決断
合併で集めた事業を、1990年代からは順に切り離してきた。1961年から1971年まで社長を務めた土川元夫氏は、鉄道の需要は自ら作るという考えのもとで輸送・不動産・レジャーを連ねるグループ経営を築いた。1965年に博物館明治村を開村し、1967年には新名古屋駅に当時東洋一とされた名鉄バスターミナルビルを建てている。ところがバブル崩壊で採算が悪化すると、1999年6月に不採算路線と多角化事業を見直して分社化し、全国へ広げた鉄道・バス・観光の事業網を中京圏へ引き戻した。2010年代は有利子負債の圧縮を優先し、成長投資へ転じたのは2018年である。整理に費やした20年が、名古屋駅地区の再開発へ向かえる財務を作った。
2026年 名鉄百貨店本店の閉店
百貨店業の営業収益と営業利益率2025 2026 営業収益(百万円) 17,209 18,081 営業利益率(%) -8.8 -4.2 2025年5月 名古屋駅地区再開発の見直し
名古屋駅地区再開発の見直しリニア開業を見据えた総事業費約8880億円の名古屋駅地区再開発を2025年5月に事業化決定したが、建設費高騰と人手不足で施工者が入札を辞退し、同年12月に計画を一時中断して開業時期・規模を未定に戻し、再検証・見直しへ着手した(本稿の時点で見直しは進行中)同じ経営論点に直面した企業 | 経営計画・中期戦略業績の推移2024 2025 2026 売上高(億円) 6,011 6,907 6,916 営業利益率(%) 5.8 6.1 5.2 2005年1月 中部国際空港線の新設
中部国際空港線の新設バブル後の守りの再編を進める一方、2005年開港の中部国際空港へ乗換なしで直結する空港線を新設し、広域アクセスという新しい収益領域を鉄道事業へ取り込んだ設備投資同じ経営論点に直面した企業 | 新規事業・多角化業績の推移2004 2005 2010 売上高(億円) 7,835 7,908 6,200 経常利益率(%) 3.5 3.6 1.8 1999年6月 中部圏集中と不採算事業整理
1965年3月 明治村など多角化経営
明治村など多角化経営鉄道の需要は自ら生み出すという発想のもと、百貨店・観光・文化・不動産へ多角化し、輸送と開発をかみ合わせるグループ経営の型を1960年代を通じて築いた面的な戦略同じ経営論点に直面した企業 | 新規事業・多角化業績の推移1964 1965 1970 売上高(億円) 147 164 269 純利益率(%) 6.1 5.5 5.2