イオン:純粋持株会社化とダイエー・ウエルシアの子会社化
2008年〜純粋持株会社への移行と、営業利益2,500億円の計画に届かなかったGMS改革
2008年8月21日、イオンは持株会社機能を除く一切の事業をイオンリテールへ吸収分割で承継させ、純粋持株会社へ移行した。切り出した総合小売事業は2008年2月期で387店舗・売上高1兆8,228億円に及び、提出会社の従業員は1万4,031人から380人になった。直前の2008年2月期、連結営業収益は初めて5兆円を超えた一方、営業利益は1,560億円と10年ぶりの減益に沈んだ。岡田元也社長は、利益の大半を担うGMS(総合スーパー)の低収益がグループ全体の効率を押し下げたと分析し、『We see the reform of the GMS business as an urgent priority.』(訳:GMS事業の改革は急務である)と位置づけた。戦略を担う本体と事業を担う会社を分けたのは、最大の事業の都合から資源の配分を切り離すためだったとみられる。
- イオン 有価証券報告書 第83期(2008年2月期)【重要な後発事象】
- [1]2008年8月21日、持株会社機能を除く一切の事業をイオンリテールへ吸収分割で承継させ、純粋持株会社へ移行した
- イオン 有価証券報告書 第84期(2009年2月期)【主要な経営指標等の推移】
- [2]分割対象の総合小売事業は2008年2月期で387店舗・売上高1兆8,228億円。提出会社の従業員数は1万4,031人から380人へ
- イオン Annual Report 2008「The President’s message」(岡田元也)
- [3]2008年2月期の連結営業収益は5.17兆円で初めて5兆円を超え、営業利益は前期から330億円減の1,560億円で10年ぶりの減益
- [4]単体の業績が計画を大きく下回ったのはグループ利益の大半を占めるGMSの低収益のためとし、GMS改革を急務と述べた
同じ2008年4月に公表した中期経営計画は、2011年2月期に営業利益2,500億円、当期純利益1,000億円、ROE10%超を目標に掲げた。道筋は国内GMSの収益構造の抜本的な改革と、海外展開への軸足の移動に置かれた。ところが初年度の2009年2月期、連結営業利益は1,243億円へ落ち込み、当期純損失を計上した。岡田社長は翌年の年報で、消費者が支出を絞るなか『we did not respond fast enough or sufficiently enough to the changes and the needs of our customers in terms of merchandise, prices and services.』(訳:商品・価格・サービスの面で、顧客の変化とニーズに十分な速さで応えられなかった)と認めた。イオンは2009年3月から日用品を中心に5,100品目を値下げし、トップバリュの売上高を2年で7,500億円へほぼ倍増させる目標を立てた。
- イオン Annual Report 2008「Mid-term management plan」
- [5]2008年4月公表の中期経営計画は2011年2月期に営業収益5兆8,500億円超・営業利益2,500億円・当期純利益1,000億円・ROE10.0%超を目標とした
- [6]目標達成の柱として国内GMS事業の抜本的な改革と海外展開への継続的な移行を挙げた
- イオン 有価証券報告書 第84期(2009年2月期)【主要な経営指標等の推移】
- [7]2009年2月期の連結営業利益は1,243億円(前期比20.3%減)で当期純損失を計上した
- イオン Annual Report 2009「An interview with the President」(岡田元也)
- [8]消費者の節約志向に対し、商品・価格・サービスの面で変化への対応が遅れたと述べた
- [9]2009年3月から日用品を中心に5,100品目を値下げし、トップバリュ売上高を2011年2月期に7,500億円へほぼ倍増させる目標を示した
2010年2月期の連結営業収益は5兆543億円と3.4%減ったが、営業利益は1,301億円と4.7%の増益に転じた。増益の主因は販売費及び一般管理費を前年から771億円削ったことで、岡田社長はコスト構造の改革を1年限りの施策にしないと表明した。岡田社長は同じ年報で、『We have announced a policy to shift investment emphasis on three levels: 1) from domestic to overseas businesses, 2) from large stores to small and medium-size stores, and 3) from new store openings to reinforcement of competitiveness at existing stores.』(訳:投資の重点を、国内から海外へ、大型店から中小型店へ、新規出店から既存店の競争力強化へと3つの面で移す)と述べた。2010年4月には米タルボット社の株式を売却して連結から外し、北米の事業から撤退した。フリー・キャッシュ・フローは6年ぶりに黒字となった。計画の数字に届かないなかで、出店の数から既存資産の効率へと経営の物差しを持ち替えた年だったといえる。
- イオン Annual Report 2010「To Our Shareholders」(岡田元也)
- [10]2010年2月期の連結営業収益は5兆543億円(前期比3.4%減)、営業利益は1,301億円(同4.7%増)
- [11]増益の主因は販管費の前期比771億円の削減で、コスト構造改革は1年限りの施策ではなく継続すると述べた
- [12]投資の重点を国内から海外、大型店から中小型店、新規出店から既存店の競争力強化へ移す方針を示した
- [14]設備投資の効率化と抑制によりフリー・キャッシュ・フローが6年ぶりに黒字となった
- イオン 有価証券報告書【沿革】
- [13]2010年4月、米国のタルボット社を株式売却により連結の範囲から除外した
参考文献[1]-[14]
- イオン 有価証券報告書 第83期(2008年2月期)【重要な後発事象】
- [1]2008年8月21日、持株会社機能を除く一切の事業をイオンリテールへ吸収分割で承継させ、純粋持株会社へ移行した
- イオン 有価証券報告書 第84期(2009年2月期)【主要な経営指標等の推移】
- [2]分割対象の総合小売事業は2008年2月期で387店舗・売上高1兆8,228億円。提出会社の従業員数は1万4,031人から380人へ
- [7]2009年2月期の連結営業利益は1,243億円(前期比20.3%減)で当期純損失を計上した
- イオン Annual Report 2008「The President’s message」(岡田元也)
- [3]2008年2月期の連結営業収益は5.17兆円で初めて5兆円を超え、営業利益は前期から330億円減の1,560億円で10年ぶりの減益
- [4]単体の業績が計画を大きく下回ったのはグループ利益の大半を占めるGMSの低収益のためとし、GMS改革を急務と述べた
- イオン Annual Report 2008「Mid-term management plan」
- [5]2008年4月公表の中期経営計画は2011年2月期に営業収益5兆8,500億円超・営業利益2,500億円・当期純利益1,000億円・ROE10.0%超を目標とした
- [6]目標達成の柱として国内GMS事業の抜本的な改革と海外展開への継続的な移行を挙げた
- イオン Annual Report 2009「An interview with the President」(岡田元也)
- [8]消費者の節約志向に対し、商品・価格・サービスの面で変化への対応が遅れたと述べた
- [9]2009年3月から日用品を中心に5,100品目を値下げし、トップバリュ売上高を2011年2月期に7,500億円へほぼ倍増させる目標を示した
- イオン Annual Report 2010「To Our Shareholders」(岡田元也)
- [10]2010年2月期の連結営業収益は5兆543億円(前期比3.4%減)、営業利益は1,301億円(同4.7%増)
- [11]増益の主因は販管費の前期比771億円の削減で、コスト構造改革は1年限りの施策ではなく継続すると述べた
- [12]投資の重点を国内から海外、大型店から中小型店、新規出店から既存店の競争力強化へ移す方針を示した
- [14]設備投資の効率化と抑制によりフリー・キャッシュ・フローが6年ぶりに黒字となった
- イオン 有価証券報告書【沿革】
- [13]2010年4月、米国のタルボット社を株式売却により連結の範囲から除外した
2011年〜マイカルの吸収とマルナカ2社の子会社化、中国・アセアンの3本社体制
持株会社の下で業態ごとに会社を統合し直す再編が続き、2011年3月にはイオンリテールがマイカルを吸収合併し、営業収益2兆円を超える事業会社になった。2012年4月の決算説明会で会社側は、持株会社への移行から商品・IT機能会社の設立、マックスバリュ事業の分離、GMS3社の統合までを一連のグループ構造改革として並べ、その狙いを『強い業態が集合した「総合」への進化』と表した。連結営業利益は2009年2月期の1,243億円を底に、2012年2月期には1,986億円まで戻った。会社側はこの回復を、グループ構造改革がもたらしたV字回復と総括した。1業態を1社に集めて専業化させ、総合スーパーの内側にあった業態を独立の経営単位へ切り出したとみられる。
- イオン 有価証券報告書 第88期(2013年2月期)【沿革】【関係会社の状況】【連結キャッシュ・フロー計算書関係】
- [15]2011年3月、イオンリテールがマイカルを吸収合併した
- イオン 決算説明会資料(2012年4月12日)
- [16]2008年度の純粋持株会社移行、商品・IT機能会社の設立と1業態ワンブランド化、2009年度のMV事業分離、2011年度のGMS3社統合をグループ構造改革として示した
- [18]グループ構造改革が功を奏し業績がV字回復したと総括した
- イオン 有価証券報告書 第87期(2012年2月期)【主要な経営指標等の推移】
- [17]連結営業利益は2009年2月期1,243億円、2012年2月期1,986億円
2011年11月、イオンは中国・四国で食品スーパーを営むマルナカと山陽マルナカの株式を創業家から取得し、議決権のそれぞれ94.96%と100.00%を握った。2社とは2010年8月に三菱商事を交えた4社で包括業務提携を結んでおり、提携から1年余りで資本の取得へ進んだ。マルナカ他20社の株式の取得価額は519億35百万円で、連結開始時に204億97百万円ののれんを計上した。2012年4月の決算説明会で、国内のSM(スーパーマーケット)は売上高1.2兆円・1,000店舗の規模として示された。5割未満の出資で相手の経営を残してきたダイエーやマルエツとの関係と比べ、株式のほぼ全てを握る買収は経営の主導権を取る側へ踏み込んだ手であった。
- イオン 有価証券報告書 第88期(2013年2月期)【沿革】【関係会社の状況】【連結キャッシュ・フロー計算書関係】
- [19]2011年11月、マルナカと山陽マルナカを子会社とし、議決権の所有割合はマルナカ94.96%、山陽マルナカ100.00%
- [21]マルナカ他20社の株式の取得価額は51,935百万円、連結開始時ののれんは20,497百万円
- イオン ニュースリリース「株式会社マルナカ及び株式会社山陽マルナカの株式取得(子会社化)及び株式会社マルナカホールディングスとの資本提携に関するお知らせ」(2011年10月5日)
- [20]2010年8月にイオン・三菱商事・マルナカ・山陽マルナカの4社が包括業務提携契約を結び、2011年に株式取得による子会社化を公表した
- イオン 決算説明会資料(2012年4月12日)
- [22]国内のSMは売上2.6兆円のGMSと並び、売上1.2兆円・1,000店舗の規模とした
2011年度からの3カ年の中期経営計画は、中国とアセアンで飛躍的な成長を目指すアジアシフトをグループ共通戦略の一つに掲げた。2012年3月に北京で中国本社が営業を始め、11月にクアラルンプールでアセアン本社が始動して、日本・中国・アセアンの3本社体制が整った。アセアン本社には戦略策定の機能を置き、6カ国で営む小売・ディベロッパー・金融・サービスの事業を横断して自ら迅速に決める役を持たせた。岡田社長は2010年の年報で、長期の成長余地は中国とアセアンにあるとし、2008年11月開業の北京のモールで日本のモール運営の手法を移せたと評していた。2013年1月にはイオン銀行も子会社とした。海外を国内事業の延長ではなく、地域ごとに意思決定を持つ成長の柱として組み立てた3年間だったといえる。
- イオン お知らせ「「イオングループアセアン本社」の始動について」(2012年11月1日)
- [23]3カ年のイオングループ中期経営計画(2011〜2013年度)でアセアンと中国で飛躍的な成長を目指すアジアシフトをグループ共通戦略に掲げた
- [24]2012年3月に北京で中国本社が営業を開始し、11月1日にクアラルンプールでアセアン本社が営業を開始して3本社体制が確立した
- [25]アセアン本社(資本金2,900万リンギット)は自主・自律的に迅速な意思決定を行い、戦略策定機能を置き、6カ国の小売・ディベロッパー・総合金融・サービスの事業を横断して統轄する
- イオン Annual Report 2010「To Our Shareholders」(岡田元也)
- [26]長期の成長余地は中国とアセアンにあるとし、2008年11月開業のイオン北京国際商城SCでモール運営のノウハウを中国へ移せたと述べた
- イオン 有価証券報告書 第90期(2015年2月期)【沿革】
- [27]2013年1月、株式会社イオン銀行を子会社とした
参考文献[15]-[27]
- イオン 有価証券報告書 第88期(2013年2月期)【沿革】【関係会社の状況】【連結キャッシュ・フロー計算書関係】
- [15]2011年3月、イオンリテールがマイカルを吸収合併した
- [19]2011年11月、マルナカと山陽マルナカを子会社とし、議決権の所有割合はマルナカ94.96%、山陽マルナカ100.00%
- [21]マルナカ他20社の株式の取得価額は51,935百万円、連結開始時ののれんは20,497百万円
- イオン 決算説明会資料(2012年4月12日)
- [16]2008年度の純粋持株会社移行、商品・IT機能会社の設立と1業態ワンブランド化、2009年度のMV事業分離、2011年度のGMS3社統合をグループ構造改革として示した
- [18]グループ構造改革が功を奏し業績がV字回復したと総括した
- [22]国内のSMは売上2.6兆円のGMSと並び、売上1.2兆円・1,000店舗の規模とした
- イオン 有価証券報告書 第87期(2012年2月期)【主要な経営指標等の推移】
- [17]連結営業利益は2009年2月期1,243億円、2012年2月期1,986億円
- イオン ニュースリリース「株式会社マルナカ及び株式会社山陽マルナカの株式取得(子会社化)及び株式会社マルナカホールディングスとの資本提携に関するお知らせ」(2011年10月5日)
- [20]2010年8月にイオン・三菱商事・マルナカ・山陽マルナカの4社が包括業務提携契約を結び、2011年に株式取得による子会社化を公表した
- イオン お知らせ「「イオングループアセアン本社」の始動について」(2012年11月1日)
- [23]3カ年のイオングループ中期経営計画(2011〜2013年度)でアセアンと中国で飛躍的な成長を目指すアジアシフトをグループ共通戦略に掲げた
- [24]2012年3月に北京で中国本社が営業を開始し、11月1日にクアラルンプールでアセアン本社が営業を開始して3本社体制が確立した
- [25]アセアン本社(資本金2,900万リンギット)は自主・自律的に迅速な意思決定を行い、戦略策定機能を置き、6カ国の小売・ディベロッパー・総合金融・サービスの事業を横断して統轄する
- イオン Annual Report 2010「To Our Shareholders」(岡田元也)
- [26]長期の成長余地は中国とアセアンにあるとし、2008年11月開業のイオン北京国際商城SCでモール運営のノウハウを中国へ移せたと述べた
- イオン 有価証券報告書 第90期(2015年2月期)【沿革】
- [27]2013年1月、株式会社イオン銀行を子会社とした
2013年〜ダイエー・ウエルシア・マルエツの子会社化と4シフト、カジタクの不正会計
ダイエーを連結子会社に組み入れる理由として、イオンは中期経営計画にある大都市シフトの推進と首都圏でのシェア拡大を挙げていた。その手段が2013年8月の公開買付けによるダイエー株の買い増しで、議決権比率は19.89%から44.24%へ上がった。取得原価は264億76百万円だった。時価純資産がこれを上回ったため、差額の138億20百万円は負ののれん発生益として利益に計上された。ダイエー改革の方向性について、会社側は2014年4月の決算説明会で『既存店舗の活性化とグループインフラの徹底活用により黒字化へ』とし、大都市の立地を生かして店舗を再生すること、電子マネーWAONを導入すること、イオンとの共同調達を広げることを具体策とした。かつて小売業の首位にあった会社が純資産を下回る値で引き取られたことは、流通の主役の交代を示したとみられる。
- イオン 有価証券報告書 第89期(2014年2月期)【企業結合等関係】
- [28]中期経営計画で掲げた大都市シフトの推進と首都圏でのシェア拡大を取得の理由とした
- [29]2013年8月31日、公開買付けでダイエー株を追加取得し、議決権比率を19.89%から44.24%へ引き上げて連結子会社とした
- [30]取得原価は26,476百万円、負ののれん発生益13,820百万円を計上した
- イオン 本決算説明会資料(2014年4月10日)
- [31]ダイエー改革として大都市立地を活かした店舗再生、商品本位の売場改革、WAONの導入、イオンとの共同調達の規模拡大を示した
2014年度からの中期経営計画は、アジア・都市・シニア・デジタルの4シフトをグループ共通戦略に据えた。2014年11月には、都市とシニアの2つのシフトを牽引する国内首位のドラッグストアチェーンを築くとして、ウエルシアホールディングスを連結子会社とした。2015年1月にダイエーを株式交換で完全子会社とし、3月にはマルエツ・カスミ・マックスバリュ関東の3社が統合したユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングスを連結子会社とした。会社側はその狙いを首都圏で首位のSM企業の確立と説明した。ダイエーは首都圏と京阪神の食品へ絞られ、2015年9月に59店舗、2016年3月に29店舗をグループ各社へ移した。2017年4月の決算説明会で会社側は、移管による損益の改善を50億円超と示した。
- イオン 第90期定時株主総会招集ご通知(2015年)事業報告
- [32]中期経営計画(2014〜2016年度)でアジア・都市・シニア・デジタルの4シフトの加速と商品本位の改革を掲げた
- [33]2014年11月、都市シフトとシニアシフトを牽引する日本一のドラッグストアチェーンの構築を目指し、ウエルシアホールディングスを連結子会社とした
- [34]2015年1月にダイエーを株式交換で完全子会社とし、2015年3月にマルエツ・カスミ・マックスバリュ関東の3社統合によるU.S.M.Hを連結子会社とした
- イオン 第91期定時株主総会招集ご通知(2016年)事業報告
- [35]都市シフトとして首都圏ナンバーワンのSM企業の確立を目指しU.S.M.Hを連結子会社化した
- [36]ダイエーは展開地域を首都圏・京阪神へ、経営資源を食品へ集中し、2015年9月に北海道・東海・九州の59店舗、2016年3月に関東・近畿・東北の29店舗をグループ企業へ承継した
- イオン 決算説明会資料(2017年4月12日)
- [37]イオンとダイエーの融合で50億円超の損益改善があったと示した
買収で規模は広がったが、2016年2月期の親会社株主に帰属する当期純利益は60億円にとどまった。計画の最終年度の2017年2月期、連結営業収益は2013年度比128.4%へ伸び、8事業のうち6事業が増益となった。2017年12月には2020年に向けた中期経営方針としてリージョナル・デジタル・アジアの3シフトを掲げ、連結営業収益10兆円・営業利益3,400億円を目標に据えた。2019年4月、連結子会社イオンディライトの子会社カジタクで不正会計が判明し、純資産への影響総額は96億円にのぼった。イオンは過年度を遡って訂正せず、累積影響額を2020年2月期の第1四半期に一括計上した。300社を超える連結の末端まで統治をどう届かせるかが、次の経営陣へ持ち越されたと思われる。
- イオン 第93期定時株主総会招集ご通知(2018年)事業報告
- [38]2016年2月期(第91期)の親会社株主に帰属する当期純利益は6,008百万円
- [40]2017年12月に2020年に向けた中期経営方針としてリージョナル・デジタル・アジアシフトを掲げ、2020年度に連結営業収益10兆円・営業利益3,400億円を目標とした
- イオン 第92期定時株主総会招集ご通知(2017年)事業報告
- [39]中期経営計画(2014〜2016年度)の最終年度は連結営業収益が2013年度比128.4%、8事業中6事業が増益
- イオン 有価証券報告書 第94期(2019年2月期)【追加情報】
- [41]2019年4月11日、イオンディライトがカジタクの不正会計について特別調査委員会を設置し、純資産への影響総額は96億円と判明した
- イオン 有価証券報告書 第95期(2020年2月期)【追加情報】
- [42]過年度の不正会計処理と誤謬の累積影響額を2020年2月期第1四半期に一括計上した
参考文献[28]-[42]
- イオン 有価証券報告書 第89期(2014年2月期)【企業結合等関係】
- [28]中期経営計画で掲げた大都市シフトの推進と首都圏でのシェア拡大を取得の理由とした
- [29]2013年8月31日、公開買付けでダイエー株を追加取得し、議決権比率を19.89%から44.24%へ引き上げて連結子会社とした
- [30]取得原価は26,476百万円、負ののれん発生益13,820百万円を計上した
- イオン 本決算説明会資料(2014年4月10日)
- [31]ダイエー改革として大都市立地を活かした店舗再生、商品本位の売場改革、WAONの導入、イオンとの共同調達の規模拡大を示した
- イオン 第90期定時株主総会招集ご通知(2015年)事業報告
- [32]中期経営計画(2014〜2016年度)でアジア・都市・シニア・デジタルの4シフトの加速と商品本位の改革を掲げた
- [33]2014年11月、都市シフトとシニアシフトを牽引する日本一のドラッグストアチェーンの構築を目指し、ウエルシアホールディングスを連結子会社とした
- [34]2015年1月にダイエーを株式交換で完全子会社とし、2015年3月にマルエツ・カスミ・マックスバリュ関東の3社統合によるU.S.M.Hを連結子会社とした
- イオン 第91期定時株主総会招集ご通知(2016年)事業報告
- [35]都市シフトとして首都圏ナンバーワンのSM企業の確立を目指しU.S.M.Hを連結子会社化した
- [36]ダイエーは展開地域を首都圏・京阪神へ、経営資源を食品へ集中し、2015年9月に北海道・東海・九州の59店舗、2016年3月に関東・近畿・東北の29店舗をグループ企業へ承継した
- イオン 決算説明会資料(2017年4月12日)
- [37]イオンとダイエーの融合で50億円超の損益改善があったと示した
- イオン 第93期定時株主総会招集ご通知(2018年)事業報告
- [38]2016年2月期(第91期)の親会社株主に帰属する当期純利益は6,008百万円
- [40]2017年12月に2020年に向けた中期経営方針としてリージョナル・デジタル・アジアシフトを掲げ、2020年度に連結営業収益10兆円・営業利益3,400億円を目標とした
- イオン 第92期定時株主総会招集ご通知(2017年)事業報告
- [39]中期経営計画(2014〜2016年度)の最終年度は連結営業収益が2013年度比128.4%、8事業中6事業が増益
- イオン 有価証券報告書 第94期(2019年2月期)【追加情報】
- [41]2019年4月11日、イオンディライトがカジタクの不正会計について特別調査委員会を設置し、純資産への影響総額は96億円と判明した
- イオン 有価証券報告書 第95期(2020年2月期)【追加情報】
- [42]過年度の不正会計処理と誤謬の累積影響額を2020年2月期第1四半期に一括計上した
2008年〜2019年の業績
| 決算期 | 区分 | 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 純利益 | 主な投資 | ||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 億円 | YoY | 億円 | 億円 | 利益率 | 億円 | |||
| 2008年02月期 | 連結 | 46,501 | n/a | 1,560 | 1,663 | 3.6% | 439 | n/a |
| 2009年02月期 | 連結 | 47,061 | +1.2% | 1,244 | 1,260 | 2.7% | ▲28 | n/a |
| 2010年02月期 | 連結 | 45,426 | ▲3.5% | 1,302 | 1,302 | 2.9% | 311 | n/a |
| 2011年02月期 | 連結 | 45,617 | +0.4% | 1,724 | 1,821 | 4.0% | 597 | n/a |
| 2012年02月期 | 連結 | 46,507 | +2.0% | 1,986 | 2,123 | 4.6% | 667 | n/a |
| 2013年02月期 | 連結 | 50,619 | +8.8% | 1,910 | 2,125 | 4.2% | 745 | n/a |
| 2014年02月期 | 連結 | 56,192 | +11.0% | 1,714 | 1,769 | 3.1% | 456 | n/a |
| 2015年02月期 | 連結 | 70,786 | +26.0% | 1,414 | 1,525 | 2.2% | 421 | n/a |
| 2016年02月期 | 連結 | 81,767 | +15.5% | 1,770 | 1,797 | 2.2% | 60 | n/a |
| 2017年02月期 | 連結 | 82,101 | +0.4% | 1,847 | 1,874 | 2.3% | 113 | n/a |
| 2018年02月期 | 連結 | 83,900 | +2.2% | 2,103 | 2,138 | 2.5% | 245 | n/a |
| 2019年02月期 | 連結 | 85,182 | +1.5% | 2,123 | 2,151 | 2.5% | 236 | n/a |
出所:有価証券報告書
出典・参考
22件
- イオン 有価証券報告書 第83期(2008年2月期)【重要な後発事象】
- イオン 有価証券報告書 第84期(2009年2月期)【主要な経営指標等の推移】
- イオン ニュースリリース「株式会社マルナカ及び株式会社山陽マルナカの株式取得(子会社化)及び株式会社マルナカホールディングスとの資本提携に関するお知らせ」(2011年10月5日)
- イオン 決算説明会資料(2012年4月12日)
- イオン 有価証券報告書 第87期(2012年2月期)【主要な経営指標等の推移】
- イオン 有価証券報告書 第88期(2013年2月期)【沿革】【関係会社の状況】【連結キャッシュ・フロー計算書関係】
- イオン 有価証券報告書 第89期(2014年2月期)【企業結合等関係】
- イオン 本決算説明会資料(2014年4月10日)
- イオン 有価証券報告書 第90期(2015年2月期)【沿革】
- イオン 決算説明会資料(2017年4月12日)
- イオン 有価証券報告書 第94期(2019年2月期)【追加情報】
- イオン 有価証券報告書 第95期(2020年2月期)【追加情報】
- イオン 有価証券報告書【沿革】
- イオン Annual Report 2008「The President’s message」(岡田元也)
- イオン Annual Report 2008「Mid-term management plan」
- イオン Annual Report 2009「An interview with the President」(岡田元也)
- イオン Annual Report 2010「To Our Shareholders」(岡田元也)
- イオン お知らせ「「イオングループアセアン本社」の始動について」(2012年11月1日)
- イオン 第90期定時株主総会招集ご通知(2015年)事業報告
- イオン 第91期定時株主総会招集ご通知(2016年)事業報告
- イオン 第92期定時株主総会招集ご通知(2017年)事業報告
- イオン 第93期定時株主総会招集ご通知(2018年)事業報告