合成ゴムの市場規模の推移 | 1985〜2023年

市場規模がどう推移したか?

拡大期(1985〜2000年)生産量と販売額がともに伸びた。生産量は1986年の115.3万トンを底に2000年には159.0万トンへ増えた。販売額は1985年の4,370億円から伸び、2000年の5,600億円が山になった。

高原期(2001〜2015年)生産量は160万トン前後で横ばいが続き、2015年の166.8万トンが山になった。一方、販売額は2005年に4,701億円へ下がり、2015年も5,113億円にとどまった。

縮小期(2016年〜)生産量は2020年に120.4万トン、2023年に115.8万トンとなり、山から31%減って1985年の水準に戻った。販売額は2020年の4,042億円を底に、2023年には4,867億円まで戻した。

上場企業はどう意思決定したか?

汎用ゴムの採算が崩れるなか、各社は特殊品と海外の現地生産に経営資源を移した。デンカは1962年、国産技術のクロロプレンゴムで高付加価値品へ登る道を選んだ。日本ゼオンはダンピング提訴で失った米国市場を取り直すため、1989年に英BP Chemicalsのニトリルゴム部門と米B.F.Goodrichの特殊ゴム事業を連続して買収した。JSRは1993年から汎用品目を削減し、光・電子材料へ研究開発と設備を集中させた。

生産量が高原にあった時期には、海外拠点の新設と国内事業の統合が並行した。JSRは2011年にBangkok SyntheticsとJSR BST Elastomerを設立した。デンカは2014年にデンカパフォーマンスエラストマーを設立し、2015年に北米へブタジエン法の第2拠点を開設した。日本ゼオンは2017年、住友化学とのS-SBR統合会社ZSエラストマーの営業を始めた。

生産量が減り始めると、撤退する社と自社に集約する社に分かれた。JSRは半導体材料とライフサイエンスへ資本を集中するため、2021年に祖業のエラストマー事業の切り離しを決め、2022年にENEOSへ譲渡した。日本ゼオンは2024年に住友化学との合弁を解消し、ZSエラストマーを吸収合併した。

合成ゴム | 国内市場規模・販売額・生産量

最新の年 2023年
販売額 4,866.8億円
生産量 1,158.2千トン
販売額(億円・左)生産量(千トン・右)
年月 販売額単位生産量単位
1985年1月〜12月 4,370億円1,158千トン
1986年1月〜12月 4,060億円1,153千トン
1987年1月〜12月 4,080億円1,192千トン
1988年1月〜12月 4,390億円1,299千トン
1989年1月〜12月 4,620億円1,353千トン
1990年1月〜12月 4,940億円1,426千トン
1991年1月〜12月 5,010億円1,377千トン
1992年1月〜12月 4,920億円1,390千トン
1993年1月〜12月 4,630億円1,310千トン
1994年1月〜12月 4,670億円1,351千トン
1995年1月〜12月 4,970億円1,498千トン
1996年1月〜12月 5,220億円1,520千トン
1997年1月〜12月 5,480億円1,592千トン
1998年1月〜12月 5,300億円1,520千トン
1999年1月〜12月 5,550億円1,577千トン
2000年1月〜12月 5,600億円1,590千トン
2001年1月〜12月 4,680億円1,466千トン
2002年1月〜12月 4,680億円1,522千トン
2003年1月〜12月 4,660億円1,577千トン
2004年注11月〜12月 4,846.9億円1,616.1千トン
2005年1月〜12月 4,701.1億円1,626.9千トン
2006年1月〜12月 4,862.4億円1,607千トン
2007年1月〜12月 5,035.3億円1,654.5千トン
2008年1月〜12月 4,982.7億円1,651.2千トン
2009年1月〜12月 4,146.4億円1,300.3千トン
2010年1月〜12月 5,047.9億円1,595.2千トン
2011年1月〜12月 5,051.2億円1,611.2千トン
2012年1月〜12月 5,197.6億円1,627.4千トン
2013年1月〜12月 5,554.3億円1,643.6千トン
2014年1月〜12月 5,477.7億円1,599.2千トン
2015年1月〜12月 5,113.2億円1,668.3千トン
2016年1月〜12月 5,014.1億円1,564.2千トン
2017年1月〜12月 5,205.4億円1,621.3千トン
2018年1月〜12月 5,216.8億円1,569.5千トン
2019年1月〜12月 4,944.6億円1,531.1千トン
2020年1月〜12月 4,042.3億円1,204.1千トン
2021年1月〜12月 4,739.9億円1,481.2千トン
2022年1月〜12月 5,046.5億円1,378.4千トン
2023年1月〜12月 4,866.8億円1,158.2千トン

主な企業

調査中

注釈

  • 注12004 年から経済産業省「生産動態統計」に切り替え(2003 年までは総務省統計局「日本の長期統計系列」表 08-09-j)。定義・範囲の違いで前後が段差になることがある
  • 合成ゴム: 合成ラテックスを含む。
  • 合成ゴム: 合成ゴム計(合成ラテックスを含む)

出典

期間統計表・資料
1985〜2003 年総務省統計局「日本の長期統計系列」表 08-09-j「主要品目の生産量及び生産額 - 化学製品の生産量及び販売額(昭和60年~平成15年)」
2004〜2023 年経済産業省「生産動態統計」年報・時系列表(品目ごとの対応は注釈)
考察経済産業省「生産動態統計」(このページの数字)、各社の経営判断の各ページと有価証券報告書の沿革