重要な後発事象】
  • イオン 有価証券報告書 第98期(2023年2月期)【企業結合等関係】
  • イオン 2024年2月期 決算説明会 質疑応答(2024年4月10日)
  • イオン 2024年2月期 決算説明会 質疑応答(2024年4月10日) / イオン 統合報告書「AEON REPORT 2025」社長メッセージ
  • イオン 有価証券報告書 第99期(2024年2月期)【沿革】【関係会社の状況】
  • イオン 統合報告書「AEON REPORT 2025」社長メッセージ(プロフィール)
  • イオン 統合報告書「AEON REPORT 2025」社長メッセージ
  • イオン 2025年2月期第2四半期(中間期)決算説明会 質疑応答(2024年10月9日)
  • イオン 2026年2月期第1四半期 決算説明会 質疑応答(2025年7月31日)
  • イオン 2026年2月期第1四半期 決算説明会 質疑応答(2025年7月31日) / イオン 2025年2月期第2四半期(中間期)決算説明会 質疑応答(2024年10月9日)
  • イオン 統合報告書「AEON REPORT 2026」社長メッセージ
  • イオン 有価証券報告書 第101期(2026年2月期)【経営上の重要な契約等】【関係会社の状況】 / イオン ニュースリリース「2026年3月1日 東西新生スーパーマーケットが始動」(2025年12月22日)
  • イオン 有価証券報告書 第101期(2026年2月期)【経営上の重要な契約等】【関係会社の状況】
  • イオン 2026年2月期第3四半期 決算説明会 質疑応答(2026年1月8日)
  • イオン AEON IR DAY 2026 質疑応答(2026年2月25日) / イオン 2025年2月期 決算説明会 質疑応答(2025年4月11日)
  • イオン 有価証券報告書【沿革】
  • イオン「イオンモール(株)及びイオンディライト(株)の完全子会社化に関する説明会 質疑応答要旨」(2025年2月28日)
  • イオン・ツルハホールディングス・ウエルシアホールディングス「経営統合のご説明(質疑応答)」(2025年4月11日)
  • イオン 2026年度~2030年度 グループ中期経営計画説明会 質疑応答(2026年5月11日)

免責事項およびポリシー