JSR の歴史

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創業 1957年
母体 政府・民間の共同出資
創業地 東京都港区
創業
1957年12月、合成ゴムの国産化を担う国策会社として、東京都港区麻布飯倉片町に日本合成ゴム株式会社が設立された。1960年4月に四日市工場が稼働してスチレン・ブタジエンゴムの生産が始まり、1969年4月には根拠法の廃止で純民間会社となる。翌1970年10月、東京・大阪両証券取引所の第二部へ上場した。ただしタイヤ向けの汎用ゴムは原料市況と為替で採算が動き、第2次石油危機を受けた1982年3月期の営業利益は前期比65%減った。1979年4月に販売を始めたフォトレジストが、この循環の外へ出る最初の製品となる。
決断・現況・競合について
決断
黒字の本業を痩せさせて、次の製品の投資原資を作った。1994年3月期からの3年間で中核商品のスチレン・ブタジエンゴムを40品目から半分近くへ絞り、毎年100億円超を光・電子材料へ集中投資した。売上高研究開発費比率は合成ゴムの3%に対し光・電子材料で20%に達し、毎年100億円を超えるキャッシュフローを電子材料へ充当した。1997年3月期にフォトレジストの世界シェアは約2割で第2位となり、同年12月に社名を日本合成ゴムからJSRへ改めている。2021年5月にはエラストマー事業のENEOSへの譲渡を決め。祖業は2021年3月期も売上収益の3割を超えていたが、コア営業損益は114億円の損失へ開いていた。
現況
上場企業ではなくなったが、会社は半導体材料の側に残って存続している。最後の本決算となった2024年3月期の売上収益4,046億円は、デジタルソリューション1,681億円・ライフサイエンス1,297億円・合成樹脂928億円で構成された。営業利益は36億円、親会社株主に帰属する当期純損失は55億円で、ライフサイエンスが77億円の営業損失を出している。2024年4月に産業革新投資機構傘下のJICC-02による公開買付けが成立し、6月に東証プライム市場の上場を廃止した。四半期ごとに市場の評価を受ける立場を降りたことが、数年単位の材料開発と再編の交渉に時間を使える資本構成を作った。
競合
同じフォトレジストで上位を占めながら、資金の調達先が分かれた。JSRは1997年3月期に世界シェア約2割で第2位につけ、以後も上位に残った。1984年に大型市場への多角化を採らずフォトレジストへ資源を集中した東京応化工業は、その集中を上場のまま続けている。半導体材料は買い手が数社の半導体メーカーに限られ、いったん採用されれば数年は仕様が替わらない代わりに、次世代の材料開発には切れ目のない資金が要る。その資金を株式市場から取るか政府系ファンドから取るかで、二社は別の株主構成に落ち着いた。
長期業績の推移 1968〜2024年
JSR:長期業績の推移(売上高・利益率)売上高(億円純利益率(%)
2006年3月期2024年3月期

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歴史年表 1957〜2024年

JSRの沿革1957〜2024年における主な出来事を抜粋

時代年月社長・CEO出来事重要度
1957〜1969年合成ゴムの国産化を担う国策会社としての出発と民営化合成ゴム製造事業特別措置法に基づき日本合成ゴムを設立★★
本社を移転
合成ゴムの生産を開始
合成ゴムラテックスの生産を開始
合成樹脂の生産を開始
千葉工場が稼動を開始
純民間会社に移行★★
1970〜1988年上場後の石油危機と円高が突きつけたコモディティの限界株式を東京・大阪両証券取引所市場第二部に上場
鹿島工場が稼動を開始
本社を移転
フォトレジストを発売
半導体材料事業に参入★★
液晶ディスプレイ材料の販売を開始
1989〜2000年電子材料への集中投資と海外進出、そしてJSRへの改称筑波研究所が竣工
JSR Micro N.V.・JSR Micro,Inc.の2社を子会社化
合成ゴム事業のリストラによる投資原資の捻出と、光・電子材料への集中投資

1990年代前半、日本合成ゴムが本業である合成ゴム事業のリストラで投資原資を捻出し、フォトレジストを中心とする光・電子材料へ配分を寄せた経営判断。1994年3月期から3年間のリストラで中核商品スチレン・ブタジエンゴムの品目数を40から半分近くまで絞り込んだ。

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★★★
光・電子材料への集中投資に転換★★
ABS樹脂事業を営業譲渡★★
日本合成ゴムからJSRに社名を変更
2001〜2024年半導体材料の世界的リーダーへ、ライフサイエンス参入とJICによる非公開化吉田淑則JSR Micro N.V.の新工場が竣工
吉田淑則JSR Micro Korea のフラットパネル・ディスプレイ用材料工場が竣工
吉田淑則JSR Micro Taiwan のフラットパネル・ディスプレイ用材料工場が竣工
吉田淑則テクノポリマーを完全子会社化
小柴満信本社を移転
小柴満信Bangkok Synthetics と共同でJSR BST Elastomer を設立
小柴満信産業革新機構・シミックHDと共同でKBI Biopharmaを子会社化★★
小柴満信テクノポリマーとユーエムジー・エービーエスの統合によりテクノUMGを設立★★
小柴満信Crown Bioscience International を子会社化
小柴満信JSR North America Holdings、JSR Life Sciences を設立
川橋信夫エラストマー事業のENEOSへの譲渡と、半導体材料・ライフサイエンスへの集中

2021年5月11日、JSRが合成ゴムの製造・販売を含むエラストマー事業をENEOSへ譲渡する契約を結んだ経営判断。会社分割で新会社に事業と関係会社株式を承継させ、2022年4月をめどにENEOSがその全株式を取得して完全子会社とする建て付けであった。株式取得価額は第三者評価を参考に合意した1,150億円をベースに置いた。

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★★★
エリックジョンソン産業革新投資機構によるTOBの受け入れと、東証プライム市場からの上場廃止

2023年6月26日、JSRが政府系ファンドである産業革新投資機構の傘下のJICC-02による公開買付けに賛同し、上場企業の座を降りることを決めた経営判断。買付価格は1株4,350円で、買付代金は903,758百万円にのぼった。企業価値を高めたうえでの5〜7年後の再上場を見据えていた。

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★★★
エリックジョンソン東京証券取引所プライム市場において上場廃止★★
出典・参考

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